独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

「すべて」と「のみ」と「必ず」のある選択肢に注意する‐登録販売者

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

登録販売者の問題演習アドバイス。選択肢に「すべて」と「のみ」が出てきたら、その選択肢は丁寧に読む。おおむね「誤り」なことが多い。しかし、「正しい」こともあるので、短絡的に解答してはいけない。サンプル問題も併せて紹介。

登録販売者の問題を解くときは、「すべて」と「のみ」と「必ず」の文言に注意してください。

当該「すべて」と「のみ」と「必ず」が使われた選択肢は、おおむね「×」となります。

過去問の出題例は、下の方にあります。どんなふうに出ているか、確認してください。

例外的に〇になるやつ

なお、ごくまれに、「すべて」と「のみ」と「必ず」があっても、「正しい」となる問題があります。

「すべて」と「のみ」と「必ず」の選択肢が、即、「誤り」になるわけではないです。

脊髄反射しないで、選択肢そのものは、きちんと吟味してください。

「すべて」で「〇」の問題

「すべて」が入っているのに「〇」となる問題です。チェックをば。

栃木県 R5 第9問」の選択肢aの日本薬局方です。

東京都 R3 第46問」の選択肢cのリスク区分です。

「のみ」で「〇」の問題

大阪府 H28 第75問:腱等」で、選択肢aの腱で「のみ」が使われていますが、正しいです。

「必ず」で「〇」の問題

第74問」の選択肢dです。カプセル剤で出てます。

愛知県 R6 第11問」の選択肢bの小児と薬です。チェックを。

「すべて」と「のみ」と「必ず」が誤りとなる過去問の出題例

以下に、「すべて」と「のみ」と「必ず」で誤りとなる過去問を挙げておきます。こういう問題に気を付けてください。

「すべて」の出題例

大阪府の平成26年の本試験問題のうち、「薬事に関する法規と制度」の第83問を例に見て行きます。

上記画像の選択肢bに注意してください。

選択肢bは、「配置販売に従事する薬剤師は、すべての一般用医薬品を配置販売することができる」という内容です。

「薬剤師」が主語なので、一見すると、すべての医薬品が扱えそうに思われます。

しかし、“配置販売”で取り扱われる医薬品は、「経年変化が起こりにくい等の基準を満たす医薬品」となっているため、当該選択肢の「すべての一般用医薬品」は誤りと相なる次第です。

こんな次第で、「すべて」という文言が付与されると、おおむね「誤り」となります。

たとえば、「すべての配偶者は美しい」は、明らかに間違いです。隣で寝ている人の顔を見てください。

「すべて」が使われると、あらゆる「例外」が排除されてしまいます。

先の例文の「すべての配偶者は美しい」ですが、確かに美しい配偶者はいます。しかし、皆さんの配偶者という「例外」があるため「成立せず」で「×」なわけです。

よほどのケースでない限り、「すべてのホニャララ」は、成立しません。

選択肢にて、「すべて」を目にしたら、注意してください。「アレレ」となるはずです。

なお、先ほどの例題ですが、答えは「3」です。

「のみ」の出題例

大阪府の平成28年の本試験問題のうち、「医薬品の適正使用と安全対策」の第116問を例に見て行きます。

上記画像の選択肢aに注意してください。

選択肢aは、「給付請求は、健康被害を受けた本人のみが行える。」という内容です。

選択肢のように、「本人のみ」と限定されてしまうと、「本人」以外の人は、請求できなくなってしまいます。

たとえば、手術して予後が悪くても、「本人」が鉛筆を手にして請求書を書かねばならなくなってしまいます。

たとえば、「本人」の意識がなくなって人事不省でも、請求権者は「本人」のみのため、救済が受けれなくなってしまいます。

難癖ですが、「本人のみ」だと、「本人」が死亡した場合、相続が確定しないと、給付請求できなくなってしまいます。

少し考えれば、「本人のみ」だと理不尽で、おかしいことがわかるはずです。

こんな次第で、「のみ」という“限定する”文言が付くと選択肢は、得てして、内容がおかしくなることが多々です。

たとえば、「配偶者のみが美しい」なぞは、噴飯ものの例文です。んなわけないと、即断に「×」にできるはずです。

選択肢の中に、「のみ」が出てきたら、丁寧に文意を読み取ってください。知識がなくても、“常識”で解けたりします。

なお、解答は「3」となります。

「必ず」の出題例

関西広域連合の令和1年のうち、第101問を例に見て行きます。本問は、いいサンプルです。

「必ず」が登場するのは、選択肢aと、選択肢bと、選択肢dです。

選択肢aですが、「添付文書中、販売名の上部に、「使用にあたって、この説明文書を必ず読むこと。また、必要なときに読めるよう大切に保存すること。」等の文言が記載されている。」となっています。

添付文書には、用法・用量や、副作用についての注意喚起など、必読レベルのことが記載されています。

よって、「必ず」という、強い表現になっており、内容からしても、妥当と相なります。

次に、選択肢bの「添付文書の内容は、医薬品の有効性・安全性等に係る新たな知見、使用に係る情報に基づき、必ず1年に1回、改訂される」ですが、誤った記述です。

毎年新たな知見が見つかるわけでもないので、この「必ず」は、極端な表現といえます。

最後に、選択肢dです。

「薬効名とは、その医薬品の薬効又は性質が簡潔な分かりやすい表現で示されたもので、販売名に薬効名が含まれているような場合であっても、薬効名は必ず記載されている」なのですが、選択肢の場合、他に表記されているので、別段、必ず記載しないといけないケースではありません。

んなもんで、「必ず」という強い表現にしなくてもいい、ってな次第です。

選択肢dのように、重要性が見受けられないのに、「必ず」とあれば、(あやしいなー)と踏んでください。

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