第3問は、「行為能力」を問う問題です。基礎・基本的なものばかりなので、難しいところはありません。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。
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本問のレベルは「ふつう」です。
本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。
選択肢1の「成年被後見人であるAが、甲を第三者に売却した場合に、Aが成年後見人Bの事前の同意を得ていたときは、Aは、甲の売買を取り消すことができない。」ですが、誤った記述です。
成年後見人は、「取消権」はありますが、「同意権」がありません。
よって、たとえ、Bの同意があったとしても、Aは、当該法律行為を、取り消すことができます。
ド定番論点なので、テキストで確認しておきましょう。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢2の「行為能力者であるAが、Cを代理人として甲を第三者に売却した場合に、代理行為の時にCが被保佐人であったときは、Aは、Cの制限行為能力を理由に、甲の売買を取り消すことができる。」ですが、誤った記述です。
これまた、ド定番の「代理人の行為能力」の問題です。
成年被後見人や被保佐人等の制限行為能力者であっても、代理人となれます。
誰を代理人に選ぶかは、「本人」の自由だからです。
んで、制限行為能力者が代理人になった場合で、代理人として行った行為は、当該制限行為能力を理由に、取り消せません。
「民法」の「第百二条」には…、
『制限行為能力者が代理人としてした行為は、行為能力の制限によっては取り消すことができない。』
『ただし、制限行為能力者が他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為については、この限りでない。』
…と、明記されています。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢3の「被保佐人であるAが、保佐人Dの同意を得ることなく甲を売却した後に、相手方がAに対し、1箇月以上の期間を定めて、Dの追認を得るべき旨の催告をした場合において、Aがその期問内にその追認を得た旨の通知を発しないときは、Dがその行為を追認したものとみなされる。」ですが、誤った記述です。
選択肢の場合、被保佐人のAに対して、催告をしています。
「被保佐人・被補助人」が催告された場合で、「確答がない」ときは、「取消されたもの」と、みなされます。
「Dがその行為を追認したものとみなされる」のところが間違っています。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢4の「被保佐人であるAが甲を売却しようとした場合に、保佐人であるEが、Aの利益を害するおそれがないにもかかわらずこれに同意をしないときは、家庭裁判所は、Aの請求により、Eの同意に代わる許可を与えることができる。」ですが、正しい記述です。
いわゆる「家庭裁判所の許可」です。
そのとおりなので、テキストで確認しておきましょう。
よって、選択肢は、「正」となります。
「1」は「誤」です。
「2」は「誤」です。
「3」は「誤」です。
「4」は「正」です。
本問は、「正しいものはどれか?」ですので…
正解:4
…と相なります。
当該年度のぜんぶの問題(1~50)のリンクは、「こちら」です。
類似問題あります。テーマ別の問題演習は、「管業「民法」の過去問リスト」を、活用ください。
使用教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのがメンドウな人は…、
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