結論から言うと、危険物取扱者の乙種4類は、午前と午後の2回、受験するのがよい、という次第です。
まず、大前提として、「乙4は落ちる」ということです。
乙4は年々難化傾向にあり、以前のような試験ではないということを、しっかりと頭に叩き込んでおくべきです。
わたし自身は、1回で受かったのですが、受験した当時は、(こら、落ちたかも知れんなァ)と消沈しながら帰路に就いたものでした。そのくらいの難易度で、悩ましい問題が出ました。
で、その時思ったことが、「もし落ちていたら、次は“保険の意味”で、午前と午後の2回受けた方がいいな」ということでした。
ご存知のように、危険物取扱者の乙4は、午前と午後の併願受験という形で、「1日に2回」受験できます。
結局、乙4のネックは「基礎的な物理・化学」で、当該「物化」さえ合格点が取れたら受かるのです。
当該「物化」は、キッチリ勉強していたら、半分の「5点」は取れます。
合格点は「6点」です。
ですから、あと1点を「運」で取らなくてはいけないのですが、確率上、取れるちゃー取れるのです。
確率からいうと、残る5問題が全部わからず、あてずっぽに解答しても、「67%」の確率で、「1点」取れる計算になります。
取れる5問をキッチリ正解して、後は「運」で1問取って、足切り点を突破する、という次第です。
「67%」で「1点」取れて合格点ですから、午前と午後に「乙4」を“2回”受ければ、格段に合格しやすくなる、というわけです。
こういう確率の背景があるので、文系の人、落ちたくない人、貴重な日曜日を試験なんかで今後潰したくない人は、いっそのこと、午前と午後に乙4を“2回”受けるほうがよい、という次第です。
まあ、同じ試験を受けるのは何だか馬鹿馬鹿しいという方は、試験勉強の難易度の低い「乙2」を受けたらいいです。
この「乙2」は、別に、1類でも3類でも5類でも6類でもいいです。
が、これらの類は危険物の数が多く、ボリュームが多いです。で、そこそこ負担の「乙2」を受ける次第です。
午前と午後の2回受ければ、どちらかは、確率的に合格できるはず。乙4が受かればそれでいいし、ダメで片方の類しか受からなくても、次回は、物化と法令は免除されるので、格段に『楽』できます。
まあ、「67%」の当たりくじを、2回連続で外す人も出てくるでしょうが、不運としか言いようがないです。
ちなみにわたしは、なぜか、午前に「乙4」を受けて、午後に「丙種」を受けました。
ぶっちゃけ、(丙種を受けるくらいなら、他の乙種を受けていた方がよかったじゃん)と、臍を噛みました。
勉強はしたがそれでも不安のある方は、確率的に受かりやすくなる併願受験をすべきかと思います。
わたしは、落ちていたら、午前と午後の併願受験してリベンジしたはずです。
なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、
独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」を一読ください。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 危険物取扱者 | 2015年2月17日 11:52 AM |
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結論から言うと、講習受講義務違反のみで、消防設備士の免状が失効することはない、という次第です。
消防設備士の免状を発行すると、それだけで、初回は2年か3年に一度、それ以降は5年に一度、講習を受けなくてはいけません。
講習受講義務は、消防や防災の仕事に就いていようがいまいが、課せられます。
で、問題は、当該義務を果たさなかったら、つまり、講習を受けなかったら免状がどうなるか?です。
答えは先に述べたように、「講習を受けなかったからといって、免状の返納が命じられるわけではない」のでした。
以下その根拠と制度の背景です。
消防設備士の返納制度は、運転免許のように「点数制」を取っています。
つまり、法令や規則に違反すると、違反点数がたまっていき、それが、ある点数を超えると免状の返納となる、といった塩梅です。
ですから、逆を言うなら、ある点数を超えなければ、免状の返納命令が出ることはないわけです。
消防設備士制度では、持ち点が「20点」です。
違反点数の計算は、違反を犯したときから起算して、「過去3年」の違反点数をカウントします。
免状の返納は、「過去3年」の違反点数が「20点」を越えると、命じられるといった次第です。
で、講習受講義務違反は、違反点数が「5点」です。
講習受講義務は、一度受講義務違反を犯すと、以降は1年ごとに違反をカウントします。
最初の「受けない」で5点、1年経っても「まだ受けない」でプラス5点、で、「もう1年経っても受けない」でプラス5点…とカウントされるわけです。
先述したように、「過去3年」の違反点数をカウントするので、講習受講義務のみの違反では、最高でも「15点」までしか計算されないのです。
ですから、「講習を受けなかったからといって、免状の返納が命じられるわけではない」のでした。
ちなみに、違反点数には、「死亡事故は20点」で「携帯義務違反が4点」、「小事故・2点、中事故・4点、大事故・6点」といったものがあります。
ですから、違反5点は、そこそこの違反に当たります。
このように、免状を交付すると講習受講義務が生じますが、その義務を果たさなくても、“返納”という弊害はないといった次第です。
まあ、個人的には、「返納を命じられないから講習に出なくていい」というのは、あまり褒められたものじゃないと考えているので、わたしは免状を発行していません。
いつ改正があって違反点数が上がるかわからないし、また、いざ実際に免状を使い始めたときに違反点数が15点もあるというのは、万が一の際に不安が残ります。
ま、消防設備士の講習受講義務は、こんな次第です。
試験を受けて合格はしたが、使う当てがあんまりない・就・転職等の当てが外れたといった場合には、無理して消防設備士の免状を発行する必要はないでしょう。
なお、「危険物取扱者・消防設備士の合格証(試験結果通知書)に有効期限はない=合格はずっと有効」で述べているように、合格証の有効期限はないので、大切に保存しておいて、必要になったら申請でよいかと思います。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 消防設備士 | 2015年2月11日 7:11 PM |
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【追記:2020/07/14】
「無線従事者」による甲種受験資格ですが、願書に「アマチュア無線技士を除く」と明記されるようになりました。
よって、アマチュア無線の免許では、甲種の受験資格にならないので、注意してください。
結論から言うと、「第3級陸上特殊無線技士」及び「第1級陸上特殊無線技士」「第2級陸上特殊無線技士」は、消防設備士甲種の受験資格となる、という次第です。
このことは、わたしが電話で、大阪の消防試験研究センターで確認したので、確かです。
「第3級陸上特殊無線技士で、受けられます」といわれました。
大阪でそうなのですから、他府県でも同様でしょう。
そして、「第3級」が受験資格になるのですから、上位である「第1級」と「第2級」の陸上特殊無線技士も、甲種の受験資格となります。
さて、なぜ、こんなことをいうのかと言うと、消防設備士の甲種の受験資格は、結構きついからです。
学歴だと理数系の指定学科か学部の卒業か、それらの単位が必要です。
消防設備士乙種だと2年の実務経験が必要となります。
その他の資格要件としては、電気工事士か電気主任技術者。そして、建築士や技術士、配管やガスといった結構難しめの資格が必要です。
また、教員免許や消防行政3年という、特殊な資格や経験が必要だったりします。
こんな次第で、甲種の受験資格は、なかなかに「難」なのであります。
とはいえ、まったく甲種が受けられないわけでもないのです。
「第3級陸上特殊無線技士」を取れば、甲種を受けることが可能となります。
甲種の受験資格は、「無線従事者」の免許を持っている人にも与えられるのですが、当該「無線従事者」に、「第3級陸上特殊無線技士」が含まれているのです。
ですから、「第3級陸上特殊無線技士」の免許証を取れば、甲種の受験資格とすることができる、という次第です。
何が言いたいのか?
それは、「第3級陸上特殊無線技士」が超カンタンな資格ということです。
合格率は80%で、第3級や4級のアマチュア無線免許より“受かりやすい”試験、それが「第3級陸上特殊無線技士」なのです。
出題も例年ほぼ同じ。
このため、第3級の単独の問題集やテキストが販売されていないくらいです。
しかも、公式から過去3年分の過去問をダウンロードできてしまいます。
第3級・4級のアマ無線でさえ、単独のテキストが編まれていることと比べたら、第3級陸上特殊無線技士がいかにアレな資格なのか、お分かりいただけるかと思います。
しかも、年に3回も受験があるので、思い立ったら、即、挑戦できる資格です。
このように、「第3級陸上特殊無線技士」は、甲種の受験資格において、他の比較にならないほどの“容易さ”なのであります。
ですから、消防設備士の甲種を受けたいのだが、受験資格がないという方は、とりあえず、「第3級陸上特殊無線技士」を取ればよいかと思います。
勉強すれば必ず取れるし、受験の機会も多いので、比較的低負担で、消防設備士甲種の受験資格を獲得できるかと思います。
参考:1陸特の独学
参考:2級・3級陸特の独学
なお、第3級陸上特殊無線技士で受験資格が与えられるなら、他の「特殊無線技士」である、第1級・2級・3級の海上特殊、レーダー級海上特殊、航空特殊等の無線資格でも大丈夫かと思います。
陸上特殊は、わたしが確かめたので確定ですが、その他の特殊系は、尋ねてないので、確定的ではありません。
大丈夫とは思いますが、心配な方は、念のため各試験センターに問い合わせてみてください。
なお、特殊無線より上位の「総合無線通信士」などなら、余裕で受験資格になります。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 消防設備士, 無線従事者, 陸上特殊無線技士 | 2015年2月11日 1:04 PM |
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