タンニン酸ベルベリンは、「胃腸に作用する薬」の「腸の薬」の「腸内殺菌成分」に配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。
復習用に、手引きを抜粋すると…、
「腸内殺菌成分」
「細菌感染による下痢の症状を鎮めることを目的として、ベルベリン塩化物、タンニン酸ベルベリン、アクリノール等が用いられる。」
「これらは、通常の腸管内に生息する腸内細菌 に対しても抗菌作用を示すが、」
「ブドウ球菌や大腸菌などに対する抗菌作用の方が優位であ ることと、下痢状態では腸内細菌のバランスが乱れている場合が多いため、」
「結果的に腸内 細菌のバランスを正常に近づけることにつながると考えられている。」
「しかしながら、腸内殺菌成分の入った止瀉薬を、下痢の予防で服用したり、症状が治まったのに漫然と服用したりすると、腸内細菌のバランスを崩し、腸内環境を悪化させることもあるので、あくまで下痢の症状がある時、その症状を改善する必要のある間のみの服用にとどめるべきである。」
「ベルベリン塩化物、タンニン酸ベルベリンに含まれるベルベリンは、生薬のオウバクやオウレンの中に存在する物質のひとつであり、」
「抗菌作用のほか、抗炎症作用も併せ持つとされる。」
「オウバクのエキス製剤は、苦味による健胃作用よりも、ベルベリンによる止瀉作用を期待して、消化不良による下痢、食あたり、吐き下し、水あたり、下り腹、軟便等の症状に用いられる。」
「タンニン酸ベルベリンは、タンニン酸(収斂作用)とベルベリン(抗菌作用)の化合物であり、」
「消化管内ではタンニン酸とベルベリンに分かれて、それぞれ止瀉に働くことを期待して用いられる。」
…と、相なります。
手引きの記述にある生薬については、以下のリンクを参考にしてください。
・オウバク
・オウレン
ご存じのように、「タンニン酸ベルベリン」は、「胃腸に作用する薬」の「腸の薬」の「腸内殺菌成分」に登場します。
市販薬には、「 【第2類医薬品】ビオフェルミン止瀉薬 12包 」などがあります。
当該成分は、「北海道 R4 第33問」など、頻繁に顔を出します。
「ひっかけ」っぽいものも出るので、注意してください。
優先順位は、「高い」です。
当該成分は…、
① タンニン酸ベルベリンは、殺菌作用のほか、局所麻酔作用もあるとされる。
② タンニン酸ベルベリンは、タンニン酸(収斂作用)とベルベリン(抗菌作用)の化合物で、それぞれの止瀉作用が期待される。
…といった感じで出題されます。
先の○×問題の解説です。
①の「タンニン酸ベルベリンは、殺菌作用のほか、局所麻酔作用もあるとされる」ですが、これは誤りです。
テキストを精読してないと、アレレとなる問題です。
当該タンニン酸ベルベリンは、「腸内殺菌成分」なので、殺菌作用はあります。
しかし、選択肢のいう「局所麻酔作用」は、手引きのどこにも書かれていません。そんな作用が「ない」からです。
よって、①は、「×」となります。
②の「タンニン酸ベルベリンは、タンニン酸(収斂作用)とベルベリン(抗菌作用)の化合物で、それぞれの止瀉作用が期待される」ですが、正しい記述です。
先の手引きに挙げたように…、
「タンニン酸ベルベリンは、タンニン酸(収斂作用)とベルベリン(抗菌作用)の化合物であり、」
「消化管内ではタンニン酸とベルベリンに分かれて、それぞれ止瀉に働くことを期待して用いられる。」
…となってます。
こんな次第で、タンニン酸ベルベリンは、2つの作用の止瀉が期待できます。
これは、当該タンニン酸ベルベリンの固有論点なので、ガチで押えておきましょう。
「奈良県 R4 第71問」のように、ストレートに問われる可能性が大です。
よって、②は、「○」となります。
先の例題でも見たように、当該タンニン酸ベルベリンですが、頻出論点の「使用上の注意」があるので、押さえておくべきです。
再度、挙げると…、
「腸内殺菌成分の入った止瀉薬を、下痢の予防で服用したり、症状が治まったのに漫然と服用したりすると、」
「腸内細菌のバランスを崩し、腸内環境を悪化させることもあるので、あくまで下痢の症状がある時、その症状を改善する必要のある間のみの服用にとどめるべき」
…となっています。
予防的な使用や、漫然とした使用は、ダメダメです。
最近では、手引きの記述のすべてが出題対象となっています。
当該タンニン酸ベルベリンですが、「ベルベリン絡み」の出題がありそうなので、以下の記述は、チェックしておくべきです。
さて、「ベルベリン絡み」の記述ですが…、
「ベルベリン塩化物、タンニン酸ベルベリンに含まれるベルベリンは、生薬のオウバクやオウレンの中に存在する物質のひとつであり、」
「抗菌作用のほか、抗炎症作用も併せ持つとされる。」
「オウバクのエキス製剤は、苦味による健胃作用よりも、ベルベリンによる止瀉作用を期待して、消化不良による下痢、食あたり、吐き下し、水あたり、下り腹、軟便等の症状に用いられる。」
…となっています。
このあたりの記述も、選択肢の1つに出そうです。
このページを「お気に入り」に入れておいて、試験直前で、押えてください。
登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。
次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。
実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。
先に挙げた、「 【第2類医薬品】ビオフェルミン止瀉薬 12包 」などのページを見ながら、テキストと突き合わせるだけでも、記憶に残ります。
テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。
「胃腸に作用する薬」の「腸の薬」の「腸内殺菌成分」へのリンクです。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、
過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。
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