午前第30問‐静岡県 令和5年度(2023年度)過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、「医薬品」の「口腔咽喉薬及びうがい薬(含嗽薬)」についての問題です。抗ヒスタミン成分のハイレベルの問題です。これ以外にも、新手の出題が2つもあり、解答に手を焼くはずです。過去問に出たことは、甘く見てはいけないので、復習だけはしておきましょう。

午前第30問‐口腔咽喉薬及びうがい薬(含嗽薬)

 

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難易度コメント+こたえ

 本問の難易度は、「やや難」です。

 なお、本問の解答は、こちら(数字のみ)です。

選択肢a

 選択肢aの「日本薬局方収載の複方ヨード・グリセリンは、グリセリンにヨウ化カリウム、ヨウ素、ハッ カ水、液状フェノール等を加えたもので、喉の患部に塗布して声がれ、喉の腫れ等の症状を 鎮めることを目的として用いられる。」ですが、誤った記述です。

 間違っているのは、「喉の患部に塗布して声がれ、喉の腫れ等の症状を 鎮めることを目的として用いられる」のところです。

 正しくは、「殺菌・消毒に用いられる」です。

 この記述が出たのは、初めてかと思います。

 過去問に出たことは、甘く見てはいけないので、チェックしておきましょう。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

 ところで、選択肢の言う「声がれ、喉の腫れ等の症状を 鎮めることを目的として用いられる」ですが、これは、「炎症を和らげる成分(抗炎症成分)」のもので、「トラネキサム酸」などが該当します。

選択肢b

 選択肢bの「セチルピリジニウム塩化物は、炎症を生じた粘膜組織の修復を促す作用を期待して配合さ れている場合がある。」ですが、誤った記述です。

 「セチルピリジニウム塩化物」ですが、これは、「殺菌消毒成分」です。

 選択肢の言う「」ウンヌンですが、手引きには…、

 「炎症を生じた粘膜組織の修復を促す作用を期待して、アズレンスルホン酸ナトリウム(水 溶性アズレン)が配合されている場合もある。」

 …とあります。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢c

 選択肢cの「クロルフェニラミンマレイン酸塩は、咽頭の粘膜に付着したアレルゲンによる喉の不快感 等の症状を鎮めることを目的として配合されている場合があるが、咽頭における局所的な作用を目的としているため、内服薬と同様な副作用が現れることはない」ですが、誤った記述です。

 間違っているのは、「咽頭における局所的な作用を目的としているため、内服薬と同様な副作用が現れることはない」のところです。

 正しくは、「咽頭における局所的な作用を目的として配合されるが、結果的に抗ヒスタミン成分を経口 的に摂取することとなり、内服薬と同様な副作用が現れることがある」です。

 副作用は、意識して押えておきましょう。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

 なお、前半部分の「咽頭の粘膜に付着したアレルゲンによる喉の不快感等の症状を鎮めることを目的」は、正しい記述です。

 「クロルフェニラミンマレイン酸塩」は、「抗ヒスタミン成分」で、選択肢の言うような効能があります。

 こういう記述まで出るようになっています。

 テキストを精読しておきましょう。

選択肢d

 選択肢dの「ヨウ素は、レモン汁やお茶などに含まれるビタミンC等の成分と反応すると脱色を生じて 殺菌作用が失われるため、ヨウ素系殺菌消毒成分が配合された含嗽 薬では、そうした食品を 摂取した直後の使用や混合は避けることが望ましい」ですが、正しい記述です。

 「ヨウ素系殺菌消毒成分」の「ヨウ素」の正しい記述です。

 手引きには、そのまんまですが…、

 「ヨウ素は、レモン汁やお茶などに含まれるビタミンC等の成分と反応すると脱色 を生じて殺菌作用が失われるため、」

 「ヨウ素系殺菌消毒成分が配合された含嗽 薬では、そうした 食品を摂取した直後の使用や混合は避けることが望ましい

 …とあります。

 「使用上の注意」は、頻出論点なので、必ず、テキストを精読しておきましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

答え

 「a」は「誤」です。

 「b」は「誤」です。

 「c」は「誤」です。

 「d」は「正」です。

 「正しい組み合わせ」は…、

 正解:4

 さて、最終解答でミスったのなら、必ず、「登録販売者の解答は2回念押し‐最終得点は2~3点上がる」に、目を通しておきましょう。選び方を変えるだけで、点が取れます。

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医薬品

 21問:かぜ(感冒)及びかぜ薬(総合感冒薬)

 22問:かぜ薬(総合感冒薬)の成分

 23問:漢方処方製剤(かぜ)

 24問:かぜ薬(総合感冒薬)に配合される成分

 25問:カフェイン

 26問:眠気を促す薬

 27問:漢方処方製剤(鎮痛)

 28問:鎮暈薬(乗物酔い防止薬)の配合成分

 29問:鎮咳去痰薬

 30問:口腔咽喉薬及びうがい薬(含嗽薬)

 31問:胃の薬の配合成分

 32問:腸の薬の配合成分

 33問:胃腸鎮痛鎮痙薬

 34問:浣腸薬

 35問:駆虫薬

 36問:強心薬

 37問:脂質異常症

 38問:高コレステロール改善薬

 39問:貧血用薬(鉄製剤)

 40問:循環器用薬及びその配合成分

 41問:痔の薬

 42問:漢方処方製剤(泌尿器用薬)

 43問:婦人薬

 44問:ビタミン主薬製剤

 45問:内服アレルギー用薬

 46問:鼻炎と鼻炎用点鼻薬

 47問:眼科用薬

 48問:目の調節機能を改善する配合成分

 49問:きず口等の殺菌消毒薬

 50問:外皮用薬

 51問:みずむし・たむし

 52問:歯槽膿漏薬

 53問:口内炎及びその治療

 54問:禁煙補助剤

 55問:滋養強壮保健薬

 56問:漢方処方製剤

 57問:消毒薬

 58問:衛生害虫

 59問:殺虫剤

 60問:妊娠及び妊娠検査薬

令和5年度 静岡県 科目別

 弱点克服等には、以下のリンクで、科目別に演習してください。

 ・令和5年度 インデックス

 ・基本的な知識(第1~第20問)

 ・主な医薬品とその作用(第21~第60問)

 ・人体の働きと医薬品(午後 第1~第20問)

 ・薬事に関する法規と制度(午後 第21~第40問)

 ・医薬品の適正使用と安全対策(午後 第41~第60問)

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

 登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。

 そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。

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