第2種電気工事士有資格者の人が、ビルメンテナンス業や設備業に必須の4資格(通称:ビルメン4点セット‐2電工・乙4・2級ボイラ・冷凍機械3 or 消防設備士)に独学合格・独学取得するための令和6年度(2024年度)スケジュール表。2電工を受け損なった人も。まず冷3を取る。
上記画像は、令和6年度(2024年度)の2電工有資格者向けのスケジュール表です。(2電工を受け損なった人は、こちら。)
第2種電気工事士の有資格者は、まず、「第3種冷凍機械責任者(冷3)」を、スケジュールの中心に置きます。
理由は、「年に1回」しか、試験が行われないからです。
冷3は、大手ビルメンテ会社なら、資格手当で「2~5千円/1ヶ月」ほどが付くので、取得費用は即ペイできます。
冷3の合格率は、おおむね20%台ですが、昨今の冷3は、絶妙に難化傾向にあるので、甘く見てはいけません。
また、公式の合格率は、“試験免除組”を含んでの数字なので、実質的には、さらに低い数字として、見ておかねばなりません。
かつては、試験会場に行けば通ったと揶揄された冷3ですが、現在の試験は、全くそうではなく、勉強していないと絶対に落ちます。
上記スケジュール表の画像では、敢えて、冷3の試験勉強時期には、他の資格を入れていません。
冷3に落ちると、また1年間、待たねばならず、“心に棘が引っかかったような状態で1年を過ごす”のは、賢明でないからです。
ちゃんと勉強すれば受かるのですから、1回でパスすべく、冷3のみに集中してください。
冷凍機械3は、本試験が「11月・第1週日曜日」です。
試験勉強期間は、概ね「2ヶ月~3ヶ月」なので、「8月・9月・10月」を試験勉強に充てればよいでしょう。
なお、冷3の申込期間は、土日を除くと例年「10日前後」しかないので、要注意です。
冷3の勉強方法は「第三種冷凍機械責任者の独学」を、使用教材は「冷3の教材レビュー」を一読ください。
ビルメン資格で次に見ていくのは、「二級ボイラー技士(二ボ)」です。
当該二ボは、毎月試験が行われており、試験会場は「安全衛生技術センター」となっています。
当該施設が近所にあればいいのですが、わたしのように、実に「遠いところ」にある人もいるはずです。
遠方まで受けに行きたくない人は、当該「出張受験」を利用します。
当該「出張受験」は、年に1~2度、交通の便のよい都市圏に実施されるので、それに合わせて受験する、ってな寸法です。
近場の方が、交通費が安いし移動時間も減って、いい事尽くめです。
二ボの受験に当たっては、まずは、「出張受験の日時」を調べて、計画を練るようにしてください。
当方大阪在ですが、近畿の安全衛生技術センターは「加古川」にあり、行くのに片道2時間以上かかるところでした。対して、出張受験の会場は、大阪市内の大学だったので、移動時間は25分と、激減した次第です。そら、楽ですよ。
なお、二ボの勉強方法等は「二級ボイラー技士の独学」と「二級ボイラー技士の教材レビュー」を参考ください。
再度、2電工有資格者用のスケジュール表を挙げておきます。
さて、4点セットの残り「乙4」と「消防設備士」ですが、これらの試験は、「1~7月・12月」に、受験するのがベターです。
要は、冷3と、二ボの出張受験と被らない「月」に、乙4と消防設備士を受ける、といった次第です。
先述しましたが、「8月・9月・10月」は、難化傾向にある「冷3」にのみ尽力するのが安全です。ですから、乙4や消防設備士の受験は、パスします。
そして、冷3の本試験のある11月は「充電期間」として、これまた、除外します。試験が連続すると消耗するからです。
このように、乙4と消防設備士は、「1~7月・12月」に、受験すべく、申込等をすることになります。
両資格とも、「越境受験」が可能です。
近くの県まで含めれば、かなり、受験の機会があるので、日程調整は、だいぶ、融通が利くはずです。
なお、試験勉強期間は、両資格とも、「2~3ヶ月」です。
んなもんで、『試験を申し込んでから勉強を始めても、本試験に間に合う』という手合いです。
試験に不安のある方や慎重な方は、上記「2~3ヶ月」に、プラス1~2ヶ月しておけば、磐石の学習計画となります。
乙4と消防設備士は、競争試験ではないので、「2~3ヶ月+α」の期間を見ておけば、まず、合格圏に達するはずです。
危険物取扱者の「乙4」と「消防設備士」ですが、どちらを優先すべきかというと、「乙4」です。
乙4を優先するのは、乙4の方が求人が多いからです。
また、ビルメンテナンスや設備業では、当該「乙4」が、2電工と並行して“必須的に”求められています。(求人票にはおおむね「2電工・乙4あれば優遇、などと記載されています。)
反対に言えば、消防設備士は、「必須」までには求められていない、といった次第です。
一番有利なものから取るのが、資格取得のセオリー。
こんな次第で、まずは、就職・転職に強い「乙4」から取るのが賢明、といった寸法です。
で、乙4が済んだら、消防設備士に駒を進めていけばよい、ってな塩梅です。
乙4の勉強方法等は「乙4の独学」を、独学向け教材については「危険物:乙4の教材」を参考をば。
「第2種電気工事士」の免状があると、消防設備士の「甲種」の受験資格になり、加えて、試験の一部免除が受けられます。
2電工の有資格者は、消防設備士の「甲種4類」か「乙種4類」を狙うといいでしょう。(わたしも、2電工→甲4受験組です。)
電気が苦手とか、免状を発行してないとかなら、人気の「乙種6類(消火器)」を受験してください。
消防設備士試験は、他の消防設備士の免状があると、他の類を受ける際に試験免除があるので、乙6を取得しても、まったく損はありません。
消防設備士の甲種4類・乙種4類は「消防設備士:甲種4類(乙種4類)の独学」と「消防設備士:甲種4類(乙種4類)の教材」をば、お目汚しください。
消防設備士:乙6の勉強方法等は「乙6の独学」を、独学向け教材は「乙6教材レビュー」を参考ください。
ビルメン資格の筆頭である「第2種電気工事士」を受け損なった人や、受けようと思ったら申込期限が過ぎていた人は、来年に、第2種電気工事士を受けるとして、その間に、残る4点セットを取ってしまいましょう。
日程は、先の「第2種電気工事士の有資格者のスケジュール」に準じて、学習計画を立てます。
まず、「年に1回」しかない「第3種冷凍機械責任者」に、ターゲットを絞ります。
で、空いた時間に、「乙4」「二級ボイラー」「消防設備士」で埋めていきます。
この3つの中では、「二級ボイラー」の「出張受験」を優先します。
「乙4」と「消防設備士」は、ほぼ毎月のように試験があるので、都合のいい日に受験する、ってな次第です。
それで、合間合間に、来年の第2種電気工事士の予習として、入門マンガの「マンガでそこそこわかる第2種電気工事士学科+技能入門すい~っと合格コミック」を読んで、そこそこ駒を進めておきましょう。
資格の価値と優先順位の把握のために、各資格の求人数(ハローワーク)を挙げておきます。
各資格の2022年度調査の求人数はおおむね…、
第2種電気工事士は、「8,860件」、
冷凍機械3(第三種冷凍機械責任者)は、「全種で4件(※)」、
二級ボイラー技士は、「1,158件」、
乙4は、「4,705件」、
消防設備士は、甲種「426件」で、丙種「368件」です。
優先順位はこれらの数字に尽きます。
(※)ハローワークでは、「高圧ガス責任者冷凍」という名称にて、1種から3種がまとめて表記されている。全種合算が「4件」である。
なお、優先順位の理由や詳細については、「設備・メンテナンス資格の優先順位」を参考ください。
また、最新の求人数は、「ハローワーク資格別求人数データ」を、参考にしてください。
以下、幣サイト内リンクです。
・勉強方法等‐第三種冷凍機械責任者の独学
・勉強方法等‐二級ボイラー技士の独学
・勉強方法等‐消防設備士:甲種4類・乙種4類の独学
・勉強方法等‐消防設備士:乙種6類の独学
・勉強方法等‐乙4の独学
以下、幣サイト内リンクです。
冷3教材‐冷3の教材レビュー
二ボ教材‐二級ボイラー技士の教材
乙4教材‐危険物:乙4の教材
消防設備士教材‐消防設備士:甲種4類・乙種4類の教材
消防設備士教材‐消防設備士:乙種6類の教材
資格のこまごましたことは、たとえば、「消防設備士の電気工事士免除の実態」とかの記事を、ブログにも投稿しています。
興味のある方は…、
「ボイラー技士:ブログ記事」、
「危険物取扱者:ブログ記事」、
「消防設備士:ブログ記事」をば、ご参考ください。
「資格の就職・転職事情」や「資格こもごも」も、多少は役に立つかと思います。
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