乙4の法令で頻出なのが、「危険物保安監督者」です。
似たような規定に、「危険物保安統括管理者」と「危険物施設保安員」がありますが、両者は「危険物保安監督者」の「上下関係」に当たるので、まずは、基準となる「危険物保安監督者」のしくみをきっちり憶えると、楽です。
ま、当該論点は、「へたな語呂」があるので、参考にしてみてください。
では、下手な語呂と、試験のポイントを述べていきます。
「危険物保安監督者」の頻出事項は、「どの施設が、危険物保安監督者を必要とするか?」です。
ご存知のように…、
「製造所・屋外タンク貯蔵所・給油取扱所・移送取扱所・一般取扱所」
…といった、5つの施設は、“指定数量に関係なく”、「危険物保安監督者」を配置しなくてはいけません。
当該配置規定は、「製造所の監督は、横文字のオク買いタンク」という、下手な語呂で憶えます。
(補足1:試験に出るのは、先の指定数量に関係なく要設置の5施設です。しかし、これ以外の施設に必要ないのかというと、決してそうではなく、それぞれに細かい規定があります。しかし、本試験では、「問題文に“指定数量に関係なく設置しなくてはいけない製造所はどれか?”的な出題がほとんどなので、先の5つだけ憶えるといいでしょう。)
(補足2:しかし、「公式例題:第11問」のように、ガチで細かい規定を問う場合もあります。しかし、このような問題は、「難問」枠であり、「捨て問」とすべきです。)
(補足3:細かい規定ですが、念のため、挙げておきます。こんな「表」です。やってられないと思うはずです。」
「製造所の監督は、横文字のオク買いタンク」の語呂は、以下のようになっています。
「製造所」は、そのままで「製造所」で…、
「監督」は、そのまんま、当該語呂が「危険物保安監督者」を示すもので…、
「横文字」は後述…、
「オク買いタンク」とは、「おくがいたんく」→「屋外タンク貯蔵所」で…、
…といった寸法です。
補足すると、「オク買いタンク」とは、まあ、「ヤフーオークションで買ったタンク(戦車)」といった寸法です。
「なぜ、監督がヤフオクで買われた戦車なのか?」については、突っ込んではいけません。語呂ですから。
なお、「タンク(戦車)」は、みなさんお馴染みの「三式中戦車」をイメージするとよいでしょう。戦車といえば、チヌですから。
さて、「横文字」について説明します。
当該語呂が下手な語呂なのは、「語呂」そのもので説明しきれないからです。
「横文字」には、多少の、考察が必要です。
「横文字」部分には、「給油取扱所」と「移送取扱所」と「一般取扱所」の3つを混ぜ込んでいます。
説明しますと…、
「給油取扱所」とは、言わば、「ガソリンスタンド」です。
「移送取扱所」とは、言わば、「パイプライン」です。
「一般取扱所」とは、言わば、「ボイラー」です。
このように、上記3つの施設は、「横文字」で表記できるといった塩梅で、んなもんで、「横文字」でまとめた、といった寸法です。
ぶっちゃけ言うと、「給油取扱所」と「移送取扱所」と「一般取扱所」を語呂にしようとするのが面倒だったので、「横文字」でいいや、と相なった次第であります。
ま、このように、下手な語呂ですが、「製造所の監督は、横文字のオク買いタンク」と唱えておけば、頭に残るかと思われます。
次は、試験の重要ポイントです。
当該「危険物保安監督者」の論点は、「必要な施設」のほかに、「要らない施設」も頻出です。
答えを言うと、「移動タンク貯蔵所」には、危険物保安監督者は要りません。
まあ、考えてみれば、「移動タンク貯蔵所」とは、いうなれば、タンクローリーであり、車両に危険物保安監督者を紐でくくり付けたり、助手席に常に座らせたりするわけにもいきません。
んなもんで、「移動タンク貯蔵所」には、危険物保安監督者が要らない、と考えておけばよいでしょう。
「危険物保安監督者」には、資格要件があるので注意が必要です。
「危険物取扱者の甲種か乙種」と「実務経験が6ヶ月以上」が必要です。
対して、似たような規定の「危険物保安統括管理者」と「危険物施設保安員」とがありますが、これらには、危険物取扱者の免状は必要ありません。
当該資格要件は、「ひっかけ」で本当によく出るので、整理して憶えてください。
たとえば、「危険物保安統括管理者を選任するには、甲種免状保有者で実務経験が1年以上必要であり、危険物施設保安員の選任には、丙種免状の取得者で、実務経験が3ヶ月以上要る」などと出ます。
実に、もっともらしいのですが、「×」です。
先に見たように、2つの選任に、資格要件はありません。
「危険物保安監督者」には、届出義務があります。
選任したとき、解任したときは、遅滞なく、市町村長等に届け出る必要があります。
「1週間以内」とか「10日以内」といった具体的な数字ではないので、注意してください。
なお、「遅滞なく」にピンと来ない人は、以下のリンクを参考にしてみてください。
なお、「危険物保安統括管理者」にも、選任・解任の届出義務があります。
対して、「危険物施設保安員」には、選任・解任の届出義務はないです。
この2点も、区別して憶えましょう。「○○には要るが、××には要らない」という、ややこしい論点のため、尾羽打ち枯れた出題者が好む論点です。
乙4の法令には、似たような規定が多いです。
「危険物保安監督者」もそうで、似たような職名があり、混同しやすいです。
対策としては、まず、一番重要な「危険物保安監督者」をキッチリ憶えることです。
理由は、「免状」が、一番絡んでくるからです。
「危険物保安統括管理者」も「危険物施設保安員」も、危険物取扱者の免状が必要でないので、試験上、重要性は相対的に低くなります。
なんといっても「危険物取扱者」の試験なのですから、出るのは、免状が要る「危険物保安監督者」です。
まず「危険物保安監督者」をキッチリ押さえてから、他の論点を押さえていきましょう。
参考までに、「危険物施設保安員」については、「危険物施設保安員は「監督の補助」で(語呂付き)」をばお目汚しください。
下手な語呂ですが、先の語呂がお役に立てれば幸いです。
『心の軍師』に、『言うも憚る語呂ですな…製造所の監督は、横文字のオク買いタンク…』と、助言してもらってください。
なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、
独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。
また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 危険物・乙種, 危険物・乙4‐勉強, 危険物・乙4‐法令, 危険物取扱者 | 2016年11月17日 11:54 AM |
| ▲ Back to Top. | ▲ Back to Homepage. |
仕訳問題で狙われるのが、「仕入割引」です。
仕訳そのものは、難しくありません。「仕入割引」の額を掛け算して、「収益」として認識すれば、仕訳が切れるからです。
しかし、「仕訳」のカンタンさは「見かけだけ」のものです。
油断していると、間違えて憶えていたとか、混同していたとか、どっちがどっちかわからなくなったとか、すぐに点数が取れなくなるからです。
ケアレスミスの発生率も多く、そのうえ、仕訳問題のみならず、総合問題(T/BやP/L)でも、よくよく出題されるので、よくよく勉強して、試験後にくよくよしないようになっておかねばなりません。
以下、「仕入割引」の覚え方やポイントです。
よくある問題文としては…、
「○月1日に購入した商品の購入代金¥10,000円を、本日○月10日に、小切手で支払った。当該売買契約には、取引日より15日以内に支払のあるときは、5%の割引きが受けられる旨がある。」
…となっています。
答えの仕訳を先に挙げておきます。
当該「仕入割引」の、まず第1の注意点は、「仕入割引」の類似語句があるところです。
そう、ご存知の「仕入値引」と「仕入割戻」です。
両者は、「名前が似ているだけでなく、処理も似ている」ため、より混沌とします。
語句を暗記する前に、頭に『警告』を、つまり、「仕入割引は、仕入値引・仕入割戻という、類似語句があるので、注意が3倍必要」と、刻んでおく必要があります。
多くの受験生が、語句の混同で失点していることを、肝に銘じておくべきです。
仕入値引・仕入割戻は、言ってしまえば、その分だけ、「仕入と買掛金を減らせばよい」だけです。
直感的に理解ができるのです。
しかし、「仕入割引」は、いまいち、わかりにくいものがあります。
わたしたちは、空前の「低金利」に生きています。
ですから、利息など「ない」ものであり、ほとんど意識に上らないはずです。
しかし、かつては、銀行預金の利息が7~10%もあった時代もあったのです。
低金利では利息など付きませんが、これが、7~10%がざらだった昔では、そこそこ利息が付いていました。
さて、「仕入割引」を受けるのは、代金を、本式の支払日・期限より、早めに支払ったときです。
もし、「早めに支払わなかった」なら、そのお金は、銀行にありますから、利息の対象となったはずです。
しかし、「早めに支払った」ために、銀行口座から引き出され、利息の機会を失ってしまったわけです。
「仕入割引」をざっくりいうと、この「利息分」の補填、といった寸法です。
言うなれば、形を変えた「受取利息」なわけで、故に、「収益」の認識とするわけです。
このように、現在では、「仕入割引」の意味合いが薄れているため、いまいち、ピンと来ないのですが、かつての高金利下では、大きな意味があった、という手合いです。
商売上の「割引」は、手形の割引のように、「金融活動」です。
しかし、どうしても、「日常用語で使われる、スーパーや商店での割引感」が頭に刻まれており、しっくり来ない人もいるはずです。
そういう人は、銀行に行って、キョロキョロして、銀行業務の看板を探してみてください。おおむね、「手形“割引”」の業務が記されているはずです。
アレを一目で見ると、「割引=金融」だと、がっつり憶えられて、今後、絶対に間違えなくなります。
最近では、財務諸表の作成も出題されています。
「仕入割引」は、損益計算書では、「営業外収益」に記載します。
先も述べたように、「仕入割引」は、形を変えた「受取利息」であり、「1種の金融活動」と考えるからです。
「受取利息」は「営業外収益」でしたね。
このように、「仕入割引」は、P/Lでの記載も定番ですので、併せて、憶えておきましょう。
「仕入割引」は、先述したように、形を変えた「受取利息」であり、「1種の金融活動」です。
ですから、「仕入値引」や「仕入割戻」の処理とは異なり、「仕入」を加減しません。
言うなれば、「仕入」や「仕入値引」や「仕入割戻」は営業で、「仕入割引」は財務といった次第で、「両者は異なるカテゴリ」であるといった手合いです。
売上原価のボックス計算で、これらの取扱の区別はド定番ですので、これまた併せて、きっちり押さえておきましょう。
「仕入割引」は、昔からのド定番の論点です。
どうしてか?
単純に、受験生が間違えるからです。
どうして間違えるか?
実力未分化だと処理そのものができないし、実力が付いても、「ケアレスミス」で間違うからです。
「仕入割引」の処理は、知ってはいるのです。しかし、本試験という特殊な状況だと、問題文や資料に「仕入割引」とあっても、「脳が勝手に、仕入値引やら仕入割戻と、誤読する」のであります。
そんな馬鹿なと思われるでしょうが、「するといったらする」のが人間です。
ネコの額のように狭量な出題者は、ケアレスミス由来の失点を求めて、意図的に出題してきます。
『心の軍師』に、『仕入割引は、ケアレスミス事項でもありますぞ』と、助言してもらってください。
なお、勉強方法等は「簿記2級の独学」を…、
簿記2級の教材の詳細は、「教材レビュー」で述べています。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 簿記2級, 簿記2級‐仕訳, 簿記2級‐勉強 | 2016年11月16日 11:29 AM |
| ▲ Back to Top. | ▲ Back to Homepage. |
乙4の法令では、2つの「仮系」規定があります。
1つめの「仮」は、「仮使用」です。
2つめの「仮」は、「仮貯蔵・仮取扱」です。
語句がよく似ているので、取り違いや憶え間違いをしやすいため、化石のような出題者が好んで出す論点となっています。
「仮使用」のおさらいです。
一口で言うと、「仮使用」とは、「工事をしていない部分を使うための規定」です。
当該「仮使用」は、現在使用している製造所等の施設の“一部変更の工事”をする際の取り決めです。
「工事をしている部分」は、工事中なので当然使用できませんが、そうでない「工事をしていない部分」は、使ってもいいはずです。
たとえば、「A作業所」の変更工事なのに、「B作業所」まで使用禁止になると、B作業所の人たちは働けなくなって、おかずが減ってしまう不都合があります。
んなもんで…、
『市町村長等に仮使用の申請をして、市町村長等の承認を受ければ、承認を受けた部分(工事と関係ない部分)については、完成検査の前に、仮に使用できる』という塩梅です。
暗記ポイントは、「仮使用は、市町村長で、承認」です。
次は、「仮貯蔵・仮取扱」のおさらいです。
まず規定から。
仮貯蔵・仮取扱とは、「所轄消防長または消防署長の承認を受ければ、指定数量以上の危険物を、10日以内に限り、仮に貯蔵し、仮に取り扱える」といった次第です。
当該「仮貯蔵・仮取扱」のポイントは、本式の「許可前」の話というところです。
こう考えると、わかりやすいかもしれません。
本来なら、製造所等は市町村長等の「許可」が下りないと、指定数量以上の危険物を、貯蔵・取扱できないはずです。
しかし、何らかの形で「許可」が遅れることもあります。
事業者側は、工事も完了し、物資も人もそろい、「やる気」満々なのに、行政の「許可」が遅れると、たまったものじゃありません。
しかし、厳密に法を適用すると、ギスギスしちゃうので、「10日以内だが」「所轄消防長または消防署長」の「承認」があれば、仮の貯蔵・取扱をできるようにする、ってな次第です。
(上記の「考え方」は、わたしの憶測であり、“実情”や“本来の趣旨”ではない可能性が高いです。あくまで、試験用の「考え方」なので、公言しないでください。恥をかきます。)
試験の暗記ポイントは、「仮貯蔵・仮取扱」、「10日以内」「所轄消防長または消防署長」の「承認」です。
まず、「仮」は「承認」です。
試験では、仮使用や仮貯蔵・仮取扱には「許可」や「認可」があれば可能、ってな問題が出ます。
繰り返しますが、「仮」系は「承認」と憶えましょう。
憶え方としては、ひらがなにして「かりけいはしょうにん」→「かりしょう」…、
んで、出題者の立場に立って、「(受験生を)狩りましょう」「(受験生を)刈りましょう」「(受験生から)借りましょう」などと、憶えるといいでしょう。
憶え方は「1つ or 2つ」です。
「仮使用」は1つの文言です。「市町村長等」も1つの文言です。
対して、「仮貯蔵・仮取扱」は「仮貯蔵」と「仮取扱」の2つの文言から成ります。
「消防消防長または消防署長」も、「消防長」と「消防署長」の2つの文言です。
…もうおわかりですね。
「仮貯蔵・仮取扱」は2つの文言なので、2つの文言から成る「消防長または消防署長」を絡ませて覚え…、
「仮使用」は1文言なので、1文言の「市町村長等」と絡めて憶える、ってな塩梅です。
「10日以内」という日数も正確に憶えなくてはいけません。
試験では、「市町村長等の承認を受ければ、10日以内に限り、仮使用ができる」などと出題されます。
ご存知のように、間違いです。
「10日以内」という縛りがあるのは、「仮貯蔵・仮取扱」のみです。
反対に言うと、「仮使用」には期限がない、といった次第です。
こう考えます。
「仮使用」は、先述したように、“工事とは関係ない場所の使用を認めた”ものです。
「仮使用」部分は、「工事とは関係ない」のですから、別段、期限を切る必要はない、ってな塩梅です。
対して、「仮貯蔵・仮取扱」は、「仮」とはいえ、配偶者よりも危険な危険物をアレコレするわけです。
当然『危険』なわけで、そんな『危険』を、制限なく認めさせるわけにもいかない、ってな寸法です。
このように考えると、「10日以内」の規定についても、頭に残るように思います。
読むのが面倒な人は…、
「仮使用は、市町村長で、承認」
「仮貯蔵・仮取扱は、10日以内、所轄消防長または消防署長の承認」
…これら暗記ポイントだけ、若い男性の朝のように、ガチガチに憶えこむといいでしょう。
ただ、暗記だけだと、何気に間違うので、間違えたりわからなくなったら、先の憶え方や考え方を参考にしてみてください。
『心の軍師』に、『仮使用・市町村長・承認で、仮貯蔵・仮取扱・10日以内・消防長/消防署長・承認』と、助言してもらってください。
なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、
独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。
また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 危険物・乙種, 危険物・乙4‐勉強, 危険物・乙4‐法令, 危険物取扱者 | 2016年11月15日 11:30 AM |
| ▲ Back to Top. | ▲ Back to Homepage. |