二級ボイラー技士には、「出張試験」があります。
当該「出張試験」は、交通の便のよい都市部(おおむね大学や専門学校)での受験が可能になる制度で、試験主催者の安全衛生技術センターで受けずに済む、といった次第です。
わたしも、当該「出張試験」で、二級ボイラー技士を受験しました。
当方、大阪在住なのですが、近畿では通常だと「加古川」が試験会場となります。
しかし、この「加古川」は、「東の群馬、西の加古川」というくらい、辺鄙なところで、交通費だけで往復数千円も必要でした。
こういうとアレですが、「試験手数料」が当時価格で「6,800円」なのに、移動だけに夏目漱石を何枚も費やしたくない、というのが素直な感情です。
で、どうしようかなー、と思っていたときに、本雑文のテーマである「出張試験」を知った、という塩梅です。
「出張試験」ですが、おおむね「都道府県別」に、「年1回」、実施されるのが常です。
安全衛生技術センターでは、「ほぼ毎月1回」は試験があるのに対して、当該出張試験は「年1回」なので注意が必要です。
とはいえ、「都道府県」ごとの試験であり、それぞれ試験日が異なるので、実質「年2~3回」になる勘定となります。(まあ、北海道の方はアレですが…。)
わたしの例で言うと、関西圏の方は、「大阪」「奈良」「京都」「和歌山」「滋賀」の5県で出張試験があるので、5回の受験機会がある、といった次第です。
なお、当該出張試験の試験日は、県ごとにバラバラです。受験予定の県が何月試験なのか、確実に押さえてください。
出張試験の「紙の試験案内」は各地区ごとに作成され、欲しい人は、配布期間に取りに行くことになります。
しかし、公式のPDFで見れるので、わざわざ取りに行く必要はないでしょう。
年度の替わる4~5月あたりになれば、公式に試験案内のPDFがアップされるはずです。
公式:http://www.exam.or.jp/index.htm
なお、出張試験でも、試験手数料は同額の「6,800円」です。
増額も減額もありません。
また、試験会場では、「試験後に必要になる、免許証の申請書」が入った封筒が“どっさり”配布されているので、1部、持って帰るといいでしょう。
っとまあ、こんな次第で、わたしのように、「遠くまで試験を受けに行きたくない人」とか「前日入りしないと間に合わない人」は、出張試験を受験するのが賢明です。
参考:http://www.kinki.exam.or.jp/exmn/H_shucho_shiken.htm
なお、初めて受験される方は、「二級ボイラー技士の受験によくある質問・疑問」も、参照してみてください。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: ボイラー技士 | 2017年2月6日 10:49 AM |
| ▲ Back to Top. | ▲ Back to Homepage. |
二級ボイラー技士試験は、“何気にごちゃごちゃ”しているため、はじめて二級ボイラー技士を受ける人は、戸惑います。
そこで、よくある質問・疑問を簡潔にまとめました。
端的に結論を言うと、「合格証の欲しい人」や、履歴書に「二級ボイラー技士合格」と書きたい人は、試験さえ受けたらいいだけで、実務講習は要らない、という次第です
まず、二級ボイラー技士(通称:2ボ)の受験資格ですが、「受験資格なし」です。
2ボは誰でも受けられるといった次第で、ゆえに、「試験を受けるだけなら、実務経験は必要ではない」です。
端的に言うと、二級ボイラー技士の「実務講習」は、未経験の人が、「免許証を発行する」際に必要となるものです。
2ボの免許証を発行するには、「実務経験」が必要となります。
当該「実務経験」の代わりになるのが、「実務講習の受講」に当たる、といった寸法です。
反対に言うなら、「免許証を発行する気のない人」は、「実務講習」は無用、という寸法です。
先に挙げたように、履歴書に「二級ボイラー技士合格」とだけ書きたい人などは、お金を払って3日間を費やしてまで、「実務講習」を受けなくてもよい、といった寸法です。
逆に、仕事や求人等で「免許証を発行する必要のある人」で、「実務経験のない人」は、二級ボイラー技士の実務講習を受ける、といった次第です。
二級ボイラー技士の免許証を発行する際は、試験の「合格証」と、実務経験の「事業者証明書」とを併せて申請します。
先も述べましたが、実務経験がなく事業者証明書がない人は、協会が行なう「3日間の実務講習」を受講すると発行される「受講証明」を添付する、ってな次第です。
わたしは、実務経験がないので、実務講習を受けて受講証明を発行してもらい、当該証明書を免許の申請書に添付して、免許証の取得に到ったという塩梅です。
まあ、ぶっちゃけ言うと、ビルメン求人の面接を受けてほぼ内定が決まっているとか、勤務先で求められているなど、“差し迫った”ものがあるなら、免許証の発行を考えたら良いのですが、そうでないなら、無理して作る必要はないです。
わたしのケースですが、免許証を発行してから一度もケースから出していないです。
今振り返ると、無理して、自腹で、「実務講習」を受けなくてもよかったな、と思っています。
なお、「実務講習」についての詳細は「二級ボイラー技士の合格体験記」で述べているので、お目汚しをば。
2ボの本試験は、「4科目」から構成されています。
問題数は、1科目当たり「10問」です。ですから、4科目ぜんぶで「40問」あります。
配点は1問当たり10点です。ですから、「400点満点」となっている次第です。
合格基準は、「6割以上」の正解です。
いうなれば、6割の「240点」を取ればいいのですが、“絶対的注意事項”があります。
それは、「科目別」に「4割(4問正解)」という足切り点の存在です。
総合計で240点以上を取っていても、1科目でも正解が4割未満だと、そこで落ちてしまう、という次第です。
ですから、苦手科目を作らず、すべての科目を満遍なく勉強する必要があります。
後述しますが、試験そのものは、そう難しくありませんが、当該「6割合格‐4割足切り」だけは、常に意識して試験勉強に臨んでください。
詳細は「二級ボイラー技士の独学」に述べていますが、試験勉強は、正直、過去問を繰り返すのが一番です。テキストはほどほどでいいです。
熱力学など、頭の痛い論点やよくわからない箇所は、過去問の定番だけを繰り返しておけば、何とか合格点は取れます。
過去問は「3回」解いて、解説をしっかり読みこんでおきましょう。なお、過去問は、「詳解2級ボイラー技士過去6回問題集」を使いました。
ところで、本試験の試験時間は「3時間」ですが、まず余るので、焦らずじっくり取り組んでください。
また、2ボには「出張試験」という受け方もあるので、「二級ボイラー技士は、出張試験で受験する」を参考にしてみてください。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: ボイラー技士 | 2017年2月6日 10:49 AM |
| ▲ Back to Top. | ▲ Back to Homepage. |
動植物油類も、第4石油類と同様に、あまり試験に出ません。出るにしても、1問がせいぜいです。
というのも、動植物油類は、特殊引火物や第1石油類と比べたら、“だんぜん危なくない”からです。
本試験は、やばい物ほど試験に問うべき、といった傾向が強く、そうそう試験問題には採用されない、といった寸法です。
とはいえ、出ることには出るので、対策だけは取っておきます。捨ててはいけません。
動植物油類は、第4石油類より難しいです。
というのも、動植物油類には、「乾性油」と「自然発火」という独自の論点があるため、第4石油類より、学習量が多いからです。
これがため、動植物油類は、第4石油類以上に狙われやすくなっています。
しかしながら、動植物油類で出るところはほぼ決まっており、しかも、出たらまず点の取れる構成の問題です。
動植物油類は、出たら取れるラッキー問題であり、費用対効果は他の石油類に比べると、高いです。
(テキストの動植物油類は約1~2ページです。そこから1問出るので、かなりの出題“濃度”ではないでしょうか?)
以下に述べるポイントだけ押さえて、ダメ押しの1点を確保してください。
動植物油類で憶えなくてもよいのは、「油の名称」です。
ヤシ油やサラダ油、大豆油、オリーブオイル、イワシ油、配偶者油などが動植物油類に該当しますが、これらの油名は一切憶えなくていいです。
本試験では、たとえば、「以下の選択肢のうち、動植物油類はどれ?」的な問題は出ません。
ですから、細かい名称を憶える必要はない、といった次第です。
ただ、「アマニ油」の名称だけは、記憶してください。
アマニ油とは、アマの種子を絞った油で、塗料・ワニス(上塗り剤)・印刷インキに使われています。
当該アマニ油は、後述する「乾性油」「自然発火」に絡めて出題され、動植物油類で屈指の出題ポイントです。
こういった次第で、取りあえずは、アマニ油だけ頭に入れておけば、御の字です。当該アマニ油は、甲種でも顔を出します。
動植物油類でよく問われるのは、その定義です。
動植物油類とは、「1気圧において、引火点が250度未満」のものをいいます。
当該定義の数字部分がよくよく問われます。
たとえば、「ヤシ油の引火点は、300度前後である」といった感じで出されます。
先述したように、動植物油類は、引火点が250度未満のものです。ヤシ油も動植物油類なので、引火点が300度になるはずがありません。
こうした塩梅で、この種の問題は、引火点の数字さえ憶えておけば取れるので、「第1石油類・第2石油類・第3石油類・第4石油類・動植物油類の分類の数字暗記(語呂つき)」を参考にして、暗記してください。
なお、ごく稀に、「1気圧」の部分を突っ込んでくるときがあります。
たとえば、「動植物油類とは、10気圧で云々」「動植物油類とは、0気圧で云々」と問われることがあります。
何気に盲点なので、「1気圧」まで、しっかり憶えておきます。
動植物油類の固有の論点が「乾性油」です。
動植物油類には、「乾きやすくて酸化・硬化しやすい油」である「乾性油」があります。
乾性油は、空気中で徐々に酸化し、酸化熱を蓄積するところに特徴があり、かなり危ない油です。
この乾性油が、ぼろ布などにしみ込んで、加えて、通風の悪いところに放置されていると、酸化熱で自然発火する危険があります。
この自然発火の危険性ゆえに、本試験では、「乾性油」について、しばしば問われます。
動植物油類は、名前がそう危険ではないので、甘く見がちです。たとえば、大豆油と耳目にして危機感を募らせる人はいないでしょう。
しかし、乾性油は「自然発火」して火災の原因となるので、試験には出ます。しっかりと、その性質を押さえましょう。
動植物油類で問われるのが、「ヨウ素価」です。
ヨウ素価とは、自然発火の危険性を示す数値です。
ヨウ素価の高いものほど、自然発火の可能性が高いです。
細かい数字は憶えなくていいですが、テキストには…、
ヨウ素価100以下・・・不乾性油→ヤシ油
ヨウ素価100~130・・・半乾性油
ヨウ素価130以上・・・乾性油→アマニ油
…といった数字が挙がっているはずです。
先述したように、数字部分は憶える必要はありません。甲種ですら試験に出ないので、乙4なら、さらに出ることはないでしょう。
憶えるべきは、「ヨウ素価」という文言と、「アマニ油」という存在だけです。
「ヨウ素価」という文言は、動植物油類にしか出てきません。そのほかではまず出てこない文言が「ヨウ素価」です。
んなもんで、出題者は、「ここからしかないから、出しとくか~」的なノリで、ヨウ素価を試験に出してきます。手薄な受験生なら討ち取られることでしょう。
このように、「ヨウ素価」は、動植物油脂の固有の論点なので、しっかり憶えます。
次に、「アマニ油」ですが、当該アマニ油が一番ヨウ素価が高く、従って、自然発火しやすいものとなっており、これまた頻出の論点となっています。
先の「ヨウ素価」に絡めて出題されるので、しっかり記憶です。
このように、「アマニ油」と「ヨウ素価」は、動植物油類の2大ポイントですので、しっかり憶えておきましょう。
ところで、不乾性油である「ヤシ油」の名前は憶えなくていいのですが、ごく稀に、「アマニ油は乾き難い不乾性油で、ヤシ油は乾きやすい乾性油である」といった、ひっかけ問題があります。
答えは「×」です。アマニ油が乾きやすい乾性油で、ヤシ油が乾きにくい不乾性油です。
こうした出題もあるので、しっかり憶えて、極悪同盟の出題者の魔の手から逃れてください。
動植物油類でよく出るポイントを列挙します。
まず、「消火困難」です。
第3石油類・第4石油類と同じで、動植物油類も、ひとたび火災が起きると、消火に手間取ります。
試験では、「動植物油類は、燃焼温度が高いので、消火が困難である」といった風に問われます。
次に、「加熱しない限り、燃えない」です。
動植物油類は、先も言ったように、引火点が高く、加えて、蒸発もしないので(引火性液体は蒸発燃焼です!!)、“比較的燃えにくい危険物”となっています。
おおむね、加熱しない限りは燃えないといった塩梅です。
当該規定は、問題のメインにはなりませんが、ちょこっと顔を出すことがあります。
また、動植物油類は、「霧状だと引火しやすい」「布にしみこむと引火しやすい」という論点もあり、ごく稀に出てくるので、併せて押さえておきましょう。
以上、動植物油類のポイントを見てきました。
ポイントは、まず、引火点の定義。250度未満でしたね。
で、「自然発火」。
で、「乾性油」「ヨウ素価」「アマニ油」です。
出るとしたらこのくらいなので、通勤や通学時に、ざっと憶えこみましょう。
『心の軍師』に、『動植物油類は、第4石油類より難しい。甘く見ない。』と、助言してもらってください。
なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、
独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。
また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 危険物・乙種, 危険物・乙4‐勉強, 危険物・乙4‐性消 | 2017年1月25日 11:58 AM |
| ▲ Back to Top. | ▲ Back to Homepage. |