試験免除者用の消防設備士 乙7の独学

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 消防設備士 乙種7類(通称:乙7‐漏電火災警報器)の独学に必要なことを最小限にまとめています。試験免除者を対象に、その勉強方法や難易度、勉強時間、乙7独自の注意事項「足切り実質50%」を説述します。きっちりテキストの内容を消化すれば合格ですが、法令類別にはご用心。

試験の一部免除者が対象です。

 ご存知のように、消防設備士の乙種7類(通称:乙7‐漏電火災警報器)には、「試験免除」があります。

 電気工事士と消防設備士の免状があると、筆記試験30問中、20問が免除され、実技試験は5問丸々免除され、本試験は、規格の6問と法令の4問の、合計「10問」となります。本ページは、当該「フル免除者(※)」向けの内容です。

 (※ もっとも、検定協会職員か技術士で、電工と消防設備士の免状保有者が、一番免除数が多いのですが、一般的じゃないので、本ページでは、「電気工事士+消防設備士」をフル免除者としています。)

免除補足

 「電気工事士」は、第2種電気工事士と、第1種電気工事士が対象です。2電工・1電工ともに、「基礎的知識(電気)」の5問と、「構造機能(電気)」の9問と、「実技試験」の5問とが免除されます。

 「消防設備士」は、甲種・乙種の両種が対象です。類は関係なく、消防設備士のいずかの免状があれば、「法令共通」の6問が免除です。

乙7の合格率と独学可否、難易度

 消防設備士の乙種7類(通称:乙7‐漏電火災警報器)は、合格率が「60%台」と高いのですが、この数字のからくりは、先述した「試験免除」です。

 試験免除をフルに享受すると、本試験のボリュームが、“3分の1以下”と、圧倒的に少なくなるので、「60%」という高い合格率となります。ちなみに、乙種の他の類は、「30~40%」が関の山です。

 また、難易度も「低い」と言わざるをえません。

 問題数が「10問」しかなく、また、当該試験科目が、比較的、点数の取りやすい規格と法令で、頭を抱える論点もなく、加えて、電気工事士があるから実技も完全免除と、「難しいものがない」といった次第です。

 こうした次第で、独学合格は穏当に可能です。イヤらしい言い方ですが、フル免除だと楽して資格が取れます。

 なお、後述する「足切り実質50%」でも述べていますが、「試験免除」ゆえの「不利」もあるので、ご留意ください。

独学向け教材

 フル免除だと、試験問題は10問しかないので、テキスト1冊で十分です。問題集は要らないです。

 テキストには、定番シリーズの「わかりやすい! 第7類消防設備士試験」を使えばいいです。

 本書には、憶えやすい語呂が豊富にあるので、暗記と記憶が大変楽になります。

 試験会場では、本書を頻繁に目にするはずです。わたしも使いました。当該テキスト1冊で、構造・機能(規格)100%、法令75%で合格でした。

 

勉強時間

 フル免除者は、「1週間から2週間」あれば、「質・量」とも十分に備えられます。

 フル免除だと、勉強量は、テキストの記述と練習問題を合算しても「50ページ」しかないので、時間を食いません。通勤・通学時で余裕で消化できます。

 ぶっちゃけ、強行軍であれば、最短で「3日」あれば行けます。

足切り実質50%‐乙7 唯一の注意点

 フル免除者は、そう試験を心配する必要はありません。

 が、1つだけ、注意をしておかねばならないことがあり、それは「法令の足切りが、実質50%になっている」ことです。

 消防設備士試験は、試験科目ごとに、足切り点の40%が設けられており、40%未満の正解率で即、不合格となります。

 反対に言うと、合格するには、各試験科目で、40%以上、正解しておかねばならない、といった次第です。

 参考までに、願書の該当箇所を挙げておきます。

 

 で、当該「足切りの40%」ですが、免除を受けると、免除後の数字で計算されます。

 法令自体は「10問」ですが、法令共通の6問が免除されると、法令類別の4問が、法令の出題数となります。当該「4問」が母数と相なる次第で、「4問」×40%の「1.6問」が足切りラインとなります。

 しかし、「0.6問」なんて問題はありません。

 「正解率40%以上で合格」であり「正解率40%未満で不合格」です。

 1問しか正解していないと、25%の正解率となるので、「正解率40%未満で不合格」に該当します。

 このため、必ず「2問」正解しないと、「足切りの1.6問」を、超えられなくなってしまう、といった次第です。

 4問中2問ですから、足切りは実質50%です。

 このように、フル免除の場合、法令類別の1問の比重がとても高くなり、全く油断のできない試験科目に変貌します。

 法令の免除を受けないと、出題は全部で10問で、6問も落としていいわけで、とたんに、足切りのプレッシャーが低下します。

 が、免除を受けるとなると、2問しか落とせなくなるので、「法令を1問たりとも落とさない覚悟」が必要になることを、頭の片隅に置いていてください。

 フル免除で唯一の懸念事項が、「法令」です。「2問正解」が必須で、反対に言うと、「3問間違えちゃうと不合格」です。

 後述しますが、4問中1問は、へんてこりんな問題が出題される可能性があるので、さらに悩ましくなります。

勉強方法‐法令にご用心

 まず、大事なことから言います。

 先述したように、フル免除の乙7の合否のかなめは、「法令の4問」にあります。

 法令の足切りは実質50%で、2問しか間違えられないので、油断できないのですが、法令には、「予想外の出題」があるため、さらに用心しなくてはならないのです。

予想の斜め上-ここ出すかいっ!

 当方、大阪府受験でしたが、法令で「予想外の出題」に遭遇し、面食らいました。

 今でもよく憶えているのですが、「音響装置」の出題があり、「音響装置の音圧および音色は、他の警報音または○○と、明らかに区別して聞き取ることができること」という穴埋め選択の問題が出たのです。

 当該○○に当てはまるのは何か?ってな設問で、「雑音」か「騒音」のどちらかが指定されておりました。

 …どっちでも一緒じゃんとしか言いようがありません。

 が、試験のテーマは、「雑音」か「騒音」のどちらか?という、語句の正確な使い分けを求めていたわけです。ちなみに、答えは、「騒音」です。どうしてこんな何でもない論点を、正面から問うのか、その出題意図が、本当によくわかりませんでした。

 もしかしたらですが、法令類別のうち1問は、「難問奇問珍問」の指定席なのかもしれません。

 他の出題は、たとえば、「漏電火災警報器の設置義務が生じる構造条件(不燃材料以外の鉄網入り壁・床・天井)」など、ド定番かつド頻出事項だったのに、当該1問だけが際立って「へんてこりん」な問題でした。

 以上のことはわたしのケースなので、一般化できませんが、それでも、「こんなところから、よく出すな」という出題があったのは事実ですので、テキストの読み込みが必須だと言えます。

 乙7の法令では、他の消防設備士試験なら、読み飛ばしてしまうようなことでも、必ず、目を通しておきましょう。

 乙7の唯一の懸念は、当該「法令の足切り」です。

 オーソドックスな出題なら、まず大丈夫ですが、いつ傾向が変わるかわかったものではありません。

 全部で4問だからといって油断せず、テキストの“全”記述を2~3回読み込み、問題も2~3回は解いて、1問たりとも落とさない覚悟で臨んでください。

規格の6問

 さて、残る規格ですが、これまた実質足切り50%ですが、6問も出題されるので、1問のプレッシャーはそうありません。3問も間違えられるのですから。

 また、ド定番の出題なので、テキストにざっと目を落として、練習問題を解き、間違えた問題を復習しておけば、まず、大丈夫です。

 言ってしまうと、試験対象の「漏電火災警報器」そのものが、そう複雑な機械ではないので、出題もそれなりです。

 試験に出題されるのは、主に、機械個々の法規制の数字や、各装置の機能・特徴などで、凝ったものはほとんどありません。実にシンプルな出題です。

 テキストを2~3回繰り返しておけば、鉄板でしょう。

 当方、上記の普通の勉強で、100%でした。

乙7のまとめ

 一口で言うと、フル免除なら、そのボリュームの少なさから、そう苦労しないはずです。

 テキストに「わかりやすい! 第7類消防設備士試験」を使い、その内容を消化すれば、穏当に合格です。

 当該1冊で大丈夫ですが、心配な人は、当該テキストの姉妹編の問題集「本試験によく出る!第7類消防設備士問題集」を追加投入するのもいいでしょう。

 乙7の合格率は「60%」と高合格率ですが、反対に言うと、10人中4人は落ちているわけですから、用心してください。お布施はほどほどに。

 個人の実体験からすると、不合格となった人は、勉強不足は論外ですが、「法令」の足切りで落ちているように思われます。法令は、きっちり仕上げておくべきです。

 ま、油断せずテキストを3回は繰り返しておけば、穏当に合格です。

消防設備士のこまごましたもの

 消防設備士試験に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 消防設備士一般の雑文は、たとえば、「危険物取扱者・消防設備士の合格証(試験結果通知書)に有効期限はない=合格はずっと有効」とかは、「消防設備士:ブログ記事」をばご参考ください。

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