第2種電気工事士 学科試験の勉強方法 電気理論‐令和6年度(2024年度)試験対応

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

第2種電気工事士の学科試験の試験科目の「電気理論」の勉強方法を述べたページ。文系ド素人の人向け。電気理論のうち、文章問題、オームの法則・合成抵抗、消費電力計算、デルタ(Δ)結線,スター結線、コイル、インピーダンス、コンデンサ、正弦波交流電圧などの勉強方法を述べる。ポイント、注意事項、傾向も説述。主に、文系向けの内容。令和6年度(2024年度)試験対応済み。

電気理論の勉強方法を手短に

 「電気理論」の勉強方法ですが、文系なら、「ひとまず、全問捨てる」です。

 当該電気理論は、おおむね「5問」出題です。「第2種電気工事士の独学」でも述べているのですが、点を取れるところは、当該電気理論以外に、たくさんあります。

 5問を丸ごと捨てても、合格点は確保できるのが、2電工試験の特徴です。電気理論が苦手なら、徹底して「後回し」にするのが賢明です。

中盤から終盤でやれるようなら、電気理論やる

 電気理論ですが、先述したように、「ひとまず、全問捨てる」です。

 電気理論で拘泥するより、図記号等の“圧倒的に点が取れるところを優先して”勉強しましょう。

 電気理論は、他の論点がほぼ終わるだろう、中盤から終盤で、“できるようなら”着手します。

 電気理論ですが、ガチガチの理系科目ではなく、たとえ、ガチ文系でも、ちょっとの手間で取れる問題がそこそこあるのです。

 電気理論は、1~3問くらいを“拾う”感じで勉強していきます。

過去問を読む

 学科の大概の論点が終わる中盤以降に、文系の人がおそるおそる電気理論を勉強する際は、以下のようにしてください。

 電気理論の過去問を、まずは、読みましょう。

 「過去問を解く」のではないです。まず、「読み」ます。

 過去問を読んでいって、(あ、これできそうだな!)と、ピンと来た取れそうな問題だけ、集中して勉強します。

 まずもって、文系でも取れそうな電気理論の問題に、「文章問題」があります。

 2電工の電気理論の文章問題は、“公式を憶えてそれを展開するだけ”の問題が多いです。

 

 たとえば、上のような、「令和5年度(2023年度)上期午前学科 第2問‐抵抗公式」です。

 一見すると、文系には厳しそうですが、全くそうではなく、全然取れます。

 抵抗の公式「R=ρL/A」を展開するだけですね。

 それか、こういう文章問題は、問いと答えを暗記して凌ぐこともできます。

 先に挙げた過去問なら、「電気抵抗の問いなら、答えは(4ρL/D2π)*106」、もっと言えば、「分子に4があって、分母にDの2乗があるもの」くらいに、丸暗記してしまう、ってな塩梅です。

 実質的に勉強になってませんが、0点よりかは、ましです。

 そのほかに、「オームの法則・合成抵抗」等々の問題は、時折、難しいのが出ることもありますが、大半の問題は、足し算と掛け算くらいのカンタンな問題です。文系でも解き方さえ憶えれば、取れます。

 

 上の問題は、「令和5年度(2023年度)上期午後学科 第1問‐合成抵抗」ですが、やることは、足し算とかけ算で、憶えることも少ししかありません。

 そのほかに、「消費電力計算」と「熱量計算」も、取りたいです。

 典型的な出題として、前者には「R5 上期午後 第4問」が、後者には「R5 下期午前 第3問」があります。

 これも、カンタンな公式を憶えて、解き方を憶えたら、取れます。

 こういう問題は、文系でも少し勉強すれば、取れます。わたしは、受験生当時、こういう問題が出るのを祈っていました。

 「電気理論」のこういう問題で1~3問正解(2~6点)できれば、最終的な得点勘定が実にラクになります。

 過去問を読んで、解けそうな問題を探し出し、解けるようなら解けるように、解けなくても、問いと答えを憶えて、1点でもどん欲に取っていくようにしてください。

補足

 最後に、少々、文系には難しいのですが、「デルタ(Δ)結線・スター(Y)結線」は、取りたいところです。

 「デルタ(Δ)結線・スター(Y)結線」は、文系では解けない問題も時々出ますが、取れるときの方が多いので、勉強する価値があります。憶える公式は、少ないです。

 「デルタ(Δ)結線」の問題には…、

 

 …があります。

 上の問題は、「H29 下期 5問‐三相3線式」です。公式を使うだけのシンプルな問題です。

 「スター(Y)結線」の問題には…、

 

 …があります。

 上の問題は、「R5 上期午後 5問‐第5問‐三相 3 線式回路(Y結線)」です。これまた、公式を使うだけのシンプルな問題です。

 本試験では、ほぼほぼ「デルタ(Δ)結線」か「スター(Y)結線」のどちらかが出題されています。“鉄板”論点であります。

 苦手な人が多いと思いますが、我慢して、勉強することを勧めます。

潔く捨てる。一瞥だにしないで捨てる。

 文系が捨てるべき論点は、一目見て、無理だなーと思ったところです。

 見ればわかりますが、強いて挙げると、コイル、インピーダンス、コンデンサ、正弦波交流電圧といったガチ理系の論点です。

 無理なものは、即、捨てて、他の問題で活路を見出しましょう。

 おそらく、文系の人が時間を割いても、多分、わからないと思います。経験者は語りますが、わたしは、今でも、これらの論点がよくわかりません。

過去問に出たことは、甘く見てはいけない

 最後に、「過去問に出たことは、甘く見てはいけない」ことを、肝に銘じておきましょう。

 第2種電気工事士は、過去問の「使い回し」が多く、同じ問題が本当によく出ます。

 当該電気理論も、同じような・似たような問題が、多々出題されます。

 よって、過去問さえ、解けるようになっていれば、本試験でも、そこそこ点数を稼ぐことができます。

 一口で言えば、問いと答えを憶えるだけで、点が取れるってな塩梅です。

 学科試験に落ちたら、元も子もありません。

 本試験当日に、なんだかよくわからんけれども問題に答えられるようになっておけば、試験的には、それでよし!です。

電気理論:まとめ

 以上が、学科試験の「電気理論」の勉強方法です。

 当該電気理論は、理系の人なら満点を目指すべきですが、文系の人なら、「1~3問正解」で「2~6点」を取れたら、御の字です。

 文系の人は、当該電気理論のすべてをマスターする必要は、「皆無」です。

 できる問題・解ける問題、そして、“憶えられそうな問題”に、時間と労力を投じてください。

 んでは、「配線理論・配線設計」に続きます。

第2種電気工事士のこまごましたもの

 「第2種電気工事士:独学資格ガイド」でも述べていますが、2電工は圧倒的な求人数を誇る優良資格で、人生の保証・保険になる資格です。わたし個人、とって本当に損がなかったと、ひしひし感じています。何か資格でも、とお考えの方は、いの一番に2電工を推薦します。

 先述したように、文系・電気ド素人でも、試験に巨大なハンデはないので、食わず嫌いをせず、挑戦してみてください。

 第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。

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