令和5年度(2023年度)福島県 登録販売者試験の過去問と解説。本問は、「医薬品」の「消毒薬」についての問題です。基本的なことの出題なので、難しいことはありません。確実に1点としましょう。
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本問の難易度は、「ふつう」です。
選択肢aの「消毒薬による消毒は、生存する微生物の数を減らすために行われる処置であるが、 生息条件が整えば消毒薬の溶液中で生存、増殖する微生物もいる。」ですが、正しい記述です。
まず前半部分の「消毒は、生存する微生物の数を減らすために行われる処置」ですが、正しいです。「殺菌」も同じ定義です。
対して、「滅菌」は、「物質中のす べての微生物を殺滅又は除去すること」です。
当該定義は、日本全国で出てます。正確に押えておきましょう。
次に後半部分の「生息条件が整えば消毒薬の溶液中で生存、増殖する微生物もいる」ですが、これも、正しい記述です。
手引きには…、
「消毒薬によっては、殺菌消毒効果が十分得られない微生物が存在し(全く殺菌消毒で きない微生物もある。)、」
「さらに、生息条件が整えば消毒薬の溶液中で生存、増殖する微生物もい る。」
「殺菌・消毒の対象となる微生物を考慮し、適切な医薬品の選択、定められた用法に従って適 正な使用がなされることが重要である。」
…とあります。
あまり出ない記述ですが、過去問に出たことは、甘く見てはいけないので、チェックしておきましょう。
よって、選択肢は、「正」となります。
選択肢bの「消毒を目的とする製品は医薬部外品として流通可能であるが、手指又は皮膚の消毒 を目的とする製品は、医薬部外品としては 製造販売 されていない。」ですが、誤った記述です。
小難しい選択肢です。
間違っているのは、「医薬部外品としては 製造販売 されていない」のところです。
選択肢にある「手指又は皮膚の消毒 を目的とする製品」のうち、一定のものは、医薬部外品で製造販売されています。
手引きには…、
「手指又は皮膚の殺菌・消毒を目的とする消毒薬のうち、配合成分やその濃度等があらかじ め定められた範囲内である製品については、医薬部外品として流通することが認められてい る。」
…とあります。
よって、選択肢は、「誤」となります。
なお、先の手引きには続きがあって…、
「器具等の殺菌・消毒を併せて目的とする製品については、医薬品としてのみ製造販売さ れている。」
…とあります。
んなもんで、「手指又は皮膚の殺菌・消毒を目的とする消毒薬」で、「器具等の殺菌・消毒を併せて目的とする製品」は、医薬品のみの製造販売となっています。
「医薬品・医薬部外品の別」の出題が増えているので、整理して憶えましょう。
選択肢cの「クレゾール石ケン液は、一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示 すが、結核菌や大部分のウイルスに対する殺菌消毒作用はない。」ですが、誤った記述です。
間違っているのは、「結核菌」のところです。
「クレゾール石鹸液(ポリアルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル)」ですが、「結核菌を含む一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示すが、大部分のウ イルスに対する殺菌消毒作用はない」です。
んなもんで、結核菌には、効きます。ウイルスには効きません。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢dの「次亜塩素酸ナトリウムは、一般細菌類、真菌類、ウイルス全般に対する殺菌消毒作 用を示し、皮膚刺激性が弱いことから、手指 の消毒によく用いられる。」ですが、誤った記述です。
配偶者のように、最後がダメな選択肢です。
間違っているのは、「皮膚刺激性が弱いことから、手指 の消毒によく用いられる」のところです。
正しくは、「皮膚刺激性が強いため、通常 人体の消毒には用いられない。」です。
よって、選択肢は、「誤」となります。
ちなみに、「次亜塩素酸ナトリウム」は、漂白剤の成分です。
amazon参考:キッチンハイター
漂白剤を人体に用いてはダメでしょう。
なお、選択肢前半の「次亜塩素酸ナトリウムは、一般細菌類、真菌類、ウイルス全般に対する殺菌消毒作 用を示す」は、正しい記述です。よく出るので、正確に押えておきましょう。
「a」は「正」です。
「b」は「誤」です。
「c」は「誤」です。
「d」は「誤」です。
「正しい組み合わせ」は、
正解:5
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