8問‐R1下期筆記の過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第8問は、配線設計でおなじみの論点「許容電流計算」の問題です。当該論点も、よく試験に出ます。表を憶えれば、100%取れる問題です。通勤・通学時に、毎日眺めて頭に叩き込みましょう。本問なら、文系ド素人でも取れます。

8問‐許容電流計算

 

 (クリックして拡大。)

 本問のレベルは「ふつう」です。

 「2つの表」さえ頭に入っていれば、文系でも取れます。がんばりましょう。

 本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。

解説1:表暗記

 

 本問は、上の「表」の数字を憶えていない限り、解答できません。

 反対に言うと、表さえ憶えていたら、数秒で解答できます。通勤や通学時に、しっかり憶えてください。

 毎日、目を通したら、さすがに憶えます。

 さて、本問では、断面積「5.5mm2」の電線を「3本」収めて施設する、とあります。

 先の「表」から導くと、「より線」の「5.5mm2」で、許容電流は「49A」となります。

 これで、半分終わりです。後は、恒例のあいつの登場です。

解説2:電流減少係数

 後は、先の数字「49A」に、おなじみの「電流減少係数」をかけるだけです。

 

 問題の電線の数は「3本」です。

 んで、当該「3本」に当たる数字は、「0.7」です。

 んなもんで、「49A×0.7」で「34.3」となります。

 当該電流減少係数ですが、「7捨8入」となっています。

 「34.3」ですから、「7以下」は切り捨てです。

 よって、「34」となります。

 憶え方あります。

 ブログの「電流減少係数の数字の2つの憶え方」を、一読ください。

文系ド素人アドバイス

 本問は、ひねくれていないケースの出題です。実質、「7捨8入」を使わないからです。

 しかし、過去問では、きっちりと、先の「7捨8入」を知っているかどうかを問う問題が出ています。

 先の計算で出た数字は、「34.3」でした。

 これが、「34.7」と「34.8」のときで、ちゃんと計算できたでしょうか?

 「7捨8入」なので、前者は「34」で、後者は「35」となります。

 電力減少係数の計算では、「7捨8入」の存在を、忘れやすくなっています。

 本問では、「7捨8入」を意識しなくてもいいですが、問題演習の際は、きっちりと「電流減少係数は、四捨五入じゃないぞ、7捨8入だぞ」と一拍子置いてから、解答してください。

 第2種電気工事士の筆記も、毎年少しずつ、難しくなっています。

 いつ、当該「7捨8入」を突っ込んだ問題が出るか、わかったものじゃありません。油断せずに解いてください。

答え

 選択肢から「34」を選べば…、

 正解:ロ

 …と相なります。

 >>> 次の問題へ。


筆記過去問リスト

 第1問から第30問までは、「一般問題」です。

 第31問から第50問までは、「配線図」です。

一般問題

 1問:合成抵抗・・・「ふつう」。文系可。

 2問:銅電線抵抗値・・・「ふつう」。

 3問:発熱量・・・「ふつう」。

 4問:正弦波交流回路・・・「難」。

 5問:スター(Y)結線・・・「ふつう」。文系取れる。

 6問:断線電圧・・・「ふつう」。文系可。

 7問:電圧降下・・・「ふつう」。取れる問題。

 8問:許容電流計算・・・「ふつう」。取れる。

 9問:分岐許容電流・・・「ふつう」。ド定番。

 10問:分岐回路設計・・・「ふつう」。取れる。

 11問:食器洗い機用コンセント・・・「やや難」。

 12問:最高許容温度・・・「ふつう」。

 13問:ノックアウトパンチャ・・・「やさしい」。絶対レベル。

 14問:スターデルタ始動・・・「ふつう」。

 15問:遮断時間・・・「ふつう」。

 16問:材料写真・・・「やや難」。

 17問:器具写真・・・「やさしい」。取れる問題。

 18問:工具写真・・・「やさしい」。

 19問:リングスリーブ・・・「やや難」。

 20問:施工場所・・・「ふつう」。

 21問:電気工事総合・・・「ふつう」。

 22問:D種接地工事・・・「ふつう」。取れる問題。

 23問:電磁的不平衡・・・「やや難」。

 24問:器具検査・・・「ふつう」。

 25問:絶縁抵抗測定・・・「やや難」。

 26問:数字穴埋め・・・「ふつう」。取れる。

 27問:計器組み合わせ・・・「ふつう」。取れる問題。

 28問:電気工事士法・・・「ふつう」。取る。

 29問:電気用品安全法・・・「ふつう」。取る。

 30問:電気設備技術基準・・・「ふつう」。取る。

配線図

 31問:図記号目的・・・「ふつう」。

 32問:小勢力回路・・・「ふつう」。

 33問:図記号種類1・・・「ふつう」。基本問題。

 34問:図記号種類2・・・「ふつう」。

 35問:ペンダント図記号・・・「ふつう」。

 36問:ルームエアコン図記号・・・「ふつう」。絶対レベル。

 37問:コンセント刃受・・・「ふつう」。

 38問:最少電線本数・・・「ふつう」。

 39問:最小絶縁抵抗・・・「ふつう」。

 40問:図記号・・・「ふつう」。

 41問:スリーブ当て・・・「難」。

 42問:ケーブル当て・・・「やや難」。

 43問:図記号写真・・・「ふつう」。

 44問:機器写真・・・「やさしい」。

 45問:測定器写真・・・「やさしい」。

 46問:図記号器具・・・「ふつう」。

 47問:リングスリーブ・・・「難」。

 48問:図記号写真・・・「ふつう」。

 49問:差込形コネクタ・・・「難」。

 50問:未使用スイッチ・・・「ふつう」。1点取れる。

第2種電気工事士 合格の生命線‐独学向け教材

 

 憶えられない、点数が伸びない、よく間違える、実力が付かない、何やってんのかわからないという人は、教材を見直してみてください。

 独学向けの良質な教材を使うことこそ、独学合格の“肝”です。

 教材の詳細は「筆記試験の教材」と「技能試験の教材」に述べてますが、読むのがメンドクサイ人は…、

 筆記用のテキストは、絵が多くて漢字の少ない「 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格(2024年版) 」を、

 筆記用の過去問には、コンパクトで持ち運びやすい「 すい~っと合格赤のハンディ ぜんぶ解くべし!第2種電気工事士 筆記過去問2024 」を使います。

 技能のテキストは、写真の多い「 2024年版 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士 技能試験すい~っと合格: 入門講習DVD付 」を…、

 技能の工具は、定番メーカー:HOZANの「ホーザン(HOZAN) 基本工具 DK-28 」を…、

 技能の材料には、工具と同じメーカーの「ホーザン(HOZAN) DK-52 2回セット」を使います。

 (教材には「年度」対応があるので、必ず、自分の受ける年になっているか、確認してください。

 (「技能教材よくある質問(何回分がいいの?等)」も、参考にしてください。)

第2種電気工事士 技能 独学 補助教材

 第2種電気工事士 技能試験の独学は、ケーブル等の教材と工具、そして、テキストがあれば間に合います。

 とはいえ、独学に「あると便利」なものが多々あります。まさに独学向けというものなので、参考にしてください。

 高評価だったのは、「ホーザン(HOZAN) 合格配線チェッカー Z-222」です。

 利用者曰く、「回路的に正しいという自信が付く。使えない問題もあったが、最も役に立った。」とのことです。

 独学だと、候補問題を作っても、答え合わせに一苦労します。

 わたしも、受験生当時に(これで合ってるの?)と、お手本のテキストとにらめっこした記憶があります。往時にあったらとても便利だったと思います。

 独学で一抹の不安のある方は、使ってみてください。

 次は、「ホーザン(HOZAN) 合格マルチツール DK-200」です。

 多用途、時短になる、ウォータレンチプライヤの代わりにもなる、と高評価です。

 これは、独学に関係なく、有用かと思います。

 さて、独学では役には立つも、“すごくではない”というのが…、

 ・ホーザン(HOZAN) 合格クリップ P-926

 ・ホーザン(HOZAN) 合格ゲージ P-925 P-956/P-957/P-958用

 …です。

 クリップの方は、ホーザン教材に入っているもので十分とのこと。ホーザンの教材でない人は、一考するといいでしょう。

 んで、ゲージの方は、外れやすいのでアレ、使わなくなる、とのことです。用途に合いそうなら、考えてみてください。

 なお、セットのもあります。「HOZAN (ホーザン) の合格シリーズ3点セット【 DK-200 合格マルチツール 】【 P-926 合格クリップ 】【 P-925 合格ゲージ 】」です。

 独学の欠点をこれらの補助教材でカバーできます。“絶対”に必要かというとそうではありませんが、「手助け」にはなるので、万全を尽くしたい方は参考にしてみてください。

 教材にお金を惜しんではいけません。

PDF過去問の閲覧

 

 PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 受験が終わっても、危険物や消防設備士等の試験で使えるし、サブ機としても使えます。2電工を機に「Fire HD」を検討するのも、損はないです。

第2種電気工事士のこまごましたもの

 「第2種電気工事士:独学資格ガイド」でも述べていますが、2電工は圧倒的な求人数を誇る優良資格で、人生の保証・保険になる資格です。わたし個人、とって本当に損がなかったと、ひしひし感じています。何か資格でも、とお考えの方は、いの一番に2電工を推薦します。

 先述したように、文系・電気ド素人でも、試験に巨大なハンデはないので、食わず嫌いをせず、挑戦してみてください。

 第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。

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