主に独学の人を対象に、消防設備士:乙種6類(乙6‐消火器)のテキスト・問題集レビューをする。乙6試験では、定番のテキストと問題集のシリーズがあるので、穏当に当該わかりやすい!と本試験によく出るの2冊でよい。甚大な支障や致命的な欠点はない。また、他に飛びぬけた教材もない。
結論から言うと、テキストは「わかりやすい! 第6類消防設備士試験」を、過去問は「消防設備士 乙6過去問 令和7年版」を使います。
テキストですが、筆者は消防設備士では定番の人で、試験会場の3~4割の人が本教材を使っていました。
わたしも使った口で、甲4(消防設備士:甲種4類)のときに本シリーズで合格できたので、乙6でも、当該わかりやすい!と本試験によく出るシリーズで…、という手合いです。
過去問は、消防設備士試験・危険物取扱者試験では、定評のある公論出版です。
消防設備士試験では、試験ごとに問題が回収されるので、過去問演習に支障があったのですが、当該過去問は、毎年反が改められて、最新の過去問が掲載されています。過去問は、これ一択ですね。
甚大な支障や致命的な欠点は、当該2冊にはないので、アレコレ調べるのがメンドウな人は、これら2冊でいいでしょう。
テキストの最大のメリットは、『語呂合わせ』がたくさんあって、「楽ができる」の一言です。
消防設備士の乙6では、本当に細々としたことを、憶えなくてはなりません。
たとえば、「ホースの不要な消火器」で、「薬剤量が1キロ以下の粉末消火器」と「薬剤量が4キロ未満のハロゲン化物消火器」には、ホースがなくても構わないのです。
本試験ではこういうのが問われるので、対象消火器と薬剤量の数字と、そして、「以下」や「未満」の使い分けに注意して憶えなくてはならず、憂鬱なこと配偶者の小言(視線)並です。
この点、本書では、「こうして憶えよう」的な語呂合わせを併記して、受験生の負担を軽くしています。
個人的に印象に残っているのは、下の画像の「開放式の扇子」で、一瞬一発で憶えられた最優秀の語呂でした。久方ぶりに感心しましたよ。
多くの人が苦手の法令でも、『語呂合わせ』が、たくさん載っています。
たとえば、消火器具の設置義務ですが、建物(施設)の種別を憶え、数字を憶えてと、本当にメンドクサイのですが、本書には、「府営団地内のカラオケボックス、老人は重要」といった『語呂合わせ』がある、という次第です。
本書の到る所で『語呂合わせ』を見ることになるので、憶える手間をかなり省くことができます。
わたしのように、『憶える手間を極力減らしたい方は、本シリーズ』を、大推薦します。
「消防設備士:乙6の独学」でも述べたように、諸般の事情から、実技試験の対策は万全ではないですが、シリーズのテキストと問題集を「3回」やれば、合格はできます。
デメリットとしては、まず、「実技対策」が“ギリギリ”なところです。
テキストの「実技」だけでは心もとないので、過去問を併用する方が安心です。
次に、文系ド素人にとっては、テキストの「機械」だけでは演習不足です。
過去問の併用を推奨します。
また、“敢えて”言うと、多少まとまりが悪いです。
序盤は気にならないのですが、中盤以降は、たとえば、「粉末消火器」を調べるのに、「点検」「整備」「規格」の3章にわたってページを繰らなくてはならず、このことが、不満といえば不満です。
とはいえ、先の「憶える手間」が省けるメリットと比べたら、デメリットは「小さい」と言わざるを得ず、「他に優れたテキストもない」ので、これを使うことになるかな、というのが結論です。
テキスト参考:わかりやすい! 第6類消防設備士試験
先述したように、消防設備士試験では、試験問題が回収されるのです。
しかし、当該公論出版は、どこぞで手に入れるのでしょう、最新の過去問が掲載されるため、過去問演習の事情が劇的に改善しています。
過去問は、先述したように、これ一択です。わたしが受験生ならまず公論出版のを買いますね。(ちなみに、危険物の甲種でお世話になりましたよ、ホント!)
ハッキリ言って、他の過去問や問題集を、検討する必要はないです。公論出版一択ですわ。
デメリットですが、“強いて”言うなら、多少価格が高いところでしょうか。
しかし、品質と価格はトレードオフなので、高品質なら、価格も高くなります。
最新の過去問で問題演習できるのは、他社にない、突出した特徴です。
安いの買って落ちるより、割高でも当該過去問で一発合格して、受験料をセーブした方が賢明ですよ。
過去問参考:消防設備士 乙6過去問 令和7年版
長々と述べましたが、消防設備士の乙6は、「わかりやすい! 第6類消防設備士試験」と「消防設備士 乙6過去問 令和7年版」を使えば、支障ありません。
「実技」が多少不安ですが、だからといって他の教材を使えば万全、というわけでもないので、穏当に先の2冊を揃えればいいでしょう。
ちなみにわたしが受験生のときには、過去問が売ってなかったので単純に比較できませんが、テキストと同シリーズの問題集で、筆記が「100%」、実技は「90%」で合格できていました。
消防設備士試験に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。
消防設備士一般の雑文は、たとえば、「危険物取扱者・消防設備士の合格証(試験結果通知書)に有効期限はない=合格はずっと有効」とかは、「消防設備士:ブログ記事」を…、
乙6の勉強に関すること、たとえば、「消火器と書くときは、「けす・ひ・うつわ」」とか「感電して泡吹いた」とかは、「消防設備士-乙6」をばご参考ください。
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