本ページでは、「第2種電気工事士」の「筆記試験」の論点「特殊な場所(爆燃性粉じんのある場所,可燃性ガス等のある場所,可燃性粉じんのある場所,危険物等のある場所)の工事と施行場所」について、最低限、押さえておくべきポイントや、憶え方、語呂合わせを述べている。ぜんぶ無料。
「特殊な場所の工事種類と施行場所」ですが、いうほどの試験には出ません。
出題例としては、「2017(H29)19問:特殊場所工事」くらいです。
しかし、2電工も、年々「難化」しているので、念のため、押さえておくべきです。
要は、以下の…、
…「表」を憶えるだけの話です。
しかし、個々には、注釈がいろいろ付けられているので、それらを押えなくてはいけません。
まずもって、最低限度、憶えるべきは、「ケーブル工事と金属管工事は、どこでも可能」です。
先の「表」を見てもらえばわかるように、「ケーブル工事と金属管工事」は、すべての特殊な場所で施工が可能です。
よって、設問に、「ケーブル工事と金属管工事」とあれば、即、工事可能と判断する、ってな次第です。
たとえば…、
「“ケーブル工事”を、可燃性ガスの発生する場所に施工した。」とか…、
「“金属管工事”を、危険物のある場所に施行した。」など…、
選択肢に「ケーブル工事」か「金属管工事」とあれば、即断に「可能」と判断するってな次第です。
くだらない語呂ですが、「特殊な金毛」はぜんぶOKくらいに、頭に入ればいいでしょう。
詳細ですが…、
・特殊・・・“特殊”な場所
・金・・・“金”属管工事
・毛・・・ケ・・・“ケ”ーブル工事
…といった塩梅です。
くだらないですが、「金毛(きんけ)」という“強”語句があるんで、結構、自信作です。
「特殊」というところにも、想像力がかき立てられます。
ただし、無条件で「可能」となるわけではないのです。
「ケーブル工事」ですが…、
・キャブタイヤケーブルは、不可。
・がい装(鎧装)ケーブルや、MIケーブルなら、そのままでOK。
・それ以外のケーブルの場合、管その他の防護装置に収めて施設する。
…となっています。
まずもって、「キャブタイヤケーブル」ですが、そのとおり、憶えるしかありません。
まあ、当該キャブタイヤケーブルですが、筆記の「ケーブル」のところで出てこないケーブルなので、電気工事向けのケーブルではない→だから、特殊な場所でも施行不可なんだな、くらいに考えておけばいいでしょう。
なお、「キャブタイヤケーブル」ですが、「通電状態のまま、移動可能な電線」です。
次に、がい装(鎧装)ケーブルやMIケーブルですが、本試験では、おおむね、丁寧な指示なり設定があると思われます。
たとえば…、
「危険物のある場所で、がい装(鎧装)ケーブルを用いたケーブル工事を行った」とか…、
「粉じんの発生する場所でのケーブル工事で、MIケーブルを使用した。」とか…、
「可燃性ガスの発生する場所で、VVFケーブルに防護措置を付与して、ケーブル工事を行った。」など…、
…といった出題が考えられます。
2電工では、おそらくは、基本事項が問われるだけなので、細かい部分まで、ガチ暗記する必要はないです。
ケーブル工事では、ざっくり、「すべての場所OK」を押さえます。
んで、余裕があれば、「キャブタイヤケーブルはダメ」、「がい装(鎧装)ケーブル・MIケーブルなら、そのままでOK。それ以外は、管その他の防護装置」を押えれば、万全です。
なお、「MIケーブル」とは、おなじみの「ミネラル・インシュレーテッド」の略で、「耐火配線用」のケーブルで、「250度」まで、耐えられます。
消防設備士の甲4(乙4)で勉強することになるので、消防設備士を受験予定の方は、今のうちに、チェックしておきましょう。
言うまでもなく、MIケーブルは、筆記でも出ます。
「金属管工事」も、無条件で「可能」となるわけではありません。
まあでも、「金属管工事」の場合、ケーブル工事ほど、ややこしくないです。
「金属管工事」ですが、「薄綱電線管またはこれと同等の強度を有するもの」を、使わなければなりません。
まあ、当該金属管工事の場合、問題文の但し書き等にて、たとえば…、
「なお、工事には、薄綱電線管を使用している」といった指示があったり…、
「薄綱電線管を用いた金属管工事を、危険物のある場所に施工した」といった…
…指示なり設定なりがあると思われます。
よって、「金属管工事」は、ざっくりと、「すべての場所OK」くらいに押えておけばよいでしょう。
さて、難なのが、「合成樹脂管工事」です。
憶えるべきは、「施設できる場所」と、「管の条件」です。
合成樹脂管工事が可能になるのは、先の「表」のように、「可燃性粉じんのある場所と、危険物等のある場所」です。
くだらない語呂ですが、「樹脂の花粉(かふん)が危険」で憶えるといいでしょう。
詳細ですが…、
・樹脂・・・合成“樹脂”管工事
・か・・・“可”燃性粉じん
・ふん・・・可燃性“粉”じん
・危険・・・“危険”物等
…といった寸法です。
「粉じん」ですが、「爆燃性」と「可燃性」とがあり、合成樹脂管工事が可能なのは、後者の「可燃性」の「粉じん」のみです。
よって、可と粉をいじって、「花粉」という語句で、押えるようにしました。
合成樹脂管工事の管に、2つの条件があります。
合成樹脂管工事の管は、厚さが「2mm以上」必要です。
逆を言えば、厚さが2mm未満の合成樹脂管は、使用できません。
そして、「CD管」は、使用できません。
ごぞんじのように、CD管は、コンクリート埋め込み用の管なので、不適当ってな塩梅です。
このように、合成樹脂管工事では、「厚さ2mm以上」と「CD管ダメ」という、他にはない条件が付与されています。
試験に出るとしたら、これらの条件なので、押えておきましょう。
たとえば…、
①「危険物のある場所で、CD管を利用して工事を行った。」とか…、
②「危険物のある場所で、厚さ1.5mmのPF管を用いて施行した。」など…、
…といったような出題が考えられます。
両方とも、「×」です。
①は、CD管はダメです。
②は、管の厚さが足りません。
「特殊な場所」ですが、テキストには、おおむね、爆燃性粉じんのある場所,可燃性ガス等のある場所,可燃性粉じんのある場所,危険物等のある場所が記載されていると思います。
まあ、当該「特殊な場所」に、突っ込んだ出題は「ない」と思いますが、念のために見ておきましょう。
爆燃性粉じんのある場所ですが、「マグネシウムやアルミニウムをふるい分けする場所」です。
金属粉を扱う場所、くらいに憶えておきましょう。
ちなみに、マグネシウム粉やアルミニウム粉は、「第2類危険物」です。
危険物に興味があるなら、「乙種2類の独学」を一読願います。
可燃性ガス等のある場所ですが、「プロパンガス等を小分けする場所」や「自動車修理工場の吹き付け塗装を行う場所」です。
何となく、わかるかと思います。
可燃性粉じんのある場所ですが、「小麦粉、でん粉などをふるい分けする場所」です。
小麦粉は、一見すると危険でも何でもないように思いますが、何気に、「粉じん爆発」の可能性が高いので、危ないのです。
危険物等のある場所ですが、「石油を貯蔵する場所」です。
そのほか、セルロイドやマッチなどがありますが、まあ、2電工では、ここまで押える必要はないでしょう。
以上、「特殊な場所」を見てきましたが、ここは、参考程度です。
本試験にて、「“小麦粉”をふるい分けする“爆燃性粉じん”のある場所にて…」といったような、語句定義を問う問題までは、出ないと思います。
先述したように、「小麦粉、でん粉などをふるい分けする場所」は、「可燃性粉じんのある場所」であり、「爆燃性粉じんのある場所」ではないです。
このあたりは、出題実績が固まってから押えても、問題ないと思います。
ちなみに、わたしの知る範囲では、2電工にて、先の例題のような問題は、記憶にありません。
当該「特殊な場所」ですが、先の「ケーブル工事・金属管工事・合成樹脂管工事」の当否+諸条件を、やっておけば十分かと思います。
2020年11月25日 10:57 AM
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