宅建の独学‐初級編 はじめての宅建:「宅建とは?」

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 宅地建物取引士(宅建)の独学の初級編。宅建をはじめて受ける人や、情報集めの人向けに、「やってはいけない」ことや独学向け教材、最新の試験動向、中間目標、試験制度、合格率・合格基準点・挫折率など、必須の試験情報を提供する。

告知的なこと

 

 本試験の“気休め”になるものを、たとえば、「宅建「難問枠」とは?‐受験生の心構え」などを、「ブログ:宅建直前対策」に挙げています。

 また、チェックポイント等を、「宅建ノート」に、挙げています。

 試験日が近づいたら、一度、目を通してみてください。

5万人が挫折‐ひとくちガイダンス

 「宅地建物取引士(宅建)」ですが、独学でも“まだまだ”合格できる資格です。

 とはいえ、年々ボリュームと難易度が増しており、毎年『5万人』が試験放棄をしています。泥縄式の勉強では、歯が立たちません。

 宅建の独学では、信用できる情報集め、独学向けの教材の購入、本試験の傾向把握が“何よりも”重要です。

 本ページは、「宅建の独学ってどうなん?」に答える初級ページです。

 序盤に必要な情報をまとめており、前提知識ゼロの人・情報集めの人を対象にしています。

 効率が段違いのはずです。長文ですが、「やってはいけない」や「合格率・合格基準点・挫折率」くらいは、読んでいってください。

 んで、勉強開始1~3ヶ月の人は「中級編」を、3~6ヶ月以降の人は「上級編」にお進みください。

 なお、不幸にも去年落ちた人で、過去問を買い替えたくない人は、「宅建 過去問+解説」なども、参考願います。

 肝心要の教材ですが、初心者用「教材(初学者向け)」と、経験者等用「教材(経験者向け)」にまとめています。が、読むのが面倒な人は、「出る順宅建士テキスト&ウォーク問セット」を使えば、支障ありません。わたしが再受験するならこれを使います。

インデックス

  1. やってはいけない
  2. 独学向け教材
  3. 落ちた人向け過去問
  4. 合格3大原則
  5. ざっくり傾向
  6. 序盤目標
  7. 数字合格
  8. 科目別コメント
  9. 合格率・合格基準点・挫折率

やってはいけない

 宅建の試験勉強で、やってはいけないことは、以下の…、

 ・複数テキスト

 ・ノート作り

 ・ダメ教材を使う

 …3つです。

テキストは、1冊で十分

 落ちる人ほど、テキストを複数持っています。

 たくさんテキストを買っても、頭はよくなりません。反対に、情報の集約ができないために、成績は下がります。

 テキストは、1冊に絞ります。

 市販テキストは、基本的に、完成度は高いです。何冊も要りません。逆に言えば、他のテキストが必要になるテキストは、その時点で『ダメ』の証左です。

ノートは、慎重に

 落ちる人ほど、ノート作りが好きです。

 しかし、ノートを作って、勉強した気になってはいけません。

 ノートを作っても、頭に入っていなければ、貢献度は「ゼロ」です。

 ノート作りは、手間も時間も食うため、配偶者なみに費用対効果が悪いです。

 ノートを作らずとも、多数の人が合格しています。わたしもそうでした。

 ノートは、よほどの苦手論点や難論点、失点事項に限定して作ります。

 最悪は、テキストの丸写しです。試験勉強は、写経ではありません。

ダメ教材に、ご用心

 落ちる人ほど、中身のないテキスト・おざなりの過去問を使っています。

 宅建は、『市場』が大きいことから、有象無象の教材が市販されています。

 すべてダメとは言いませんが、正直、(これで合格できんの?)と、頭を捻るものも多々あります。

 誤ってダメ教材を掴むこともあるでしょう。しかし、ダメ教材を、無理して使い続ける理由は絶無です。

 ダメ教材を使い続けて不合格になることほど、愚かなこともありません。選択の失敗は、配偶者だけで十分です。

 相性問題もあるので、教材の買い替えは、柔軟に考えてください。

独学向け教材

 結論から言うと、「初心者はLECで、経験者は住宅新報社」です。

 詳しくは「宅建教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 初心者(法律の未学習者・法律が苦手な人)は、LECの教材「出る順宅建士テキスト&ウォーク問セット」でそろえます。

 本シリーズは、『図や絵』が多く、市販教材中、随一の初心者向け仕様なので、初めての人やゼロからの人に、唯一推薦できる教材です。

 なお、民法がとりわけイヤな人は、「弁護士が教える分かりやすい「民法」の授業」や、「民法はおもしろい」から、頭を慣らせていくとよいでしょう。

 次いで、民法を学習済みの人や法学部卒、再受験組の方は…、

 住宅新報社の「パーフェクト宅建-基本書」と「パーフェクト宅建過去問10年間」を、使います。

 簡潔かつシンプルで余計なものがないので短時間で合格レベルまで達せられます。必要十分です。

 序盤では必要ないですが、予想問題集・模試問題集は、「宅建:予想問題集等」にまとめています。後々、参考にしてください。

落ちた人向け過去問

 去年に落ちた人は、過去問の買い替えに躊躇してしまいます。

 『1年分』だけ必要なのに、1冊丸々買うのもなーといった塩梅です。

 そこで、手前味噌ですが、過去問に解説を付与したものを、アップしています。

 平成30年度 過去問+解説

 平成29年度 過去問+解説

 平成28年度 過去問+解説

 平成27年度 過去問+解説

 平成26年度 過去問+解説

 …を、参考にしてみてください。

 んでは、本編に、入ります。

独学合格3大原則

 知っていると、必ず、有利になります。宅建の独学合格には、次に述べる「3つ」の大原則を遵守してください。

 合格のエッセンス中のエッセンスです。

独学合格の大原則1‐取れる問題は、絶対に、落とさない

 宅建合格の大原則は、『取れる問題は、1問たりとも落とさない、取る。』です。

 逆に言うと、「取れる問題 落とした人から 不合格」です。

 本試験は、実にシビアで、毎年、新傾向の問題や、難問・奇問の出題があります。これらの問題は、実に点数が取りにくいため、点数計算上、まったく、当てにならないのです。

 よって、定番論点・頻出論点の「取れる問題」で点数を確保することが、本当に、合格のキーとなっています。

 取れる問題を1つでも落とすと、たとえば、都市計画法や建築基準法、税法といった難科目で、カバーする羽目となります。まあ、無理です。よって、他の受験生と、致命的な点差が生まれてしまいます。

 取れる問題をすべて取ることが、宅建試験のすべてと言って、過言ではありません。

 宅建試験は、難問を解く試験ではありません。受験生の誰もが知っている問題を、1問たりとも、落とさないようにする試験なのです。

 序盤では、ピンと来ないでしょう。しかし、それでも、先の文言を、頭の片隅に置いといてください。試験日が近づくに連れて、切実に、わかってくるはずです。

独学合格の大原則2‐民法で決まる

 2番目の大原則は、『民法で決まる』です。

 これは、昔も今も、変わらぬ傾向で、宅建は、「民法」の得点次第で、合否が決まります。

 合格基準点は、おおむね「35点」なのですが、他の科目では、取れる点数(得点の上限)がほぼ決まっています。

 よって、「民法」の点数が、合格ボーダーを越えるか否かの運命の分かれ道となっています。

 年度によって一概には言えないのですが、「民法」で、「7点以上」取れていると、高い確率で合格できます。

 反対に言うと、「民法」の失点が少ない人ほど、受かっています

 序盤から、「宅建のキー科目は、民法」と、意識しておいてください。試験勉強が進むに連れて、次第に、わかってくるはずです。

独学合格の大原則3‐過去問を繰り返す

 3つめの大原則です。

 『過去問を繰り返す』です。

 その理由は、「選択肢の使い回し」があるからです。

 たとえば、「H28 第45問」の選択肢1と、「H29 第45問」の選択肢2です。

 ほとんど同じ内容です。んなもんで、過去問をきちんと消化していれば、選択肢の1つは、確実に判別でき、結果として、『8%』も正解率が上昇した、ってな次第です。

 先の例は1年前でしたが、7年前の選択肢が、5年前の選択肢が、3年前の選択肢が、再登場する可能性は極めて『大』です。

 過去問の繰り返しは、本当に、有利になります。

 後述しますが、過去問は、最低3回は繰り返して、「選択肢の使い回し」を、取りこぼさないようにしましょう。

ざっくり傾向

 かつての宅建は「暗記」オンリーの試験でしたが、かなり変わりました。

 現状は、「暗記6割:理解4割の試験」となっています。

 「暗記」は相変わらず重要なのですが、メインの「民法」と「宅建業法」では、法制度の趣旨や条文内容を、“かなり正確に”理解していないと、取れない問題が増えています。

 参考:

 参考:H28 第2問‐民法:制限行為能力者

 参考:H29 第33問‐宅建業法:免許関係

 昔のように「テキストを暗記しただけ」や「過去問を機械的に繰り返しただけ」では、合格は危ういです。

 出題者は、そういう“だけ人間”を落とすような“ひっかけ問題”を、多数、繰り出すからです

 参考:H28 第35問‐宅建業法:免許関係

 参考:宅建「ひっかけ」問題の過去問リスト

 最初のうちは、しっくりこないでしょうが、後半になるほど、「理解しながら、憶える」ことが大事になります。

序盤の目標

 最終目標は、「合格」ですが、「中間目標」を立てておきましょう。

 序盤の、それも、やりはじめて1ヶ月くらいの時期は、「宅建に慣れること・学習計画立てること」を、目標にしてください。

 急に勉強を始めると、脳が拒絶反応を起こすので、最初は、「水に慣れる」の作業で丁度いいです。

 んで、試験勉強ですが、今は、本腰を入れず、「各科目は、どんなもんか」「何がやばいか」を、ざっくりでいいので、把握して、学習計画を練ってみてください。

 一般的な学習計画を言えば…、

 1ヶ月・・・科目ごとの難易度の理解。試験の全体把握。

 2~3ヶ月・・・取り合えず、テキストと過去問を1周する。

 3ヶ月~6ヶ月以降・・・テキストの精読、過去問演習を継続し、問題演習の質と量を確保。予想・模試問題集に着手。

 …といった感じです。

 まあ、こういうとアレですが、最初の1~2週間くらいは、遊んでいていいので、ゆっくり、じっくり、学習計画を練って、「どれを、いつまでに、やっておくか」を、考えてみてください。

数字で合格

 宅建合格は、実は、シンプルで、「数字目標」を達成すれば、誰もが、穏当に、合格ラインに入れます。

 テキストを「3回」精読し、「10年分」の過去問を「3回」繰り返せば、合格レベルです。

 加えて、「1~2冊」の予想・模試問題集を「1~2回」やれば、鉄壁です。

 宅建の独学合格に必要なことは、単純に「数」です。

 テキストを読んだ「数」、解いた問題の「数」で、合否は決まります。

 「数は嘘つかない」です。「誰でも、数をこなせば、受かる」です。

 宅建合格には、いろいろな助言がありますが、難しく考えないで、「数やりゃ受かる」で臨んでみてください。最も、確実な指標です。

理解も、数

 ところで、最近の宅建には、「理解する勉強」や「読解力」が必要などと言われています。

 しかし、難しく考える必要はありません。要は、過去問や予想問題集・模試問題集で、問題演習の“量”を増やしておきゃいいだけです。

 先の述べたように、過去10年分の過去問を解けば、内臓脂肪のように、いやでも、問題を読む力・解く力が付きます。

 市販の模試問題集や予想問題集は、各出版社の「メンツ」と「名誉」と「看板」が係っており、良問が多いです。

 (あ、こういう風に問われると答えられないなー)という事態に、多々遭遇するはずです。

 別角度からの問題を解くことで、テキストを読む“鋭さ”も増します。

 問題演習の数が増えれば、理解力も読解力も、そして、基礎や基本も鍛えられていく、といった次第です。

最低限度の試験情報

 試験科目は、名目上…、

 「権利関係」

 「法令上の制限」

 「宅建業法」

 「その他」

 …の「4つ」です。

 要は、宅建は、「4つ」やりゃ、終わりです。

 んで、細かく見ていくと、実質的に「17個(14法律・3単元)」です。

 それぞれに、コメント形式ながら、カンタンに説明しています。

 手っ取り早く、各科目を把握したい人は、以下のコメントを一読願います。

権利関係のコメント

 民法コメント

 借地借家法コメント

 区分所有法コメント

 不動産登記法コメント

法令上の制限のコメント

 都市計画法コメント

 建築基準法コメント

 農地法コメント

 国土利用計画法コメント

 宅地造成等規正法コメント

 土地区画整理法コメント

宅建業法のコメント

 宅建業法コメント

その他のコメント

 税法コメント

 不動産鑑定評価等

 住宅金融支援機構

 景品表示法

 統計

 土地・建物

勉強時間について

 宅建の独学合格に要する勉強時間・勉強期間は、「民法」の知識如何にかかっています。

 詳細は、長くなったので、別ページとしました。

 「民法」の初心者の人は、「勉強時間:民法ゼロ」を、参考ください。

 「民法」の経験者の人は、「勉強時間:民法経験者」を、一読ください。

合格率・合格基準点・挫折率

 結論から言うと、合格率は平均「16%前後」で、「6人に1人しか受からない」試験となっています。

 かつては、20%台が当たり前でしたから、現状では、格段に『狭き門』となっています。

 次に、合格基準点ですが、おおむね「35点前後」となっています。

 「7割」を正解しなければならないため、1問1問の比重がとても高いです。

 ちなみに、直近試験の合格率は「15.6%」で、合格基準点は「37点」でした。

毎年5万人が試験放棄

 まず、知っておいてほしいのは、宅建の挫折率の高さです。

 例年、5万人弱の人(全申込者のうち2割)が、試験を申し込むも、本試験を受けずに「試験放棄」に到っています。

 宅建を甘く見ると、間違いなく、挫折します。

 安易な受験は、金と手間と時間の無駄です。勝算も決意もなく、宅建を受験するのはやめましょう。

 口当たりのいい情報、薄っぺらい体験談に惑わされず、実地にテキスト・過去問を手にして、宅建がどういう試験なのかを確かめてから、試験勉強に入ってください。

 「宅建中級」に続きます。

宅建のこまごましたもの

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