独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

におい横断まとめ‐危険物取扱者 乙種4類(乙4)の性消

乙4危険物の「におい」を、「石油臭」「特徴系」「芳香系」「刺激臭」「臭い・不快」に分類して、横断的にまとめています。

ブックマークに入れておいて、暇な時間に、おさらいしてください。

さて、当該「におい」の論点で、いの一番に憶えなくてはならないのは、「乙4の危険物の多くは、無臭」という次第です。

反対に言えば、「におい」のある乙4危険物は、そんなに数はない、といった塩梅です。

試験勉強的には、「ほとんど無臭」と一括りにして、ほいで、「におい」のあるものを別個に憶えるのが合理的です。

試験に出るのは、以下のものしかないので、暇なときに、ざっくり憶えます。

メジャーから憶える

独学のコツは、憶えやすいものから着手することです。

まず覚えるのは、メジャーな、「特有の臭気(石油臭)」のある、ガソリン、灯油、軽油です。

ガソリンスタンドで給油をしたことのある人や、石油ストーブをご利用の方なら、お馴染みの、あの“におい”です。

本試験では、たとえば、「ガソリン(灯油、軽油)は、無色透明で、無臭である」といった出題がなされます。

もちろん、「×」です。

いやらしい問題となると、「ガソリンは、引火点がー40度、発火点は300度、燃焼範囲は1.4~7.6vol%で、オレンジ色に着色された“無臭”の危険物である」などと、ほとんどが正解なのに、最後らへんにこっそりと、誤りを挿入したりします。

乙4を代表するガソリン・灯油・軽油は、「石油臭がある」ことを頭に刻んで、ひっかけ問題にやられないようにしましょう。

特徴系のにおい

次は、特徴のある「におい」がする、「酢酸エチル」と「ニトロベンゼン」を憶えます。

「果実のような匂い」がするのは、「酢酸エチル」です。

酸っぱいエッチ、果実の匂い」「お咲さん(おさくさん)はエッチ、果実の匂い」などと、艶っぽい語呂で憶えるとよいでしょう。

「桃を腐らせたような臭い」がするのは、「ニトロベンゼン」です。

ニトロベンゼンのにおいは、くだらない語呂ですが、「トロ弁(トロの入った弁当→ニ“トロベン”ゼン)腐ると桃のにおい」くらいで、頭に放り込んでください。

芳香系‐ベンゼン・トルエン・スチレン

「芳香臭」、つまり、「甘い香り」がするのは、ベンゼン、トルエン、スチレンです。

ベンゼンやトルエンは、一般的にいうシンナー(thinner:うすめ液)です。

新築の家やペンキを塗っているときに「におう」アレが、芳香です。

比較的、鼻にするにおいなので、あの化学臭的芳香を思い出しつつ、「ベンゼン・トルエン・スチレン=芳香臭」を、憶えましょう。

なお、上記3つの危険物は、芳香族炭化水素と言われ、これ以外にも「芳香」のある危険物があります。

たとえば、「キシレン」などですが、あまり出ないので、まずは、先の出題実績大の3つを憶えましょう。

なんとなくわかる刺激臭系

刺激臭があるのは、ジエチルエーテル、アセトアルデヒド、酢酸(氷酢酸)、そして、クレオソート油です。

ジエチルエーテルは、ツンとしたエーテル臭がします。

アセトアルデヒドは、お酒のアルコールが分解されたときのアレで、なんとなく刺激臭的な感じがします。(飲酒後の小用を想起。)

酢酸(氷酢酸)は、文言に「酢」があるので、酢のあの“ツン”と絡めて憶えることができます。

このように、これら3つの危険物は、その性質を追っていけば、なんとなく刺激臭があることを憶えられます。

さて、問題は、馴染みのない、最後のクレオソート油です。

一口で言えば、丸暗記です。

というのも、「クレオソート油=刺激臭」は、意外によく出るからです。

木材の防腐剤やカーボンブラックに使われるクレオソート油は、発がん性が高く、加えて毒性も強く(経口投与で死ぬ)、そして、比重が「1.1」で水に沈み、そのうえ、「黒色~濃黄褐色」の油状液体と、論点がてんこ盛りの危険物となっており、“目立つ特徴”が多々あることから、第3石油類なのに、本試験で実によく問われます。

第3石油類『枠』の問題で出てもよいように、「クレオソート油=刺激臭」と、憶えておきましょう。

不快臭

不快臭系の筆頭は、「二硫化炭素」です。

二硫化炭素は、その名の通り、「CS2」で硫黄Sが2個もあることから、温泉のあの臭いを思い出しつつ、「不快臭」を頭に入れます。

次に、「不快臭」には、「ピリジン」、「アニリン」、「アクリル酸」があります。

不快臭の危険物は、「兄が、ピリッと臭いのでアクリルで、2回洗う」くらいの語呂で、ざくっと憶えてください。

語呂の説明ですが…、

兄・・・あに・・・“アニ”リン

ピリッと・・・“ピリ”ジン

臭い・・・不快臭

アクリル(洗剤にありそうな名前)・・・“アクリル”酸

2回・・・2・・・“二”硫化炭素

…ってな寸法です。

特徴的な臭気

さて、「アセトン」には、「特徴的な臭気」があります。

出題実績があるので、押えておきましょう。

なお、「アセトン」ですが、模型作りの「うすめ液」や、マニキュアの除去液に使われています。

身近にある人は、実地に嗅いでみてみましょう。

アンモニア臭

あまり出ないのですが、特徴があるので、保険的に押さえておきたいのが、「ジエチルアミン」の「アンモニア臭」です。

当該アンモニア臭は、「ジエチルアミン」でしか出てこないので、陰険な出題者なら、出しそうです。

まとめ

以上、「におい」系の乙4危険物は、ざっとこんな感じです。

なお、補足ですが、上記に述べた危険物以外にも、においのあるものはあります。

たとえば、1-プロパノールとか、2-プロパノールとか、1-ブタノールとかスチレンとかは、刺激臭があります。

しかし、本試験ではそう問われないので、軽く見ておけばいいでしょう。

これらは、上位資格の甲種でも出なかったので、乙4でも、そう出ないはずです。

「におい」は、ざっとこのくらいを押さえておけば上々です。

通勤や通学時にでも、ざっと確認してください。

『心の軍師』に、『出るとしたら、このくらい』と、助言してもらってください。

荀彧

なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、

独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。

また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。

販売取扱所の不燃・耐火とかのまとめ‐乙4法令

販売取扱所の論点で知っておくべきことは、「優先順位は低い」です。

というのも、販売取扱所の数が少ないからです。販売取扱所は、「大規模なホームセンター」や「塗料店(シンナー・トルエンの専門業者)」といった、ごく限定されたものです。

危険物取扱者は、実務試験ですから、どうしても、施設数の多いGSや、該当者が多い移動貯蔵タンクの問題が出る、ってな塩梅です。

販売取扱所はこういった背景なので、ここに一生懸命になる前に、頻出論点の製造所や移動タンク貯蔵所などを押さえるべき、ってなメリハリです。

時間のない人は、いっそのこと、販売取扱所を「捨て問」にするのも一手です。

費用対効果悪し

さて、販売取扱所ですが、先も言ったように、時間がないとか面倒とかなら、「捨て問」にするのもいいです。

というのも、販売取扱所の不燃・耐火論点は、煩雑で統一感がなく、実に憶えにくいからです。

以下は、第1種販売取扱所の規定ですが…、

はり・天井は不燃材料。

壁は準耐火構造。ただし、隔壁は耐火構造。

上階の床は耐火構造。

上階がない場合、屋根は、耐火または不燃。

…となっています。

なお、上記規定は「第1種」販売取扱所」であり、「第2種」となると、より厳しい規制がかけられています。(第1種と第2種の憶え方は後述。)

面倒なので

このように、販売取扱所の基準は面倒なので、ざっくり「上階の床は耐火構造。」だけを押さえて、他の規定が出たら諦めましょう。

余裕のある人は、先に加えて、「はり・天井は不燃材料」を、対抗として憶えましょう。

これらが頭に入っていれば、選択肢の「1つ」は判別できるので、正解率はかなり向上するはずです。

販売取扱所の他のポイント

販売取扱所の他のポイントを挙げていきます。

販売取扱所には、「第1種」と「第2種」とがありますが、これは「いちご40円」で憶えます。

つまり、「第1種」は、指定数量の倍数が「15以下」、つまり「いちご以下」ってな次第です。

「第2種」は「15を超え40以下」となっています。先の語呂の「40円」は「40以下」に当たります。

こんな風に、「いちご40円で販売」くらいの語呂で憶える、ってな次第です。

次に、販売取扱所には、おなじみの「床の3規制」があります。

危険物を売るところといっても、「取り扱うところ」なので、床規制がある、ってな次第です。(まあ、危険物が漏れる可能性もありますから。)

床の3規制とは、「危険物が浸透しない構造・適当な傾斜・貯留設備」です。

販売取扱所は、まず、このくらいのことを頭に入れておいて、後々で余裕があるなら、細かい論点、たとえば、「出入口のしきいの高さは0.1メートル以上」などを憶えていくとよいでしょう。

繰り返しますが、販売取扱所はそう出ないので、後回しにして、先にド頻出の論点を済ませてください。言うなれば、頻出をやってから販売取扱所です。

なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、

独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。

また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。

移動タンク貯蔵所の不燃・耐火とかのまとめ‐乙4法令

移動タンク貯蔵所の「お得ポイント」は、「難燃・耐火どっちでも」です。

他の施設のように、「○○は不燃で、××は耐火」なんて区別して憶えなくてよい、ってな次第です。

これを憶えておくと、「どっちでもいいっ!」的な突っ込みとともに、選択肢の1つを潰すことができます、

しかしながら、注意事項が1つあります。

当該規制は、移動貯蔵タンクを、言うなれば「屋内」に停める場合の規制です。

テキストから抜粋すると…、

移動貯蔵タンクは、屋外の防火上安全な場所、または、壁、床、はり、及び屋根を耐火構造とし、もしくは不燃材料で作った建築物の1階に常置すること

…となっています。

条文の構造を読み解くと…、

「“屋外”に置くなら、防火上安全なところ」で…、

「“屋内”に置くなら、耐火か不燃の建築物の1階に常置」

…となっています。

屋内の場合、「1階常置」と指定されているので注意が必要です。(後述)

で、屋外には2階も3階もないので、「1階うんぬん」の文言はないです。

なお、「もしくは」は「小さく引っ付ける接続詞」です。気になる方は「「または」と「もしくは」」をば参考にしてください。法律用語が苦手な人は頭痛がするのでパスしてください。

試験ポイント

まず、移動貯蔵タンクは、「屋外」に置いていいです。

次いで、「屋内」なら、1階に常置する、です。

ですから、「屋内」の2階や3階に、または、「地階」にタンクローリーを置いてはいけない、といった次第です。

まあ、立体駐車場の2階より上に、タンクローリーを見たことのある人はいないかと思います。

わたしも何百回と立駐を使ってますが、タンクローリーの駐車を見たことがないです。これには、「1階常置」という法規制が背景にある、ってな寸法です。勉強になりましたね。

本試験では特に「地階」がよく出ます。たとえば、「移動貯蔵タンクを“地階”に常置する場合は、壁と屋根を耐火構造としなくてはいけない」など、非常にもっともらしい体裁で襲ってきます。

タンクローリーは「1階常置」です。もちろん先の例題は「×」です。

屋内はどっちでも

さて、屋内に移動貯蔵タンクを停める場合、屋内の建築物は、「不燃材料でも、耐火構造でもどっちでもいい」です。

「移動貯蔵タンク、屋内、不燃・耐火どっちでも」くらいに、憶えておけばよいでしょう。

本試験の思い出

当該規定は、そこそこ出ます。わたしは、乙4ではなく、「甲種」の受験の際に遭遇しました。

先に挙げた「移動貯蔵タンクは、屋外の防火上安全な場所、または、壁、床、はり、及び屋根を耐火構造とし、もしくは不燃材料で作った建築物の1階に常置する」が、全くそのままで、ストレートに選択肢になっていました。

あまりに「そのまま」なので、わたしは反対に「???」となってしまい、あれれ、屋外に置けたっけ?あれれーと、苦しんだ記憶があります。

凝った選択肢なら解けても、反対に、シンプル・ストレートな選択肢だと「???」となりかねないので、テキストでよくよく目を通しておきましょう。

なお、移動タンク貯蔵所の論点は、タンクの容量制限の方がよく出るので、「タンクの容量制限の語呂と憶え方」も併せて、お目汚しください。

なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、

独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。

また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。