56問‐関西広域連合(滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・和歌山県・徳島県) 令和2年度(2020年度)過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、「生薬及び漢方処方製剤の副作用」についての問題です。漢方処方製剤の問題なので、勉強していない人は、お手上げです。「捨て問」にしても仕方のない問題です。

56問‐生薬及び漢方処方製剤の副作用

 

 (クリックして拡大。)

難易度コメント+こたえ

 本問の難易度は、「難」です。

 なお、本問の解答は、こちら(数字のみ)です。

選択肢a

 選択肢aの「加味逍遥散又は黄連解毒湯の長期服用で、まれに副作用として腸間膜静脈硬化症が起こることが知られている。」ですが、正しい記述です。

 そのとおりの記述です。

 婦人薬の「加味逍遙散」や、漢方処方製剤・生薬製剤の「黄連解毒湯」は、まれ重篤副作用に、「腸間膜静脈硬化症」があります。

 ついに、いよいよ、「腸間膜静脈硬化症」も、出題されるようになっています。

 数はそう多くありません。

 「まれ重篤 腸間膜静脈硬化症」を参考に、対策を練っておきましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢b

 選択肢bの「かぜ薬の葛根湯、麻黄湯、小青竜湯には、構成生薬としてマオウが含まれており、その副作用によって心臓病、高血圧や甲状腺機能障害の診断を受けた人では、症状を悪化させるおそれがある。」ですが、正しい記述です。

 これまた、難しい選択肢です。

 選択肢のいうように、「葛根湯、麻黄湯、小青竜湯」は、マオウが含まれています。

 参考:カンゾウ・マオウを含む漢方処方製剤

 そして、当該生薬の「マオウ」ですが、心臓病、高血圧や甲状腺機能障害の診断を受けた人では、症状を悪化させるおそれがあります。

 参考:マオウ

 よって、選択肢は、「正」となります。

 なお、「マオウ」ですが、「適正使用」では、先の診断を受けた人は、「相談すること」になります。

 難しい選択肢ですが、今後の定番となりそうなので、押さえておくべきです。

選択肢c

 選択肢cの「カンゾウは多くの漢方処方製剤に配合されており、また甘味料として一般食品等にも広く用いられるため、摂取されるグリチルリチン酸の総量が継続して多くならないよう注意が必要である。」ですが、正しい記述です。

 この選択肢は、解けると思います。

 そのとおりの記述です。

 本問だけは、判別できるようになりましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢d

 選択肢dの「小柴胡湯は、インターフェロン製剤で治療を受けている人では、間質性肺炎の副作用が現れるおそれが高まるため、使用を避ける必要がある。」ですが、正しい記述です。

 この選択肢も、解けると思います。

 「小柴胡湯・・・インターフェロン製剤・・・間質性肺炎」は、「適正使用」のド定番論点なので、必ず、憶えておきましょう。

 参考:小青竜湯

 よって、選択肢は、「正」となります。

答え

 「a」は「正」です。

 「b」は「正」です。

 「c」は「正」です。

 「d」は「正」です。

 「正しい組み合わせ」は、

 正解:3

 >>> 次の問題へ。

医薬品

 21問:かぜ薬・・・「ふつう」。

 22問:かぜ薬の漢方処方製剤・・・「難」。

 23問:かぜ薬・解熱鎮痛薬の配合成分・・・「ふつう」。

 24問:かぜ薬・解熱鎮痛薬の副作用・・・「ふつう」。

 25問:漢方処方製剤・・・「難」。

 26問:抗ヒスタミン成分の催眠鎮静薬・・・「ふつう」。

 27問:不眠等の生薬・漢方処方製剤・・・「難」。

 28問:眠気を促す薬とアルコール・・・「ふつう」。

 29問:カフェイン・・・「ふつう」。

 30問:鎮暈薬(乗り物酔い防止薬)・・・「ふつう」。

 31問:メチルエフェドリン塩酸塩・・・「やや難」。

 32問:生薬・漢方処方製剤 鎮咳去痰・・・「難」。

 33問:漢方処方製剤・・・「難」。

 34問:胃薬・・・「ふつう」。

 35問:生薬・漢方処方製剤 胃腸薬・・・「難」。

 36問:止瀉成分・・・「ふつう」。

 37問:瀉下成分・・・「ふつう」。

 38問:継続使用期間・・・「難」。

 39問:心臓・血液に作用する薬・・・「ふつう」。

 40問:貧血用薬のビタミン・・・「ふつう」。

 41問::漢方処方製剤 月経不順・・・「難」。

 42問:アレルギー・・・「ふつう」。

 43問:内服アレルギー用薬・・・「難」。

 44問:鼻炎用点鼻用薬・・・「ふつう」。

 45問:眼科用薬・・・「ふつう」。

 46問:点眼薬・・・「ふつう」。

 47問:殺菌消毒成分・・・「ふつう」。

 48問:外皮用薬の非ステロイド性抗炎症薬・・・「ふつう」。

 49問:外皮用薬の抗菌作用・・・「ふつう」。

 50問:みずむし・たむしの治療・・・「ふつう」。

 51問:口内炎・歯痛・歯槽膿漏・・・「やや難」。

 52問:禁煙補助剤・・・「ふつう」。

 53問:滋養強壮保健薬1・・・「ふつう」。

 54問:ビタミンB2・・・「ふつう」。

 55問:漢方処方製剤 一般・・・「ふつう」。

 56問:生薬及び漢方処方製剤の副作用・・・「難」。

 57問:殺菌消毒成分・・・「ふつう」。

 58問:殺虫剤及び忌避剤・・・「ふつう」。

 59問:一般用検査薬・・・「ふつう」。

 60問:妊娠検査薬・・・「ふつう」。

R2 関西広域連合 科目別

 弱点克服等には、以下のリンクで、科目別に演習してください。

 ・R1 関西広域連合 ガイダンス

 ・医薬品に共通する特性と基本的な知識(第1~第20問)

 ・主な医薬品とその作用(第21~第60問)

 ・人体の働きと医薬品(第61~第80問)

 ・薬事に関する法規と制度(第81~第100問)

 ・医薬品の適正使用と安全対策(第101問~第120問)

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

 登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。

 そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。

みんなとシェアする