乙4には7つの分類があって、それぞれグダグダと、何度以上が何たらで何度未満が何たらといった体で、定義されています。
本試験では、法令上の分類は、直接的には出ません。が、間接的には頻繁に目にします。
たとえば、「重油の引火点は20度である」とか、「動植物油類の引火点は400度である」とかです。
この種の問題は、「分類の数字」を知っていると、“危険物1つ1つの数字を憶えなくても”解くことができます。
つまり、先の重油の引火点など憶えなくても、分類上の定義の数字さえ知っていれば、判断できるという塩梅です。
以下、定義の『数字』を憶えるための語呂を説述するものであります。
端的にいうと、「兄さんと七尾さん、2人でニコニコ」です。
語呂に該当する数字は…、
兄さん…にいさん→にい→“21”
七尾さん…ななおさん→ななお→なな→“7”0
2人…ににん→に→“2”00
ニコニコ…2525→“25”0
…となっています。
もう、ピンと来ている方もおられるかと存じますが、説明に入ります。
まず、「兄さん…“21”」のところからです。
この数字と語呂は、「第1石油類」に当たります。
「第1石油類とは、(1気圧において)引火点が21度未満のものをいう」となっています。
「兄さん」の「“21”」は、『引火点が21度未満』を現している、ってな次第です。
さて、注意ですが、第1石油類は「21度“未満”」であるので、注意が必要です。
「以下」ではありません。
「引火点が21度」のものは、「第2石油類」となります。
対して、「引火点が20度」のものは、「第1石油類」です。
これらの閾値は、本試験で、よくよくひっかけで出題されるので、“未満”のところを確実に頭に刻んでください。
参考:以下・以上・未満・超える
これで1つ終了です。(特殊引火物については後述。)
次に、「七尾さん…“7”0」のところです。
第2石油類の定義は、「第2石油類とは、(1気圧において)引火点が21度以上70度未満のものをいう」となっています。
「七尾さん」の「“7”0」は、『引火点が70度未満』のところを現している、ってな次第です。
どうでもいい蛇足ですが、七尾の「尾(お)」は、数字の「ゼロ」の「0」を、アルファベットの「O」と見立てて、「ななO」→「70」ってな感じで覚えてもいいです。
さて、先と同趣旨ですが、単位の閾値に注意です。
第2石油類は、「引火点が21度以上70度未満」です。
21度の危険物は、第2石油類です。
70度の危険物は、第3石油類です。
「以上」と「未満」について、確実に判別できるようになっておきましょう。
参考:以下・以上・未満・超える
次は、「2人…“2”00」のところです。
第3石油類の定義は、「引火点が70度以上200度未満」となっています。
「2人」の「“2”00」は、『200度未満」のところに当たります。
先ほどと同じように、「以上」と「未満」のところに注意してください。
最後の、「ニコニコ…2525→“25”0」のところです。
第4石油類の定義は、「引火点が200度以上250度未満」となっています。
「ニコニコ」の「2525→“25”0」は、『250度未満」のところに当たります。
「ニコニコ」の「2525→“25”0」は、第4石油類の語呂であると同時に、「動植物油類」の語呂にもなっています。
動植物油類の定義は、「引火点が250度未満のもの」となっています。
ニコニコの25は、『250度未満」のところに該当する、ってな寸法です。
「兄さんと七尾さん、2人でニコニコ」は、定義の数字のごく一部しか表現していません。
しかし、整理をするには、この語呂で十分です。
「兄さん」で「21」の数字を思い出せれば、第1の上限と第2の下限の見当が付きます。
以下同様で…、
「七尾さん」で「7」が思い浮かべば、第2の上限「70度未満」と第3の下限「70度以上」を思い出せます。
「2人」で「2」を思い出せれば、第3の上限の「200度未満」と第4の下限の「200度以上」に思いが到ります。
んで、「ニコニコ」で「25」を想起できれば、第4の上限の「250度未満」と動植物油類の下限「250度未満」を判別できます。
文字に起こすとクソややこしいですが、紙の上だと実に簡便に整理ができます。
一度、ノートの端の方に語呂と数字を書き出してみてください。それぞれの数字が、苦労なく把握できるかと思います。
以上、乙4の分類の語呂「兄さんと七尾さん、2人でニコニコ」でした。
最初の方の例題ですが、「重油の引火点は20度である」とか、「動植物油類の引火点は400度である」とかは、この語呂が頭に入っていれば、「×」と判断できます。
重油は、第3石油類です。第3に関する語呂は「七尾さん」と「2人」なので、「70度以上200度未満」です。
んなもんで、重油の引火点が20度ではありえない、ってな次第です。
動植物油類は「ニコニコ」の「25」なので、「250度未満」です。
「動植物油類の引火点は400度である」の選択肢は、全くの見当違いだとわかります。
こういった次第で、「兄さんと七尾さん、2人でニコニコ」を憶えておけば、失点は免れる、といった塩梅です。
なお、「特殊引火物」ですが、長くなったので、別ページにまとめています。
「特殊引火物の分類の数字暗記(語呂つき)とおまけのアルコール」をば参考ください。
『心の軍師』に、『兄さんと七尾さん、2人でニコニコ、って何かいいことあったのかよっ?!』と、助言してもらってください。
なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、
独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。
また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 危険物・乙種, 危険物・乙4‐勉強, 危険物・乙4‐性消, 危険物取扱者 | 2016年12月29日 1:15 PM |
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乙種の4類は、「7つ」の分類があります。
そのほとんどは、「引火点」が「○○度以上○○度未満」という単純なものですが、「特殊引火物」と「アルコール類」はそうではなくて、ややこしいものとなっています。
本ページでは、「特殊引火物」の分類の憶え方と、「アルコール類」のポイントを述べていきます。
端的にいうと、「ハット西」です。
なお、上記語呂は、あまり出来がよくなくて、多少の脳内補正が要ることを先に述べ置きます。
以下、語呂の説明をします。
特殊引火物は次のように定義されています。
「特殊引火物とは、発火点が100度以下のもの、または、引火点が-20度以下で沸点が40度以下のものをいう」
で、先の語呂「ハット西」なのですが…、
「ハット」は、「発火点が100度以下」のところに当たります。
「西」は、「引火点が-20度以下で沸点が40度以下」が該当部分です。
(あーそういう魂胆ね)となった人も多いでしょうが、以下、語呂の解説です。
「ハット」は、「発火点が100度以下」の語呂です。
ご存知のように…、
「ハット」の「ハッ」は、「発火点→はっかてん→はっ」という塩梅です。
で、「ハット」の「ト」は、「100度以下→100→10→とお→と」といった寸法です。
「100なのに10かよっ!」と、さまぁ~ず三村風の突込みがあるのは承知しています。
もはや語呂でもないのですが、「発火点が10度」というのは、常温で“燃えている状態”なので、まあ、10で数字を憶えて、あとで、脳内補正したらいいじゃん的な次第です。
「ハット西」と憶えた後で、「発火点10度はありえないので、100度だろ」的に修正してください。
…よい語呂じゃないですが、数字だけは頭に入るかと思います。
さて「西」ですが、これはそのまんまで「西→にし→2・4」です。
…もうおわかりでしょう。
それぞれ「引火点が-20度以下で沸点が40度以下のものをいう」の数字をひらがなにした塩梅です。
「引火点が-20度以下」の「-20度」の「-“2”0度」で…、
「沸点が40度以下」の「40度」の「“4”0度」で…、
併せて「2・4」の「西」となる寸法です。
さて、脳内補正ですが…、
引火点は「-(マイナス)」を付けることを、忘れないでください。
マイナス20度と20度とでは、配偶者と恋人くらいに、危険性が異なります。
「特殊引火物」で超危ない→「20度ではヘン」→「マイナス20度」くらいに頭の中で補正してください。
次に「沸点が40度以下」ですが、憶え方としては、沸点は「ふ・っ・て・ん」で「4文字」なので、「4つながり」で憶えるといいでしょう。
こうすれば、数字の整理がつくはずです。
なお、当該沸点ですが、「定義で、沸点が出てくるのは特殊引火物だけ」ということは、憶えておくべきです。
このことを憶えておくと、クソのような選択肢を判別できます。
たとえば、「第3石油類のクレオソート油は、沸点が30度である」ってな選択肢があったとしましょう。
危険物の沸点は、「危険物取扱者の乙種4類(乙4)で、憶えなくていいこと」でも述べたように、憶えなくていい数字です。
ですから、クレオソート油の沸点など、憶えているわけがないのですが、ある程度、判別はつけることができます。
先のリンク先でも述べたのですが、「特殊引火物でさえ、沸点が40度以下」なのですから、第3石油類のクレオソート油が「沸点30度」というのは、“怪しすぎる”とか、“そんなことないだろ?!”といった次第です。
んなもんで、先の選択肢は、「完全な判別は出来ないが、クレオソート油が、特殊引火物なみの沸点であるわけがない」といった感じに、判断できるってな次第です。
以下は、ざっと読みでいいです。試験には出ないと思います。
「特殊引火物とは、発火点が100度以下のもの、または、引火点が-20度以下で沸点が40度以下のものをいう」のですが、「または」なので、以下のように捉えます。
「発火点が100度以下のもの」と、
「引火点が-20度以下で沸点が40度以下のもの」です。
つまり、「発火点が100度以下」系のものと、「引火点が-20度以下で沸点が40度以下」系の2系統の「特殊引火物」があるといった塩梅です。
先の「発火100以下」系は「二硫化炭素」で…、
後の「-20・40以下」系は、おなじみの「ジエチルエーテル」「アセトアルデヒド」「酸化プロピレン」です。
「二硫化炭素」は、沸点が「46度」のため、後者の「引火点が-20度以下で沸点が40度以下のもの」には該当しません。
とはいえ、「発火点が90度」なので、前者の「発火点が100度以下のもの」に適合し、晴れて「特殊引火物」となる、ってな次第です。
試験には出ないですが、理解の一助に。
アルコール類の定義は、有機化合物の知識がないと理解できません。
ですから、『数字を、直前に、ガチ暗記』するだけです。
アルコール類の定義は、「炭素数が3までの飽和1価アルコール」となっています。
飽和とは単結合のことで、1価とはヒドロキシ基(-OH)が1つという塩梅なのですが、こういう化学的なことは、文系にとっては絶望的です。
んなもんで、アルコール類の定義は、『本試験会場への電車やバスの中か、試験説明の間』でブツブツ唱えます。
呪文のように、「炭素数が3までの飽和1価アルコール・炭素数が3までの飽和1価アルコール・炭素数が3までの飽和1価アルコール…」と、脳内反復すれば、ギリギリで憶えることができるでしょう。
難化している試験の現状を踏まえると、アルコール類の定義は、知識問題として出る可能性があるので、余裕のある人は押さえておきましょう。
反対にいうと、時間に余裕のない人は、アルコールの定義など捨ててしまい、他の石油類の暗記の励んでください。
以上、乙4の特殊引火物の「ハット西」とアルコール類の対策法でした。
憶えておいて損はないんで、きっちり暗記です。特に、甲種まで見ている方は、今憶えておくと、後々で楽が出来るでしょう。
なお、他の石油類の語呂は「第1石油類・第2石油類・第3石油類・第4石油類・動植物油類の数字暗記(語呂つき)」をば、参考ください。
『心の軍師』に、『ハット西で特殊、アルコールは捨てても可、押さえくらい』と、助言してもらってください。
なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、
独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。
また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 危険物・乙種, 危険物・乙4‐勉強, 危険物・乙4‐性消, 危険物取扱者 | 2016年12月29日 1:15 PM |
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結論から言うと、法令では、「消火設備の設置基準」と「所要単位・能力単位」、「警報設備」の単元は、捨てます。
というのも、出題数が少なく、しかも、出題されることもあまりないからです。
一口で言えば、「割に合わない」です。
加えて、出るとしたら“難問・奇問”扱いなので、『たとえ、勉強していても、実力で正解を導けない』可能性が高く、捨て問にするのが、受験上、ベストです。
上記論点を本試験で目にしたら、ラッキーナンバーでもマークしてください。
しかしながら、「捨てるべきだが、やっておいて、ちょびっとは利があるかな~」というところもあるので、余力に応じて消化してください。
ちなみに、わたしは、消防設備士の甲種4類、乙種6類・7類を持っていますが、それでも、当該論点はチンプンカンプンで、やる気ゼロでした。
たとえば、「著しく消火が困難」だと「(第1種、第2種、第3種の消火設備うち1個)+第4種消火設備+第5種消火設備の合計3個を設置」なのですが、ぶっちゃけ、どうでもいいです。(そんなもん、消防設備士等の防災担当がやることで、なんで危険物取扱者がやらなあかんねん、という次第です。)
現実問題、当該「消火設備の設置基準」は、あまり出ません。出ても1問です。ですから、テキストの一覧表や記述を一生懸命憶えても、無駄になる公算が大です。
費用対効果は最悪と言っていいでしょう。
「消火設備の設置基準」は、さっくり捨てましょう。
テキストで「所要単位・能力単位」に遭遇したら、斜め読みしてください。
端的に言うと、当該2規定もクソメンドクサイので、捨てます。
面倒な一例を挙げると、「製造所・・・耐火構造・・・延べ面積100平方メートルで1所要単位」といった規定なのですが、わたしは一目見て匙を投げました。
本試験でもそう問われないので、一生懸命憶えても、無駄です。
費用対効果は最低レベルです。
「所要単位・能力単位」も、さっくり捨てましょう。
捨てていい「所要単位・能力単位」ですが、「危険物は、指定数量の10倍が、1所要単位」だけ、憶えておくといいでしょう。
この「指定数量」の「10倍」という数字は、乙4のみならず、消防設備士などの試験でも、なぜかよく問われるので、ここだけ暗記しておくと吉です。
当方、マンション管理の資格の「管理業務主任者」を持っているのですが、本試験にて、当該「10倍」が問われて、腰を抜かした記憶があります。
どこぞで、「危険物は、指定数量の10倍が、1所要単位」は目にすることがあるので、頭の片隅に、配偶者との不快な思い出の代わりに、残しておくとよいでしょう。
リンク:管理業務主任者の独学
ぶっちゃけ言うと、「警報設備」も、捨てます。
いろいろ規定を憶えないといけないのですが、費用対効果が悪すぎます。
「警報設備が必要な製造所等」などを憶える位なら、他の規定、たとえば、「危険物保安監督者」や「危険物施設保安員」を再記憶する方が、よほどに『点』になります。
警報設備は、「出が悪い」ので、こんなところに一生懸命になるのなら、「超頻出」の監督や保安員をおさらいしましょう。
ただ、「指定数量の倍数が10倍以上の製造所等は、自動火災報知設備やその他の警報設備を設けなければならない」の「10倍以上」のところは、憶えておくといいです。
試験に出るのは、なぜか、ここが一番多いからです。
先の所要単位・能力単位の「危険物は、指定数量の10倍が、1所要単位」と併せて、頭に彫りこんでおくといいでしょう。
消火設備系統の問題は、大半が費用対効果が悪いので、捨てても構いません。
しかし、「1~5種の消火設備」については、憶えておいて損はないです。
というのも、身の回りに『例』がたくさんあって憶えやすいからです。
たとえば、「第1種消火設備」の「屋外消火栓」と「屋内消火栓」は、そこそこ大きいマンションなり商業設備なりに必ずあるので、目にする際に、「あ、これが第1種なのね」などと、記憶の残すことができます。
また、当該「消火設備」の出題傾向はあまり変わらないので、「出るところ」だけやっておく、というのがベストです。
詳細は、「第1種・第2種・第3種・第4種・第5種消火設備の攻略」をば、お目汚しください。
以上、乙4の法令で「捨ててもよい」ところをピックアップしました。
当該論点は、費用対効果が実に悪いので、捨ててしまってください。
それか、「最後の最後」にやってください。
法令のほとんどの論点を消化して、「他にやることがない状態」から、手を付けても、ぜんぜん間に合います。
『心の軍師』に、『消火設備系は目利きが要りますな』と、助言してもらってください。
なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、
独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。
また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 危険物・乙種, 危険物・乙4‐勉強, 危険物・乙4‐法令, 危険物取扱者 | 2016年12月27日 11:54 AM |
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