ビサコジルは、「胃腸に作用する薬」の「腸の薬」の「大腸刺激性瀉下成分」に配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。
復習用に、手引きを抜粋すると…、
「大腸刺激性瀉下成分」
「大腸を刺激して排便を促すことを目的として、」
「センナ(生薬)、センナから抽出された成分であるセンノシド、ダイオウ(生薬)、ビサコジル、ピコスルファートナトリウム等が用いられる。」
「刺激性瀉下成分が配合された瀉下薬は一般に、腸の急激な動きに刺激されて流産・早産を誘発するおそれがある。特に、センナ及びセンノシドが配合された瀉下薬については、妊婦又は妊娠していると思われる女性では、使用を避けるべきである。」
「ビサコジルは、大腸のうち特に結腸や 直腸の粘膜を刺激して、排便を促すと考えられている。」
「また、結腸での水分の吸収を抑えて、糞便のかさを増大させる働きもあるとされる。」
「内服薬のほか、浣腸薬(坐剤)としても用いられる。」
「内服薬では、胃内で分解されて効果が低下したり、胃粘膜に 無用な刺激をもたらすのを避けるため、腸内で溶けるように錠剤がコーティング等さ れている製品(腸溶性製剤)が多い。」
「腸溶性製剤の場合、胃内でビサコジルが溶け出 すおそれがあるため、服用前後1時間以内は制酸成分を含む胃腸薬の服用や牛乳の摂 取を避けることとされている。」
以下は、「大腸刺激性瀉下成分」に共通する記述です。
こういうのも、ドンドコ出るようになっているので、精読しておきましょう。選択肢の1つに、ポンと出そうです。
「大腸刺激性瀉下成分配合の瀉下薬は、服用してから数時間後に効果のあるものが多 いので、就寝前に服用して起床時に効果を求めると、排便のリズムも付きやすい。」
「ただ、毎日漫然と同じ瀉下薬を連続して服用していると、腸の運動が緩慢になり、服用する薬の量を増やさないと効果が出なくなることが多い。」
「大腸刺激性瀉下成分配合の瀉下薬は、便秘時の頓服として使用すべきで、」
「毎日の排便が滞るような時は、無機塩類や膨潤性瀉下成分の製剤を使用する、ビフィズス菌や乳酸菌などの整腸成分の製剤を並行して使用する、食物繊維を積極的に摂るなど、大腸刺激性瀉下成分のみに依存しない方法を指導することが必要である。」
手引きの記述に出てきた生薬については、以下のリンクを参考にして下さい。
・センナ
・ダイオウ
先に、手引きの「内服薬のほか、浣腸薬(坐剤)としても用いられる。」を挙げましたが、「浣腸薬(坐剤)」の方は、「浣腸薬:ビサコジル」を、参考にしてください。
ご存じのように、「ビサコジル」は、「胃腸に作用する薬」の「腸の薬」の「大腸刺激性瀉下成分」に登場します。
市販薬には、「 【第2類医薬品】ラキサタンA PB 400錠 」などがあります。
当該成分は、「大腸刺激性瀉下成分」が頻出のため、どれも手が抜けません。
「適正使用」の「使用(服用)しない」等の論点もあります。
優先順位は「高い」です。
当該成分は…、
① ビサコジルが配合された内服薬では、胃内で分解されて効果が低下したり、胃粘膜に無用な刺激をもたらすのを避けるため、腸内で溶けるように錠剤がコーティング等されている製品(腸溶性製剤)が多い。
② ビサコジルが腸溶性製剤の場合、胃内でビサコジルが溶け出 すおそれがあるため、服用前後1時間以内は制酸成分を含む胃腸薬の服用や牛乳の摂取を避けることとされている。
…といった感じで出題されます。
先の○×問題の解説です。
①の「ビサコジルが配合された内服薬では、胃内で分解されて効果が低下したり、胃粘膜に無用な刺激をもたらすのを避けるため、腸内で溶けるように錠剤がコーティング等されている製品(腸溶性製剤)が多い。」ですが、正しい記述です。
よって、①は、「○」となります。
「腸溶性製剤」は、ビサコジルの固有論点です。
「腸溶性製剤」なる語句は、ここくらいにしか出てこないので、押えておきましょう。
説明文は、やや長いので整理して、頭に入れていきましょう。
ビサコジルは、胃で溶けると、効果が低下する。
ビサコジルは、胃で溶けると、胃粘膜に無用な刺激を与える。
そのため、ビサコジルは、腸溶性製剤が多い。
整理して、憶えましょう。
②の「ビサコジルが腸溶性製剤の場合、胃内でビサコジルが溶け出 すおそれがあるため、服用前後1時間以内は制酸成分を含む胃腸薬の服用や牛乳の摂取を避けることとされている。」ですが、正しい記述です。
昨今、特によく出るようになった「使用上の注意」の問題です。
キーワードは、「制酸成分を含む胃腸薬」と「牛乳」です。
当該ビサコジルには、選択肢のいうような注意があるので、チェックしておきましょう。
ビサコジルは、独特の規定があるので、要注意です。1問丸ごとで出されてもおかしくありません。
まず、先に述べたように、「腸溶性製剤が多い」です。
次に、「腸溶性製剤の服用後は、制酸成分を含む胃腸薬の服用や、牛乳の摂取を避ける」という、注意喚起があります。胃内で腸溶性製剤が溶けないようにするためです。
ビサコジルの特徴についても、頭に入れておきます。
ビサコジルは、大腸のうち、「結腸や直腸」の粘膜を刺激して、排便を促します。
「結腸や直腸」のところが、「香川県 R4 午後第14問」の選択肢cで出題されています。要チェックです。
また、「結腸」での、水分吸収を抑え、糞便のかさを増大させる作用もあります。
こういう記述も、普通に出るようになっているので、押えておきましょう。
先のポイントと被るものもありますが、「適正使用」用のまとめです。
「適正使用」にて、固有事項があるので、押さえておくべきです。
なお、当該成分は、「使用(服用)しない」には登場しますが、「相談すること」には出てきません。
「ビサコジル」ですが、「授乳中の人は本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けること」となっています。
「理由」は、「乳児に下痢を起こすおそれがあるため。」です。
「医薬品」でも問われる定番事項なので、キッチリと押えておきましょう。
参考:女性系
「ビサコジル」には、固有の論点があります。
それは、「“大量に”使用(服用)しないこと」です。
当該「“大量に”」という文言が付与されるのは、「センナ、センノシド、ダイオウ、カサントラノール、ビサコジル、ピコスルファートナトリウム等の刺激性瀉下成分」等のみです。
出題実績あります。他の成分ともども、押えておきましょう。
「理由」は、「腸管粘膜への刺激が大きくなり、腸管粘膜に炎症を生じるおそれがあるため」です。
「理由」が問題文になることが多いです。
たとえば、「腸管粘膜に炎症を生じるおそれがあるので、大量に使用してはならない成分はどれか?」的な感じです。
一読しておきましょう。
参考:特徴系+その他
登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。
次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。
実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。
先に挙げた、「 【第2類医薬品】ラキサタンA PB 400錠 」などのページを見ながら、テキストと突き合わせるだけでも、記憶に残ります。
テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。
「胃腸に作用する薬」の「腸の薬」の「大腸刺激性瀉下成分」へのリンクです。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、
過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。
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興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。
そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。
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