ピコスルファートナトリウム‐登録販売者

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 ピコスルファートナトリウムは、「胃腸に作用する薬」の「腸の薬」の「大腸刺激性瀉下成分」に配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。

インデックス

  1. おさらい‐手引き抜粋
  2. 傾向と対策、優先順位
  3. 過去問○×問題
  4. 解説
  5. 試験ポイント
  6. 他のページ

おさらい‐手引き抜粋

 復習用に、手引きを抜粋すると…、

 「大腸刺激性瀉下成分

 「大腸を刺激して排便を促すことを目的として、」

 「センナ(生薬)、センナから抽出された成分であるセンノシド、ダイオウ(生薬)、ビサコジル、ピコスルファートナトリウム等が用いられる。」

 「刺激性瀉下成分が配合された瀉下薬は一般に、腸の急激な動きに刺激されて流産・早産を誘発するおそれがある。特に、センナ及びセンノシドが配合された瀉下薬については、妊婦又は妊娠していると思われる女性では、使用を避けるべきである。」

 「ピコスルファートナトリウムは、胃や小腸では分解されないが、大腸に生息する腸 内細菌によって分解されて、大腸への刺激作用を示すようになる。」

 …と、相なります。

補足1

 以下は、「大腸刺激性瀉下成分」に共通する記述です。

 こういうのも、ドンドコ出るようになっているので、精読しておきましょう。選択肢の1つに、ポンと出そうです。

 「大腸刺激性瀉下成分配合の瀉下薬は、服用してから数時間後に効果のあるものが多 いので、就寝前に服用して起床時に効果を求めると、排便のリズムも付きやすい。」

 「ただ、毎日漫然と同じ瀉下薬を連続して服用していると、腸の運動が緩慢になり、服用する薬の量を増やさないと効果が出なくなることが多い。」

 「大腸刺激性瀉下成分配合の瀉下薬は、便秘時の頓服として使用すべきで、」

 「毎日の排便が滞るような時は、無機塩類や膨潤性瀉下成分の製剤を使用する、ビフィズス菌や乳酸菌などの整腸成分の製剤を並行して使用する、食物繊維を積極的に摂るなど、大腸刺激性瀉下成分のみに依存しない方法を指導することが必要である。」

補足2

 手引きの記述に出てきた生薬については、以下のリンクを参考にして下さい。

 ・センナ

 ・ダイオウ

傾向と対策、優先順位

 ご存じのように、「ピコスルファートナトリウム」は、「胃腸に作用する薬」の「腸の薬」の「大腸刺激性瀉下成分」に登場します。

 当該成分の配合された市販薬ですが、わたしが調べた範囲では、見当たりませんでした。興味のある方は、深く検索してみてください。

 当該成分は、「大腸刺激性瀉下成分」が頻出のため、手が抜けません。

 「適正使用」の「使用(服用)しない」等の論点もあります。

 出題実績は、そこそこあって、たとえば、「福岡県 R1 第75問:止瀉薬瀉下薬」や「東京都 R4 第73問」で、選択肢の1つとして、出題されています。

 押さえておくべきです。

 優先順位は「高い」です。

過去問○×問題

 当該成分は…、

 ① ピコスルファートナトリウムは、胃や小腸で消化され、大腸に生息する腸内細菌によって分解され、分解生成物が大腸を刺激して瀉下作用をもたらすと考えられている。

 …といった感じで出題されます。

 ①の正誤はこちらです。

解説

 先の○×問題の解説です。

 ①の「ピコスルファートナトリウムは、胃や小腸で消化され、大腸に生息する腸内細菌によって分解され、分解生成物が大腸を刺激して瀉下作用をもたらすと考えられている。」ですが、誤った記述です。

 間違っているのは、「胃や小腸で消化され、」のところです。

 正しくは、「胃や小腸では分解されず、」です。

 「ピコスルファートナトリウム」は、「大腸刺激性瀉下成分」なので、胃や特に小腸で消化されると、大腸まで届かなくなっちゃいますね。

 よって、①は、「×」となります。

試験ポイント

 「ピコスルファートナトリウム」は、「大腸刺激性瀉下成分」なのと、当該大腸刺激性瀉下成分に共通する禁忌を押さえておけばいいでしょう。

 ちなみに、「分解生成物が大腸を刺激」ウンヌンは、「センノシド」と同じです。

 併せて、憶えてしまいましょう。

「適正使用」対策

 先のポイントと被るものもありますが、「適正使用」用のまとめです。

 「適正使用」にて、固有事項があるので、押さえておくべきです。

 なお、当該成分は、「使用(服用)しない」には登場しますが、「相談すること」には出てきません。

授乳中の人は本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けること

 「ピコスルファートナトリウム」ですが、「授乳中の人は本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けること」となっています。

 「理由」は、「乳児に下痢を起こすおそれがあるため。」です。

 「医薬品」でも問われる定番事項なので、キッチリと押えておきましょう。

 参考:女性系

大量に使用(服用)しないこと

 「ピコスルファートナトリウム」には、固有の論点があります。

 それは、「大量に使用(服用)しないこと」です。

 「“大量に”」という文言が付与されるのは、「センナ、センノシド、ダイオウ、カサントラノール、ビサコジル、ピコスルファートナトリウム等の刺激性瀉下成分」等のみです。

 出題実績あります。他の成分ともども、押えておきましょう。

 「理由」は、「腸管粘膜への刺激が大きくなり、腸管粘膜に炎症を生じるおそれがあるため」です。

 「理由」が問題文になることが多いです。

 たとえば、「腸管粘膜に炎症を生じるおそれがあるので、大量に使用してはならない成分はどれか?」的な感じです。

 一読しておきましょう。

 参考:特徴系+その他

他のページ

 「胃腸に作用する薬」の「腸の薬」の「大腸刺激性瀉下成分」へのリンクです。

 センノシド

 カサントラノール

 ビサコジル

 ピコスルファートナトリウム

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

 登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。

 そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。

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