午後第7問‐島根県 令和4年度(2022年度)過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、「医薬品」の「眠気を促す薬及び眠気を防ぐ薬」についての問題です。漢方処方製剤の選択肢が1つありますが、他の基礎・基本的な選択肢をきちんと判別できれば、最終解答は導けます。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。

午後第7問‐眠気を促す薬及び眠気を防ぐ薬

 

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難易度コメント+こたえ

 本問の難易度は、「ふつう」です。

 なお、本問の解答は、こちら(数字のみ)です。

選択肢a

 選択肢aの「酸棗仁湯は、体力中等度以下で、心身が疲れ、精神不安、不眠などがあるものの不眠 症、神経症に適すとされる。」ですが、正しい記述です。

 「酸棗仁湯」の正しい記述です。テキストを精読しておきましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢b

 選択肢bの「不眠症の診断がなされた人でも、薬物治療が行われていなければ、一般用医薬品であ る催眠鎮静薬の使用を避ける必要はない。」ですが、誤った記述です。

 手引きには…、

 「抗ヒスタミン成分を主薬とする催眠鎮静薬は、睡眠改善薬として一時的な睡眠障害(寝つきが悪い、眠りが浅い)の緩和に用いられるものであり、」

 「慢性的に不眠症状がある人や、医療機関において不眠症の診断を受けている人を対象とするものではない。」

 …と、あります。

 手引きの記述では、「医療機関において不眠症の診断を受けている人」を「対象としない」とあるので、薬物治療の有無に関係なく、使用を避けるべきと読み取れます。

 まあ、ここまで難しく考えなくても、「不眠症」の診断が出ているのだから、一般用医薬品の範疇を超えている、よって、使用しない方がいいと判断できるかと思います。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

 ちなみに、本問は、「適正使用」の問題でもあります。

 「不眠症の診断がなされた人」ですが、「医療機関において不眠症の治療を受けている場合には、その治療を妨げるおそれがあるため」、「抗ヒスタミン成分を主薬とする催眠鎮静薬(睡眠改善薬)」は、「使用しない」となっています。

 参考:使用しない 基礎疾患のある人

 これも、併せて、押えておきましょう。

選択肢c

 選択肢cの「カフェインには、反復摂取により依存を形成するという性質があるため、「短期間の 服用にとどめ、連用しないこと」という注意喚起がなされている。」ですが、正しい記述です。

 「カフェイン」の正しい記述です。

 当該論点は、「適正使用」でも、ガチで出ています。

 「連用しない各種」を、一読願います。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢d

 選択肢dの「眠気防止薬は、一時的に精神的な集中を必要とするときに、眠気や倦 怠感を除去する 目的で使用されるものであり、小児用としても認められている一般用医薬品がある。」ですが、誤った記述です。

 小児用の眠気防止薬は、「ない」です。

 少々長めですが、手引きを引用すると…、

 「成長ホルモンは生体を構築したり修復したりする上で重要な働きをしているホルモンである が、成長ホルモンの分泌を促す脳ホルモンはある種の睡眠物質と同時に分泌され、それにより 睡眠が促されることが知られている。」

 「すなわち、定期的な睡眠によって、生体は正常な状態に維持され、また、成長することができる。」

 「したがって、特に成長期の小児の発育には睡眠が重要であることから、小児用の眠気防止薬はない。」

 「眠気防止薬が小・中学生の試験勉強に効果が あると誤解されて誤用事故を起こした事例も知られており、」

 「15歳未満の小児に使用されることがないよう注意が必要である」

 …となっています。

 誤用事故もあった成分なので、今後も出題されそうです。シッカリ押えておきましょう。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

 また、数字は、常に狙われています。「医薬品の数字3」を一読をば。

答え

 「a」は「正」です。

 「b」は「誤」です。

 「c」は「正」です。

 「d」は「誤」です。

 「正しい組み合わせ」は、

 正解:3

 さて、最終解答でミスったのなら、必ず、「登録販売者の解答は2回念押し‐最終得点は2~3点上がる」に、目を通しておきましょう。選び方を変えるだけで、点が取れます。

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医薬品

 午後1問:かぜ薬

 午後2問:かぜ薬の配合成分

 午後3問:漢方処方製剤(かぜ)

 午後4問:解熱鎮痛成分の働きと副作用

 午後5問:解熱鎮痛成分

 午後6問:漢方処方製剤(鎮痛)

 午後7問:眠気を促す薬及び眠気を防ぐ薬

 午後8問:鎮暈薬

 午後9問:鎮咳去痰薬

 午後10問:漢方処方製剤(鎮咳去痰)

 午後11問:胃の薬

 午後12問:胃に作用する薬

 午後13問:腸の薬の配合成分

 午後14問:腸の薬

 午後15問:漢方処方製剤(腸の薬)

 午後16問:胃腸鎮痛鎮痙薬

 午後17問:浣腸薬及び駆虫薬

 午後18問:強心薬

 午後19問:高コレステロール改善薬

 午後20問:貧血用薬

 午後21問:痔の薬

 午後22問:漢方処方製剤(泌尿器用薬)

 午後23問:月経及び婦人薬の適用対象

 午後24問:婦人薬

 午後25問:漢方処方製剤(アレルギー)

 午後26問:点鼻薬

 午後27問:点鼻薬の成分

 午後28問:眼科用薬

 午後29問:眼科用薬の配合成分

 午後30問:皮膚に用いる薬

 午後31問:皮膚に用いる薬の成分

 午後32問:ステロイド性抗炎症成分

 午後33問:歯痛薬・歯槽膿漏薬

 午後34問:禁煙補助剤

 午後35問:滋養強壮保健薬

 午後36問:漢方処方製剤(肥満症又は肥胖症)

 午後37問:消毒薬

 午後38問:殺虫成分

 午後39問:一般用検査薬

 午後40問:尿糖・尿タンパク検査薬

令和4年度 島根県

 ・インデックス

 ・医薬品に共通する特性と基本的な知識(午前:第1~第20問)

 ・人体の働きと医薬品(午前:第21~第40問)

 ・薬事に関する法規と制度(午前:第41~第60問)

 ・主な医薬品とその作用(午後:第1~第40問)

 ・医薬品の適正使用と安全対策(午後:第41問~第60問)

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

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