第32問‐岡山県 令和5年度(2023年度)過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、「人体」の「医薬品の代謝、排泄」についての問題です。手ごわい選択肢が多いですが、定番論点も多々あり、テキストの精読で解答できるレベルです。間違えた人は、復習して、解けるようにはなっておきましょう。

第32問‐医薬品の代謝、排泄

 

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難易度コメント+こたえ

 本問の難易度は、「ふつう」です。

 なお、本問の解答は、こちら(数字のみ)です。

選択肢1

 選択肢1の「有効成分は代謝を受けて、作用を失ったり(不活性化)、作用が現れたり(代謝的活性化)、あるいは体外へ排泄されやすい脂溶性の物質に変化したりする。」ですが、誤った記述です。

 間違っているのは、「脂溶性の物質に変化」のところです。

 正しくは、「水溶性の物質に変化」です。

 そら脂より、水の方が排出しやすいですよね。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢2

 選択肢2の「排泄とは、代謝によって生じた物質(代謝物)が体外へ排出されることであり、排出経路は尿中、呼気中、汗中、母乳中に限られる。」ですが、誤った記述です。

 間違っているのは、「排出経路は尿中、呼気中、汗中、母乳中に限られる」のところです。

 「限られている」のところが間違いです。

 手引きには…、

 「排泄とは、代謝によって生じた物質(代謝物)が尿等で体外へ排出されることであり、」

 「有効成分は未変化体のままで、あるいは代謝物として、腎臓から尿中へ、肝臓から胆汁中へ、又は 肺から呼気中へ排出される。」

 体外への排出経路としては、その他に汗中や母乳中などがあるが、体内からの消失経路としての意義は小さい。」

 …とあります。

 選択肢には、「肝臓から胆汁中」が抜けています。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢3

 選択肢3の「血液中で血漿タンパク質と結合して複合体を形成している有効成分の分子は、薬物代 謝酵素の作用で代謝されない。」ですが、正しい記述です。

 そのとおりの記述です。

 手引きには…、

 「多くの有効成分は血液中で血漿タンパク質と結合して複合体を形成しており、」

 「複合体を形成している有効成分の分子には薬物代謝酵素の作用で代謝されず、またトランスポーターによって輸送されることもない。」

 …とあります。

 小難しい内容ですが、昔からよく出る記述です。精読しておきましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢4

 選択肢4の「経口投与後、消化管で吸収された有効成分は、肝動脈という血管を経由して肝臓に運 ばれ、肝臓に存在する酵素の働きにより代謝を受ける。」ですが、誤った記述です。

 間違っているのは、「肝動脈」のところです。

 正しくは、「門脈」です。

 テキストを精読しておきましょう。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢5

 選択肢5の「循環血液中に存在する有効成分の多くは、代謝物の形でのみ腎臓から尿中に排泄される。」ですが、誤った記述です。

 間違っているのは、「代謝物の形でのみ」のところです。

 正しくは、「未変化体又は代謝物の形で」です。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

 本問は、「のみ」という強い語句があるので、この点で、おかしいなーと判断できるかと思います。

答え

 「1」は「誤」です。

 「2」は「誤」です。

 「3」は「正」です。

 「4」は「誤」です。

 「5」は「誤」です。

 「正しいもの」は、

 正解:3

 さて、最終解答でミスったのなら、必ず、「登録販売者の解答は2回念押し‐最終得点は2~3点上がる」に、目を通しておきましょう。選び方を変えるだけで、点が取れます。

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人体

 21問:肝臓

 22問:大腸

 23問:呼吸器系

 24問:血液

 25問:泌尿器系

 26問:目

 27問:鼻・耳

 28問:外皮系

 29問:骨格系及び筋組織

 30問:脳・神経系

 31問:医薬品の吸収

 32問:医薬品の代謝、排泄

 33問:剤形

 34問:全身的に現れる副作用

 35問:皮膚粘膜眼症候群及び中毒性表皮壊死融解症

 36問:精神神経系に現れる副作用

 37問:消化器系に現れる副作用

 38問:循環器系に現れる副作用

 39問:感覚器に現れる副作用

 40問:皮膚に現れる副作用

令和5年度 岡山県 科目別

 ・インデックス

 ・医薬品に共通する特性と基本的な知識(第1~第20問)

 ・人体の働きと医薬品(第21~第40問)

 ・薬事に関する法規と制度(第41~第60問)

 ・主な医薬品とその作用(午後第1~40問)

 ・医薬品の適正使用と安全対策(午後第41問~60問)

独学向け教材

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