独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

「リスク評価基準」の憶え方‐GLP、GCP、GPSP、GVP‐登録販売者

「基本的知識」の論点で、ほぼ毎年出題されているのが「リスク評価基準」です。

以下に、憶え方のコツを述べていきます。

当該論点は、おなじみのアルファベットの奴ですが、略記で、英語表記で、そして、日本語訳も難しいとあって、受験生を落とす格好の論点となっています。

選択肢の1つとして、毎年問われるので、ガチで憶えて、クソ出題者の逆手を取ってしまいましょう。

コツは、1語

アルファベット略記・英語・日本語をぜんぶ憶えるのは、配偶者に良心を求めるくらい、難しいことです。

基本、「G」は「Good」で、「P」は「Practice」です。

まず、「G」と「P」は、ぜんぶに共通しているので、憶える際は、無視します。

よって、「G」と「P」の間にある「憶えやすい特徴部分の1語」に絞って、憶えていきます。

GLP‐Good Laboratory Practice

「GLP」ですが、『Good Laboratory Practice(グッド・ラボラトリー・プラクティス)』の略です。

内容は、「医薬品の“非臨床試験”の安全性に関する信頼性を確保するための基準」です。

憶えやすいのは、言うまでもなく、「Laboratory:ラボラトリー」のところです。

映画ドラマ等でよく言われる「ラボ」が、「Laboratory:ラボラトリー」です。研究所的建物です。

さて、wikiによると、先の「非臨床試験」の部分は、「動物試験等、特に安全性試験」とのことです。

どこぞの研究所の「ラボ」で、「動物試験(非臨床試験)」が行われているとか、「動物がいるラボ」ってな感じで憶えるとよいでしょう。

こんな次第で、「GLP」は「L」に意識して憶えるといいです。

GCP‐Good Clinical Practice

「GCP」ですが、『Good Clinical Practice(グッド・クリニカル・プラクティス)」の略です。

内容は、「ヒトを対象とした“臨床試験”における効果と安全性の評価基準」です。

憶えるポイントは、「Clinical(クリニカル)」のところです。

Clinic(クリニック)の形容詞がClinical(クリニカル)です。

先に見たように、ヒトを対象とした臨床試験の基準なので、「人(ヒト)が行くから、クリニック」くらいに憶える、といった寸法です。

こんな次第で、「GCP」は「C」を意識すれば、頭に残ります。

GPSP‐Good Post-marketing Study Practice

「GPSP」ですが、『Good Post-marketing Study Practice(グッド・ポスト-マーケティング・スタディ・プラクティス)」の略です。

内容は、「医薬品製造販売後調査・試験の実施の基準」です。

まず、「Post」とは、ポストモダンなどで使われているように、「後」という意味があります。

んなもんで、当該ポストと、「製造販売“後”」とを掛けて憶えます。

んで、「Study」ですが、中学英語では「勉強」ですが、それ以外に、「研究」という意味もあります。

んなもんで、当該スタディと、「調査・試験」とを掛けて憶える、ってな次第です。

こんな次第で、「GPSP」は「P」と「S」とに注目すれば、さくっと憶える事ができます。

GVP‐Good Vigilance Practice

「GVP」ですが、『Good Vigilance Practice(グッド・ヴィジランス・プラクティス)」の略です。

内容は、「医薬品の製造販売後の安全管理基準」です。

「Vigilance」ですが、「警戒」と言う意味があります。

まあ、耳にしない英語なので、これでは憶えられないです。

よって、当該GVPだけは、機械的に、「Vigilance‐製造販売後の安全管理基準」と憶えるしかありません。

丸暗記しないといけないのは、「GVP」1個だけなので、「Vigilance・・・安全管理基準・・・Vigilance・・・安全管理基準」といった感じで、通勤通学時にブツブツ唱えて、鉄道警察に通報されてください。

補足:キーワード

試験では、選択肢中のキーワードで、判断することが多いです。

各用語のキーワードは、ガチ暗記です。

GLPのキーワードは、「非臨床試験(動物等)」です。

GCPのキーワードは、「臨床試験(ヒト)」です。

GPSPのキーワードは、「製造販売後の調査・試験」です。

GVPのキーワードは、「製造販売後の安全管理基準」です。

これらキーワードの暗記が、解答のコツです。

過去問例題

過去問を例に、考えて見ましょう。

令和元年の東京試験の第2問」の選択肢「b」ですが…、

『医薬品に対しては、製造販売後の調査及び試験の実施基準としてGood Vigilance Practice(GVP)が制定されている。』

…となってます。

選択肢中の「製造販売“”の“調査及び試験”」に注目すれば…、

後・・・ポスト・・・Post・・・「P」

調査試験・・・スタディ・・・Study・・・「S」

…なので、GPSPだと、判断できます。

選択肢では、「GVP」になっているので、「×」と相なります。

「V」は、「Vigilance(ヴィジランス)」で、「安全管理基準」でした。

こんな風に、「リスク評価基準」は、他の都道府県でも、似たり寄ったりな出題です。

キーワードさえガチ暗記していれば、即、点が取れます。

ひっかけ注意

意地の悪い出題者なら、こういう「ひっかけ」を出すと想定されます。

いわゆる「逆」の問題です。

『GPSP・・・製造販売“”の調査・試験』

『GVP・・・製造販売“”の安全管理基準』

…こういう形で選択肢で登場する可能性は高いので、選択肢は、丁寧に読んでください。

医薬品のリスク評価の「用量・反応」の語呂合わせ‐無作用量・最小有効量・治療量・中毒量・最小致死量・致死量‐登録販売者

「基本的知識」の医薬品のリスク評価の「用量・反応」の論点で、しばしば顔を見せるのが、「○○量」です。

「○○量」には、無作用量から致死量まで、「6つ」があるのですが、どの「○○量」の効果・毒性が高いか(低いか)の「順番」を問う、言葉遊びのような出題があります。

この種の出題は、「ひっかけ」問題の類ですが、語呂合わせで、すぐに頭に入ります。

○○量の語呂合わせ

結論から言うと、語呂合わせは、「むさい父、察知(むさいちち、さっち)」です。

上から下にかけて、効果・毒性が強くなり…、

む・・・無作用量の「む」

さい・・・最小有効量の「さい」

ち・・・治療量の「ち」

ち・・・中毒量の「ち」

さっ・・・最小致死量の「さ」

ち・・・致死量の「ち」

…となっています。

不等号で表すと、「無作用量 < 最小有効量 < 治療量 < 中毒量 < 最小致死量 < 致死量」といった寸法です。

本試験では、この順番が問われることがあります。

過去問

過去問の試験では、「○○量」の順番が入れ替わった問題が出ています。

たとえば…、

『医薬品の投与量と毒性の関係は、治療量上限を超えると、効果よりも有害反応が強く発現する「最小致死量」となり、「中毒量」を経て、「致死量」に至る』

…です。

言葉だけ見ると、何となく、成立しているような「感じ」があります。

しかし、先に見たように、効果・毒性の順番は、「無作用量 < 最小有効量 < 治療量 < 中毒量 < 最小致死量 < 致死量」です。

先の例題では、「中毒量」と「最小致死量」がひっくり返っています。

正しくは、「中毒量 < 最小致死量 < 致死量」です。

よって、「×」となります。

「ひっかけ」も注意

登録販売者試験でよくある「ひっかけ」が「逆」の出題です。

「小」が「大」になって出題される可能性があります。

たとえば…、

『薬の効果・毒性は、「無作用量」から、「最“”有効量」を経て「治療量」に至り、次いで、「中毒量」となり、「最“”致死量」を経て、「致死量」となる。』

…ってな寸法です。

ある程度、過去問演習をした人なら、(あるある!)と、首肯してくれるハズです。

「最“”有効量」ではなくて、「最“”有効量」です。

んで、「最“”致死量」ではなくて、「最“”致死量」です。

一瞬、何が何だかわからなくなる「ひっかけ」なので、注意してください。

補足

一応、テキスト本文の記述を挙げておくと…、

『投与量と効果又は毒性の関係は、薬物用量を増加させるに伴い、効果の発現が検出されない「無作用量」から、「最小有効量」を経て「治療量」に至る。治療量上限を超えると、効果よりも有害反応が強く発現する「中毒量」となり、「最小致死量」を経て、「致死量」に至る。』

…となっています。

復習の手助けにしてください。

はやわかり‐令和1年度(2019年度)関西広域連合 登録販売者試験の総評

R1年度(2019年度)に、初めて行われた関西広域連合 登録販売者試験ですが、一口で言うと、「全体的に、少しだけ、難易度が上がっている」です。

以下に、2点、その理由を見ていきたいと思います。

なお、当該過去問は、「令和1年度(2019年度)登録販売者 関西広域連合(滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・和歌山県・徳島県)の過去問+解説インデックス」にあります。

難易度少しUPの理由1‐漢方処方製剤が激増

旧大阪府試験との比較ですが、R1の関西広域連合の本試験は…、

みんなが苦手の「漢方処方製剤」の出題が“激増”しています。

その代わりと言うか、逆に、「生薬」の出題が“激減”しています。

H30の大阪府試験だと、「漢方系3問」で「生薬系8問」だったのが、R1の関西広域連合試験だと、「漢方系8問」で「生薬系1問」となっています。

よって、漢方処方製剤を「捨て問」にする人は、かなりキツクなったといえます。

また、点数の取りやすい生薬の出題が減ったので、これまた、点数的に厳しくなった、といえます。

今後も、「漢方処方製剤の問題が多い」+「生薬の問題が少ない」という傾向が続くかどうかは不明です。

「漢方処方製剤」を勉強せよとは“言いません”が、他の問題で、失点を確実にカバーできるようになっておく必要があります。

「生薬」は、個人的には、この年度のように「1問」しか出てないのは、異常だと考えます。

他の都道府県と同様に、「2~3問」は、出て然るべきなので、わたしは、生薬を「やっておく」ように、アドバイスしておきます。

わたしなら、R1の1問出題を知っても、「生薬」を勉強しておきます。

難易度少しUPの理由2‐あまり出ないのも出る

そして、関西広域連合の試験ですが、定番問題・頻出問題ばかりではなくなっています。

つまり、テキストにて、あまり問われないところ・問われていなかったところの出題が、そこそこ見受けられます。

たとえば、「医薬品」では、「49問:角質化・かさつきの改善成分」や「50問:にきびと吹き出物の治療」といった、これまでには、あまり出なかった成分が問われています。

こういう「あまり出ないところまで出るようになった」のは、先の「医薬品」のみならず、他の科目でも、見られる現象です。

たとえば、舌下錠の「ニトログリセリン」が出たりしており、多くの受験生が(アレレ)となったかと思われます。

参考:73問:口腔粘膜吸収の医薬品

過去問を解くにつれて、(アレ、これってなんだっけ?)という感想を持つかと思います。

テキストの精読が重要です。細かいところまで、丁寧に、読み込んでおきましょう。

総論まとめ

さて、「少し難易度は上がった」とはいえども、根っこの部分は、「登録販売者試験」です。

試験問題の大半は、テキスト記載事項です。

また、定番問題・頻出問題の出題も、“どっさり”です。

んなもんで、これまでの試験・他県の試験と同様に、テキストと過去問を『3回』やっておけば、穏当に、『合格』できます。

補足事項‐悪問

さて、R1の関西広域連合の登録販売者試験ですが、まだ、問題作成がこなれていないのか、「悪問」が目立ちます。

(アレ、これ、厳密に言えば、おかしくない?!)という悪問が、「2問」ほどありました。

それは…、

54問:滋養強壮保健薬2

61問:小腸

…です。

わたしは、(アレレ)となりました。

この種の「悪問」が続けて出るかどうかは、今、この時点では、未知数です。傾向把握の一環として、見ておいてください。

以下、科目別に、傾向を述べていきます。

各論:基本知識

第1問~第20問の計「20問」の「医薬品に共通する特性と基本的な知識」ですが、R1年度も安定した出題です。

例年通り、凝った出題もなく、難しい問題や捻った問題もなく、きちんと勉強した人なら、満点も狙えるはずです。

ただ、新傾向問題とも言える問題が、1問出ています。

17問:登録販売者の確認ポイント」なのですが、見た目は変わっても、やることは変わってません。

こういう出題形式でも、戸惑わないようにしましょう。

当該「基本知識」で、点をがっつり稼いでおくのが、ベストの試験戦術です。

各論:医薬品

第21問~第60問の計「40問」の「主な医薬品とその作用」ですが、当該年度は、先に述べたように、「漢方処方製剤」の問題が激増したため、点数的に、厳しくなっています。

また、先述したように、あまり出なかった成分も登場しています。

わたしは、「漢方処方製剤」は、余程興味があるとか、時間に余裕があるなどでないなら、捨てるべきだと思います。

「捨て問」にした場合、「漢方処方製剤」の失点を他で取らないといけません。

「漢方処方製剤」以外の問題は、ぜんぶ取るくらいに、勉強してください。テキストの精読は、必須です。

なお、「漢方処方製剤」以外は、穏当に、定番問題・頻出問題からの出題でした。

難問や奇問も、なかったです。

よって、シッカリ勉強した人なら、合格点は、配偶者のウエストほどは、確保できたはずです。

各論:人体

第61問~第80問の計「20問」の「人体の働きと医薬品」ですが、R1年は、「少し、難しくなった」です。

「人体」の論点では、テキストの細かい部分から出題されています。

過去問に出てこなかったものでも、テキストで、丁寧に当たっておきましょう。

なお、「副作用」の出題が、相変わらず、多いです。

テキストの「副作用」の単元は、細かいところ・出ていないところでも、丁寧に、精読しておきましょう。そのほとんどが「出る」と踏んで結構です。

各論:法令

第81問~第100問の計「20問」の「薬事関係法規・制度」ですが、R1年では、「ふつう」です。

難問・奇問の目立つ「法規」ですが、当該年度は、オーソドックスな問題ばかりでした。

難問率の高い条文問題の「81問:薬機法の目的」も、「ふつう」なので、点にできたはずです。

まあ、中には、「90問:薬剤師不在時間」や「100問:苦情・相談」などの、一風変わった出題もありましたが、まあ、大丈夫かと思います。

各論:適正使用

第101問~第120問の計「20問」の「医薬品の適正使用・安全対策」ですが、R1年では、「主な使用上の注意の記載とその対象成分・薬効群等」からの出題が目立ちます。

特に多いのが、「使用しない(服用しない)」です。

「医薬品」の知識が必須なので、「医薬品」を中心に勉強しましょう。

相談すること」も、例年1~2問ほど出ますが、当該相談することは、数が多いため、費用対効果に欠けます。

時間がないなら、「相談すること」は、「捨て問」としましょう。

なお、R1の「東京都」試験で起きたことですが、「適正使用」の「ガチ医薬品化」が見られます。

20問中11問が、「医薬品的な問題」で、かなり、手強くなっています。

参考:はやわかり‐令和1年度(2019年度)東京都 登録販売者試験の総評その2‐試験科目別

よって、「関西広域連合」でも、「医薬品的な問題」が多数出題されることも予想されます。

「医薬品」の勉強の際は、「使用しない」等は、シッカリ押えていってください。

R1年度(2019年度)の関西広域連合 登録販売者試験は、ざっと斯くの如しです。

勉強方法や独学の進め方などは、「登録販売者の独学」を一読ください。