危険物取扱者 乙種3類(乙3)の独学

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 危険物取扱者 乙種3類(乙3:自然発火性物質・禁水性物質)の独学に必要なことを最小限にまとめています。合格率、勉強方法、独学向け教材について。乙3は危険物の数が15個と多くはないが、個々の危険物に「まとまりがない」ために、憶えるのに手を焼きます。合格率が年々下がる難化傾向にあるので、油断せず臨むことが大事です。

乙3(乙3:自然発火性物質・禁水性物質)の合格率と独学可否

 乙3の合格率は、直近5年の平均で「68.6%」と、高い合格率です。

 しかし、かつては「70%以上」はあったのです。合格率はこの2~3年で7割を切り、直近の平成27年度は、「67.6%」に下がり、年々、受かり難くなっています。

 乙3の受験に当たっては、危険物取扱者試験そのものが、「難化傾向」にあることを、頭の片隅に入れてください。油断していると足元を掬われて、落ちます。

 が、反対に言えば、きっちりとテキストと過去問を消化していれば、まず合格できる試験である、といった手合いです。

 「油断大敵」と「甘く見ない」が、独学合格の要諦です。

 参考:乙種3類(乙3)の合格率と挫折率

乙3の独学について

 先に結論を言うと、「そこそこ難」です。

 乙3は、「15個」の危険物が試験対象で、乙種の中では、普通の数です。

 ちなみに、危険物の数が一番多いのは、「乙4」の「30個」です。つまり、一番「性消」がかったるいのは、「乙4」という次第です。

 参考:乙1→27個、乙2→12個、乙3→15個、乙4→30個前後、乙5→17個、乙6→6個。なお、使用テキストによって、若干数は変わります。

 しかし、危険物の数は少なくても、危険物ごとに憶えることが多数あるため、試験勉強の負担は重いです。

 それに、乙3の危険物には、カリウムやナトリウム、カルシウムなど、見聞きしたことのある危険物も多い一方で、「アルキルアルミニウム」や「アルキリリチウム」など、馴染みのない危険物もそこそこあるので、馴染みの薄さにも手を焼きます。

 乙3は、乙種の中では、手間がかかるほうです。しかし、とはいえども、乙4に受かる学力の保有者なら、穏当に「乙3」にパスできるはずです。(ぶっちゃけ言うと、乙4時の「法令」や「物化」のめんどくささに比べたら、ぜんぜんラクです。)

傾向や勉強方法は大差なし

 試験の傾向は、乙4と変わらず、「5:5」か「6:4」の問題構成です。

 先の数字を補足すると、性消の全問題数「10問」のうち、基礎・基本レベルのカンタン系が5問か6問、点数の取りにくい難問系が5問ないしは4問出題される、という次第です。

 カンタン系は、テキストと過去問を仕上げておけば、点が取れます。ほとんど同じ問題だからです。

 対して難問系では、テキスト外・過去問外の未知の問題で構成され、全く見聞きしない問題が1~3問、最悪、5問出る可能性があります。まあ、しかし、テキストと過去問レベルの選択肢も多く、全く点数が取れないというわけではありません。

 合格のポイントは、「カンタン系で点を稼ぎ、難問系の失点をカバーする」ってな次第です。

 さて、乙3の試験勉強ですが、乙4の「性消」とほぼ同じです。

 乙3だからといって、別段、変わったことをするわけでもなく、極端に試験の傾向が変わるわけではありません。

 乙4同様に、各危険物の色や、水に溶ける・溶けないかとか、爆発するかしないとか、各危険物の特色や、個々の消化の方法を憶えていくだけです。

 ただ、乙3は、乙4の引火性液体に比べると、かなり「ごちゃごちゃ」していて、憶えにくい特徴があります。(後述します。)

独学向けの教材

 「教材レビュー」にて詳細に述べていますが、読むのがメンドウな人は…、

 テキストには「チャレンジライセンス 乙種1・2・3・5・6類危険物取扱者テキスト 新訂版」を…、

 過去問には、「乙種1・2・3・5・6類危険物取扱者試験」でそろえれば、鉄壁です。(本書は毎年版が改まるので、必ず『年度』を確かめてください。

 先述したように、危険物取扱者の乙種そのものが難化しているので、現状では、テキストに過去問を追加するほうが無難です。

勉強時間‐2~3週間

 結論から言うと、「2~3週間」がベストです。

 「1週間」でも合格はできますが、強行軍となるので面倒くさいです。

 「2週間」あれば、本試験には間に合います。

 なお、難易度のところで述べていますが、乙3は、他の類と比べると、ごちゃごちゃしているので、手を焼くのが予想されます。ですから、プラス1週間の「3週間」を見ておくと、安全です。文系の方は、「3週間」を見ておくといいでしょう。

 なお、乙3の論点の大半は、通勤や通学で消化できます。ちょっとした細切れ時間が「いい勉強」になるので、このくらいの期間で大丈夫です。

 当方が受験したときは、片道25分程度の通勤時間が勉強時間でした。

難易度‐整理難でそこそこ難

 一口で言うと、「乙3の難易度は、そこそこ難」です。

 乙3の危険物の数は多くも少なくもない、バランスの取れた数なのですが、個々の危険物の特徴・特色が多く、憶えるのにシンドイ思いをします。

 先述したように、乙3の対象は、「自然発火性物質・禁水性物質」なのですが、言うなれば、これは、「自然発火性物質」と「禁水性物質」の2系統があるってな次第です。(もっと言うと、両方の性質を備えたものもあり、さらに混沌とします。)

 加えて、「物質」と表記されているのが味噌で、言うなれば、「自然発火性の固体と液体」「禁水性の固体と液体」があるわけで、他の類と比べると、たとえば、可燃性固体の乙2と比べれば、かなり「ごちゃごちゃ」していて「まとめにくい」、という次第です。

 乙3は、他の類のように“整理しにくい”ため、「まとめてドン」で憶えることができません。このため、1つの1つの危険物の制覇に、そこそこの時間が必要となります。

 こんな次第で、乙3には、手間と時間を食うことが予想され、そこそこのめんどくささを享受することになります。

乙3の勉強方法

 先述したように、乙4の「性消」でやったことと同じ勉強をすれば大丈夫です。

 参考:乙4の独学

 要点だけ述べると…、

 ①最初は、各危険物の1番の特徴だけをおさえる。

 ②共通するものは、まとめて憶える。

 …といった次第です。

 ちなみに、乙3は、一括りできないものが多く、語呂合わせがあまり発揮できません。

まずは、問題演習

 まあ、まずは、問題を解きながら、各危険物の特徴を押さえていきましょう。

 テキストの問題を1回でも解けば、どこをどう憶えていけばいいか、眼目が見えてくるものです。

 テキストの問題演習を元に、各危険物の特色や特徴を、少しずつ、頭に入れていくのですが、最初は1個くらい、押さえればいいです。

 たとえば、「黄りん」なら、「韮のような臭い」か「猛毒」だけでいいでしょう。

 たとえば、「アルキルアルミニウム」なら、「ハロゲン化物消火器が使えない」だけでいいでしょう。

 テキストには、危険物の性質がグダグダ羅列されていますが、一番憶えやすいところから手を付けるのが、短期合格+省力合格のコツです。

まとめて憶える

 乙3の危険物は、言うなれば、「個性的な危険物」が多く、一括り(ひとくくり)しにくいです。

 しかし、危険物の特徴を、1つ1つ憶えるのは面倒なので、各危険物の特色を抽出して、できるだけ「まとめて憶える」のが効率的です。

 「まとめ」の括りとしては…、

 「比重(水に浮く・浮かないは頻出論点。水に浮く危険物をピックアップする)」「ガス発生」「自然発火」「吸湿」「有毒」「やけど」「皮膚を犯す」「ハロゲン化物消化剤・禁止」「酸化剤・接触禁止」「還元性」

 …などなどです。

 まとめるのに骨が折れますが、それでも、危険物の特色を1つ1つ憶えるのに比べたら、格段にラクです。

 各危険物に共通するものを、ノートやメモに書き出して、憶えていってください。下の画像は、わたしが当時使っていたメモ帳です。電車の中でずっと見ていました。

 

乙3まとめ

 問題演習をして、主要な論点、頻出論点をまずは押さえます。序盤は1個くらいでいいです。

 で、問題演習ではカバーできないところは、何度もテキストを読み込んだり、語呂合わせや横断まとめで、頭に入れていきます。

 乙3は、難化傾向にあるとはいえ、先に紹介した「チャレンジライセンス 乙種1・2・3・5・6類危険物取扱者テキスト 新訂版」と「乙種1・2・3・5・6類危険物取扱者試験」を、2~3回解いていれば、まず、落ちることはないでしょう。

 乙4同様に、乙3も「回数」で合格です。

 毎年合格率は下がっていますが、それでも「60%」台であり、きちんと勉強したならまず、合格点の6割は確保できます。

 油断せず勉強していれば、「乙3」に落ちることはまずないし、1回の受験で独学合格できるはずです。

乙種のこまごましたもの

 乙種に関するこまごましたことは、たとえば、「危険物取扱者や消防設備士を他府県受験するときの願書と封筒」などを、ブログにも投稿しています。

 興味のある方は、「危険物取扱者:ブログ記事」をばご参考ください。

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