本問は、「有効成分の吸収及び代謝」についての問題です。設問の多くが、手引きの「注」から出題されており、対策の取り難いものばかりです。解けなくても仕方のない問題ですが、過去問に出たことは、甘く見てはいけないので、本試験までには、解けるようになっておきましょう。
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本問の難易度は、「難」です。
選択肢aの「消化管における有効成分の吸収量や吸収速度は、消化管内容物や他の医薬品の作用に よって影響を受ける。」ですが、正しい記述です。
食べ物と医薬品の「相互作用」を思い出せば、解けるかと思います。
よって、選択肢は、「正」となります。
選択肢bの「坐剤の有効成分が直腸上部から吸収された場合、肝臓で代謝を受けないため、全身へ 分布する有効成分の量は減少しない」ですが、誤った記述です。
難しい問題です。
手引きの「内服以外の用法における粘膜からの吸収」の節には…、
「内服以外の用法で使用される医薬品には、適用部位から有効成分を吸収させて、全身作 用を発揮させることを目的とするものがある。」
「坐剤はその代表的な例である。肛門から医薬品を挿入することにより、直腸内で溶解させ、薄い直腸内壁の粘膜から有効成分を吸収させるものである。」
「直腸の粘膜下には静脈が豊富に分布して通っており、有効成分は容易に循環血液中に入るため、内服の場合よりも全身作用が速やかに現れる。」
んで、「座剤等の場合と同様に、初めに肝臓で代謝を受けることなく全身に分布するため、全身性の副作用を生じることがある」
…とあります。
しかし、手引きには「注」があって、「坐剤であっても、直腸上部から有効成分が吸収されると、肝臓で代謝を受け、全身へ分布する有効成分の量が少なくなってしまう。」と記載されているのです。
本問は、「直腸上部から吸収された場合」となっているので、有効成分の量が少なくなります。
よって、「有効成分の量は減少しない」のところが間違っている、となります。
「注」が問われているので、確答は、厳しいかと思います。
ただ、過去問に出たことは、甘く見てはいけないので、復習だけはしておきましょう。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢cの「循環血液中において、有効成分と血漿タンパク質との結合は緩やかかつ不可逆的である」ですが、誤った記述です。
間違っているのは、「血漿タンパク質との結合は緩やかかつ不可逆的」のところです。
正しくは、「血漿タンパク質との結合は速やかかつ可逆的」です。
本問も、手引きの「注」からの出題です。
手引きには…、
「血漿タンパク質との結合は速やかかつ可逆的で、一つ一つの分子はそれぞれ結合と解離を繰り返している」
…とあります。
過去問に出たことは、甘く見てはいけないので、解けるようにはなっておきましょう。
まあ、「結合が不可逆的」だと、薬の成分が出なくなっちゃいますね。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢dの「皮膚に適用する医薬品(塗り薬、貼り薬等)は、加齢等により皮膚のみずみずしさが 低下すると、有効成分が浸潤・拡散しにくくなる。」ですが、正しい記述です。
正しい記述です。
手引きの「注」には、「加齢等により皮膚のみずみずしさが低下すると、有効成分が浸潤・拡散しにくくなる」とあります。
復習だけはしておきましょう。
よって、選択肢は、「正」となります。
「a」は「正」です。
「b」は「誤」です。
「c」は「誤」です。
「d」は「正」です。
「正しい組み合わせ」は…、
正解:4
さて、最終解答でミスったのなら、必ず、「登録販売者の解答は2回念押し‐最終得点は2~3点上がる」に、目を通しておきましょう。選び方を変えるだけで、点が取れます。
・医薬品に共通する特性と基本的な知識(午前:第1~第20問)
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
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