独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

有機溶剤に溶ける危険物の横断まとめ‐危険物取扱者 乙種4類(乙4)の性消

以下、述べるのは、ガチ文系の人間が、「試験対策用」に編み出したものなので、化学的・実務的には、たぶん、間違っており、正確さに欠けるものです。

ただただ「試験対策」のみであり、公言すると恥をかくので、あくまで「試験用の考え」として、限定利用してください。

さて、有機溶剤の試験対策ですが、一口で言うと、「細かく憶えない」です。

危険物の個々は、「危険物○○は、アルコールに溶ける」とか、「危険物××は、エーテルに溶ける」とか「危険物△△は、ベンゼンに溶ける」などと表記されています。

しかし、膨大な「末節」を覚えるのは面倒です。

ですから、「有機溶剤“系”」と、1つの言葉でまとめてしまいます。

たとえば、「ジエチルエーテルは、アルコールに溶ける」のですが、面倒なので、「ジエチルエーテルは、有機溶剤“系”に溶ける」とか「ジエチルエーテルは有機溶剤系」くらいに憶えて、「アルコール」は覚えないという塩梅です。

たとえば、「アセトアルデヒドは、アルコール・ジエチルエーテルに溶ける」のですが、億劫なので、「アセトアルデヒドは、有機溶剤“系”に溶ける」と一括りにして憶える、といった寸法です。

本試験では、「何に溶ける」かを、聞いてきません。(現時点では、出題実績なしです。)

たとえば、先のアルコールに溶ける「ジエチルエーテル」ですが、試験では、「ジエチルエーテルは、ヘキサンに溶ける」といった風には、出題されない、という次第です。

試験で問われるのは、おおむね「有機溶剤系のものに、溶けるか否か」であり、個別具体的に「何の溶媒」なのかを聞いてこない、といった次第です。

試験に出ないなら、『後回し』でいいです。

ざっくり「有機溶剤“系”」で1括りにして憶えて、ほいで後々余力が生まれたら、「危険物○○は、××に溶ける」といった風に、個別具体的な名称は憶えればよい、という次第です。

「有機溶剤“系”」で一本化して憶えると、“序盤の覚える手間”がかなり減るので、勉強しやすくなります。

ただ後述するように、グリセリンとエチレングリコールだけは例外なので、ここだけ注意してください。

有機溶剤“系”に解けるもの

タイトルのとおり、有機溶剤“系”に溶けるものを挙げていきます。

最初に結論を言うと、「乙4危険物の大半は、有機溶剤“系”に溶ける」といった次第です。

有機溶剤“系”に溶ける危険物の数は多いですが、思った以上に「まとまっている」ので、お気に入りに入れて何度も目を通してください。

特殊引火物。

第1石油類(ただし、ガソリンは除く。)。

アルコール類

第2石油類(ただし、灯油・軽油は除く。)。

第3石油類(ただし、重油は除く。グリセリンとエチレングリコールは注意する。)

特殊引火物とは、ジエチルエーテル、二硫化炭素、アセトアルデヒド、酸化プロピレンで、ほとんどが有機溶剤“系”に溶けます。

アルコール類とは、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノールで、これらも有機溶剤“系”に溶けます

さて、第1石油類、第2石油類、第3石油類も同様に、有機溶剤“系”に溶けますが、注意点があります。

注意1

1つ目の注意点は、ガソリン、灯油、軽油、重油です。

テキストには、「有機溶剤に溶ける」と、明記されていないので、ガソリン、灯油、軽油、重油は、除いて考えてください。

たぶん、解けるとは思いますが、明言されていない以上、これらメジャー系危険物は、除外するのが無難です。

注意2

2つ目の注意点は、グリセリンとエチレングリコールです。

グリセリンとエチレングリコールだけは、他の危険物と異なる特徴があります。

グリセリンは、「エタノールには溶けるが、エーテル、二硫化炭素、ガソリン、軽油、ベンゼンには溶けない」という性質があります。

エチレングリコールは、「エタノールには溶けるが、ベンゼンには溶けない」という性質があります。

試験的には、「グリセリン(または、エチレングリコール)は、有機溶剤に溶ける」とあれば、「×」です。

有機溶剤の「エーテル」や「ベンゼン」に、両危険物は溶けないからです。

先ほど、有機溶剤の論点は、「有機溶剤“系”」で一本化して考えればよいと述べましたが、当該2つの危険物:グリセリンとエチレングリコールだけは『例外』なので、きちんと整理して憶えてください。

当該例外規定は、乙4のみならず、甲種でも問われるので、頻出の類です。

難化したら捨て問

たとえば、です。キシレンは「二硫化炭素」に溶けます。

で、仮の話ですが、本試験で「キシレンは、二硫化炭素には溶けるが、エーテルには溶けない」云々の問題が出たとしましょう。

将来的に、こうした細かい「溶ける?溶けない?」が問われるようになったら、この種の問題・選択肢は捨てた方がいいでしょう。

乙4には、当該有機溶剤の論点以外に、たくさんの頻出論点があり、そっちで活路を見出す方が賢明かと思います。

ぶっちゃけ、「枝葉末節」は捨てた方が、費用対効果が高い、ってな寸法です。選択肢2~3個のために、膨大な手間をかける必要はありません。

さて、以下は文系用の補足内容です。理系の人はパスしてください。

文系向け補足1-語句の整理

文系向けの補足です。

「有機溶剤」は、“いろいろな言い換え”があるので、ガチ文系だと???になっちゃいます。

まず、語句の整理をします。

まず、有機溶剤=有機溶媒です。

問題文にて、「有機溶剤」とあれば「有機溶媒」と読み替えて結構です。テキストでは、厳密な使い分けはされていません。

たとえば、A危険物は有機“溶剤”に溶けると表記される一方で、B危険物は有機“溶媒”に溶ける、となっていたりします。

ガチ文系だと、「有機溶剤」と「有機溶媒」は、「別の物」と踏んでいる人もいるので、「両者は一緒」と憶え直してください。

なお、本ページでは、「有機溶剤」で統一しています。

有機溶剤とは?

・有機溶剤とは、水溶性ではない多くの溶質を溶かすことができる、有機化合物の溶媒である。

・アルコール類(エタノール)、ジエチルエーテル、ベンゼン、アセトン、ヘキサンなどが該当する。

上記定義は憶えなくていいです。

というのも、試験では先の定義は出題されないからで、ただ、「有機溶剤」とはこういうもの、と理解しておくと、「学」が進むから挙げたまでです。

本試験の選択肢では、「危険物○○は、有機溶剤に溶ける」とよく登場するので、その際は、(あーアルコール類とかジエチルエーテル、ベンゼン・ヘキサンに溶けるのね)くらいに考えてください。

なお、ジエチルエーテルは、「エーテル」と略して使われることが多いです。

「ジエチルエーテル」と「エーテル」は、同じものを指しています。

これまた、ガチ文系だと、「ジエチルエーテル」と「エーテル」とは別の物と憶えかねないので、注意してください。

まとめ

乙4の危険物のほとんどは、「有機溶剤系」に溶けると考えてよく、試験的には、「危険物○○は、有機溶剤に溶ける」といった選択肢が出たら、「○」としておけば、おおむね当たっているはずです。

理想的には、1つ1つを憶えるべきでしょうが、ホント費用対効果が悪いので、序盤はざっくり「有機溶剤系」一本で行ってみてください。

余力が生まれたら、個々を憶えていけばいいです。

また、第3石油類・水溶性の「グリセリン」と「エチレングリコール」は要注意です。溶ける・溶けない溶媒に特徴があるので、きっちり押さえておきます。なぜかこの2つだけが、細かく問われています。

ところで、「水に溶ける」は「水溶性危険物は語呂+ぐりぐりで憶える」を、「水に“わずかに”溶ける」は「水にわずかに溶ける危険物のまとめ」を、参考にしてください。

なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、

独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。

また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。

におい横断まとめ‐危険物取扱者 乙種4類(乙4)の性消

乙4危険物の「におい」を、「石油臭」「特徴系」「芳香系」「刺激臭」「臭い・不快」に分類して、横断的にまとめています。

ブックマークに入れておいて、暇な時間に、おさらいしてください。

さて、当該「におい」の論点で、いの一番に憶えなくてはならないのは、「乙4の危険物の多くは、無臭」という次第です。

反対に言えば、「におい」のある乙4危険物は、そんなに数はない、といった塩梅です。

試験勉強的には、「ほとんど無臭」と一括りにして、ほいで、「におい」のあるものを別個に憶えるのが合理的です。

試験に出るのは、以下のものしかないので、暇なときに、ざっくり憶えます。

メジャーから憶える

独学のコツは、憶えやすいものから着手することです。

まず覚えるのは、メジャーな、「特有の臭気(石油臭)」のある、ガソリン、灯油、軽油です。

ガソリンスタンドで給油をしたことのある人や、石油ストーブをご利用の方なら、お馴染みの、あの“におい”です。

本試験では、たとえば、「ガソリン(灯油、軽油)は、無色透明で、無臭である」といった出題がなされます。

もちろん、「×」です。

いやらしい問題となると、「ガソリンは、引火点がー40度、発火点は300度、燃焼範囲は1.4~7.6vol%で、オレンジ色に着色された“無臭”の危険物である」などと、ほとんどが正解なのに、最後らへんにこっそりと、誤りを挿入したりします。

乙4を代表するガソリン・灯油・軽油は、「石油臭がある」ことを頭に刻んで、ひっかけ問題にやられないようにしましょう。

特徴系のにおい

次は、特徴のある「におい」がする、「酢酸エチル」と「ニトロベンゼン」を憶えます。

「果実のような匂い」がするのは、「酢酸エチル」です。

酸っぱいエッチ、果実の匂い」「お咲さん(おさくさん)はエッチ、果実の匂い」などと、艶っぽい語呂で憶えるとよいでしょう。

「桃を腐らせたような臭い」がするのは、「ニトロベンゼン」です。

ニトロベンゼンのにおいは、くだらない語呂ですが、「トロ弁(トロの入った弁当→ニ“トロベン”ゼン)腐ると桃のにおい」くらいで、頭に放り込んでください。

芳香系‐ベンゼン・トルエン・スチレン

「芳香臭」、つまり、「甘い香り」がするのは、ベンゼン、トルエン、スチレンです。

ベンゼンやトルエンは、一般的にいうシンナー(thinner:うすめ液)です。

新築の家やペンキを塗っているときに「におう」アレが、芳香です。

比較的、鼻にするにおいなので、あの化学臭的芳香を思い出しつつ、「ベンゼン・トルエン・スチレン=芳香臭」を、憶えましょう。

なお、上記3つの危険物は、芳香族炭化水素と言われ、これ以外にも「芳香」のある危険物があります。

たとえば、「キシレン」などですが、あまり出ないので、まずは、先の出題実績大の3つを憶えましょう。

なんとなくわかる刺激臭系

刺激臭があるのは、ジエチルエーテル、アセトアルデヒド、酢酸(氷酢酸)、そして、クレオソート油です。

ジエチルエーテルは、ツンとしたエーテル臭がします。

アセトアルデヒドは、お酒のアルコールが分解されたときのアレで、なんとなく刺激臭的な感じがします。(飲酒後の小用を想起。)

酢酸(氷酢酸)は、文言に「酢」があるので、酢のあの“ツン”と絡めて憶えることができます。

このように、これら3つの危険物は、その性質を追っていけば、なんとなく刺激臭があることを憶えられます。

さて、問題は、馴染みのない、最後のクレオソート油です。

一口で言えば、丸暗記です。

というのも、「クレオソート油=刺激臭」は、意外によく出るからです。

木材の防腐剤やカーボンブラックに使われるクレオソート油は、発がん性が高く、加えて毒性も強く(経口投与で死ぬ)、そして、比重が「1.1」で水に沈み、そのうえ、「黒色~濃黄褐色」の油状液体と、論点がてんこ盛りの危険物となっており、“目立つ特徴”が多々あることから、第3石油類なのに、本試験で実によく問われます。

第3石油類『枠』の問題で出てもよいように、「クレオソート油=刺激臭」と、憶えておきましょう。

不快臭

不快臭系の筆頭は、「二硫化炭素」です。

二硫化炭素は、その名の通り、「CS2」で硫黄Sが2個もあることから、温泉のあの臭いを思い出しつつ、「不快臭」を頭に入れます。

次に、「不快臭」には、「ピリジン」、「アニリン」、「アクリル酸」があります。

不快臭の危険物は、「兄が、ピリッと臭いのでアクリルで、2回洗う」くらいの語呂で、ざくっと憶えてください。

語呂の説明ですが…、

兄・・・あに・・・“アニ”リン

ピリッと・・・“ピリ”ジン

臭い・・・不快臭

アクリル(洗剤にありそうな名前)・・・“アクリル”酸

2回・・・2・・・“二”硫化炭素

…ってな寸法です。

特徴的な臭気

さて、「アセトン」には、「特徴的な臭気」があります。

出題実績があるので、押えておきましょう。

なお、「アセトン」ですが、模型作りの「うすめ液」や、マニキュアの除去液に使われています。

身近にある人は、実地に嗅いでみてみましょう。

アンモニア臭

あまり出ないのですが、特徴があるので、保険的に押さえておきたいのが、「ジエチルアミン」の「アンモニア臭」です。

当該アンモニア臭は、「ジエチルアミン」でしか出てこないので、陰険な出題者なら、出しそうです。

まとめ

以上、「におい」系の乙4危険物は、ざっとこんな感じです。

なお、補足ですが、上記に述べた危険物以外にも、においのあるものはあります。

たとえば、1-プロパノールとか、2-プロパノールとか、1-ブタノールとかスチレンとかは、刺激臭があります。

しかし、本試験ではそう問われないので、軽く見ておけばいいでしょう。

これらは、上位資格の甲種でも出なかったので、乙4でも、そう出ないはずです。

「におい」は、ざっとこのくらいを押さえておけば上々です。

通勤や通学時にでも、ざっと確認してください。

『心の軍師』に、『出るとしたら、このくらい』と、助言してもらってください。

荀彧

なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、

独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。

また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。

販売取扱所の不燃・耐火とかのまとめ‐乙4法令

販売取扱所の論点で知っておくべきことは、「優先順位は低い」です。

というのも、販売取扱所の数が少ないからです。販売取扱所は、「大規模なホームセンター」や「塗料店(シンナー・トルエンの専門業者)」といった、ごく限定されたものです。

危険物取扱者は、実務試験ですから、どうしても、施設数の多いGSや、該当者が多い移動貯蔵タンクの問題が出る、ってな塩梅です。

販売取扱所はこういった背景なので、ここに一生懸命になる前に、頻出論点の製造所や移動タンク貯蔵所などを押さえるべき、ってなメリハリです。

時間のない人は、いっそのこと、販売取扱所を「捨て問」にするのも一手です。

費用対効果悪し

さて、販売取扱所ですが、先も言ったように、時間がないとか面倒とかなら、「捨て問」にするのもいいです。

というのも、販売取扱所の不燃・耐火論点は、煩雑で統一感がなく、実に憶えにくいからです。

以下は、第1種販売取扱所の規定ですが…、

はり・天井は不燃材料。

壁は準耐火構造。ただし、隔壁は耐火構造。

上階の床は耐火構造。

上階がない場合、屋根は、耐火または不燃。

…となっています。

なお、上記規定は「第1種」販売取扱所」であり、「第2種」となると、より厳しい規制がかけられています。(第1種と第2種の憶え方は後述。)

面倒なので

このように、販売取扱所の基準は面倒なので、ざっくり「上階の床は耐火構造。」だけを押さえて、他の規定が出たら諦めましょう。

余裕のある人は、先に加えて、「はり・天井は不燃材料」を、対抗として憶えましょう。

これらが頭に入っていれば、選択肢の「1つ」は判別できるので、正解率はかなり向上するはずです。

販売取扱所の他のポイント

販売取扱所の他のポイントを挙げていきます。

販売取扱所には、「第1種」と「第2種」とがありますが、これは「いちご40円」で憶えます。

つまり、「第1種」は、指定数量の倍数が「15以下」、つまり「いちご以下」ってな次第です。

「第2種」は「15を超え40以下」となっています。先の語呂の「40円」は「40以下」に当たります。

こんな風に、「いちご40円で販売」くらいの語呂で憶える、ってな次第です。

次に、販売取扱所には、おなじみの「床の3規制」があります。

危険物を売るところといっても、「取り扱うところ」なので、床規制がある、ってな次第です。(まあ、危険物が漏れる可能性もありますから。)

床の3規制とは、「危険物が浸透しない構造・適当な傾斜・貯留設備」です。

販売取扱所は、まず、このくらいのことを頭に入れておいて、後々で余裕があるなら、細かい論点、たとえば、「出入口のしきいの高さは0.1メートル以上」などを憶えていくとよいでしょう。

繰り返しますが、販売取扱所はそう出ないので、後回しにして、先にド頻出の論点を済ませてください。言うなれば、頻出をやってから販売取扱所です。

なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、

独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。

また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。