独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

宅建無料ノート:宅建業法‐総則用語定義:免許要らない+みなし規定・・・重要ポイント直前チェック

宅建業法‐総則用語定義:宅建業」の続きです。免許の要らないケースを見ていきます。

免許の要らない国・地方

まず、国と地方公共団体は、“宅建業法の適用がない”ので、宅建業を営むにしても、免許が要りません。

まあ、両者とも、「免許」の「許認可権者」なので、当たり前といえば、当たり前ですね。

さて、注意すべき団体があります。

「独立行政法人 都市再生機構」と「地方住宅供給公社」です。

この2つの組織も、宅建業法の適用がないので、免許が要りません。

前者は国扱いで、後者は地方公共団体扱いになっています。

さらっと、「地方住宅供給公社が不特定多数の者に継続して住居をあっせんする場合、免許が必要である。」などと出題される可能性があります。要らないです。

免許の要否に、「法人」の種類は無関係なのですが、当該2つの「独立行政法人 都市再生機構」と「地方住宅供給公社」だけは、別扱いなので、注意してください。

ところで、「宅建業法の適用がない」という点に、少しだけ注意です。

法の適用が無いので、たとえば、宅建士の設置等の宅建業法の規制も、「ない」といった次第です。

よって、国等は、宅建士を設置しなくても、宅建業が営めます。

ひっかけ応用問題あります。

H26 問26」の選択肢ウです。

『Eが転売目的で反復継続して宅地を購入する場合でも、売主が国その他宅地建物取引業法の適用がない者に限られているときは、Eは免許を受ける必要はない。』

まず、国は、宅建業の適用がありませんが、だからといって、国の相手方までが、免許無用というわけではありません。

こんなぶっ飛んだ拡大解釈に遭遇すると、混乱してしまいます。わたしは、30秒ほど、???となりました。冷静に考えれば、そんな特例、あるわけがありません。

また、「売主が国その他宅地建物取引業法の適用がない者に限られている」のところですが、よくよく読めば、おかしな話です。

わたしも、あなたも、大半の人は、「宅地建物取引業法の適用がない者」です。

よって、ここの記述は、「不特定多数」としか、読みようがありません。よって、「×」と、相なります。

免許の要らない信託会社・信託銀行

次に、免許の要らない集団に、「信託会社・信託銀行」があります。

当該信託会社・信託銀行は、国土交通大臣に「届出」をするだけで、宅建業者とみなされます。
よって、免許がなくても、宅建業を営めることになります。

ただし、信託会社・信託銀行は、免許無用であっても、宅建業法の適用はあるので、各規定(宅建士の設置、保証金の供託)等を遵守する必要はあります。

なぜかよく出る、みなし規定

宅建業者には、「みなし規定」があります。

消費者保護の観点から、宅建業をやめても(免許取消等で、やめさせられても)、それまでに締結した契約を完遂するまでは、なお、宅建業者とみなされます。つまり、宅建業を続行できるってな次第です。

これは、「相続」や「合併」にも、適用があります。

そこそこ問われるので、押えておきましょう。

参考:H28 問35‐選択肢4

『個人である宅地建物取引業者E(丙県知事免許)が死亡した場合、Eの一般承継人Fがその旨を丙県知事に届け出た後であっても、Fは、Eが生前締結した売買契約に基づく取引を結了する目的の範囲内においては、なお宅地建物取引業者とみなされる。』・・・「○」

参考:H29 問36‐選択肢4

『宅地建物取引業者である法人Dが、宅地建物取引業者でない法人Eに吸収合併されたことにより消滅した場合、一般承継人であるEは、Dが締結した宅地又は建物の契約に基づく取引を結了する目的の範囲内において宅地建物取引業者とみなされる。』・・・「○」

なお、営業中に締結した契約を全て消化しないと、「営業保証金」を取り戻せないです。

ところで、相続や合併ですが、免許自体は、一身専属的なものであり、相続や承継の対象ではないです。

当該みなし規定は、無免許なのに宅建業が営める「例外」で、「過去に契約した」ものについて、宅建業が営めるだけです。

先に述べたように、免許は相続等がされないので、もし、別個の新しい契約を結べば、無免許扱いとなり、処罰の対象です。

以上です。

ある程度、わかってきたら、「宅建業法「免許」の過去問リスト」で、チェックしてみてください。

宅建無料ノート:宅建業法‐総則用語定義:宅建業・・・重要ポイント直前チェック

以下に、「宅建業」のポイントだけを列挙するので、テキスト読解の一助に。

業として行う

最もよく出るところです。

宅地や建物の売買等を、「不特定多数の者に、反復継続して行う」と、「宅建業」に該当し、免許が必要となります。

反対に、特定の人にしか売らないとか、1回しか売らないとかなら、「宅建業」に該当しなくなり、宅建業の免許は無用となります。

たとえば、学校が、自分ところの“生徒のみ”に、住居の「あっせん」をするのであれば、「特定の者」となるので、宅建業には該当しなくなります。よって、免許無用です。

大学等の掲示板には、下宿をあっせんする「入居者募集」の紙が張ってありますね。

意図・目的関係なし

「宅建業」かどうかの判別に、意図・目的は、無関係です。

どんな崇高な目的でも、試験では、無視してください。

先に述べた定義のように、「不特定多数の者に、反復継続して行う」のであれば、目的がどうであれ、「宅建業」です。

たとえば、「社会福祉法人が、福祉目的として、低所得者向け住居のあっせんを反復継続して行う場合、宅建業の免許は要らない」などと出題されても、「×」です。

繰り返しますが、「目的」は、宅建業か否かに、関係ありません。

営利目的がなく、福祉目的でも、たとえ、ボランティアでやっていても、、「不特定多数の者に、反復継続して行う」のであれば、「宅建業」に該当します。

営利性があると宅建業で、福祉目的や公益目的(非営利性)なら非宅建業」ではないので、くれぐれも、注意してください。

本当によくひっかかります。

法人種類関係なし

宅建業かどうかについて、「法人の種類」は、関係ありません。

先の例で見た「社会福祉法人」だろうが、「ホニャララ公益法人」だろうが、「一般社団法人日本○○協会」だろうが、「世界日本平和財団」だろうが、それは、「業」の判定に無関係です。

不特定多数の者に、反復継続して行う」のであれば、公益法人等でも、「宅建業」に該当します。

ただし、ごくわずかの例外があります。

免許要らない+みなし規定」に続きます。

宅建無料ノート:宅建業法‐総則用語定義:宅地・・・重要ポイント直前チェック

以下に、「宅地」のポイントだけを列挙するので、テキスト読解の一助、理解の手助けに。

宅地とは?

テキストには、ゴチャゴチャ述べていますが、まずは、「建物の敷地は、どこでも宅地」と、憶えましょう。

んなもんで、たとえば、工場は、どこでも「宅地」です。倉庫は、どこでも「宅地」です。

対して、農地や青空駐車場は、建物の敷地に供されていない土地なので、常に「宅地」なるわけではありません。

なお、当該宅地は、「現況宅地」のほか、「宅地予定地」「宅地見込地」を含むものとなっています。(関連ひっかけあります。

奴がいるからややこしい

当該宅地ですが、「用途地域」という都市計画法の用語が出てくるので、話が配偶者並にややこしくなるのであります。

「用途地域」とは、都市計画法でお馴染みの「第1種低層住宅専用地域」や「工業地域」といった、13個とアレたちです。

まず、本試験では、テキストに載っている「用途地域」ではなく、中身の方の「工業地域」等々で問われるので、注意してください。

過去問参考:H27 問26‐選択肢1『都市計画法に規定する工業専用地域内の土地で、建築資材置き場の用に供されているものは、法第2条第1号に規定する宅地に該当する。』・・・「○」です。

「用途地域」の内外

「宅地」は、「用途地域」の内外で、扱いが異なります。

キーワードは、おなじみ「市街化区域」と「市街化調整区域」です。

用途地域“内”

「用途地域“内”」は、「市街化区域」と憶えます。

「市街化区域」なので、そこは、「開発を優先するところ」です。

ですから、どんどん、家を建てるところ→宅地多し、ってな塩梅です。

んなもんで、原則として、用途区域内なら、「宅地(=開発する)」と考えます。

んで、例外的なものだけ、「非宅地(=開発しない)」とします。

そう、道路、公園、河川、広場、水路に現に供されている土地は、例外的に、宅地としない(=開発しない)、といった寸法です。

用途地域“外”

「用途地域“外”」は、「市街化調整区域」と憶えます。

「市街化調整区域」なので、そこは、「開発を抑制するところ」です。

つまり、家を建てられない→宅地少なし、ってな次第です。

よって、用途区域外は、原則として、「非宅地(=開発しない)」と考えます。

んで、例外的に、「建物に供されている敷地」だけは、もう建物が建っていて仕方がないので、「宅地(=開発する)」にする、ってな塩梅です。

具体的に考える

試験では、個別具体的な出題が多いので、実物で答えられるようになっておきましょう。

用途区域内の「工場の敷地」

用途区域内の「工場の敷地」は、「宅地」でしょうか?

「建物に供されている敷地」は、どこでも「宅地」でした。

んなもんで、用途地域内だろうが、用途地域外だろうが、「工場の敷地」は、「宅地」です。

用途区域内の「農地」

用途区域内の「農地」は、「宅地」でしょうか?

用途区域は、市街化区域であり、開発優先のところなので、「農地」も、「宅地」です。

農地のほか、墓地、駐車場、資材置き場、園芸用地も、「宅地」です。

用途区域外の「農地」

用途区域外の「農地」は、「宅地」でしょうか?

用途区域外は、市街化調整区域であり、開発抑制のところです。

よって、「農地」は、「宅地ではない」です。

開発しないところなので、農地のほか、墓地、駐車場、資材置き場、園芸用地も、「非宅地」です。

ひっかけ

さて、ひっかけで出そうなものを、挙げておきます。

「用途地域内」の「公園予定地」は、「宅地」でしょうか?

「用途地域内」ですから、原則「宅地」であり、例外的に、道路や公園、河川などが「非宅地」でした。

しかし、当該例外は、「現に供されているもの」に限ります。

つまり、予定地・見込み地は、たとえば、公園予定地などは、現に供されていない以上、「宅地」となります。

「建物の敷地に供せられる土地」は、宅地予定地・宅地見込地を含む規定と、取り違えないようにしましょう。

以上です。

ある程度、わかってきたら、「宅建業法「免許」の過去問リスト」で、チェックしてみてください。