消防設備士の乙種6類(通称:乙6‐消火器)を独学で一発合格を目指す人に、必ず知っておくことや傾向と対策、試験勉強のコツ「三日写真」や「漢字の書き取り」といった勉強方法を説述しています。独学向け教材の紹介や、筆記試験や実技試験の進め方もあわせて紹介しています。
コロナインフルエンザの動向により、本試験が中止・延期されたり、試験会場が変更されたりしています。
危険物取扱者試験ですが、ご存知のように、「都道府県」ごとに試験が行われます。
そのため、本試験の中止等も、「都道府県」ごとに異なります。
ある県では、通常通り実施されるが、ある県では、延期されたりします。よって、本試験の実施状況は、“一概に言えない”状態となっています。
変更・中止等については、受験生に個別連絡がなされません。
試験1週間前になったら、「公式」を、必ずチェックしてください。
「当方のTwitter」でも、各種告知を行うので、心配な人は、フォローしておいてください。
試験の難易度は、「普通」です。(詳細後述)
しかし、『足切り点』があることは、絶対に頭に入れておいてください。
消防設備士試験では、科目ごとに『40%の最低得点』が設定されています。
たとえば、法令が10問出題なら10問×40%の「4問」を、基礎的知識が5問出題なら5問×40%の「2問」を正解できていないと、その時点で不合格という塩梅です。
どの試験科目も満遍なく勉強して、全科目で4割を確保しなければなりません。つまり、『捨て科目』はできません。
とりわけ、文系ド素人の方には、『足切り』が配偶者のように重くのしかかります。試験科目の「機械」が“鬼門”となるためです。
後述するテキストと問題集をやりこんでいれば、足切り点は最低確保できるとはいえ、当該「機械」の“やばさ”だけは、頭の片隅に置いていてください。
なお、理系キャリアの方なら、「機械」は問題ではありません。(え、何?こんなことをいまさらやらんといかんの?)のレベルです。
消防設備士の乙種6類(乙6:消火器)は、合格率が「40%」と高く、独学でも十分に合格できる資格です。
やることさえやれば必ず受かる試験であり、反対に言うと、高合格率でも、勉強していないと必ず落ちます。
本試験では、「筆記試験」と「実技試験」が課せられますが、両方ともペーパー試験です。
防災訓練のように消火器実物を操作したり、実際に消火器を整備・点検したりはしません。
力の必要な作業は、試験にありません。甲斐性のない男性から、たおやめの大和撫子まで、安心して受験できます。なお、消防設備士は、何気に総務系資格です。(メンドウな消防・防災要員。)
試験勉強は、ほとんどが「暗記と記憶」の作業です。後述する教材の「わかりやすい! 第6類消防設備士試験」と「本試験によく出る! 第6類消防設備士問題集」を、やりこんでいたら、まず受かります。
勉強量(=努力量)がストレートに合否に現れるので、通勤・通学時間をフルに活かしてください。
公式では、「過去に出題された問題」が公開されています。しかし、問題・解答はありますが、解説がありません。
そこで、公式の過去問(例題)に解説を付したものを「消防設備士 甲4・乙4、乙6、乙7の公式過去問+解説」に挙げています。まあ、乙6の絡む問題は、8問前後しか公開されていないないので、時間のあるときに、お目汚しください。
「法令」の過去問は、以下のとおりです。
「構造等」の過去問は、以下のとおりです。
問題演習の追加用や、本試験の傾向把握の一環として、ご利用ください。
乙6の使用教材については、「教材レビュー」に詳述してますが、読むのがメンドウな方は…、
テキストは「わかりやすい! 第6類消防設備士試験」を…、
問題集には「本試験によく出る! 第6類消防設備士問題集」を使います。
わたしの受けた試験では、受験生の3~4割が本書を使っており、わたしも本書の利用者でした。
十分ではないところもありますが、他に飛び抜けていい教材もないので、穏当に当該2冊でいいでしょう。
当該教材を「2~3回」繰り返せば合格です。
消防設備士の乙6の傾向ですが、一口で言うと「定番化」です。
試験対象の「消火器」は、ある程度、完成した「もの」であり、大きな変化がありません。
ご存じかもしれませんが、消火器には、二酸化炭素消火器や泡消火器などがありますが、現在では、粉末消火器しか、そう、皆さんがよく目にするあのABC消火器しか、生産されていません。
この近年、消火器事情は、ほとんど変わっていないといった次第で、これを受けて、本試験も大きく変わっていないのが実情です。
まあ、1~2問ほどは、最新の実務事情等の新傾向問題が顔を出しますが、大半は、例題の過去問のような“定番”の問題となっています。
たとえば、先に挙げた過去問の「35問:安全栓」などは、定番中の定番となっています。
次に、問題レベルですが、基礎・基本的なものに留まっています。
本試験の問題のほとんどは、テキストで述べられているものであり、“テキスト以外”からは、ほとんど出ないのが実情です。
基本的に、消防設備士試験そのものが「暗記と記憶」が物を言う試験です。
ホント、消防法の個々の規制や、消火器の各部品の名前・用途、点検に使う工具・部品の名前を憶えるのが試験勉強です。
たとえば、「延べ面積4,000平方メートルの病院には、何本の消火器を置かねばならないか?」とか、「逆流防止装置の意味」とか「キャップスパナ」などなどを、頭に入れていくといった次第です。
消火器の細々したものを憶えなくてはいけないので、細切れ時間を有効活用する必要があります。
まあ、ホント、各規制や数字や語句用語を憶えるだけです。
んで、試験そのものは、「定番化」しているので、「繰り返し」が実に物を言います。
テキストを「2~3回」、問題集を「2~3回」解いていれば、ほぼ間違いなく、合格できる実力が身に付きます。
わたしの場合、テキスト・問題集を「2回」繰り返し、間違った問題にポストイットをはさんで、暇な時間に消化しました。
難しく考えないで、「回数」を目処にして、コツコツ、テキストと問題集を消化してみてください。
乙6勉強のコツは、消防設備士の甲4(乙4)でもおなじみの、「まずは写真鑑別から」です。
↓のようなページです。
乙6は、テキスト後半の「実技」の「写真鑑別」から始めて、消火器の名前をガチ暗記します。
理由は、「消火器の実物が頭に入っているほうが、理解と記憶が圧倒的に早い」からです。
テキストの規格や整備を読む際に、突然、「開閉バルブ式は蓄圧式とガス加圧式の粉末消火器に…云々…」というようなことを言われても、ただただ眠いだけです。
先に消火器の姿かたちを頭に入れていると、多少でも「頭にイメージが湧く」ので、テキストの記述に迫ることができて、構造の理解が段違いで早いです。
最初の3日から1週間は、消火器の写真を見て、当該消火器の名前をブツブツ唱えて、機械的に頭に叩き込んでください。
最初は非常にとっつき難いでしょうが(わたしもそうでした)、単純作業で頭を使わないので「気楽」です。
15分やって嫌になったら休憩です。消火器の写真を見ながら、消火器名を何十回と唱えてください。
なお、消火器の名称を憶えると同時に、個々の消火器の特徴をおさえます。
たとえば、「化学泡消火器」はてっぺんで判別するとか、「機械泡消火器」はその独特のノズルに着目するとか、です。
各消火器の特徴は、筆記でも頻出事項です。特徴を押さえると正確かつ楽に憶えられるし、筆記の負担も減るので、名称のみならず特徴まで頭に叩き込んでいきましょう。
筆記試験の勉強の際は、同時に、「実技試験」の「記述式」対策をするのが『乙6勉強』のコツです。
消防設備士の実技試験は『記述式』です。
んなもんで、消火器の名称等々を、解答用紙に直に、「漢字」で書くことになります。
参考:公式過去問‐実技:指示圧力計
この「漢字」がやばいです。
予測変換全盛の昨今、「蓄圧式」の「ちく」ってどんな字だっけ?と、なりかねません。
筆記の勉強時から、テキストの『漢字』に、今まで以上の注意を払ってください。
少しでも不安な漢字があれば、ノートなりコピー用紙なりで、書き取りの練習をします。
本試験という緊張する時間では、何気に漢字が「アレレ」となりかねません。
わたしのケースでは、「排圧栓(はいあつせん)」の「せん」が出てこなくて、往生しました。一応大卒なのにこの体たらくです。
ちなみに、甲種4類の本試験時に、「騒音計(そうおんけい)」の「そう」をド忘れして頭を抱えました。
普段、字を書いていなかったり、書きなぐっていたりすると、本試験では如実に“正確に書けなくなる”ので、試験勉強の間は、通常の倍、漢字に注意してください。
漢字のド忘れは、不合格の最たる原因です。筆記のときから、実技対策です。
筆記試験ですが、「法令」「構造・機能」「点検・整備」は、要領的には、ほとんど変わりません。
テキストを読んで、練習問題を解き、その後で、問題集で問題演習をするという地味な作業の繰り返しです。
先述したように、テキストと問題集を「3回」繰り返すうちに、内容は頭に入っていくはずです。
正直、かったるいだけで、難しくはありません。また、前提知識ゼロからでも十分に勉強できるので、焦らず、各論点を消化して行ってください。
しかし、注意して欲しいのは、中盤から試験の直前に生じる「混同」です。
紙の上だけの勉強であり、かつ、各消火器には、似たような名称が多いため、どうしても、各消火器の特徴や構造・機能の「混同」が生じます。
個人的に一番の難論点だったのが、「粉末消火器」です。
頭痛を承知で敢えて言いますが、粉末消火器には「蓄圧式」と「ガス加圧式」の2系統があり、「ガス加圧式」はさらに「開放式」と「開閉バルブ式」の2つがあり、それぞれ、部品や機能・構造が微妙に違っているのです。たとえば…、
開閉バルブ式にはバルブがあるが、開放式にはバルブがなく…、
開閉バルブ式には「使用済みの表示装置」があるが、開放式にはない…、
…などなど、細かい論点がてんこ盛りで、ゴチャゴチャになって、憶え直すのに苦労しました。
わたしのように、“なんだかわからなくなった”ら、いったん立ち止まり、ノートや紙の上に個々の消火器を、箇条書きに書き出して、整理してください。そのまま行くと、余計に混乱がひどくなります。
本試験では、ひっかけ問題も多々出ています。暗記と記憶は、整理しながら進めてください。
そもそもですが、「法令」こそ、「暗記と記憶」の総本山です。
一時にすべてを憶えれられる人など、いません。何回もやれば、問題は解けます。焦らないでいいので、各論点を、少しずつ消化してください。
また、テキストだけ読むというのは、避けてください。
どっちかというと、「問題演習」の方が頭に残るので、まずは、問題集を制覇して、それから、テキストの精読に進んでみてください。
また、「法令」が苦手という人は、基本的な法律用語に慣れていないのが一因です。
「または」と「もしくは」や、「及び」と「並びに」などは、実に混同しやすいので、使い分けを確かめておいてください。
そして、「以下・以上・未満・超える」です。「含むか、含まないか」は、超頻出論点です。一度は目を通して、使い方をチェックしておいてください。憶え違いが多々あります。
「法律用語のコツ-それは用語感覚」以下の法律用語に目を通しておくと、苦手意識はだいぶ改善します。
文系の人が注意しなくてはいけないのは、「機械の基礎的知識」です。
「機械」は、全部「5問」出題されますが、本科目にて、「2問以上」正解できないと、落ちます。
消防設備士試験には、『科目ごとに足切り点』が設定されていることを、絶対に忘れてはいけません。
足切りラインは「40%」となっていて、基礎的知識の出題はおおむね「5問」ですので、「5×40%」の「2問正解」が「機械」の足切りラインです。
法令等で、どれほど得点できていても、「機械」が全滅なら不合格となります。
「機械」は、基本的な公式を憶えるだけであり、いうほど難しくはありませんが、文系の人間にとっては、勉強していないと絶対に点が取れません。
極端に言うと、文系にとって、乙6とは「機械」であり、「機械」で2点取れたら合格です。
文系の方は、テキストと問題集の「機械」のところを、最低3回は繰り返し、テキストと問題集レベルの問題を絶対に取れるようになっておきましょう。
消防設備士試験は、足切り点の存在を忘れていると、さくっと落ちます。願書を今一度、読み直して、「機械」のやばさを再確認してください。
わたしは、機械が一番不安でした。本試験ではいの一番に「機械」の問題を解きました。オーソドックスな出題だったので、後々、かなりリラックスできたことを憶えています。
一口で言うと、「実技」試験は、実質的に、「筆記」試験です。
正直、実技の勉強は、筆記以上に「暗記と記憶」となっています。
「実技」試験の問題は、「記述式」が多く、解答に多少の“ゆらぎ”は認められているでしょうが、極力テキストどおりに、漢字で書けるようになっておかねばなりません。
「実技」試験は、1問1問のウエイトが高いため、書き間違え1つが、致命的な失点になりかねません。
思い出してください。消防設備士試験は、“科目ごと”に足切りがありました。
取れる問題は絶対に取りたいので、一字一句とまではいいませんが、問題を見て答えが浮かぶまで、繰り返して丸暗記しましょう。
一時にやるとウンザリするので、毎日少しずつ、2~5問ずつ消化していくのがベストです。
消防設備士試験に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。
消防設備士一般の雑文は、たとえば、「危険物取扱者・消防設備士の合格証(試験結果通知書)に有効期限はない=合格はずっと有効」とかは、「消防設備士:ブログ記事」を…、
乙6の勉強に関すること、たとえば、「消火器と書くときは、「けす・ひ・うつわ」」とか「感電して泡吹いた」とかは、「消防設備士-乙6」をばご参考ください。
乙6の勉強時間ですが、保有する資格によって絶妙に異なっています。
少々長くなったので、別ページにまとめています。
「消防設備士:乙6の勉強時間」をば、ご参考ください。
んで、乙6の難易度ですが、少々長くなったので、別ページにまとめています。
「消防設備士:乙6の難易度」をば、ご参考ください。
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