第60問‐岡山県令和4年度（2022年度）過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

　本問は、「法規」の「監督処分」についての問題です。礎・基本的なものばかりなので、難しいところはありませんが、「ひっかけ」問題が１つあります。しばしば出るものなので、チェックしておきましょう。これ以外は、テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。

第60問‐監督処分

　（クリックして拡大。）

難易度コメント＋こたえ

　本問の難易度は、「ふつう」です。

　なお、本問の解答は、こちら（数字のみ）です。

選択肢a

　選択肢aの「都道府県知事等は、薬事監視員に、店舗販売業者が医薬品を業務上取り扱う場所に立ち入らせ、無承認無許可医薬品、不良医薬品又は不正表示医薬品等の疑いのある物を、試験のため必要な分量に関わらず、全て収去させなければならない。」ですが、誤った記述です。

　間違っているのは、「試験のため必要な分量に関わらず、全て収去させなければならない」のところです。

　正しくは、「試験のため必要な最少分量に限り、収去させることができる」です。

　テキストで確認しておきましょう。

　よって、選択肢は、「誤」となります。

　なお、「収去」できるのは、「不良医薬品又は不正表示医薬品等の疑いのある物」だけです。

　帳簿などは収去不可なので、注意してください。

選択肢b

　選択肢bの「都道府県知事等は、配置販売業者に対して、その構造設備が基準に適合しない場合においては、その構造設備の改善を命じ、又はその改善がなされるまでの間当該施設の全部若しくは一部の使用を禁止することができる。」ですが、誤った記述です。

　よく出る「ひっかけ」です。

　選択肢の言う構造設備への「改善命令」は、配置販売業者は対象外となっています。

　手引きには…、

　「薬局開設者又は医薬品の販売業者（配置販売業者を除く。）に対して、その構造設備が基準に適合せず、又はその構造設備によって不良医薬品を生じるおそれがある場合」ウンヌン…、

　…とあります。

　引っかかった人は、シッカリと復習しておきましょう。

　よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢c

　選択肢cの「医薬品等の製造販売業者は、その医薬品等の使用によって保健衛生上の危害が発生し、又は拡大するおそれがあることを知っても、行政庁からの命令がない限りは、廃棄、回収、販売の停止、情報の提供等の措置を講じることはできない。」ですが、誤った記述です。

　んなーこたない、と突っ込む出題です。

　製造販売業者は、行政庁の命令なくして、廃棄回収等ができます。

　手引きには…、

　「行政庁による命令がなくても、医薬品等の製造販売業者等が、その医薬品等の使用によって保健衛生上の危害が発生し、又は拡大するおそれがあることを知ったときは、」

　「これを防止するために廃棄、回収、販売の停止、情報の提供その他必要な措置を講じなければならないこととされており」

　…とあります。

　よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢d

　選択肢dの「薬事監視員を任命している行政庁の薬務主管課、保健所、薬事監視事務所等は、生活者からの苦情等の内容から、薬事に関する法令への違反、不遵守につながる情報が見出された場合に、立入検査等によって事実関係を確認のうえ、問題とされた薬局開設者又は医薬品の販売業者等に対して、必要な指導等を行っている。」ですが、正しい記述です。

　そのとおりの記述です。テキストで確認しておきましょう。

　よって、選択肢は、「正」となります。