宅建の本試験では、毎年「難問」を出すという“不文律”が見受けられます。
当該「難問」は、まあ、ふつうの受験生では、解けない問題で、たとえば、「H26‐4問:抵当権」や、「H29‐7問:請負契約」「H30‐23問:登録免許税」といった寸法です。
「難問」は、例年、おおむね1~5問が姿を現しています。
受験生の心構えとしては、本試験では、まず間違いなく複数の難問に遭遇するので、あらかじめ、「難問枠」を想定しておく、といった次第です。
前もって、「難問枠」の存在を意識していれば、本試験での動揺を、格段に抑えることができます。
本試験に、意図的に『難問枠(=複数の難問群)』が設定される理由としては…、
①試験全体の難易度調整・点数調整。
②受験生の足止め(時間浪費)。
③動揺によるケアレスミス狙い。
…などが考えられます。
この中で、最も気をつけるべきは、③の「動揺によるケアレスミス」です。
ただでさえ、緊張する本試験です。
本試験で、どうにも解けない難問に遭遇すると、(うっわ、わかんねー、マジどうしよ?!)といった感じに、どうしても動揺してしまいます。
これまでの問題がテンポよく解けていても、動揺するのです。
もし、これまでの問題がうまく解けていなければ、なおさらに、動揺してしまいます。下手をすれば、パニックに陥ります。
試験時の「動揺」は非常に厄介で、いったん心に動揺を来すと、以降の解答で、ケアレスミスが続出するようになります。
ふだんの自分なら、絶対にしないようなミスを犯すようになるのです。
ケアレスミスは、合格間違いなしの実力者でも、不合格に至らしめる破壊力があります。
そのくらい、解ける問題(取れる問題)で失点することは、致命的です。
よって、すべての受験生が注意しないといけないのがケアレスミスです。
そもそも、です。
「難問」ですが、“誰も、まともに、解答できない”です。
よって、「難問」は、実質的に、点差がつかないのです。
よって、「難問」が解けなくても、致命的な失点には、なりません。
対して、ケアレスミスで、解ける問題(取れる問題)を落とすと、致命的な点差となります。
「あなた」が取れる問題なのですから、「他の受験生」だって、ふつうに取ってくる問題だからです。
本試験を受けるに当たっては、『難問枠』という3文字を、頭の片隅に入れておきましょう。
見たことも聞いたこともないクソ問題と遭遇しても、(あー、これは、『難問枠』の問題だな)とか、(あ、こら、『難問枠』だから、適当に解答して、次の問題に行くかね)ってな感じで、状況をコントロールできます。
難問が連続しても、これまでにないくらい難問が出題されても、(あー、今年は、かなり『難問枠』を取っているなー)とか、(こんだけ難問を出してたら、合格点は、30点前後だなー。下手すりゃ30切るかもだ)的な感じで、距離をもって、試験に相対すことができます。
『難問枠』の3文字が頭の片隅にあれば、複数の難問に遭遇しても、(あーハイハイ、今年はこう来ますか。)といった感じで処理でき、かなり“余裕”が生まれます。
心構えの1つとして、『難問枠』という3文字を、憶えておきましょう。
| カテゴリー: 宅建 | Tags: 宅建, 宅建‐直前対策 | 2019年8月20日 10:52 AM |
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本試験を受ける際、ある程度の「点数計画(得点予想)」は、胸算用するかと思います。
たとえば、「民法」で最低「5問」を取る、「その他の権利関係」で「3問」を、「法令上の制限」では「7問」を、そして「宅建業法」で「16~18問」、「その他」で「4問」取る、といった塩梅です。
これはこれでいいのですが、本試験では、「柔軟に」という文言を、“強く意識して”おくべきです。
というのも、試験年度によっては、得点状況が、大幅に変わりうる可能性があるからです。
個人的な意見ですが、宅建試験は、「傾向が固定化されるのを、意図的に、避けている」ように、見受けられます。
毎年、本試験に“何かしらの変化”を持ち込むのが、昨今の傾向であり、「傾向が一定しないのが傾向」といった感が強いです。
んなもんで、受験生が「科目○○では5~6点くらい取る」と考えているようなら、出題者は、“意図的に”、その『裏』をかくように思われるのであります。
一応、これまでの本試験では、だいたい同じような得点状況ですが、今後、大きく変わる可能性を捨てきれません。
というのも、宅建には、科目別の「足切り点」がないからです。
宅建には、4科目ありますが、科目ごとに「足切り点」が設けられていません。
ご存知のように、「最終得点(全体得点)」だけで、合否が決まっています。
ですから、極端な話ですが、出題者は、たとえば、「民法」を、メチャクチャに難しくして、「0点」にすることができるのです。
んで、同時に、「宅建業法」などの他科目を、メチャクチャに簡単にして、ほぼ満点取れるような問題にすることもできるわけです。
出題者には、試験問題の難易度について、かなりの『裁量』があるわけです。
仮に、です。宅建に足切り点があれば、各科目とも、受験生がそこそこ正解できる問題に『調整』しなくてはならなくなります。
でないと、受験生全員が「足切り」にかかって、全滅する=合格者大激減する可能性があるからです。
試験をする以上、出題者側は、そこそこの数の合格者を出さなくてはならず、受験生が全滅するような失態は、絶対に犯せないはずです。
もし、合格者がゼロにでもなったら、来年、その出題者(試験委員)に、問題作成の依頼は絶えるでしょう。
んなもんで、もし、「足切り点」があるとすれば、各試験科目ごとに、最低限度の点数が取れるような出題(難易度)となる、ってな寸法です。
しかしながら、先に見たように、宅建には、「足切り点」がありません。
「足切り点」がない以上、出題者は、好きなように、問題の難易度をいじる事ができます。
先に述べたように、極端な例ですが、「民法」を司法試験レベルの難問ばかりにして「0点」にするも、他の科目では、定番問題・頻出問題ばかりにして「35点前後」を取れるようにするといった出題も、否定できない、といった次第です。
最初から、「この科目で、このくらいの点数を取る」と、“前もって、決め付けていると”、傾向がガラリと変わったときに、もの凄く動揺してしまいます。
その動揺こそ、ケアレスミスの元凶であり、そして、出題者の欲したものであります。
固定化された先入観を持っていると、「脆い」ことを念頭に、本試験に臨んでください。
| カテゴリー: 宅建 | Tags: 宅建, 宅建‐直前対策 | 2019年8月13日 11:02 AM |
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結論を言うと、本試験の時は、何点取れたかより、取れる問題を1問も落とさない方が大事、といった次第です。
試験問題を解き終えると、自己採点用に、自分が何点取れているか、数えるかと思います。
その際の注意事項を、以下に述べておきます。直前対策に。
宅建の合格基準点は、おおむね「35点」と言われています。
しかし、本試験を受ける際は、この数字に拘泥してはいけません。
過去10年の試験データを見てみれば、合格基準点は、「31点から37点」と、かなりの「幅」があります。
つまりは、「35点」取れても、落ちている年度もあるわけです。
挙げるなら、平成30年度(37点)、平成23年度(36点)がそうです。
傾向がいつ変わるか、誰にもわかりません。昨今では、おおむね「35点」もあれば、受かりますが、皆さんが受ける試験でそうなるとは、断言できません。
先入観に囚われず、本試験に臨むべきです。
点数を勘定して、「35点」取れたからといって、安心してはいけません。
合格基準点が、36点、37点、または、それ以上になる可能性は、厳然として、あるからです。
安心するのは、試験が終わってから。
徹底的に見直しして、ケアレスミスを根絶し、1点でも多く、点を確保してください。
反対に、「35点」取れなかったからといって、“勝手に”絶望してはいけません。
過去のデータからすると、「35点」を下回る年度の方が、多いです。
過去のデータを見ると、平成27年度(31点)、平成26年度(32点)、平成25年度(33点)、平成24年度(33点)、平成22年度(33点)、平成21年度(33点)、平成20年度(33点)の試験では、「35点」取れなくても、受かっています。
35点取れてないからといって諦めるのではなく、それでも、1点が取れるよう・確保するよう、見直しに全力を上げるべきです。
1~2問は、解ける問題があるものです。
繰り返しますが、「35」という数字は、「仮の数字」でしかありません。
試験の傾向が変われば、点数が大幅に落ちて、「30点」になってもおかしくないですし、上がって「38点」「39点」「40点」となっても、少しも、遜色ないです。
「宅建初級」等々で述べていますが、宅建の合格は、点数ではなく、目の前の試験問題のうち、取れる問題をいかに落とさなかったかで決まることを念頭に、本試験に臨んでください。
本試験中は、無闇に安心するのも、勝手に絶望するのも、ご法度です。
| カテゴリー: 宅建 | Tags: 宅建, 宅建‐直前対策 | 2019年7月27日 3:48 PM |
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