登録販売者 第5章:適正使用

第4節:一般用医薬品に関する主な安全対策

Ⅳ 一般用医薬品に関する主な安全対策:(d) 塩酸フェニルプロパノールアミン含有医薬品

 「塩酸フェニルプロパノールアミン(PPA)は、鼻充血や結膜充血を除去し、鼻づまり等の症状の緩和を目的として、鼻炎用内服薬、鎮咳去痰薬、かぜ薬等に配合されていた。」




ひとくちコメント

 昔は、ここばかりが出てました。しかし、今でも出ています。重要なところです。

 まずもって、「塩酸フェニルプロパノールアミン(PPA)」の語句ですね。

 括弧内のPPAまで、押えておいてください。

 入れ替え問題で出ます。たとえば、「塩酸フェニルプロパノールアミン(PSE)」とかですね。「×」です。

 PSEは、切り替え先のプソイドエフェドリン塩酸塩ですね。

 次に、薬です。ここが微妙なんですわ。

 難問だと「鼻充血や結膜充血を除去し、鼻づまり等の症状の緩和を目的として、鼻炎用内服薬、鎮咳去痰薬、かぜ薬等に配合」のところまで出ます。

 しかし、近年では、凝った出題がないので、無理に憶えなくていいです。

 ですが、出題を意識して精読だけはしておきたいですね。

 んでは、本文に戻ります。


 「PPA含有医薬品については、2000年5月米国において、女性が食欲抑制剤(日本での鼻炎用内服薬等における配合量よりも高用量)として使用した場合に、出血性脳卒中の発生リスクとの関連性が高いとの報告がなされ、米国食品医薬品庁(FDA)から、米国内におけるPPA含有医薬品の自主的な販売中止が要請された。」

 「日本では食欲抑制剤として承認されていないことなどから、同年11月、直ちに販売を中止する必要はないものとして、心臓病の人や脳出血の既往がある人等は使用しないよう注意喚起を行っていた。」




ひとくちコメント

 あんまり出ませんが、「女性が食欲抑制剤(日本での鼻炎用内服薬等における配合量よりも高用量)として使用」のところが怪しいですね。

 米国にて、食欲抑制剤としても使われていたと把握していればいいでしょう。

 んでは、本文に戻ります。


 「しかし、2003年8月までに、PPAが配合された一般用医薬品による脳出血等の副作用症例※1)が複数報告され、それらの多くが用法・用量の範囲を超えた使用又は禁忌とされている高血圧症患者の使用によるものであった。」

注記‐(※1)

開ける

 『なお、これらの症例は、いずれも回復又は軽快している。』

 あっそうですかという注記です。一度読めばたくさんですね。




ひとくちコメント

 重要なところです。

 PPAが入った一般用医薬品に使用で、脳出血等の副作用が報告されています。脳出血は、具体的な副作用なので、押えておきましょう。

 そして、「多くが用法・用量の範囲を超えた使用又は禁忌とされている高血圧症患者の使用によるもの」でした。

 用法用量を定め禁忌まで記載しているのに、誤用的な使用がなされていたと読めます。

 「高血圧症患者」は、ちょっとだけ、押えておきましょう。

 米国にて、食欲抑制剤としても使われていたと把握していればいいでしょう。

 んでは、本文に戻ります。


 「そのため、厚生労働省から関係製薬企業等に対して、使用上の注意の改訂、情報提供の徹底等を行うとともに、代替成分としてプソイドエフェドリン塩酸塩(PSE)等への速やかな切替えにつき指示がなされた。」




ひとくちコメント

 短いながらも、重要なところです。

 ガチで出るのが代替成分の「プソイドエフェドリン塩酸塩(PSE)」です。

 塩酸フェニルプロパノールアミンのPPAと同様に、括弧書きのPSEまでしっかり押えておきましょう。

 アルファベットだけで問われる可能性もあります。たとえば、「PSEからPPAに切り替えられた」とかです。「×」ですよね~~。

 出題者、結構、アルファベットが好きなんで、チェックしておきましょう。(基本知識の定番アルファベット:GPSPとかGVPとかを思い出しください。)

 以上で、当該単元は終わります。お疲れさまでした。

ページリンク

 「Ⅳ 一般用医薬品に関する主な安全対策」のその4(塩酸フェニルプロパノールアミン含有医薬品)は、以上です。

 「Ⅳ 一般用医薬品に関する主な安全対策」も、これでお終いです。

 Ⅴ 医薬品の適正使用のための啓発活動」に続きます。

補足リンク

 大元インデックス・・・「Webテキスト インデックス

 本章インデックス・・・「適正使用 インデックス

 本節インデックス・・・「一般用医薬品に関する主な安全対策 インデックス

こまごましたもの

 登録販売者の独学方法については、「登録販売者の独学」を、参考にしてください。

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