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「費用の減免の規約の定め」のコメント‐35条 区分所有建物の国土交通省令等で定める事項

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

宅建士(宅地建物取引士)の「宅建業法」の重要論点「35条(重要事項の説明)」の「区分所有建物の国土交通省令等で定める事項」の「計画的な維持修繕費用、通常の管理費用その他の当該建物の所有者が負担しなければならない費用を、特定の者にのみ減免する旨の規約の定めがあるときは、その内容(その案を含む。)」について、コメント方式で解説を述べたページ。当該論点は、区分所有法の知識が必要となる。理解の足しにしたい人は、参考にして欲しい。

「計画的な維持修繕費用、通常の管理費用その他の当該建物の所有者が負担しなければならない費用を、特定の者にのみ減免する旨の規約の定めがあるときは、その内容(その案を含む。)」ですが、具体的な例を挙げるなら、「エレベーター」があります。

1階の人は、「エレベーター」を、ほとんど使いません。

「エレベーター」も、メンテナンス費用がかかります。(エレベーターは、年に2回、法定の点検が課せられているので、結構、金食い虫です。)

さて、当該エレベーターのメンテナンス費用は、マンションの所有者で按分されるわけですが、1階のほとんど使わない人と、2階以上のよく使う人と、同額なのは、不公平です。

よって、「規約」で、1階の人は、他階の人と比べて、負担が少なくしている(=特定の者にのみ減免している)ところもあるのです。

また、「駐車場」も、例の1つです。

ふつうの青空駐車場なら、ほとんど費用は食いません。

しかし、マンションによっては、「立体駐車場」のときがあり、これがまた、金食い虫なのです。

立体駐車場は、共用部分なので、原則として、そのメンテナンス費用は、マンションの所有者で按分されるわけですが、先に見たように、使用しない人・車のない人が立体駐車場のコストを負担するのは、不公平で、不平が出るのは明らかです。

よって、立体駐車場の費用を、「規約」によって、駐車場を使わない人は少なくしている(=特定の者にのみ減免する)ところもあるのです。

お金のことは、まず、もめます。特に、「不公平」感がするものは、もめます。

んなもんで、「計画的な維持修繕費用、通常の管理費用その他の当該建物の所有者が負担しなければならない費用を、特定の者にのみ減免する旨の規約の定めがあるときは、その内容(その案を含む。)」が重要事項の対象となっている、ってな寸法です。

「ひっかけ」

最後に、「ひっかけ」の注意喚起です。

文言には、「減免」とあります。

減免」が重要事項の説明対象です。

んなもんで、「増額」であれば、説明対象外です。

たとえば、「当該建物の所有者が負担しなければならない費用を、特定の者にのみ“増額”する旨の規約の定めがあるときは、説明しなくてはならない」などと出題されれば、「×」です。

リンク

宅建業法 35条1項6号の「区分所有建物の国土交通省令等」に関する記事は、ブログの「宅建‐35条‐国土交通省令 区分所有建物 記事一覧」にあります。

「ひっかけ」対策等の記事があるので、通勤通学時や空き時間の“ちょっとした勉強”に活用ください。

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