第16問は、「会計仕訳2」の問題です。例年通りの出題です。仕訳の知識がないと、本問はまず解けません。後段の「仕訳がまったくわからない人に」で述べているように、「無理なら無理」で、捨て問にします。
(クリックして拡大。)
本問のレベルは「やや難」です。
本問の答えは、「こちら(数字のみ)」です。
仕訳問題ですが、必ず、いつの(何月の)仕訳を切るのかを、確認してください。
ここを間違えると、全部誤りとなります。
①ですが「令和2年2月20日に工事が完了した」とあります。
よって、当該工事は、「2月」に、費用として認識されたわけで、当時の仕訳は…、
借方:修繕費 850,000
貸方:未払金 850,000
…というものが切られた塩梅です。
さて、支払いですが、これは、「3月」に行われています。
んなもんで、貸方計上されている「未払金」を、振替するってな塩梅です。
「3月」の当該支払いの仕訳ですが…、
借方:未払金 850,000
貸方:普通預金 850,000
…と相なります。
②ですが、細かく考えましょう。
問題文の前半には、「令和2年2月25日に150万円で発注した什器備品としての監視用カメラの取付工事が、令和2年3月2日に完了したという報告があり」とあります。
「3月2日に完了」なのですから、この日付で、まずもって、仕訳を切りましょう。
解答を見ると、どの選択肢も「什器備品」とあるので、この科目を使いましょう。
んで、当該「3月2日」には支払われていないので、「未払金」で処理することになります。
仕訳は…、
借方:什器備品 1,500,000
貸方:未払金 1,500,000
…と相なります。
次の作業に入ります。
問題文の後半には、「代金は令和2年3月末に普通預金から支払った。」とあります。
よって、先の未払金の支払処理をします。
仕訳は…、
借方:未払金 1,500,000
貸方:普通預金 1,500,000
…と相なります。
先の2つの仕訳を合体して、貸借の重複を消すと…、
借方:什器備品 1,500,000
貸方:普通預金 1,500,000
…と相なります。
③ですが、「3月」には、発注をしただけです。
工事完了は、「4月予定」となっています。
本問では、「発生主義の原則」ですから、まだ工事が完了していないものは、計上しません。
よって、「仕訳なし」と、相なります。
①と②の仕訳は…、
借方:未払金 850,000
貸方:普通預金 850,000
借方:什器備品 1,500,000
貸方:普通預金 1,500,000
…です。
整理をすると…、
借方:未払金 850,000
借方:什器備品 1,500,000
貸方:普通預金 2,350,000
…となります。
正直言うと、管理業務主任者のテキストでは、仕訳は理解できません。
管理業務主任者のテキストは、圧倒的に記述量が少ないです。また、練習問題がまったく足りないため、実力が付きません。わたしでも、“これだけ”なら、厳しかったはずです。
本試験までに時間のある人は、たとえば、4月~9月にある人なら、いっそのこと、簿記3級の勉強をしてください。テキストで悪戦苦闘するより、絶対的に効率的です。
簿記3級の勉強については「簿記3級の独学」を、テキスト・問題集は「スッキリわかる 日商簿記3級」を使えばいいでしょう。
簿記3級の一通りの勉強が済めば、管理業務主任者の仕訳問題は、100%取れるようになります。
簿記3級レベルなら、2~3週間もあれば、習得できます。勝手の悪い管理業務主任者のテキストで勉強するより、わずかなコストと多少の時間を割いて簿記3級の勉強するほうが賢明です。
次に、本試験まで時間のない人です。
テキストを3回読んで、そして、過去問を3回解いて、まったく要領がつかめないなら、捨てます。
繰り返しますが、管理業務主任者のテキストで、仕訳を理解せよという方が無理です。
過去問の解き方だけ押えて、後は、ざっくり捨ててしまい、他の問題で失点をカバーできるようになる方が合格に近づくでしょう。
仕訳問題は、「無理なら無理」で、割り切って対処してください。
正解:3
…と相なります。
当該年度のぜんぶの問題(1~50)のリンクは、「こちら」です。
類似問題あります。テーマ別の問題演習は、「管業「会計・仕訳」の過去問リスト」を、活用ください。
使用教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのがメンドウな人は…、
テキストには、「管理業務主任者 基本テキスト」を…、
過去問には、「管理業務主任者 項目別過去7年問題集」を使えば、支障ありません。
予想問題集・模試問題集も、必要な状況です。「教材レビュー:管理業務主任者 予想問題集」を、参考にしてください。
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お勧めの入門本は、「弁護士が教える分かりやすい「民法」の授業」と「民法はおもしろい」です。
苦手な人の多い「会計・仕訳問題」ですが、テキストの数ページで理解は不可能です。
時間があるなら、いっそのこと、簿記3級で勉強します。100%取れるようになります。簿記3級は、2週間あればマスターできます。
独学向けの教材は、テキストと問題集が一緒になった「スッキリわかる 日商簿記3級」で勉強すれば、まず間違いなく「1点」取れるようになります。
また、公式の過去問は、PDFで配布されています。過去問演習は、「タブレット」が便利です。もってない人は、受験を機に、アマゾンの「Fire HD」を推奨します。最優秀のコスパです。
管理業務主任者に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。
興味のある方は、「管理業務主任者:ブログ記事」をばご参考ください。
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