このページは、論点「免許換え」の攻略ページです。
勘違いしやすいところを、まとめているので、確認用にどうぞ。
「免許換え」とは、免許権者に変更があった場合に行う届出です。
事務所の統廃合等で、知事免許が他の知事免許に、知事免許が大臣免許に、大臣免許が知事免許になった場合を指します。
注意すべきは、“混同”。
「書換え」と、明確に区別してください。
「免許換え」と「書換え」は、両方とも「換え」という文言があるため、いつのまにか、ごっちゃになっているときがあります。
「書換え」とは、免許証の記載事項に変更があった場合に行う申請です。
試験勉強の終盤あたりになると、両語句を混同しているときがあるので、本試験までに1回は、チェックしておきましょう。
「免許換え」の申請は、直接、免許権者に行います。
しかし、例外的に、「大臣免許」への免許換えは「経由申請」で、主たる事務所を管轄する知事を経由して行います。
大臣免許だけ、「経由申請」という例外なので、整理して憶えましょう。
「免許換え」があった場合、新免許権者は、旧免許権者に、その旨を、遅滞なく、通知することになっています。
念のため、押えておきましょう。
さて、「免許換え」のあった場合の免許証の有効期限です。
この場合、新しい免許が下りた扱いとなるので、旧免許証の期限ではなくて、新免許証を取得した日より、「5年」となります。
注意すべきは、『宅建士証』との違いです。
宅建士証には、「登録の移転」という制度があります。
当該登録の移転を行った場合、旧宅建士証は効力を失うため、新宅建士証の交付申請を行うことになります。
しかしながら、当該登録の移転の場合、“新しく宅建士証が発行されたのに”、従前の宅建士証の残存期間が引き継がれるのです。
要は、旧宅建士証の有効期限が、新宅建士証の有効期限となる、ってな次第です。
このように、「免許:免許換え」と「宅建士証:登録の移転」とでは、微妙に有効期限が異なってくるので、整理して憶える必要があります。
ちなみに、過去問にて、「宅建士証」の問題は出ているので、いつ「免許」で出ても、全くおかしくありません。
過去問参考:H28 問38
選択肢ア『宅地建物取引士(甲県知事登録)が、乙県で宅地建物取引業に従事することとなったため乙県知事に登録の移転の申請をしたときは、移転後新たに5年を有効期間とする宅地建物取引士証の交付を受けることができる。』
「×」です。宅建士証は、旧有効期限が引き継がれます。
これに対し、「免許換え」だと、新規発行扱いとなって、新しく「5年」が有効期間となります。
細かいですが、「ひっかけ」対策を兼ねて、チェックしておきましょう。
以上です。
| カテゴリー: 宅建 | Tags: 宅建, 宅建‐宅建業法, 宅建ノート‐免許, 宅建ノート‐宅建業法 | 2019年9月30日 10:30 AM |
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「未成年者」は、宅建業法の各規定で取扱いが異なっているので、かなり、メンドクサイ論点となっています。
以下に、試験で突っ込まれそうなポイントを、横断的にまとめています。
知識の整理や、最終チェックにご利用ください。
「未成年者」ですが、まず、用語の整理をしましょう。ここがわかってないと、混乱するだけです。
まず、一番よく出る「成年者と同一の行為能力を有しない未成年者」ですが、これは、要は、ふつうの未成年者です。その辺りの子供・学生が該当します。
次に、その反対の「成年者と同一の行為能力を有する未成年者」ですが、これには、2つが該当します。
「婚姻した未成年者(成年擬制)」と「営業許可を得た未成年者」です。
これら「3つの未成年者」が登場するので、3匹のこぶたより難しいです。よって、整理して憶える必要があります。
一口で言うと、「ふつうの未成年」でも、不動産屋になれる、ってな寸法です。
「ふつうの未成年」でも、法定代理人が欠格要件に該当しないなら、宅建業の免許を受けることができます。
たとえば、『あなた』に高校生の子供がいて、その子供が宅建業の申請をしたとします。
この場合、法定代理人たる『あなた』が免許の判定対象となり、『あなた』が欠格要件に該当しないなら、その高校生の子供に、免許が下りることになります。
先述したように、「ふつうの未成年」は、宅建業者になれます。婚姻しなくても、営業許可を得なくても、なれるのです。
しかしながら、「ふつうの未成年」は、宅建士系に大きな制限があります。
一口で言うと、「ふつうの未成年は、宅建士系オールダメ」です。
「ふつうの未成年」は、宅建士の登録もできなければ、宅建士になることもできず、当然、専任の宅建士になることもできません。
先に見た「宅建業の免許」と、異なるので注意してください。
「ふつうの未成年」は、宅建士系は、オールダメです。
「ふつうの未成年」は、宅建業の免許は得られても、宅建士になることはできません。
「ふつうの未成年」は、免許OK、宅建士ダメと憶えましょう。
先に見たように、「ふつうの未成年」は、免許がOKでも、宅建士系がダメでした。
対して、「婚姻した未成年」となると、免許も宅建士系も、OKとなります。
婚姻すると、「成年擬制」となって、「成年者」扱いとなるからです。
「成年者」なのですから、当然、宅建業の免許は受けられるし、宅建士の登録可能で、宅建士になれる、専任宅建士にもなれる、といった塩梅です。
婚姻した未成年は、すべてOK(全部いける)と憶えましょう。
「専任宅建士」ですが、注意すべき論点があります。
当該専任宅建士の要件には、「常勤」と「成年者」があります。
後者の「成年者」がややこしいのです。
以下に、まとめておきます。
「ふつうの未成年者」は、「成年者」ではないので、専任宅建士になれません。
「営業許可を受けた未成年者」も、たとえ、営業許可があっても「成年者」ではないので、専任宅建士になれません。
対して、「婚姻した未成年者」は、「成年者とみなされる」ので、「成年者」扱いとなって、専任宅建士になることができます。
このように、ふつうの宅建士と専任宅建士とでは、微妙に異なるところがあるので、整理して憶える必要があります。
先に見たように、専任の宅建士は、「成年者」である必要があり、営業許可を受けた未成年者は、ふつうの宅建士にはなれても、専任の宅建士になれません。
しかし、専任の宅建士には、「特例」があり、これを適用することで、営業許可の未成年者を専任化することができます。
その特例とは、「宅地建物取引業者(法人である場合においては、その役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいう。))が取引主任者であるときは、その者が自ら主として業務に従事する事務所等については、その者は、その事務所等に置かれる成年者である専任の取引主任者とみなす。」です。
要は、当人が宅建業者か、法人の役員であれば、自分が主として勤務する事務所の専任の宅建士とみなされる、ってな次第です。
当該「みなし規定」を用いれば、営業許可・未成年者でも、専任の宅建士になれます。
なお、条文にあるように、役員は、取締役、執行役等です。
監査役は該当しないので、注意してください。
上記の内容を、ざっくりまとめておきます。知識の整理に活用ください。
ふつうの未成年者は、「免許OK」だが、「宅建士系全部ダメ」です。
宅建士の登録そのものがダメなので、当然ですが、宅建士・専任宅建士にも、なれません。
繰り返しますが、ふつうの未成年者は、宅建士にはなれないのに、宅建業者にはなれるのが味噌です。
法定代理人から営業許可を受けた未成年は、「免許OK」で、宅建士系は、登録OK、宅建士OKだが、専任宅建士には、なれません。
専任の宅建士になるには、「みなし規定」を利用して、事業者になるか、法人の役員になる必要があります。
婚姻した未成年は、「成年者とみなされる」ので、成年者扱いとなります。
「成年者」なのですから、当然、「免許OK」で、「宅建士系も全部OK」です、
つまりは、宅建業者に慣れるし、宅建士登録も可、宅建士・専任宅建士になれるってな寸法です。
婚姻した未成年は、オールOKです。
| カテゴリー: 宅建 | Tags: 宅建, 宅建‐宅建業法, 宅建‐横断まとめ, 宅建ノート‐免許, 宅建ノート‐宅建業法 | 2019年9月19日 11:18 AM |
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本ページは、欠格要件の「本人5年系」のうち、「罰金の刑」の規定を見ていきます。
条文は…、
『宅建業法、暴対法(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律)、刑法の傷害罪・傷害現場助勢罪・暴行罪・凶器準備集合及び結集罪・脅迫罪・背任罪、暴力行為等処罰に関する法律の罪を犯したことにより、罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない者』
…なのですが、下線部分の理解が特に必要です。
ここは、「執行猶予、量刑、刑に処せられ、刑の執行を終わり、執行を受けることがなくなったなどの法律知識」にまとめているので、こちらを読んでから、以下をお目汚しください。
「罰金の刑」規定ですが、「禁錮以上の刑」とは違って、限定的なものとなっています。
まず、「罰金刑」のみの規定です。勘違いして、「罰金刑以上の刑」などと、読み間違えないようにしましょう。
そして、対象法律が、ごく少数です。
罰金刑が対象となるのは、「宅建業法」と「暴対法」、「刑法」の一部の罪、「暴力行為等処罰に関する法律」のみです。
比較的軽い「罰金」で、欠格要件となるので、宅建業法を遵守しない業者、暴力団員、傷害・暴力等には、厳罰をもっと臨んでいる、といえます。
罰金規定で憶えておくべきは、「罰金で欠格となる、刑法の罪名」です。
罰金規定のうち、「宅建業法」と「暴対法(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律)」と「暴力行為法(暴力行為等処罰に関する法律)」は、大丈夫でしょう。
法律丸ごとなので覚えやすいし、趣旨も明らかだからです。
宅建業法をシッカリ守れない者に免許は与えられませんし、暴対法や暴力行為法が絡むような人には、免許を与えないという趣旨が読み取れます。
問題なのは、「刑法の罪名」です。
刑法だけ、限定列挙なので、それらを正確に憶えてないと、選択肢の判別時に、混乱することになります。
刑法にて、罰金刑で欠格要件になるのは…、
傷害罪、傷害現場助勢罪
暴行罪
凶器準備集合及び結集罪
脅迫罪
背任罪
…となっています。
繰り返しますが、限定列挙なので、よく似た罪名に、注意してください。
たとえば、「過失傷害罪」や「特別背任罪」で、罰金刑を受けても、欠格要件にはなりません。
勘違いしそうな罪名にも注意です。
たとえば、「詐欺罪」や「窃盗罪」、「強盗罪」などで、罰金刑を受けても、欠格要件にはなりません。
あくまで、「刑法」の傷害罪・傷害現場助勢罪等々の罪で、罰金に処された場合に、欠格要件となります。
勘違いしている人もいるので、釘を刺しておきます。
すべての罰金刑が、欠格要件になるのではありません。
私文書偽造や道路交通法違反で、「罰金刑」となっても、欠格要件には、該当しません。
あくまで、先に挙げた「宅建業法」と「暴対法」、「刑法」の一部、「暴力行為等処罰に関する法律」が対象です。
拡大解釈に注意しましょう。
個々の欠格要件の詳細ページは、以下のとおりです。
インデックスは、「欠格要件 基本分類」です。
んで、個々の記事を、カンタンな順番で、並べています。
なお、これらのほかに、横断まとめとして、「暴力団員系のまとめ」もあります。併せて、お目汚しください。
また、ある程度、慣れて来たら、「宅建業法「免許」の過去問リスト」で、知識を確認してみてください。
| カテゴリー: 宅建 | Tags: 宅建, 宅建‐宅建業法, 宅建ノート‐免許, 宅建ノート‐宅建業法 | 2019年9月17日 11:35 AM |
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