宅建業法 第35条(重要事項の説明)の「国土交通省令等で定める事項」を攻略するためのガイダンス的なページ。さいしょの人向け。細かい規定の暗記に入る前に、まずは、やることの「全体」の把握に努めるのが攻略のコツ。
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結論から言うと、「国土交通省令等で定める事項」は、非常に混乱しやすい論点のため、暗記の前に、「全体把握」を、徹底しなくてはいけません。
上記画像を見てもらえばわかるように、「国土交通省令等」の論点は、大きく分けて「2つ」あります。
「区分所有建物の国土交通省令等」と「利益保護の国土交通省令等」の「2つ」です。
そして、この「2つ」が、枝分かれします。
「区分所有建物の国土交通省令等」では、「売買・交換の重要事項」と「貸借の重要事項」の「2つ」に…、
「利益保護の国土交通省令等」では、「宅地の売買・交換の重要事項」、「宅地の貸借の重要事項」、「建物の売買・交換の重要事項」、「建物の貸借の重要事項」の「4つ」に…、
…分かれるってな塩梅です。
これら「6つ」ごとに、“異なる”重要事項が定められており、試験勉強では、それらを憶えることになります。
結論から言うと、要は、下の画像を…、
…憶えるだけなのです。
しかし、全くカンタンに行きません。
まず、そもそも、「数」が多いです。そして、やることが似通っています。
さらに、他の条文に、似たようなものがあり、やればやるほど、「???」になっていくのです。
35条の他の「号」にも、「国土交通省令等」の論点と、似ている規定が多々あります。
よって、本当に、「???」となるのです。
たとえば、「私道負担(3号)」。
これは、「建物の貸借以外」のときに、説明対象となります。
つまり、「建物の貸借」時には、重要事項の対象外です。
逆を言えば、「宅地」の「売買・交換」、「建物の売買」において説明対象となるわけです。
たとえば、「飲用水・電気・ガスの供給ならびに排水のための施設の設備状況(4号)」と、「利益保護の国土交通省令等」の「⑦台所、浴室、便所その他の当該建物の設備の整備の状況」です。
「飲用水・電気・ガスの供給ならびに排水のための施設の設備状況」は、常に、重要事項の対象です。
対して、「台所、浴室、便所その他の当該建物の設備の整備の状況」は、「建物」の「貸借」のときにのみ、重要事項の対象となります。
つまり、「宅地」の「売買・交換」、「宅地の貸借」、「建物の売買」においては、対象外となります。
たとえば、「都市計画法・建築基準法、その他の法令上の制限(2号)」。
「利益保護の国土交通省令等」には、「造成宅地防災区域」とか「土砂災害警戒区域」とか「津波災害警戒区域」といった語句が出てきます。
それが、「法令上の制限」では、「特定誘導地区」や「津波防災地域づくりに関する法律」といった、似通った語句・法制度が出てくるのです。
また、建築基準法にも、「貸借」がらみの論点があり、たとえば、斜線規制は宅地の賃借人には説明する、容積率等は建物の賃借人には無用といった、○○は所有者のみとか、××は賃借人のみとかがあり、混乱に輪を掛けます。
…おそらく、この文章をお読みの方は、既に、チンプンカンプンになっていると思います。わたしも、テキストで確認しながらの作業です。
こんな次第で、いきなり、細かい規定を憶えようとすると、混乱しまくって、わけがわからなくなります。
合格圏内の実力者でも、あまりに混沌としている論点なので、本試験までに、2~3回は、憶え直す羽目に陥るのが、「国土交通省令等」です。
初めての人が、まずもって、一番最初にやることは、先の画像を何回も見て、全体像を明白にすることです。
焦らなくてもいいので、まずは、「全体」把握に努めてください。
ここがグダグダだと、必ず、混沌としてきます。
頭の中に、シッカリした「6つ」の区切りができたら、個々の“具体的な”重要事項を、放り込むような形で、「整理」して、憶えていきましょう。
「6つ」の分類が頭に入って、大丈夫そうなら、以下の記事に進んでください。
・②共用部分に関する規約の定めがあるときは、その内容(その案を含む。) コメント
・③専有部分の用途その他の利用の制限に関する規約の定めがあるときは、その内容(その案を含む。) コメント
・④専用使用権(建物又は敷地の一部を特定の者にのみ使用を許すこと)に関する規約の定めがあるときは、その内容(その案を含む。) コメント
・⑤計画的な維持修繕費用、通常の管理費用その他の当該建物の所有者が負担しなければならない費用を、特定の者にのみ減免する旨の規約の定めがあるときは、その内容(その案を含む。) コメント
・⑥計画的な維持修繕のための費用の積立てを行う旨の規約の定めがあるときは、その内容及び既に積み立てられている額(その案を含む。) コメント
・⑦通常の管理費用の額と⑧管理委託先の氏名及び住所 コメント
・⑨維持修繕の実施状況が記録されているときは、その内容 コメント
2020年2月3日 11:03 AM
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