3問‐R4上期午後筆記の過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第3問は、電気理論でおなじみ「熱量計算」を問う問題です。公式さえ憶えていれば、文系でも取れる問題です。暗記で解ける問題なので、問題ないはずです。

3問‐熱量計算

 

 (クリックして拡大。)

 本問のレベルは「ふつう」です。

 なお、本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。

解説

 3つの公式を使う問題です。

 1つは、おなじみ「V=IR」です。

 2つは、電力の「P=I2R」です。

 最後の3つ目は、熱量の「H[J]=P[W]t」です。

解答1

 まずは、抵抗に流れる電流を求めます。

 おなじみ「V=IR」を使います。

 抵抗が0.2Ωで、電圧が2Vです。

 数字をぶち込むと…、

 V=IR

 2=I*0.2

 I=10

 …と、相なります。

解答2

 電力の「P=I2R」に、先に求めた電流10Aをぶち込みます。

 抵抗Rは、問題文から、0.2Ωです。

 P=I2R

 P=10*10*0.2

 P=20

 …と、相なります。

解答3

 やっと終わりです。

 熱量の「H[J]=P[W]t」に、先の数字をぶち込みます。

 個々で注意すべきは、「t」の単位です。

 当該「t」は、「秒」です。

 問題文では、「1時間」となっています。

 当該1時間は、「60分×60秒」で、「3600秒」と、相なります。

 んなもんで…、

 H=Pt

 H=20*3600

 H=72000

 …と、相なります。

 さて、本問は、求める答えが「kJ」です。

 先に求めた72000を、「kJ」に変換すると、「72000/1000」で「72」kJと相なります。

 よって、答えは、「72」となります。

文系ド素人アドバイス

 本問は、おそらく、普段の試験勉強のときなら、すらっと解けるはずです。

 しかし、本試験となると、予想以上に緊張しているので、細かい計算が「アレレ」となることが予想されます。

 んなもんで、本試験にて、本問の様な計算問題に遭遇した場合、「解けそうなら解く」けれども、「計算面倒だな」と思ったら、『後回し』にするのが賢明です。

 計算問題は、計算に時間を食われるからです。

 筆記には、「知ってさえいれば、数秒で解ける問題」が、ごろごろしています。

 本試験では、そういうすぐ取れる問題から解答するのがセオリーです。

 逆を言えば、時間のかかる問題は後回し、ってな寸法です。

 全問解いて、取れる問題をがっつり取った後で、時間のかかる計算問題に本腰を入れましょう。こっちのほうが、絶対に、計算ミスをしなくなります。

答え

 よって…、

 正解:イ

 …と相なります。

 >>> 次の問題へ。

筆記過去問リスト

 第1問から第30問までは、「一般問題」です。

 第31問から第50問までは、「配線図」です。

一般問題

 1問:電圧計算・・・「ふつう」。

 2問:抵抗率・・・「ふつう」。

 3問:熱量計算・・・「ふつう」。

 4問:交流電圧・・・「難」

 5問:Δ(デルタ)結線・・・「ふつう」。

 6問:単相2線式回路・・・「ふつう」。

 7問:単相3線式回路・・・「ふつう」。

 8問:許容電力計算・・・「ふつう」。

 9問:電動機と電熱器 幹線許容電流・・・「ふつう」。

 10問:分岐回路・・・「ふつう」。

 11問:リングレジューサ・・・「ふつう」。

 12問:600V 架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CV) 最高許容温度・・・「ふつう」。

 13問:工事と工具・・・「ふつう」。

 14問:スターデルタ始動・・・「ふつう」。

 15問:力率・・・「ふつう」。

 16問:材料写真鑑別・・・「ふつう」。

 17問:器具写真鑑別・・・「ふつう」。

 18問:工具写真鑑別・・・「ふつう」。

 19問:絶縁処理・・・「やや難」。

 20問:電気工事・・・「ふつう」。

 21問:屋内配線の住宅用分電盤工事・・・「ふつう」。

 22問:接地線(軟銅線)の太さと接地抵抗値・・・「ふつう」。

 23問:合成樹脂管工事・・・「ふつう」。

 24問:ネオン式検電器・・・「ふつう」。

 25問:漏えい電流・・・「ふつう」。

 26問:アーステスタ・・・「ふつう」。

 27問:計測器の設置方法・・・「ふつう」。

 28問:電気工事士法・・・「ふつう」。取る。

 29問:電気用品安全法・・・「ふつう」。取る。

 30問:一般用電気工作物・・・「ふつう」。取る。

配線図

 31問:電気工事・・・「ふつう」。

 32問:図記号当て・・・「ふつう」。

 33問:接地抵抗値・・・「ふつう」。

 34問:防雨形コンセント 図記号・・・「ふつう」。

 35問:配線図記号 PF16・・・「ふつう」。

 36問:小勢力回路・・・「ふつう」。

 37問:図記号当て・・・「ふつう」。

 38問:最少電線本数・・・「難」。

 39問:図記号の名称・・・「ふつう」。

 40問:電路と大地間の絶縁抵抗・・・「ふつう」。

 41問:図記号写真鑑別・・・「ふつう」。

 42問:コンセント写真鑑別・・・「ふつう」。

 43問:器機写真鑑別・・・「ふつう」。

 44問:ケーブル当て・・・「難」。

 45問:リングスリーブ当て・・・「難」。

 46問:差込形コネクタ当て・・・「難」。

 47問:コンセント配線当て・・・「難」。

 48問:照明図記号・・・「ふつう」。

 49問:未使用スイッチ・・・「ふつう」。

 50問:未使用のもの・・・「やや難」。

合格の生命線‐独学向け教材

 

 憶えられない、点数が伸びない、よく間違える、実力が付かない、何やってんのかわからないという人は、教材を見直してみてください。

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 筆記用のテキストは、絵が多くて漢字の少ない「 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格(2024年版) 」を、

 筆記用の過去問には、コンパクトで持ち運びやすい「 すい~っと合格赤のハンディ ぜんぶ解くべし!第2種電気工事士 筆記過去問2024 」を使います。

 技能のテキストは、写真の多い「 2024年版 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士 技能試験すい~っと合格: 入門講習DVD付 」を…、

 技能の工具は、定番メーカー:HOZANの「ホーザン(HOZAN) 基本工具 DK-28 」を…、

 技能の材料には、工具と同じメーカーの「ホーザン(HOZAN) DK-52 2回セット」を使います。

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 (「技能教材よくある質問(何回分がいいの?等)」も、参考にしてください。)

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 第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。

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