登録販売者試験の「医薬品」にて、近年で出題が増えた「医薬品・医薬部外品の別」を、横断的にまとめたページ。いちいちテキストを探すのも面倒なので、不安な人は活用願います。
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近年、「医薬品」にて、「医薬品なのか?医薬部外品か?」を問う出題が増えています。
以下に、横断的に「医薬品、医薬部外品の別」等々について、まとめました。まとめて一気に確認したい人は、活用願います。
基本的に、「作用が緩和なもの」が「医薬部外品」です。
「本格的な病気とか、使用に当たって注意を要するもの」が、「医薬品」です。
こう憶えておけば、理解が早いです。
Ⅱ章では、まずもって、「口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽薬)」の「前文」に出てきます。
手引きには…、
「胸部や喉の部分に適用することにより、有効成分が体温により暖められて揮散し、吸入されることで鼻づまりやくしゃみ等のかぜに伴う諸症状の緩和を目的とする外用剤(塗り薬又は貼り薬)があるが、」
「現在のところ、医薬品となっている製品はなく、いずれも医薬部外品(鼻づまり改善薬)として製造販売されている。」
…とあります。
おそらくは、「ヴイックス ヴェポラッブ」といった塗り薬かと思われます。医薬部外品(指定医薬部外品)ですね。子どもの時に塗った記憶があります。
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次に、「1)代表的な配合成分等、主な副作用」の「前文」に出てきます。
挙げると…、
「有効成分が生薬成分、グリチルリチン酸二カリウム、セチルピリジニウム塩化物等のみからなる製品で、」
「効能・効果が「痰、喉の炎症による声がれ、喉の荒れ、喉の不快感、喉の痛み、喉の腫れ、口腔内や喉の殺菌・消毒・洗浄又は口臭の除去」の範囲に限られるものについては、医薬部外品として扱われている。」
…となっています。
「範囲が限られている」のがキーなので、ここで判断しましょう。
「1 胃の薬」の前文に登場です。挙げると…、
「(制酸薬、健胃薬、消化薬)健胃薬、消化薬、整腸薬又はそれらの目的を併せ持つものには、医薬部外品として製造販売されている製品もあるが、」
「それらは人体に対する作用が緩和なものとして、配合できる成分やその上限量が定められており、また、効能・効果の範囲も限定されている。」
…となっています。
「作用が緩和なもの・・・医薬部外品」が判断のキーですね。
次に、「2 腸の薬(整腸薬、止瀉薬、瀉下薬)」の「1)腸の不調、薬が症状を抑える仕組み」に登場です。挙げると…、
「整腸薬、瀉下薬では、医薬部外品として製造販売されている製品もあるが、それらは人体に対する作用が緩和なものとして、配合できる成分(瀉下薬については、糞便のかさや水分量を増す
ことにより作用する成分に限られる。)やその上限量が定められている。」
「また、効能・効果の範囲も限定され、例えば、下痢・便秘の繰り返し等の場合における整腸については、医薬品においてのみ認められている。」
…となっています。
ここも、キーは、「作用が緩和なもの・・・医薬部外品」ですね。
ちなみに、文言からすると、整腸薬や瀉下薬(下剤)には、医薬部外品のものがありますが、止瀉薬(下痢止め)は、医薬品のみと読めますね。まあ、ここまで問われることはないでしょう。
「前文」に出てきます。
「眼の不調は、一般的に自覚されるものとして、目の疲れやかすみ、痒みなどがある。」
「眼科用薬は、これらの症状の緩和を目的として、結膜嚢(結膜で覆われた眼瞼(まぶた)の内側と眼球の間の空間)に適用する外用薬(点眼薬、洗眼薬、コンタクトレンズ装着液)である。」
「なお、コンタクトレンズ装着液については、配合成分としてあらかじめ定められた範囲内の成分のみを含む等の基準に当てはまる製品については、医薬部外品として認められている。」
…となっています。
「あらかじめ定められた範囲内の成分のみ」が、医薬部外品の判断基準ですね。
試験的には、「コンタクトレンズ装着液の一部・・・医薬部外品」とだけ、押えておけば十分でしょう。
「総論前文」に出てきます。
「殺菌消毒薬のうち、配合成分やその濃度、効能・効果等があらかじめ定められた範囲内である製品については、医薬部外品(きず消毒保護剤 等)として製造販売されているが、」
「火傷(熱傷)や化膿した創傷面の消毒、口腔内の殺菌・消毒などを併せて目的とする製品については、医薬品としてのみ認められている。」
…となっています。
出題実績のあるところです。押えておきましょう。
まあ、内容的には、ふつうですよね。膿んだり怪我したりとか適用部位がやばいところとかは、医薬品で対応すべきですよね。
次に、「3)肌の角質化、かさつき等を改善する配合成分」のところにも出てきます。
「角質軟化薬のうち、配合成分やその濃度等があらかじめ定められた範囲内である製品については、医薬部外品(うおのめ・たこ用剤)として製造販売されているが、」
「いぼに用いる製品については、医薬品としてのみ認められている。」
…となっています。
出題実績があります。「角質軟化薬・・・いぼ・・・医薬品のみ」は、シッカリ押えておきましょう。
まあ、いぼは、ウイルスが原因なので、医薬品の方が適切ですよね。
なお、手引きの記述には続きがあって…、
「ただし、いぼの原因となるウイルスに対する抑制作用はなく、いぼが広範囲にわたって生じたり、外陰部や肛門周囲に生じたような場合には、医師の診療を受けるなどの対応が必要である。」
…となっています。こいつも出そうなので、併せて、押えておきましょう。
最後に、「6)頭皮・毛根に作用する配合成分」にも、出てきます。
「毛髪用薬は、脱毛の防止、育毛、ふけや痒みを抑えること等を目的として、頭皮に適用する医薬品である。」
「毛髪用薬のうち、配合成分やその分量等にかんがみて人体に対する作用が緩和なものについては、医薬部外品(育毛剤、養毛剤)として製造販売されているが、」
「「壮年性脱毛症」「円形脱毛症」「粃糠性脱毛症」「瀰漫性脱毛症」等の疾患名を掲げた効能・効果は、医薬品においてのみ認められている。」
…となっています。
「作用が緩和なもの」が医薬部外品です。
対して、病名の付いた症状、言ってしまえば、ヤバそうな病気系には、医薬品のみです。
「1)医薬品として扱われる保健薬」のところに登場します。
「同様にビタミン等の補給を目的とするものとして医薬部外品の保健薬があるが、それらの効能・効果の範囲は、滋養強壮、虚弱体質の改善、病中・病後の栄養補給等に限定されている。」
「神経痛、筋肉痛、関節痛、しみ・そばかす等のような特定部位の症状に対する効能・効果については、医薬品においてのみ認められている。」
「また、医薬部外品の保健薬は配合成分や分量は人体に対する作用が緩和なものに限られ、」
「カシュウ、ゴオウ、ゴミシ、ジオウ、ロクジョウ等の生薬成分については、医薬品においてのみ認められている。」
「ビタミン成分に関しても、1日最大量が既定値を超えるものは、医薬品としてのみ認められている」
…となっています。
「医薬品・医薬部外品の別」論点で、一番出題実績のあるところです。すべて、押えておきましょう。
「1 消毒薬」の「2)代表的な殺菌消毒成分、取扱い上の注意等」のところに、登場です。
まずは、「(a) 手指・皮膚の消毒のほか、器具等の殺菌・消毒にも用いられる成分」です。
「手指又は皮膚の殺菌・消毒を目的とする消毒薬のうち、配合成分やその濃度等があらかじめ定められた範囲内である製品については、医薬部外品として流通することが認められている。」
「器具等の殺菌・消毒を併せて目的とする製品については、医薬品としてのみ製造販売されている。」
…となっています。ここも、よく出ています。
「手指皮膚+器具の殺菌消毒・・・医薬品のみ」と憶えましょう!!!
次に、「2 殺虫剤・忌避剤」のところにもでてきます。
「殺虫剤・忌避剤のうち、ハエ、ダニ、蚊等の衛生害虫の防除を目的とする殺虫剤・忌避剤は医薬品又は医薬部外品として、法による規制の対象とされている。」
「殺虫剤・忌避剤のうち、人体に対する作用が緩和な製品については医薬部外品として製造販売されているが、」
「原液を用時希釈して用いるもの、長期間にわたって持続的に殺虫成分を放出させる又は一度に大量の殺虫成分を放出させるもの、劇薬に該当するもの等、取扱い上、人体に対する作用が緩和とはいえない製品については医薬品として扱われる。」
…となっています。
ここも、「作用が緩和」が医薬部外品のキーとなってますね。
んで、使用に当たって注意を要するものは、医薬品として、強い規制を掛けてます。
当該衛生害虫は、今後の定番論点と化しそうなので、精読しておきましょう。
次に、「1)衛生害虫の種類と防除」に出てきます。
まず、「(a) ハエ」です。
「成虫の防除では、医薬品の殺虫剤(希釈して噴霧する)も用いられるが、」
「一般家庭においては、調製を要さずそのまま使用できる医薬部外品の殺虫剤(エアゾールなど)や、ハエ取り紙などの物理的な方法が用いられることが多い」
内容的には問題ないですね。
次に、「(b) 蚊」です。
「成虫の防除では、医薬品の殺虫剤(希釈して噴霧する)も用いられるが、」
「一般家庭においては、調製を要さずそのまま使用できる医薬部外品の殺虫剤(蚊取り線香、エアゾール等)が用いられることが多い。」
…です。
これも、内容的には問題ないですね。
次に、「② 忌避成分」で登場です。
「ディートは、医薬品又は医薬部外品の忌避剤の有効成分として用いられ、最も効果的で、効果の持続性も高いとされている。」
…となっています。
出題実績があるので、「ディートには、医薬品と医薬部外品とがある」と、シッカリ押えておきましょう。
「2 殺虫剤・忌避剤」の「⚫ 主な剤形、用法 (d) 蒸散剤」に登場です。
「殺虫成分を基剤に混ぜて整形し、加熱したとき又は常温で徐々に揮散するようにしたものである。」
「医薬部外品となっている製品を除き、通常、一般の家庭で使用されることは少ない」
…となっています。
まあ、一読しておけばいいでしょう。
次に、また、「ディート」がらみです。
「ディートについては、外国において動物実験(ラット皮膚塗布試験)で神経毒性が示唆されているため、ディートを含有する忌避剤(医薬品及び医薬部外品)は、」
「生後6ヶ月未満の乳児への使用を避けることとされている。また、生後6ヶ月から12歳未満までの小児については、顔面への使用を避け、1日の使用限度(6ヶ月以上2歳未満:1日1回、2歳以上12歳未満:
1日1~3回)を守って使用する必要がある。」
…となっています。
まずは、ディートには、医薬品と医薬部外品とがあるを、押えておきましょう。出題実績あります!
次いで、数字を最後あたりで押さえましょう。ディートの年齢制限は、そこそこ出るようになっていますよ!このページを「お気に入り」に入れておいて、試験直前で、押さえていってください。
2025年10月17日 11:17 AM
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