オウバク‐「お」の付く生薬:登録販売者

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 登録販売者の試験科目「主な医薬品とその作用(通称:医薬品)」に登場する「生薬」の試験対策ページ。本ページでは、「お」の付く生薬の中でも重要な「オウバク」について、見ていきます。両者は、カタカナ成分扱いのため、よくよく出ます。語呂あります。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ

インデックス

  1. おさらい‐手引き抜粋
  2. 傾向と対策、優先順位
  3. 過去問○×問題
  4. 解説
  5. 空白問題
  6. 生薬リンク

おさらい

 復習用に、正確な説明文を挙げておきます。

 「オウバクは、ミカン科のキハダ又はPhellodendron chinense Schneider の周皮を除いた樹皮を基原とする生薬である。」

 「苦味による健胃、腸粘膜のタンパク質と結合して不溶性の膜を形成して腸粘膜を引き締める収斂抗菌抗炎症などの作用が期待される。」

 「日本薬局方収載のオウバク末は、内服では健胃または止瀉の作用を、外用では、水で練って患部に貼って、打ち身・捻挫に用いられることがある。」

 基原は、「ミカン科のキハダ」を、押さえましょう。

 英語の基原は、憶えなくていいでしょう。これがガチで問われたら、諦めましょう。

 ちなみに、基原のキハダは、こんなものです。

 参考‐グーグル画像検索:キハダ

 なお、「日本薬局方」の論点があるので、「登録販売者「日本薬局方」のある生薬のまとめ」で、横断的に押さえておきましょう。

補足1

 「腸の薬」の「腸内殺菌成分」のところにも、当該オウバクが登場します。

 手引きには…、

 「ベルベリン塩化物、タンニン酸ベルベリンに含まれるベルベリンは、生薬の“オウバク”や オウレンの中に存在する物質のひとつであり、」

 「抗菌作用のほか、抗炎症作用も併せ持つと される。」

 「オウバクのエキス製剤は、苦味による健胃作用よりも、ベルベリンによる止瀉作用を期待して、消化不良による下痢、食あたり、吐き下し、水あたり、下り腹、軟便等の症状に用いられる。」

 …となっています。

 こういう記述も出るようになっているので、押えておきましょう。

補足2

 「腸の薬」の「止瀉成分」の「収斂成分」のところにも、当該オウバクが登場します。

 該当する記述は…、

 「タンニン酸アルブミンに含まれるタンニン酸やその類似の物質を含む生薬成分としてゴバイシ、オウバク、オウレン等も用いられる。」

 「ビスマスを含む成分は収斂作用のほか、腸内で発生した有毒物質を分解する作用も持つとされる。」

 「オウバク、オウレンは、収斂作用のほか、抗菌作用、抗炎症作用も期待して用いられる。」

 …とあります。

 先のおさらいと同趣旨のものですが、こっちで選択肢に出る可能性もあるので、チェックしておきましょう。

傾向と対策、優先順位

 「オウバク」は、単独の出題は少なく、選択肢の1つとして、よく出ます。チェックしておきましょう。

 よって、優先順位は、「高い」です。

 なお、当該生薬が配合された市販薬には、「 【第2類医薬品】正露丸 100粒 」などがあります。

 生薬の効能・効果が頭に入らないときは、実物の説明書きや成分表で、頭に入れていきましょう。

過去問○×問題

 当該生薬は…、

 ① オウバク ・・・ 胃酸の働きを弱める

 ② オウバクのエキス製剤は、苦味による健胃作用よりも、ベルベリンによる止瀉作用を期待して、消化不良による下痢、食あたり、吐き下し、水あたり、下り腹、軟便等の症状に用いられる。

 …といった感じに出題されています。

 ①の正誤はこちらです。

 ②の正誤はこちらです。

①の解説

 基本問題です。「オウバク」は、「苦味による健胃」作用があります。

 問題文の言うような、胃酸の働きを弱める「制酸成分」は、ありません。

 当該「苦味による健胃」には、語呂があります。

 「オウバク」も、「苦味の健胃成分‐ゲンチアナ・オウバク・オウレン・センブリ・リュウタン・ユウタン‐登録販売者 生薬の語呂あわせ」で、まとめて憶えるとよいでしょう。

 こんな次第で、解答は、「×」と相なります。

②の解説

 ②の「オウバクのエキス製剤は、苦味による健胃作用よりも、ベルベリンによる止瀉作用を期待して、消化不良による下痢、食あたり、吐き下し、水あたり、下り腹、軟便等の症状に用いられる」ですが、正しい記述です。

 当該選択肢は、「腸の薬」の「腸内殺菌成分」のところにある記述です。

 手引きには…、

 「ベルベリン塩化物、タンニン酸ベルベリンに含まれるベルベリンは、」

 「生薬のオウバクやオウレンの中に存在する物質のひとつであり、」

 「抗菌作用のほか、抗炎症作用も併せ持つとされる。」

 「オウバクのエキス製剤は、苦味による健胃作用よりも、ベルベリンによる止瀉作用を期待して、消化不良による下痢、食あたり、吐き下し、水あたり、下り腹、軟便等の症状に用いられる

 …とあります。

 最近では、本当にどんな記述も出るようになっています。

 このページを「お気に入り」に入れておいて、試験直前でいいので、チェックしておきましょう。

 こんな次第で、解答は、「○」と相なります。

 なお、選択肢中にあるカタカナ成分については、「ベルベリン塩化物」と「タンニン酸ベルベリン」を、参考にしてください。

空白問題

 暗記用に、空白問題を出しておきます。

 オウバク --- 「○○による○○作用」「○○、○○、抗炎症」「○○薬(下痢止め)」

 すらっと出るようなら、OKです。アレレなら、ページの上の方を見つめてください。

生薬リンク

 「お」の付く生薬へのリンクです。

 オウバク

 オウレン

 オウゴン

 オウギ

 オウヒ

 オンジ

 「あ行の生薬」インデックス

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

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 興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。

 そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。

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