午後第5問‐岡山県 令和4年度(2022年度)過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、「医薬品」の「解熱鎮痛成分」についての問題です。漢方処方製剤の選択肢が1つ、生薬の選択肢が1つあります。残りの選択肢は、基本レベルです。本問は、先の漢方処方製剤と生薬の選択肢うち、どちらかが正確に判別できないと、最終解答が合わない問題です。できる選択肢を解いたら、後は、運を天に任せましょう。

午後第5問‐解熱鎮痛成分

 

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難易度コメント+こたえ

 本問の難易度は、「ふつう」です。

 なお、本問の解答は、こちら(数字のみ)です。

選択肢a

 選択肢aの「アスピリンは、ピリン系と呼ばれる解熱鎮痛成分であり、ショック等の重篤な副作用 のほか、ピリン疹とよばれる薬疹が現れることがある。」ですが、誤った記述です。

 間違っているのは、「アスピリンは、ピリン系と呼ばれる解熱鎮痛成分」のところです。

 アスピリンですが、“非ピリン系”の解熱鎮痛成分です。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

 なお、選択肢後半の「ピリン疹とよばれる薬疹が現れることがある」ウンヌンですが、手引きには…、

 「ピリン系解熱鎮痛成分によって薬疹(ピリン疹と呼ばれる。)等のアレルギー症状を起こしたことがある人は使用しない」

 …とあります。

 アスピリンによって、薬疹(ピリン疹)が生じるからこその注意事項です。

 よって、アスピリンによって、「ピリン疹とよばれる薬疹が現れることがある」は、正しいと相なります。

 さて、最後に、現在のところ、一般用医薬品では、「イソプロピルアンチピリン」が“唯一のピリン系の解熱鎮痛成分”です。これも出ます!

選択肢b

 選択肢bの「エテンザミドは、痛みの発生を抑える働きが作用の中心となっている他の解熱鎮痛成 分に比べ、痛みが神経を伝わっていくのを抑える働きが強い。」ですが、正しい記述です。

 「エテンザミド」の正しい記述です。

 よく出る固有の特徴なので、押えておきましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢c

 選択肢cの「アセトアミノフェンは、他の解熱鎮痛成分に比べ、胃腸障害を起こしやすく、空腹時 には服用しないこととされている」ですが、誤った記述です。

 「アセトアミノフェン」ですが、「他の解熱鎮痛成分のような胃腸障害は少なく、空腹時に服用できる製品もあるが、食後の服用が推奨されている。」です。

 推奨はされていませんが、空腹でも、服用できるものもあります。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢d

 選択肢dの「イブプロフェンは、アスピリン等に比べて胃腸への悪影響が少なく、一般用医薬品においても 15 歳未満の小児に使用することができる。」ですが、誤った記述です。

 間違っているのは、「一般用医薬品においても 15 歳未満の小児に使用することができる」のところです。

 「イブプロフェン」ですが、「一般用医薬品においては、15歳未満の小児に対しては、いかなる場合も使用してはならない」となっています。

 禁忌は、ガチで押えておきましょう。

 また、「適正使用」の論点でもあります。「使用しない 小児」も、一読願います。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

答え

 「a」は「誤」です。

 「b」は「正」です。

 「c」は「誤」です。

 「d」は「誤」です。

 「正しい組み合わせ」は、

 正解:5

 さて、最終解答でミスったのなら、必ず、「登録販売者の解答は2回念押し‐最終得点は2~3点上がる」に、目を通しておきましょう。選び方を変えるだけで、点が取れます。

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医薬品

 午後1問:かぜ薬

 午後2問:かぜ薬の配合成分

 午後3問:漢方処方製剤(かぜ)

 午後4問:解熱鎮痛成分の働きと副作用

 午後5問:解熱鎮痛成分

 午後6問:漢方処方製剤(鎮痛)

 午後7問:眠気を促す薬及び眠気を防ぐ薬

 午後8問:鎮暈薬

 午後9問:鎮咳去痰薬

 午後10問:漢方処方製剤(鎮咳去痰)

 午後11問:胃の薬

 午後12問:胃に作用する薬

 午後13問:腸の薬の配合成分

 午後14問:腸の薬

 午後15問:漢方処方製剤(腸の薬)

 午後16問:胃腸鎮痛鎮痙薬

 午後17問:浣腸薬及び駆虫薬

 午後18問:強心薬

 午後19問:高コレステロール改善薬

 午後20問:貧血用薬

 午後21問:痔の薬

 午後22問:漢方処方製剤(泌尿器用薬)

 午後23問:月経及び婦人薬の適用対象

 午後24問:婦人薬

 午後25問:漢方処方製剤(アレルギー)

 午後26問:点鼻薬

 午後27問:点鼻薬の成分

 午後28問:眼科用薬

 午後29問:眼科用薬の配合成分

 午後30問:皮膚に用いる薬

 午後31問:皮膚に用いる薬の成分

 午後32問:ステロイド性抗炎症成分

 午後33問:歯痛薬・歯槽膿漏薬

 午後34問:禁煙補助剤

 午後35問:滋養強壮保健薬

 午後36問:漢方処方製剤(肥満症又は肥胖症)

 午後37問:消毒薬

 午後38問:殺虫成分

 午後39問:一般用検査薬

 午後40問:尿糖・尿タンパク検査薬

令和4年度 岡山県

 ・インデックス

 ・医薬品に共通する特性と基本的な知識(午前:第1~第20問)

 ・人体の働きと医薬品(午前:第21~第40問)

 ・薬事に関する法規と制度(午前:第41~第60問)

 ・主な医薬品とその作用(午後:第1~第40問)

 ・医薬品の適正使用と安全対策(午後:第41問~第60問)

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

 登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。

 そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。

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