第2種電気工事士の独学‐令和7年度(2025年度)試験対応

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第2種電気工事士に独学合格するためのページです。独学に必要な教材の解説を文系理系に分けて述べたり、学科試験と技能試験の必須の独学ノウハウを提供する。そのほか、やってはいけないダメ勉強の紹介、過去問解説や再受験対策へのリンクも。CBT方式についても加筆。

第2種電気工事士の独学‐インデックス

【告知】令和7年度上期学科の受験生へ

 第2種電気工事士を独学で進めると、公式の情報に疎くなるため、令和7年度の上期学科の受験予定の方向けに、重要な告知事項を挙げます。

 上期の申込期限は、「3/17(月)~4/12(月)」となっています。

 学科試験は、何とでもなるので、迷っている人は、ドンドコ申し込んでください。

 なお、現時点で、延期・中止の広報はありません。

 「当方のTwitter」でも、各種告知を行うので、心配な人は、フォローしておいてください。

 んでは、本文です。

第2種電気工事士の独学ガイダンス

 

 第2種電気工事士に独学合格するためのページです。

教材について理解します。

 学科の教材は、文系・理系で、そして、電気工事経験の有無で、買うものが異なります。

理系、電気工事経験者‐お安く

 理系の方や電気工事経験者は、学科のテキストは、好きに選んでいいです。

 試験が試験なので、どれを使っても同じです。安いものか、amazonで高レビューのものを買えばいいでしょう。

 選ぶのが面倒なら、文系用の「 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格(2025年版) 」でいいです。これも、高レビューです。

 さて、過去問ですが、当方の「公式過去問+解説 インデックス」で、公式のPDF過去問に解説を付与しています。これを利用すれば、新たに買う必要はないです。

 「問題番号科目対応表」を参考に、過去問演習をしてください。

 2電工は、結構費用が掛かるので、支出は押さえましょう。

文系・電気ド素人‐手厚く

 問題は、文系の方や電気工事のド素人の人です。わたしもそうでした。

 独学でも読めるもので、かつ、挫折の少ないのを選ばなくてはいけません。また、安物は厳禁です。教材費をケチってはいけません。

 テキストに薦めるのは、「」です。漢字が少なくて絵入りなので、文系でも読み通せます。

 過去問で薦めるのは、「 すい~っと合格赤のハンディ ぜんぶ解くべし!第2種電気工事士 筆記過去問2025 」です。文系・電気ド素人だと、いきなりPDF過去問を解こうとしても、途方に暮れるだけです。本書で、ワンクッション入れる方がいいです。

 教材の詳細は、「学科試験の教材」です。ここを読んで買うかどうか、決めてください。2電工のド定番なんで損はないです。

技能の教材を買う

 学科試験は、技能試験への橋渡し的な存在のためか、技能で使うものが、よくよく学科で問われます。

 よって、技能の教材のうち、工具と材料は、文理ともども、そして、経験者・ド素人ともども、学科の段階で買っておく方が合理的です

 たとえば、ケーブルの「EM-EEF」や、コンセントの「EEF」と「20A 250V E」とかです。

 工具では、「リングスリーブ用圧着工具」が、「R4 上期午前 第48問‐工具 写真鑑別」や「R2 下期午前 第50問‐写真鑑別」、「R2 下期午前 第42問‐接続作業」で、頻出工具となっています。

 手元に実物があると、すぐ憶えられます。どのみち学科に受かれば買うのですから、先に買って学科に活かすべきです。

 技能の教材は、「技能 教材レビュー」にまとめていますが、読むのが面倒な人は、定番メーカーの「ホーザン(HOZAN) 基本工具 DK-28 」 と、 「ホーザン(HOZAN) DK-52 2回セット」で揃えればよいでしょう。

 ちなみに、工具・材料は、いろんなシリーズがありますが、電気用品安全法の規制があるので、どれもいっしょです。

学科・技能の特徴を理解します。

 一口で言うと、「第2種電気工事士は、技能がキツイ。学科は、勉強したら受かる。」です。

 学科試験は、過去問を何回か解いておけば、落ちることはないです。テキストと過去問を消化すれば、まず、落ちません。正直、あんまり気にしないでいいです。

 対して、技能は、欠陥1つで落ちる試験なので、キッチリ勉強していても、ケアレスミス1つで不合格になります

 ケアレスミスをゼロにはできません。よって、技能は、誰でも落ちる可能性があるわけです。注意すべきは、圧倒的に、技能です。

 ところで、学科の受験方法に、「CBT方式」があります。当該CBTだと、最長1ヶ月ほど技能の勉強期間が延びるメリットがあります。

 第2種電気工事士の独学では、技能に時間と手間を割きたいので、CBT方式をお勧めします。好きな日に受けれるのも○。

 CBT方式の詳細は、「CBT方式(パソコン試験)とは?‐メリット・デメリット・最大活用法」を、一読願います。

 さらに、余談ですが、技能では、一切通電しません。よって、危険な作業は、ほとんどありません。老若男女、安心して受験してください。

学科の独学

 学科試験は、暗記と記憶の試験です。

 「最低限の暗記リスト」にあるものだけは、最低限度、すべて暗記してください。このページの公式・表を憶えるだけで、5点は固いです。

 次に、語呂合わせや憶え方のブログがあります。「位置表示灯(H)と確認表示灯(L)の図記号の憶え方」といった感じで、多少は暗記に役立つかと思います。

 こうしたサポートブログを「サイトマップ」に一覧化しているので、活用願います。

 また、「学科の勉強方法」も、参考にしてください。

捨てるところ

 文系・理系ともども、費用対効果の悪い「複線図問題」を、捨てていいです。「R5 上期午前 第34問:最少電線本数」といった問題は、捨てます。

 複線図問題ができなくても、他で合格点を十分に確保できます。一抹の不安のある人は、「学科に複線図が出る背景」を、一読をば。

 次に、文系の人は、挫折要因の「電気理論」を、とりあえず捨ててください。試験勉強の邪魔です。

 当該電気理論は、学科をぜんぶ終えた終盤で、文系でも取れるものに絞って勉強するといいでしょう。

 「令和4年度 上期午前 第2問:抵抗・許容電流」といった文章問題は、問いと答えを憶えたらいいです。

 カンタンな計算問題や合成抵抗の問題も、取れます。「令和5年度 下期午後 第1問:消費電力」や「令和1年度 下期午後 第1問:合成抵抗計算」といった問題です。

 過去問をパラパラ見て、こういう取れそうな理論問題に、手を付けましょう。最終得点にプラス1~2点できて、かなり合格に有利です。インピーダンスとかは捨てましょう。

過去問やれば受かる

 学科試験は、過去問の使い回しが大半です。新規の出題は、2~3年に1回くらいなので、過去問さえシッカリ消化していれば、ほぼ合格点(6割得点:50*0.6の30問正解)を確保できます。

 問いと答えを暗記するだけでもいいです。たとえば、「R3 上期午後 第22問」だとコンクリが答え、とかです。

 「最悪の勉強方法」も、参考にしてください。

チェック問題リスト

 学科試験は、奇問や難問すら使い回されます。

 これまでの試験で出てきた、なんだこれ??問題を、「要チェックの難問・奇問・珍問・ひっかけ問題リスト」に、まとめています。

 試験終盤に解いて、最終得点にプラス1~2点してください。

勉強の順番

 学科の論点は、簡単にできて、消化しやすくて、即、点の取れる順でやるといいです。

 文系の人なら、「図記号→写真鑑別→電気機器→検査→法令→配線設計・配線理論→電気工事」といった感じです。

 法律に素養がある人(法学部卒・宅建持ち)なら、「法令」からやるのも一手です。

 図記号は、正直、小学生社会のレベルで、すぐ得点源となります。「学科 一問一答」を活用して、暗記に努めてください。

 電気理論とか配線設計・配線理論とか電気工事とか、一目見て嫌になるところは、「後回し」でいいです。

最新傾向

 近年の過去問で、新傾向の問題を「学科試験 直前チェックリスト」にまとめています。

 このページを「お気に入り」に入れておいて、試験直前に読んでください。

技能の独学

 技能試験は、実技試験のため、かなり不安かと思います。わたしもそうでした。

 しかし、技能最大のノウハウは、「暗記」です。技能も、「暗記」で受かります。

 作業がヤヤコシイところは、組み方を暗記すればいいだけです。

 「R7(2025)候補問題解説」に暗記ポイント指摘しています。活用願います。

 なお、技能試験にでる問題は、毎年1月に公式が公開する「候補問題」と、“ほぼ”同じです

 (これまでずっと一緒です。ですから、これからも、一緒です。単に公式が「同じ問題を出す」と明言していないだけで、同じ問題が出てます。また、急に問題を変えると、今の受験生が過去の受験生と比べて、明らかに不利になるので、公平・公正の点からも、同じ問題を出し続けるように思われます。)

 なお、技能の細かいことは、「技能の勉強方法」にまとめています。適宜に活用ください。

欠陥1つで落ちる

 技能試験の最たる特徴は、「欠陥1つで落ちる」採点基準です。精神的にすごくキツイです。

 肝に銘じてください。技能は、ケアレスミス1つで落ちるため、誰しも、不合格となる可能性があります。

 候補問題を解くときは、どこに欠陥ポイントがあるか、ガチ把握してください。

 候補問題を作っただけで満足しないでください!!!仕事は、その後の答え合わせ(欠陥の有無チェック)です。

お手本どおりにやる

 技能試験の独学では、自己流は、厳禁です。

 特に、電気工事経験者の人です。試験なので、試験のやり方を順守してください。“現場では・実務では”といった文言を封印し、試験が望むことをしてください。

 すべての作業を、テキストのお手本に従って、行ってください。

 お手本のやり方が、間違いのない安全なやり方です。

 お手本のとおりにやれば、「欠陥」を取られることがありません。

 お手本のやり方を省略するのも、お手本に付け加えるのも、ダメです。

 お手本どおりに組めば、絶対合格です。“自分のやり方”なんて、犬も配偶者も食いません。技能に“個性”は、無用です。

必ず時間を計る

 技能の勉強では、「必ず時間を計る」ようにしてください。

 候補問題や個々の作業には、「目標時間」が設定されています。

 たとえば、「輪作り」なら「90秒」といった塩梅です。

 技能の勉強では、当該「目標時間」内に作業を完了させることを、「最優先目標」としてください。

 なぜ、「目標時間」を守らないといけないかというと、その時間内にできないと、欠陥の「未完成」で落ちるからです。

 技能の本試験は、「40分」です。

 当該40分という時間は、すべての作業・施工を、設定された「目標時間」で作業できて、“ようやく”間に合うというのが、実感とするところです。

 よって、練習のときに、個々の作業が「目標時間」内にできない場合、本試験では、まずもって時間が足りなくなり、「未完成」で落ちます。

 技能は、時間との戦いです。のんびり考える時間は、一切ないです。

 時間内にできたかどうかを把握するには、作業の時間を計測する必要があります。

 スマホの時計アプリやストップウォッチで、必ず時間を計り、個々の作業に、どのくらい時間がかかっているかを把握してください。

 そして、「目標時間」で完了できるように、余分な動作や余計な動作を洗い出してください。

 測った時間は、1回目〇〇分、2回目××分といった感じで、テキストの余白なりにメモしておきましょう。復習や特訓の目安になります。

わざと失敗して直す

 第2種電気工事士の技能独学の最大ノウハウです。

 技能の終盤あたりで、わざと失敗して、それを直してください。これが、実に効き目があります。

 詳細については、長くなったので、「最後の仕上げはわざと間違えて敢えて直す」にまとめています。

 試験で最も怖いのが、ケアレスミスなのですが、当該作業で、ケアレスミスのカバーが可能になります。また、“あまりにもケアレスミスが怖くなる”ので、ケアレスミスの発生を最小限度に押さえられます。

 プラスしかないです。ぜひ、「わざと失敗して直す」を、取り入れてください。

 先に挙げた「R7(2025)候補問題解説」に、「わざと失敗するところ」を挙げているので、参考にしてください。

プチカンニング

 技能試験の当日の超絶ノウハウです。

 技能の本試験では、試験開始前に、試験に使う器具・ケーブル等がそろっているか、確認する時間が設けられています。

 そのため、試験開始前に、どの候補問題なのか、“ある程度”把握が付くのです。

 また、問題冊子が透けて中が見えることもあり、これまた、どの候補問題が出ているのか、“ほんのり”わかるのであります。

 試験開始前に、どの候補問題なのか把握して、頭の中で複線図を書いていってください。

 当該プチカンニングで、複線図を書く時間をかなり短縮できます。

 技能試験は、時間との戦いで、1分1秒とも無駄にできません。

 “合法的なプチカンニング”で、試験の始まる前の確認時間も、有効利用してください。

本試験直前

 以下の記述は、本試験が近づいてからのものです。このページを「お気に入り」に入れておいて、本試験が近づいたら、一読願います。

 試験の注意事項や復習ポイント、直前期でやることを述べたのが、「技能 直前チェックリスト」です。ダメ押しで見ておいてください。

 そして、是非とも読んでおいてほしいのが、「持ち込める物・不可の物」です。特に、持ち込めないものを、確認してください。

補足1:文系ド素人が落ちるところ

 文系ド素人の方が、技能で落ちる最たる要因が、「輪作り」です。

 技能の数ある作業のうち、最も苦労するのが「輪作り」です。

 わたしもそうでしたし、当該輪作りが余裕だったという人に、会ったことがありません。

 「輪作り」で手間取って、時間切れになったり、見直し時間がなくなって落ちます。文系ド素人の鬼門です。

 当該輪作りは、毎日必ず練習して、無意識でも、朝起きた直後でも、べろべろに酔ったときでも、配偶者が近くにいるときでも、短時間で完成できるよう、徹底練習してください。本試験前日まで練習しましょう。

 次に、鬼門なのが、「ウォータレンチプライヤ」です。独学の盲点となりがちなところで、使い方が思っている以上に“違い”ます。

 当該ウォータレンチプライヤを使う候補問題は、「11問:ねじなし管」と「12問:PF管」です。

 文系ド素人の方で、ウォータレンチプライヤが初めての方は、必ず、正しい使い方を押さえておいてください。

補足2:複線図

 学科では奇問だった複線図ですが、技能となると、言うほど、困りません。実戦がすぐ控えているので、理解は、とてもスムーズです。

 テキストのやり方を真似すれば、問題ないですが、それでも、苦手な人は、文系ド素人向けの「R7(2025)複線図練習」を、参考にしてください。

やってはいけないダメ勉強

 第2種電気工事士の不合格者に共通する「ダメ勉強」を挙げておきます。以下の…、

  1. 学科アルコール。
  2. ノートを作る勉強。

 …を、“やらない”だけで、合格が近づきます。

ダメ1‐学科アルコール

 まず、やってはいけない筆頭は、「アルコールを飲みながら、学科の勉強をする」です。

 技能の勉強は、軽く一杯やりながらでも構わないのです。しかし、学科では、アルコールは、厳禁です。

 技能は、“身体で憶える”勉強なので、ほろ酔いでも、そう支障ないです。逆に、冷静でない自分がどのようなミスをするか、“いい経験”にすらなります。

 しかし、学科では、絶対に、飲みながら勉強してはいけません。

 嫌な事があったときはお酒を飲みますが、それは、アルコールが「忘却剤」だからです。学科の勉強は、暗記なので、アルコールは相性が悪すぎます。

 技能は少々はOKですが、学科では、絶対禁酒です。

ダメ2‐ノート

 次に、「ノートを作る勉強」ですが、第2種電気工事士では、ノートを作るような論点は「ない」です。

 作るのは“まとめメモ”や“暗記メモ”くらいです。

 ほとんどの受験生は、ノートを作らず、合格しています。わたしも、作りませんでした。

 ノート作りは、時間と労力の無駄です。

 2電工の独学では、こうしたダメ勉強をしないでください。落ちる人は、だいたい、そうやっていました。

公式過去問+解説

 本試験を実感するには、公式のPDF過去問を解くのが一番です。

 PDF過去問は、「https://www.shiken.or.jp/construction/second/qa/」からダウンロードできます。

 当該公式のPDF過去問ですが、問題と答えはあるも、解説がありません。

 そこで、手前味噌ながら、解説を付与しています。以下の…、

 「R6 上期筆記」や「R6 下期筆記…、

 「R5 上期 午前筆記」や「R5 上期 午後筆記」…、

 「R5 下期 午前筆記」や「R5 下期 午後筆記」…、

 「R4 上期 午前筆記」や「R4 上期 午後筆記」…、

 「R4 下期 午前筆記」や「R4 下期 午後筆記」…、

 「R3 上期 午前筆記」や「R3 上期 午後筆記」…、

 「R3 下期 午前筆記」や「R3 下期 午後筆記」…、

 …を使って、過去問演習をしてください。

 なお、当該過去問のインデックスページは、「2電工過去問+解説」です。

再受験対策‐試験に落ちた人が読む

 学科に落ちた人は、ひとまず「学科 不合格 再受験対策(チェックポイント+べからず集)」で、何がダメだったか、明白にしましょう。

 なお、「学科 教材買い替え」でも述べていますが、学科のテキスト・過去問は、「再利用可能」なので、買い替える必要はないです。

 次に、技能が不合格だった人は、「技能 不合格 再受験対策」で、ダメだったところを慎重に調査し、『自分が何のミスをしたか』を、特定してください。

 まずは、反省から、です。欠陥の見落としが“かなり”あるはずです。

 技能の教材ですが、テキスト・工具は続けて使えますが、ケーブル等を追加する必要があります。

 「技能 教材買い替え」で、必要なものを早々に入手してください。

リンク集‐第2種電気工事士のこまごましたもの

 勉強時間については、「第2種電気工事士の勉強時間」を参考をば。

 難易度については、第2種電気工事士の難易度」を参考までに。

 第2種電気工事士という資格については、「第2種電気工事士:独学資格ガイド」に、まとめています。

 なお、すべての記事は、「サイトマップ」に挙げています。

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