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宅建無料ノート:宅建業法‐免許の欠格要件:本人年なし系・・・重要ポイント直前チェック

このページは、免許の欠格要件のうち、「本人」に原因があって、「年」が出てこないものをまとめています。

数も少なく、憶えやすいので、ここから着手するのもいいでしょう。

本人年なし系は、3つ

本人年なし系には、「3つ」の規定があって…、

・成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの

心身の故障により宅地建物取引業を適正に営むことができない者として国土交通省令で定める者

宅地建物取引業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者

現役の暴力団員

…となっています。

見てのとおり、文言に「5年」うんぬんの数字が“ない”規定です。

ひっかけ注意

欠格要件には、「5年」の数字がついたものが、たくさんあります。

しかし、先の規定は、5年云々がないわけですが、ゆえに、出題者は、ひっかけ問題を出しやすくなっています。

たとえば、「成年被後見人の審判が下りても、5年を経過すれば、宅建業の免許を受けることができる」などと、「ひっかけ」てくる、ってな寸法です。

もちろん、「×」です。

成年被後見人・被保佐人は、何年経っても、免許が受けられません。

(成年被後見人・被保佐人ですが、改正によって、当該規定が削除されました。以前のように、一律にダメなわけではなく、免許が受けられる可能性があります。)

ポイント1‐成年被後見人・被保佐人

成年被後見人・被保佐人ですが、それぞれ、何らかの事情で、後見開始の審判・保佐開始の審判が取り消されたならば、宅建業の免許を、受けることができます。

言うまでもなく、もはや、成年被後見人・被保佐人ではないからです。

ここでも、「5年ひっかけ」に注意しましょう。

たとえば、「成年被後見人Aは、後見開始の審判が取り消されても、その取消の日から5年を経過しないと、免許が受けられない」などと、出るおそれが“かなり”あります。

いうまでもなく、「×」です。審判が取り消されたなら、翌日から、免許が受けられます。

先に述べたように、欠格事由の「成年被後見人・被保佐人」は、改正により削除されました。

現在では、「心身の故障により宅地建物取引業を適正に営むことができない者として国土交通省令で定める者」と規定されています。

よって、「成年被後見人・被保佐人」でも、免許が受けられる可能性があります。

ポイント2‐被補助人

制限行為者のうち、「被補助人」は、欠格要件に入っていないので、注意してください。

たとえば、「補助人の審判が下ったAは、宅建業の免許が受けられない」などと、出る可能性があります。

「×」です。補助人は、欠格要件に該当しません。補助人なら、いつでも、受けられます。

ポイント3‐破産者

復権を得ない破産者が欠格要件に該当します。

よって、破産者でも、復権を得れば、翌日から、免許を受けれます。

ポイント4‐おそれが明らかな者

先に挙げた「宅地建物取引業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者」ですが、個人的には、文言だけ、押えておけばいいと思います。

注意すべきは、類似規定です。

類似規定に、「免許の申請前“五年以内”に宅地建物取引業に関し不正又は著しく不当な行為をした者」があるので、混同しないようにしましょう。

実際にやった人(クロ)は、「5年以内」という期限が切られます。対して、おそれのある者(グレー)は、期限が「ない」です。

たとえば、鼻くそのような問題例ですが、「免許の申請前五年以内に、宅地建物取引業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者」などと出ても、判別できるようになっておきましょう。

ポイント5‐暴対法

暴対法で規定されている暴力団員は、つまり、現役のヤクザは、欠格要件に該当し、免許が受けれません。

現役のヤクザには、数字は出てきません。

しかし、ヤクザを止めると、数字規定が出てきます。

暴力団員でなくなった日から「5年」は、欠格要件に該当するので、注意してください。

本ページは、以上です。

欠格要件リンク

個々の欠格要件の詳細ページは、以下のとおりです。

インデックスは、「欠格要件 基本分類」です。

んで、個々の記事を、カンタンな順番で、並べています。

本人年なし系

本人以外系+その他

本人5年系 その1:5年以内

本人5年系 その2:免許取消系

本人5年系 その3:禁錮系

本人5年系 その4:罰金系

なお、これらのほかに、横断まとめとして、「暴力団員系のまとめ」もあります。併せて、お目汚しください。

また、ある程度、慣れて来たら、「宅建業法「免許」の過去問リスト」で、知識を確認してみてください。

宅建無料ノート:宅建業法‐免許の欠格要件の基本分類・・・重要ポイント直前チェック

「免許」の「欠格要件」は、毎年のように、出題されています。

参考:宅建業法「免許」の過去問リスト

当該欠格要件のコツは、『分類』です。

ぜんぶを一時に憶えようとすると、実に厳しいのですが、整理・分類して憶えると、かなり、楽になります。

とりあえずは、この分類で、頭に入れてみてください。んで、各ページへのリンクは最後に挙げています。

コツ:分類

「欠格要件」を、まずは、以下のように、大きく分けます。

・本人5年系

・本人年なし系

・本人以外系

・その他

テキストには、グダグダと羅列されていますが、ざっくり言えば、この「4系統」がある、と頭に入れます。

本人5年系

「本人5年系」とは、欠格要件が「申請者本人」に由来するもので、「5年」という数字が出てくるものです。

例を挙げれば、「免許が取り消され、取消の日から5年を経過しない者」とか「禁錮以上の刑に処せられ(略)5年を経過しない者」といった、定番のアレです。

規定の中で、一番数が多く、また、クソややこしいため、最も出題される要注意論点となっています。

そのため、さらに、分類するのが吉です。

当該宅建ノートでは…、

「5年以内」系

「5年経過:免許取消」系

「5年経過:禁錮」系

「5年経過:罰金」系

…と、さらに4つに分けてみていきます。

本人年なし系

「本人年なし系」とは、欠格要件が「申請者本人」に由来するもので、数字が出てこないものです。

例を挙げれば、「成年被後見人、被保佐人、破産者で復権を得ない者」や「宅地建物取引業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者」です。

このように、「5年」という数字が出ない規定は、「本人年なし系」に分類して、憶えるようにします。

数は少ないのですが、先の5年系と絡めて、ひっかけ問題化することがあるので、気が抜けません。

本人以外系

「本人以外系」とは、欠格要件が「申請者本人以外」に由来する規定です。

本人以外の一定の人が、欠格要件に該当すると、免許が受けられなくなる規定です。

例を挙げれば、「未成年の法定代理人」や「法人の役員、使用人」などが該当します。

そこそこ、ややこしい規定のため、よく出ます。

その他系

「その他系」とは、先の分類に、当てはまらない欠格要件です。

例を挙げれば、「暴力団員等がその事業活動を支配する者」や「事務所に法定数の専任の宅建士を置いていない者」が該当します。

出ることは出ます。押さえておくべきです。

欠格要件リンク

個々の欠格要件の詳細ページは、以下のとおりです。

インデックスは、「欠格要件 基本分類」です。

んで、個々の記事を、カンタンな順番で、並べています。

本人年なし系

本人以外系+その他

本人5年系 その1:5年以内

本人5年系 その2:免許取消系

本人5年系 その3:禁錮系

本人5年系 その4:罰金系

なお、これらのほかに、横断まとめとして、「暴力団員系のまとめ」もあります。併せて、お目汚しください。

また、ある程度、慣れて来たら、「宅建業法「免許」の過去問リスト」で、知識を確認してみてください。

宅建無料ノート:宅建業法‐総則用語定義:自ら貸借・・・重要ポイント直前チェック

用語の定義のうち、最も重要なのが「自ら貸借」です。

以下に、ポイントだけを列挙するので、理解の手助けに。

「自ら貸借」を、脳に刻め

結論からいうと、自分の物件を貸すのに、宅建業の免許は要りません。

基本的なイメージは、「大家のおばさん・おばあさん」です。

家賃収入が頼みの綱のおばあさんにまで、宅建業の免許を取らせるのは「酷」だ、といった塩梅です。

用語定義の問題では、当該「自ら貸借、免許いらない」が一番よく出るので、脳に刻み付けてください。

長文に惑わされるな

最近の試験問題の特徴に、「長文」があり、読解力が必要となっています。

たとえば、「H30 問41」の選択肢2です。

『B社は、所有するビルの一部にコンビニエンスストアや食堂など複数のテナントの出店を募集し、その募集広告を自社のホームページに掲載したほか、多数の事業者に案内を行った結果、出店事業者が決まった。B社は免許がいるか?』

答えは、「要らない」です。

選択肢をよくよく読めば、自社物件を、貸しているだけの内容です。つまり、こういうことが「自ら貸借」なわけです。

応用問題に惑わされるな

そして、「自ら貸借」は、実に、応用的な問題が出ます。

たとえば、「H27 問38」の選択肢ウです。

Aが自ら貸主として宅地の定期賃貸借契約を締結した場合において、借賃の支払方法についての定めがあるときは、Aは、その内容を37条書面に記載しなければならず、借主が宅地建物取引業者であっても、当該書面を交付しなければならない。』

下線から「自ら貸借」であることがわかります。よって、免許は無用です。

免許が無用なのですから、宅建業法の適用はなく、法が義務付けている書面交付も、する必要はありません。

当該「自ら貸借」の論点は、免許関連の問題のみならず、35条、37条等の論点でも、選択肢の1つとして、登場することがあります。

自ら貸借は、免許いらん。よって、宅建業法の適用なし。だから、説明義務、交付義務等々なし。」と、憶えましょう。

転貸借・使用貸借も無用

「自ら貸借」には、「転貸借」「使用貸借」が含まれます。

よって、転貸借・使用貸借の場合も、免許は要りません。

たとえば、「H26 問26」の選択肢アです。

『Aの所有する商業ビルを賃借しているBが、フロアごとに不特定多数の者に反復継続して転貸する場合、AとBは免許を受ける必要はない。』

答えは、「○」です。

賃借人であるBは、「転貸人」でもあります。

「転貸」も、「自ら貸借」なので、免許無用で、宅建業の適用はありません。

判別方法

自ら貸借」ですが、「契約書の貸主は誰か」で、判別するといいでしょう。

つまり、契約書の「貸主欄」に、誰の名前を書くか、です。

「自ら貸借」であれば、「貸主欄」に、貸す人の名前を書くことになります。

先の「H26 問26」の選択肢アで言えば、転貸人であるBが、「貸主欄」に名前を記入することになります。「自ら貸借」なので、当然といえば、当然です。

対して、免許の要る賃貸の「代理・媒介」を見てください。

賃貸物件の「代理・媒介」をした人・業者が、「貸主欄」に、自分の名前を書くでしょうか?

あなたが家・アパートを借りたとき、貸主欄には、あっせん業者、たとえば、○○ホームなどと記載されたでしょうか?

そんなわけないですね。

貸主欄に名前を書く人は、免許が要りません。「自ら貸借」だからです。

こういう風に、契約書の「貸主欄」から考えると、「自ら貸借」の判別がしやすくなります。

自ら売買は、免許要る

自ら貸借」だけ、免許が要りません。

それ以外は、たとえば、「自ら売買」であれば、免許が必要となります。

たとえば、「H26 問26」の選択肢イです。

『イ:宅地建物取引業者Cが、Dを代理して、Dの所有するマンション(30戸)を不特定多数の者に反復継続して分譲する場合、Dは免許を受ける必要はない。』

「×」です。

Dは、要は、「自ら売買」の本人であり、実質的に、「不特定多数の者に反復継続して」分譲しているので、「宅建業」に該当します。よって、免許要ります。

補足:借りる人

自ら貸借」ですが、もっぱら「貸主」が問われます。

当たり前すぎで、言うまでもないですが、「借主(自分で借りようとする人)」も、宅建業の免許は無用です。「自ら貸“借”」だからです。

借りる人の代理・媒介には、免許が要りますが、自分で借りるのなら、免許は無用です。

常識的に考えても、アパートを借りるのに、宅建業の免許が要るとなると、社会的な負担が大きすぎますね。

以上です。

ある程度、わかってきたら、「宅建業法「免許」の過去問リスト」で、チェックしてみてください。