(にきゅうぼいらーぎし)
二級ボイラー技士とは? ‐ 取りやすい。合格しやすい ‐ 勉強方法 ‐ 二級ボイラー技士の留意点 ‐ かかるお金 ‐ まとめ ‐ 資格メモ‐試験日程・費用など
二級ボイラー技士とは、求人数が平均で「600件前後」と、一定の求人数が確保されている資格である。
求人先は、商業ビルや大型商業施設、病院、ホテル・旅館、入浴施設などの、お湯を多用する施設が多い。
二級ボイラー技士は、ハロワの登録資格にて、TOP100内に入っている。求人数は、かなり多い部類に入る。
しかし、後述しているが、賃金は、他の仕事と変わりない。資格手当で1,000~2,000円がプラスされるくらいが関の山である。
ちなみに、「二級」の「二」は漢数字である。
ハローワーク平均求人数:633人(2018年8月調査)
当該資格の最新データは、「ハローワーク資格別求人数データ」にあります。
ところで、ハロワ登録資格の求人数1位~200位は…、
…を、参考ください。
二級ボイラー技士は、とても取りやすい資格である。
まず、受験機会の多さがある。全国7ブロックごとにある安全衛生技術試験協会で毎月試験が行われているし、年に1回は「出張特別試験」がある。たとえ1~2回落ちても、すぐに再受験できる。
次に、試験の難易度である。
本試験の出題は過去問レベルであり、問題の使い回しも多く、過去問を2~3回繰り返しておけば、穏当に合格点を確保することができる。
試験自体は楽であり、神経質になることはない。
仕事をしながらでも、家事・育児の真っ只中でも、両立は十分に可能である。
二級ボイラー技士の勉強方法だが、ごく、オーソドックスでよい。
本試験は、大半が問題の使いまわしなので、テキストを精読し、過去問をきっちり解いておけば、合格点は確保できる。
先も述べたが、過去問を「3回」繰り返しておけば、合格である。
なお、馴染みのないボイラーの専門用語ばかり出てくるので、最初は、しんどいことだけは、明記しておく。
参考:二級ボイラー技士の独学
二級ボイラー技士の留意点としては、「ボイラー」という設備自体が縮小傾向にあることである。かつては、ボイラーは当たり前にある設備であったが、昨今は必須の設備ではなくなっている。ボイラーのない施設は多い。
次に、ボイラーそのものの性能が上昇し、小型ながら出力がある簡易なボイラーで事が足りてしまい、本格的なボイラーの需要が少なくなっている。つまり、そっくりそのまま「二級ボイラー技士」の需要もなくなっているわけである。
そのうえ、ボイラー自体が、自動化・機械化されて“かなり”安全になっている。ニュース等で、ボイラーの事故を見るのは、あまりないはずだ。安全性の点からも「二級ボイラー技士」の有用性が小さくなっている。1日1回、検水計を見るだけとか、異音がしたら業者を呼ぶだけとか。
加えて、有資格しか就けない専門職であっても、給料はそれほどでもないということも、頭の片隅に置いておくべきだろう。
通常の仕事と賃金的にほとんど変わらない。有資格者しか勤まらないという意味で、仕事が確保されている点で有利であるが、金銭的には、恵まれない現状である。
さて、気になる取得費用だが、合格するだけなら安価である。
教材代と受験料の「1万円以下」で済む。
しかし、免許証の発行までとなると、結構な費えとなるので注意が必要だ。
というのも、ボイラーの実務経験がないと、免許証の取得にあたって「実務講習」の受講が必要となるからである。
当該実務講習の代金は、18,000円前後である。そして、免許証の発行に、印紙代や切手代で2~3,000円はかかる。総計20,000円強が必要となるわけである。
まとめると、二ボの合格には「10,000円」で済むが、免許証の発行まで踏まえると、プラス「20,000円強」を支出することになり、トータルで「3万円」も要るといった塩梅だ。
個人的には、『会社から取ってくれと言われた』などの強い取得因子がないのなら、「まず試験にだけ合格」しておいて、実務講習は受けないでおけばいいだろう。つまり、免許証は発行しない。
実務講習は、毎月実施されているので、ぶっちゃけ、いつでも受けられる。晴れて就職が決まり、確実にボイラーの仕事をすることが明らかになってから、免許証発行のために実務講習に参加するのが合理的ではないかと思われる。
ただ、これだと“急募求人”には間に合わないし、選考において、合格はしているが免許証は無発行の無資格者と、発行済みの有資格者とが競合した場合、無免許者が落ちることは間違いない。わたしは「免許証を発行してみた派」であるが、参考までに。
二級ボイラー技士は、いくつか留意点があるも、求人数は“少なくない”方なので、取得する意味はある。
何か資格でもと考えているなら、取得してもよい。免許証は一生有効で書き換え等もないので、いつ、ひょっこり役に立つかわからない。
ただ、取るべき資格は他にもある。手放しで推薦できる資格でもないことは、頭の片隅に置いておく。
このように、「二級ボイラー技士」には、いくつかの懸念事項や他の資格との兼ね合いから、Bクラス資格とした。
二級ボイラー技士に関する、一般的事柄や試験日程・日時、取得に要する費用等を、以下にまとめました。
二級ボイラー技士は、「国家資格」であり、取得者には一定の評価がある。
二級ボイラー技士は「必置資格」であり、法的需要がある。(参考:必置資格とは?)
二級ボイラー技士は、一般には知られていないが、業界ではメジャーな資格である。
二級ボイラー技士に、受験資格はない。誰でも受験できる。しかし、“免許証”の発行には実務経験の制限がある。
二級ボイラー技士は、地方単位(地方ごとの安全衛生技術試験協会)で実施されるので、全国で統一された試験日等があるわけではない。
ゆえに、本試験日は、都道府県ごとに異なり…、
申込日も、都道府県ごとに異なるし…、
願書の配布先も、都道府県ごとに異なることになる。
公式を見て、試験日等を間違えないようする。
また、『出張受験』という制度もあるので、これも、チェックしておく。
なお、本ページの作成時では、「安全衛生技術試験協会」が試験主催ですが、一度は公式を見て、試験情報を確認しておいてください。
一口で言うと、免状交付まで「10,000円強」かかる。
適当かつ曖昧な内訳は、以下。
テキストは、おおむね2,000円前後。
過去問は、おおむね1,600円前後。
受験料は、6,800円(2017年度価格)。
総計で、「10,000円強」である。
免許証の取得まで考えているなら、以下の費用を見ておく。
実技講習代:17,950円(テキスト代含)
収入印紙代:1,500円
雑費:2,000円(交通費や切手代)
使用教材の詳細については、「二級ボイラー技士の教材」を参考にしてください。
試験の難易度を一口で言うと、「難しくはない」である。
勉強しないと絶対に受からないが、きっちりテキストを読んで過去問をやれば、必ず受かる試験である。
要注意は「足切り点」の存在であるが、それでも、ちゃんと勉強すれば必ず受かる。
合格率は、平成29年度は57%であり、おおむね「60%」と考えていていい。
カンタンそうではあるが、逆を言うなら、4割が落ちている試験であることは忘れてはいけない。
二級ボイラー技士の勉強時間は、「1~3ヶ月」を見ておけば、知識ゼロからでも十分に合格点を確保できるように思われる。
二級ボイラー技士の合格体験記もあります。「二級ボイラー技士 合格体験記」を参考にしてみてください。ボイラー実技講習についても書いてます。
使用教材は、「教材レビュー:二級ボイラー技士の独学テキスト・問題集」を参考にしてみてください。勉強法とかも併記しています。
二級ボイラー技士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「二級ボイラー技士:ブログ記事」をばご参考ください。
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