第2種電気工事士 過去問+解説 学科試験(筆記方式)令和7年度(2025年度)上期試験 第6問

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 単相2線式回路の電圧降下の問題です。ちょっとだけ応用問題ですが、文系でも問題なく解けるはずです。

第6問‐単相2線式回路の電圧降下

 

 (クリックして拡大。)

 本問のレベルは「ふつう」です。

 本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。

解説

 「電圧降下」の問題です。

 下の…、

 

 …公式さえ、頭に入っていれば、即解できます。

 本問は、「単相 2 線式回路」なので、「2IR」の公式を使います。

解答

 問題文には、「配線の 長さは 100 m」とあります。

 んで、「負荷電流は 10 A」とあります。

 この数字と問題の「表」をもとに、抵抗を計算していきましょう。

5.5㎜2

 電線の太さが「5.5㎜2」だと、1 km 当たりの導体抵抗は、「3.33」となっています。

 1km当たりの数字なので、100mだと、「3.33*0.1」で「0.333」となります。

 電圧降下の式は、「2IR」でした。

 数字をぶち込むと…、

 「2*10*0.333」

 「6.66」

 …となります。

 問題が求めているのは、「電圧降下を 4 V 以内にする」です。

 「6.66」だと、4Vを超過しているのでダメと相なります。

8㎜2

 電線の太さが「8㎜2」だと、1 km 当たりの導体抵抗は、「2.31」となっています。

 1km当たりの数字なので、100mだと、「2.31*0.1」で「0.231」となります。

 電圧降下の式は、「2IR」でした。

 数字をぶち込むと…、

 「2*10*0.231」

 「4.62」

 …となります。

 問題が求めているのは、「電圧降下を 4 V 以内にする」です。

 「4.62」だと、4Vを超過しているのでダメと相なります。

14㎜2

 電線の太さが「14㎜2」だと、1 km 当たりの導体抵抗は、「1.30」となっています。

 1km当たりの数字なので、100mだと、「1.30*0.1」で「0.13」となります。

 電圧降下の式は、「2IR」でした。

 数字をぶち込むと…、

 「2*10*0.13」

 「2.6」

 …となります。

 問題が求めているのは、「電圧降下を 4 V 以内にする」です。

 「2.6」は、4V以内に収まっているので、OKとなります。

 問題が問うているのは、「最小太さ」なので、8mm2が答えとなります。

22㎜2

 答えは出てますが、一応。

 電線の太さが「22㎜2」だと、1 km 当たりの導体抵抗は、「0.82」となっています。

 1km当たりの数字なので、100mだと、「0.82*0.1」で「0.082」となります。

 電圧降下の式は、「2IR」でした。

 数字をぶち込むと…、

 「2*10*0.082」

 「1.64」

 …となります。

 当該選択肢は、電圧降下が4V以下になっていますが、問題文が問うているのは、「最小太さ」なので、22㎜2ではダメ、と相なります。

答え

 正解:ハ

 …と相なります。

 >>> 次の問題へ。


学科過去問リスト

 第1問から第30問までは、「一般問題」です。

 第31問から第50問までは、「配線図」です。

一般問題

 1問:合成抵抗・・・「ふつう」。

 2問:抵抗・・・「ふつう」。

 3問:熱量計算・・・「ふつう」。

 4問:負荷の力率・・・「ふつう」

 5問:Y(スター)結線の電流・・・「ふつう」。

 6問:単相2線式回路の電圧降下・・・「ふつう」。

 7問:単相3線式回路の電圧降下・・・「ふつう」。

 8問:許容電流・・・「ふつう」。

 9問:過電流遮断機の定格電流・・・「ふつう」。

 10問:分岐回路・・・「ふつう」。

 11問:ねじなしボックスコネクタ・・・「ふつう」。

 12問:ゴムコード・・・「ふつう」。

 13問:電気工事と工具・・・「ふつう」。

 14問:回転速度・・・「ふつう」。

 15問:機器組み合わせ・・・「ふつう」。

 16問:材料写真鑑別・・・「ふつう」。

 17問:器具写真鑑別・・・「ふつう」。

 18問:工具写真鑑別・・・「ふつう」。

 19問:絶縁電線相互の接続・・・「ふつう」。

 20問:ケーブル工事・・・「ふつう」。

 21問:ルームエアコン工事・・・「ふつう」。

 22問:特殊場所の電気工事・・・「ふつう」。

 23問:金属管工事・・・「ふつう」。

 24問:アナログ式回路計(電池内蔵) ・・・「ふつう」。

 25問:アナログ式絶縁抵抗計・・・「ふつう」。

 26問:接地抵抗計(電池式)・・・「ふつう」。

 27問:計器記号・・・「ふつう」。

 28問:電気工事士法・・・「ふつう」。取る。

 29問:特定電気用品・・・「ふつう」。取る。

 30問:一般用電気工作物・・・「ふつう」。取る。

配線図

 31問:引込線取付点の地表上の高さ・・・「ふつう」。

 32問:EM電線・・・「ふつう」。

 33問:器具図記号・・・「ふつう」。

 34問:図記号の名称・・・「ふつう」。

 35問:機器図記号・・・「ふつう」。

 36問:定格電流の最大値・・・「ふつう」。

 37問:接地抵抗・・・「ふつう」。

 38問:器具図記号・・・「ふつう」。

 39問:最少電線本数・・・「ふつう」。

 40問:引掛形のコンセント・・・「ふつう」。

 41問:図記号器具写真鑑別・・・「ふつう」。

 42問:リングスリーブ当て・・・「ふつう」。

 43問:器具写真鑑別・・・「ふつう」。

 44問:ケーブル当て・・・「ふつう」。

 45問:工具写真鑑別・・・「ふつう」。

 46問:器具写真鑑別・・・「ふつう」。

 47問:リングスリーブ当て・・・「ふつう」。

 48問:差込形コネクタ・・・「ふつう」。

 49問:コンセント当て・・・「ふつう」。

 50問:未使用スイッチ・・・「ふつう」。

第2種電気工事士 合格の生命線‐独学向け教材

 

 憶えられない、点数が伸びない、よく間違える、実力が付かない、何やってんのかわからないという人は、教材を見直してみてください。

 独学向けの良質な教材を使うことこそ、独学合格の“肝”です。

 教材の詳細は「筆記試験の教材」と「技能試験の教材」に述べてますが、読むのがメンドクサイ人は…、

 筆記用のテキストは、絵が多くて漢字の少ない「 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格(2025年版) 」を、

 筆記用の過去問には、コンパクトで持ち運びやすい「 すい~っと合格赤のハンディ ぜんぶ解くべし!第2種電気工事士 筆記過去問2025 」を使います。

 技能のテキストは、写真の多い「 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士 技能試験すい~っと合格2025年版 」を…、

 技能の工具は、定番メーカー:HOZANの「ホーザン(HOZAN) 基本工具 DK-28 」を…、

 技能の材料には、工具と同じメーカーの「ホーザン(HOZAN) DK-52 2回セット」を使います。

 (教材には「年度」対応があるので、必ず、自分の受ける年になっているか、確認してください。

 (「技能教材よくある質問(何回分がいいの?等)」も、参考にしてください。)

第2種電気工事士 技能 独学 補助教材

 第2種電気工事士 技能試験の独学は、ケーブル等の教材と工具、そして、テキストがあれば間に合います。

 とはいえ、独学に「あると便利」なものが多々あります。まさに独学向けというものなので、参考にしてください。

 高評価だったのは、「ホーザン(HOZAN) 合格配線チェッカー Z-222」です。

 利用者曰く、「回路的に正しいという自信が付く。使えない問題もあったが、最も役に立った。」とのことです。

 独学だと、候補問題を作っても、答え合わせに一苦労します。

 わたしも、受験生当時に(これで合ってるの?)と、お手本のテキストとにらめっこした記憶があります。往時にあったらとても便利だったと思います。

 独学で一抹の不安のある方は、使ってみてください。

 次は、「ホーザン(HOZAN) 合格マルチツール DK-200」です。

 多用途、時短になる、ウォータレンチプライヤの代わりにもなる、と高評価です。

 これは、独学に関係なく、有用かと思います。

 さて、独学では役には立つも、“すごくではない”というのが…、

 ・ホーザン(HOZAN) 合格クリップ P-926

 ・ホーザン(HOZAN) 合格ゲージ P-925 P-956/P-957/P-958用

 …です。

 クリップの方は、ホーザン教材に入っているもので十分とのこと。ホーザンの教材でない人は、一考するといいでしょう。

 んで、ゲージの方は、外れやすいのでアレ、使わなくなる、とのことです。用途に合いそうなら、考えてみてください。

 なお、セットのもあります。「HOZAN (ホーザン) の合格シリーズ3点セット【 DK-200 合格マルチツール 】【 P-926 合格クリップ 】【 P-925 合格ゲージ 】」です。

 独学の欠点をこれらの補助教材でカバーできます。“絶対”に必要かというとそうではありませんが、「手助け」にはなるので、万全を尽くしたい方は参考にしてみてください。

 教材にお金を惜しんではいけません。

PDF過去問の閲覧

 

 PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 受験が終わっても、危険物や消防設備士等の試験で使えるし、サブ機としても使えます。2電工を機に「Fire HD」を検討するのも、損はないです。

第2種電気工事士のこまごましたもの

 「第2種電気工事士:独学資格ガイド」でも述べていますが、2電工は圧倒的な求人数を誇る優良資格で、人生の保証・保険になる資格です。わたし個人、とって本当に損がなかったと、ひしひし感じています。何か資格でも、とお考えの方は、いの一番に2電工を推薦します。

 先述したように、文系・電気ド素人でも、試験に巨大なハンデはないので、食わず嫌いをせず、挑戦してみてください。

 第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。

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