第41問は、複線図の理解が必要な「リングスリーブ問題」ですが、別段、複線図が書けなくても解けます。
一見すると難しく感じるかもしれませんが、「配線図」が読めるかどうかを試しているだけです。
なお、本問は、「技能試験の接続の勉強」にもなるので、文系ド素人でも、解いておいて損はありません。
配線図はごちゃごちゃしていますが、解答に必要なことは「2つ」しかありません。
1つは、配線図上の数字とアルファベット「CV 5.5-3C」がわかっているかと…、
2つは、「技能試験で必要となるリングスリーブ知識」となっています。
「CV 5.5-3C」の意味は、「5.5mm2の、3心のCV線」を使うことを意味します。
CV線は、おなじみ「架橋ポリエチレン絶縁ビニル外装ケーブル」のことです。
ポイントは、「5.5mm2」と、かなり「太い電線」を接続するところです。
「技能試験で必要となるリングスリーブ知識」とは、実際、候補問題の接続をする際の知識です。
要は、「リングスリーブの「小」と「中」の使い分け」のことです。
『リングスリーブの「小」と「中」の使い分け』は、接続する電線の断面積で区別します。
キーとなる数字は「8」です。
断面積が「8mm2以下なら小」で…、
断面積が「8mm2超なら中」となっています。
…見えてきたでしょうか?
電線の断面積の合計が「8mm2超」なら、「中」のリングスリーブを使うわけです。
さて、本問に戻ります。
先に述べたように、「5.5mm2の、3心のCV線」を、「3つ」接続しあうわけです。
1つのリングスリーブの合計断面積は、「5.5mm2×3の16.5mm2」となります。
8mm2で「中」なのですから、その倍の16.5mm2なら、「中」じゃ不足っぽいな~ということに見当が付きます。たぶん、「中」の穴ぽこに入らないです。
んなもんで、使うのは「大」スリーブで、3つ接続するので「3個」で、答えは「二」と相なる次第です。
ちなみに、「大」スリーブは、断面積が「14mm2以上」のときに、使用します。
なお、試験に一番出るのは、先の「小」と「中」のスリーブなので、確実にその数字を暗記しましょう。技能で100%使う知識です。
一方、「大」の「14mm2以上」は、技能では出ません。というのも、技能では、「大」スリーブを使う問題がないからです。
つまり、筆記でのみ問われるという次第で、「大」スリーブの数字を無理して憶える必要はありません。
上述したように、「小」と「中」の正確な知識があれば、判別できるはずです。
このように、本問は「図記号」の知識と、「技能必須のリングスリーブの要領」を知っていれば、「大」スリーブの細かい規定を知っていなくても、解答を導けるという塩梅です。
わたしは、基本的に、文系ド素人は、「配線図」の難しい問題は「捨てる」べきだと考えています。ぶっちゃけ、一度、候補問題を組んでみないと、分からないことが多いからです。
しかし、本問は、「技能試験で絶対に出るところ」をちょっと予習しておけば、解ける問題となっています。
技能の勉強も兼ねて、何度か解いておきましょう。技能の勉強のときに楽になります。
なお、勉強方法等は「第2種電気工事士の独学」を…、
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 第2種電気工事士, 筆記H28後期, 2電工筆記‐過去問 | 2017年4月5日 12:12 PM |
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第42問・第43問は、「複線図」を完全に理解していないと解けない問題です。
ホント、即、技能の候補問題が組めるくらいに、「複線図」の要領に慣れていないと、本問は解けません。
従って、文系ド素人で複線図が苦手な人は、『捨て問』にして構いません。
「複線図」は、実際に技能の候補問題を解いて、ようやくシックリ来ることが多いからです。
わたしが受験生のときに、本問に遭遇したら、即捨てます。本問に時間を費やすくらいなら、計算問題に回します。
まず、本問を解くに当たっては、「単純化」するといいです。
蛍光灯がたくさん並んでいるので「???」となりがちですが、要は、赤点線で囲んだところだけを考えればいいだけです。
上を北とすると…、
東の「ロ」の電灯用に「2本の電線(要はケーブルが1本)」が…、
西の「イ」の電灯用に「2本の電線(要はケーブルが1本)」が…、
南の分電盤から「2本の電線(要はケーブルが1本)」が…、
ほいで、北のスイッチ群へ向かう電線「2本」と電線「2本」(要はケーブルが2本)ある、という塩梅です。
なお、ケーブルには、2心と3心とがある(反対に言えば、4心はない)ので、こういう利用となります。
当該問題の複線図は、以下の通りです。
複線図の書き方はいろいろあるので、以下は、一例です。
まず、電源線の「接地側電線」と電灯を結びます。(ここは白電線です。)
「電灯:イ」と「電源線」の接地側電線とをつなげます。
「電灯:ロ」と「電源線」の接地側電線とをつなげます。
「電灯:ハ」と「電源線」の接地側電線とをつなげます。
こうして、元の電源線を含めて、「4本」の電線が接続されることになります。(上の画像でいう赤丸のところです。)
次に、「電源線」の“非”接地側電線とスイッチをつなげます。(ここは黒電線です。)
上の画像で言う黒丸のところです。
なお、スイッチの「イ」「ロ」「ハ」間の接続は、おおむね、わたり線を使います。んなもんで、接続する電線は1本となります。
最後に、電灯とスイッチをつなげます。
「スイッチ:イ」と「電灯:イ」をつなげます。
「スイッチ:ロ」と「電灯:ロ」をつなげます。
上の画像で言う「灰色丸」のところです。
なお、「スイッチ:ハ」は、3路スイッチです。
第42問の答えは、「4本」用のコネクタが「1個」と、「2本」用コネクタが「3個」で、選択肢は「二」となります。
んで、第43問の答えは、2心のケーブルが2本なので、「ハ」と相なります。
本問は、文系ド素人にとっては、頭の痛い問題です。
先述したように、手に負えそうにないなら、「捨て問」でいいでしょう。
ですから、できなくても気落ちすることはありません。
正直、技能で「複線図」の練習をみっちりしていないと、解けないです。
ならばと、今の筆記の段階で「複線図」を練習するのは、つまり、数問有利になるためだけに、あのトレーニングをこなすのは、ぶっちゃけ言えば、費用対効果が悪すぎます。
わたしは、基本的に、文系ド素人は、「配線図」の難しい問題は「捨てる」べきだと考えています。実際、わたしも捨ててました。
というのも、一度、候補問題を組んで、実物で落としこんでいかないと、分からないことが多いからです。
筆記の合格点は6割であり、100点取る必要はまったくありません。
複線図が取れなくても、他に取れる問題はたくさんあるのですから、『捨て問』も一手です。他に活路を見出しましょう。
なお、勉強方法等は「第2種電気工事士の独学」を…、
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 第2種電気工事士, 筆記H28後期, 2電工筆記‐過去問 | 2017年4月5日 11:56 AM |
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第44問は、複線図がわかっていないと解けない「リングスリーブ問題」です。
ちなみにわたしは、「複線図」系統の問題は、『捨て問』にしていました。
理由は、『どのみち技能で勉強するんだし、筆記ではしなくていいや。失点は他でカバーできるし。』という塩梅です。
ま、とはいえ、完全に捨てるのではなく、「解けそうなら解くが、そうでないなら捨てて、他の問題でカバーする」方針で臨んでいました。
本問は、当該「解けそうなので取る」問題で、挑戦する価値は大です。
また、本問は、「技能試験で必要となることが、“みっちり”含まれている」問題です。
本問をマスターすれば、技能試験で“そこそこ”楽になるので、苦手な人も、粘り強く取り組んでください。
当該リングスリーブの問題では、“ドレッドノート”級に暗記しないといけないことがあります。
そのド暗記事項とは、リングスリーブの「小」と「中」の使い分けです。
これが頭に入っていないと、本問を解答できません。本問を制覇したい人は、まず当該使い分けを頭に叩き込むことになります。
なお、当該使い分け論点は、「技能試験で重大欠陥を取られる(間違うと即落ち)超重要事項」なので、今、ド暗記しても損は全くありません。
技能の予習を兼ねて、以下のことを灰色の脳みそに叩き込んでください。
技能試験では、リングスリーブの「小」と「中」を間違えると、その時点で「重大欠陥」で落ちます。ちなみに、当方、本試験で間違えて慌てて直した次第で、首の皮一枚で受かった口です。
『リングスリーブの「小」と「中」の使い分け』は、接続する電線の断面積で区別します。
キーとなる数字は「8」です。
断面積が「8mm2以下なら小」で…、
断面積が「8mm2超なら中」となっています。
まず、「8」の上下でリングスリーブが変わると、脳に刻んでください。
で、電線の断面積ですが、憶えるべきは、「IV線の1.6mm」と「IV線の2.0mm」の2つです。
技能ではこの2つの電線しか使わないので、この2つの断面積だけ、脳に刻みます。
「IV線の1.6mm」の断面積は、「約2mm2」です。
「IV線の2.0mm」の断面積は、「約3.5mm2」です。
接続する電線の断面積の合計値で、「小」か「中」かを使い分ける、ってな寸法です。
「刻印」の要領も、「重大欠陥」を取られて下手すりゃ即落ちなので、脳に刻む必要があります。
まず、種類を脳に刻みます。憶えるべき刻印は、「○(極小)」「小」「中」の3種類です。
圧着ペンチ(リングスリーブ用圧着工具)が手元にある人は、実物を手にしてみてください。上記3つの“ガッチャンコ”があるのがわかるかと思います。
持っていない人は、どのみち買うのですから、定番の「HOZAN 電気工事士技能試験セット S18」を注文しましょう。実物があると理解の深さが違います。
さて「刻印」の使い分けですが、意外にカンタンで、原則として、「小」スリーブには「小」の刻印を、「中」スリーブには「中」を刻印します。
言うなれば、「スリーブの種類のまんま」です。
しかし、原則があれば、例外があります。
その例外とは…、
「1.6mmと1.6mm」のときだけは、「○(極小)」で刻印。
…となっています。
例外はこれだけで、当該「1.6mmと1.6mm」だけ「○(極小)」で刻印する、を技能の勉強では脳に刻むことになります。
当該例外を詳しく言うと、1.6mm1本と、1.6mm1本なので、断面積は「2mm2+2mm2」の「4mm2」で、8mm2以下なので、ふつうなら、「小」スリーブに「小」で刻印することになるはずです。
しかし、当該「1.6mmと1.6mm」の場合だけは、例外的に「○(極小)」で刻印する、といった次第です。
ちなみに、技能では、当該「1.6mmと1.6mm」の接続が一番多いです。んなもんで、「1.6mmと1.6mm」は「小」スリーブだが、刻印は「○(極小)」と、憶えなくてはいけないのです。
ざっと、実例を挙げてみていきましょう。
たとえば、「1.6mmと1.6mmと1.6mm」の3本を接続する場合、「2mm2+2mm2+2mm2」の「6mm2」となるので、「リングスリーブは小」で「刻印は小」となります。
断面積は8mm2以下だから「小」となり、例外に当たらないんで、「刻印も小」となります。
たとえば、「2.0mmと1.6mm」の2本では、「3.5mm2+2mm2」の「5.5mm2」となるので、「リングスリーブは小」で「刻印は小」となります。
これも、断面積は8mm2以下だから「小」となり、例外に当たらないんで、「刻印も小」となります。
たとえば、「2.0mmと2.0mmと1.6mm」の3本では、「3.5mm2+3.5mm2+2mm2」の「9mm2」となるので、「リングスリーブは中」で「刻印は中」となります。
これは、断面積は8mm2超だから「中」となり、例外にも当たらないんで、「刻印も中」となります。
先も言ったように、刻印の例外「○(極小)」は、「1.6mmと1.6mm」のときだけであります。
…最初のうちは、頭がこんがらがりますが、単純な算数でしかないので、すぐ慣れます。
とにかく、重要な数字だけは憶えなくてはいけません。ここを憶えないと、当該筆記の問題も解けません。
さて、過去問に話を戻します。
「複線図」がわかる人はいいのですが、苦手な人は、具体的な「ケーブル」で考えるといいでしょう。
前もって言っておきますが、技能で出るケーブルには、電線が2本入っている「2心」と、3本入っている「3心」とがあります。
問題のケーブルを、ざっくり表示すると、下のような画像となります。
文系ド素人の人は、つなぎ方に混乱しているかもしれません。
お使いのテキストによって、「複線図」の書き方は微妙に異なっているので、それぞれ自身ので参考にしてください。
わたしの勉強したやり方だと…、
まず、「接地側電線(白)」を「電灯」と「コンセント」につなぎ…、
次に、「非接地電線(黒)」を「スイッチ」と「コンセント」につないで…、
ほいで、「残り」の「赤」と「電灯」をつなぐ、といった次第です。
「接地側」の「白」からつなぐ理由は、技能では「極性」という「重大欠陥」ポイントがあり、ここをクリアするため、とりあえず「接地側」を接続するのが恒例です。
んなもんで、「白」からつなぐ、といった塩梅で、本問では、配線用遮断器・電灯ニ・スイッチの「白」を3つ、接続することになります。
「黒」の接続は問題ないでしょう。そのとおり、「配線用遮断器」と「スイッチ」と「コンセント」の黒をつなぐだけです。(スイッチとコンセント間は、渡り線でつなぎます。)
「赤」がよくわからないかもしれませんが、第46問を参考にしてください。
第46問の問題設定では、「負荷に赤」とあります。負荷とは電灯で、電灯には赤でつなぐわけです。電灯側の配線ですが、「白」は先ほど「接地側」でつながっているので、自動的に「黒」と相なり、もう頭がてんてこ舞いでしょうが、「スイッチ:赤」と「電灯(ニ):黒」と相なります。
まあ、小難しい小理屈は技能で追うことにして、筆記では、このくらいでよいでしょう。
問題文の指示には、「電線はすべてIV1.6とする」とあります。
「IV1.6」とは、「1.6mm」の電線ってことです。
まとめましょう。
「白」で3本。
「黒」と「赤」で2本。
「黒」と「黒」で2本。
ぜんぶ「1.6mm」の電線なので、電線1本の断面積は、「約2mm2」です。
「白」のみの3本は、「2mm2+2mm2+2mm2」の「6mm2」で「小」スリーブで、刻印も「小」です。
「黒」と「赤」の2本は、「1.6mmと1.6mm」なので、「小」スリーブですが、刻印は例外の「○(極小)」となります。
「黒」と「黒」の2本も同じで、「1.6mmと1.6mm」なので、「小」スリーブですが、刻印は例外の「○(極小)」となります。
ようやく解答できます。
選択肢を見ると、速攻で「二」を消せます。「中」スリーブは使われていないからです。
そして、「イ」も即効で消せます。「○(極小)」が使われていないからです。
で、最終解答ですが、刻印は「小」1つに「○(極小)」2つです。
んなもんで、正解は「ハ」と相なる次第です。
いかがでしたか?本問は、文系ド素人にとっては、頭の痛い問題です。
わたしは、基本的に、文系ド素人は、「配線図」の難しい問題は「捨てる」べきだと考えています。ぶっちゃけ、一度、候補問題を組んでみないと、分からないことが多いからです。
しかし、本問は、「技能試験で絶対に出るところ」なので、ぜひとも、本問だけは練習しておくべきです。
まあでも、本試験まで時間がないなら、本問のような「複線図」問題は『後回し』か、最悪、『捨て問』でよいでしょう。
取れる勉強時間によって、「やる」か「やらないか」を選んでください。
ところで、筆記とはいえ、技能の勉強を少しでもしておくと、理解度が異なります。
どのみち買うのですから、技能用の工具と教材とを、筆記の段階で買っておくことを勧めます。
詳しくは「技能試験の教材」で述べていますが、読むのが面倒なら…、
工具は、定番メーカー:HOZANの「HOZAN 電気工事士技能試験セット S18」を…、
技能の材料には、候補問題の作り方を網羅したDVDの付く「準備万端(推奨・2回セット)」を使えば支障ありません。
テキストだけでは、やはり、きついです。文系ド素人は、実地教育が一番です。
なお、勉強方法等は「第2種電気工事士の独学」を…、
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 第2種電気工事士, 筆記H28後期, 2電工筆記‐過去問 | 2017年4月5日 11:25 AM |
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