第2問は、電気理論でおなじみ「抵抗」を問う問題です。抵抗の公式の「R=4ρL/πD2」を使って計算します。計算するだけなので、公式さえ憶えていたら文系でも解けます。
(クリックして拡大。)
本問のレベルは「ふつう」です。
なお、本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。
抵抗の公式は、「R=4ρL/πD2」となっています。
「R」は、抵抗(たぶん、レジストのR)です。
「ρ」は、「ロー」で抵抗率です。本問では、使いません。
「π」は、おなじみ円周率のパイですね。使いません。
「L」は、長さです。(たぶん、レングスのL)
「D」は、直径です。(たぶん、ダイアメタ:diameterのD)
公式「R=4ρL/πD2」にドンドコ数字を入れます。
「直径 1.6 mm,長さ 8 m の軟銅線」の数字を公式に入れていくと…、
「R=4ρL/πD2」
「R=4ρ×8/π×1.6×1.6」
「R=32ρ/2.56π」
…となります。
「 32 m の軟銅線」の数字を公式に入れると…、
「R=4ρ×32/πD2」
「R=128ρ/πD2」
…となります。
抵抗値が同じなわけですから…、
「32ρ/2.56π=128ρ/πD2」
…が成り立ちます。
ρとπは、相殺されるので消去すると…、
「32/2.56=128/D2」
「12.5=128/D2」
「12.5D2=128」
「D2=10.24」
…となります。
選択肢の数字を2乗して、「10.24」となるものを探しましょう。
「イ.0.8」ですが、「0.8*0.8」で「0.64」。「×」です。
「ロ.2.0」ですが、「2.0*2.0」で「4」。「×」です。
「ハ.3.2」ですが、「3.2*3.2」で「10.24」です。これが正解です。
正解は出ましたが、念のため「ニ.6.4」も計算すると、「6.4*6.4」で「40.96」で、誤りなことがわかります。
抵抗率が同じな場合、抵抗値は直径の2乗(D2)に反比例し、長さ(L)に比例します。
本問の場合、長さが「8m」と「32m」なので、「32/8」で、抵抗が「4倍」になっていることがわかります。
本問では、「電気抵抗が等しくなる」とあるので、4倍になった抵抗を、直径の方で「1/4倍」すれば、いいことがわかります。
抵抗は、直径の2乗に反比例しますから、抵抗を「1/4倍」するには、直径を2倍すればいいです。
よって、元の軟銅線の直径は、「1.6mm」ですから、「1.6×2」で「3.2」が答えとなります。
本問は、おそらく、普段の試験勉強のときなら、すらっと解けるはずです。
しかし、本試験となると、予想以上に緊張しているので、細かい計算が「アレレ」となることが予想されます。
んなもんで、本試験にて、本問の様な計算問題に遭遇した場合、「解けそうなら解く」けれども、「計算面倒だな」と思ったら、『後回し』にするのが賢明です。
計算問題は、計算に時間を食われるからです。
学科には、「知ってさえいれば、数秒で解ける問題」が、ごろごろしています。
本試験では、そういうすぐ取れる問題から解答するのがセオリーです。
逆を言えば、時間のかかる問題は後回し、ってな寸法です。
全問解いて、取れる問題をがっつり取った後で、時間のかかる計算問題に本腰を入れましょう。こっちのほうが、絶対に、計算ミスをしなくなります。
正解:ハ
…と相なります。
第1問から第30問までは、「一般問題」です。
第31問から第50問までは、「配線図」です。
1問:合成抵抗・・・「ふつう」。
2問:抵抗・・・「ふつう」。
3問:熱量計算・・・「ふつう」。
4問:負荷の力率・・・「ふつう」
5問:Y(スター)結線の電流・・・「ふつう」。
6問:単相2線式回路の電圧降下・・・「ふつう」。
7問:単相3線式回路の電圧降下・・・「ふつう」。
8問:許容電流・・・「ふつう」。
9問:過電流遮断機の定格電流・・・「ふつう」。
10問:分岐回路・・・「ふつう」。
11問:ねじなしボックスコネクタ・・・「ふつう」。
12問:ゴムコード・・・「ふつう」。
13問:電気工事と工具・・・「ふつう」。
14問:回転速度・・・「ふつう」。
15問:機器組み合わせ・・・「ふつう」。
16問:材料写真鑑別・・・「ふつう」。
17問:器具写真鑑別・・・「ふつう」。
18問:工具写真鑑別・・・「ふつう」。
19問:絶縁電線相互の接続・・・「ふつう」。
20問:ケーブル工事・・・「ふつう」。
21問:ルームエアコン工事・・・「ふつう」。
22問:特殊場所の電気工事・・・「ふつう」。
23問:金属管工事・・・「ふつう」。
24問:アナログ式回路計(電池内蔵) ・・・「ふつう」。
25問:アナログ式絶縁抵抗計・・・「ふつう」。
26問:接地抵抗計(電池式)・・・「ふつう」。
27問:計器記号・・・「ふつう」。
28問:電気工事士法・・・「ふつう」。取る。
29問:特定電気用品・・・「ふつう」。取る。
30問:一般用電気工作物・・・「ふつう」。取る。
31問:引込線取付点の地表上の高さ・・・「ふつう」。
32問:EM電線・・・「ふつう」。
33問:器具図記号・・・「ふつう」。
34問:図記号の名称・・・「ふつう」。
35問:機器図記号・・・「ふつう」。
36問:定格電流の最大値・・・「ふつう」。
37問:接地抵抗・・・「ふつう」。
38問:器具図記号・・・「ふつう」。
39問:最少電線本数・・・「ふつう」。
40問:引掛形のコンセント・・・「ふつう」。
41問:図記号器具写真鑑別・・・「ふつう」。
42問:リングスリーブ当て・・・「ふつう」。
43問:器具写真鑑別・・・「ふつう」。
44問:ケーブル当て・・・「ふつう」。
45問:工具写真鑑別・・・「ふつう」。
46問:器具写真鑑別・・・「ふつう」。
47問:リングスリーブ当て・・・「ふつう」。
48問:差込形コネクタ・・・「ふつう」。
49問:コンセント当て・・・「ふつう」。
50問:未使用スイッチ・・・「ふつう」。
憶えられない、点数が伸びない、よく間違える、実力が付かない、何やってんのかわからないという人は、教材を見直してみてください。
独学向けの良質な教材を使うことこそ、独学合格の“肝”です。
教材の詳細は「筆記試験の教材」と「技能試験の教材」に述べてますが、読むのがメンドクサイ人は…、
筆記用のテキストは、絵が多くて漢字の少ない「 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格(2025年版) 」を、
筆記用の過去問には、コンパクトで持ち運びやすい「 すい~っと合格赤のハンディ ぜんぶ解くべし!第2種電気工事士 筆記過去問2025 」を使います。
技能のテキストは、写真の多い「 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士 技能試験すい~っと合格2025年版 」を…、
技能の工具は、定番メーカー:HOZANの「ホーザン(HOZAN) 基本工具 DK-28
」を…、
技能の材料には、工具と同じメーカーの「ホーザン(HOZAN) DK-52 2回セット」を使います。
(教材には「年度」対応があるので、必ず、自分の受ける年になっているか、確認してください。)
(「技能教材よくある質問(何回分がいいの?等)」も、参考にしてください。)
第2種電気工事士 技能試験の独学は、ケーブル等の教材と工具、そして、テキストがあれば間に合います。
とはいえ、独学に「あると便利」なものが多々あります。まさに独学向けというものなので、参考にしてください。
高評価だったのは、「ホーザン(HOZAN) 合格配線チェッカー Z-222」です。
利用者曰く、「回路的に正しいという自信が付く。使えない問題もあったが、最も役に立った。」とのことです。
独学だと、候補問題を作っても、答え合わせに一苦労します。
わたしも、受験生当時に(これで合ってるの?)と、お手本のテキストとにらめっこした記憶があります。往時にあったらとても便利だったと思います。
独学で一抹の不安のある方は、使ってみてください。
次は、「ホーザン(HOZAN) 合格マルチツール DK-200」です。
多用途、時短になる、ウォータレンチプライヤの代わりにもなる、と高評価です。
これは、独学に関係なく、有用かと思います。
さて、独学では役には立つも、“すごくではない”というのが…、
・ホーザン(HOZAN) 合格ゲージ P-925 P-956/P-957/P-958用
…です。
クリップの方は、ホーザン教材に入っているもので十分とのこと。ホーザンの教材でない人は、一考するといいでしょう。
んで、ゲージの方は、外れやすいのでアレ、使わなくなる、とのことです。用途に合いそうなら、考えてみてください。
なお、セットのもあります。「HOZAN (ホーザン) の合格シリーズ3点セット【 DK-200 合格マルチツール 】【 P-926 合格クリップ 】【 P-925 合格ゲージ 】」です。
独学の欠点をこれらの補助教材でカバーできます。“絶対”に必要かというとそうではありませんが、「手助け」にはなるので、万全を尽くしたい方は参考にしてみてください。
教材にお金を惜しんではいけません。
PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。
手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。
受験が終わっても、危険物や消防設備士等の試験で使えるし、サブ機としても使えます。2電工を機に「Fire HD」を検討するのも、損はないです。
「第2種電気工事士:独学資格ガイド」でも述べていますが、2電工は圧倒的な求人数を誇る優良資格で、人生の保証・保険になる資格です。わたし個人、とって本当に損がなかったと、ひしひし感じています。何か資格でも、とお考えの方は、いの一番に2電工を推薦します。
先述したように、文系・電気ド素人でも、試験に巨大なハンデはないので、食わず嫌いをせず、挑戦してみてください。
第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。
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