登録販売者の試験科目「主な医薬品とその作用(通称:医薬品)」に登場する成分の試験対策ページ。本ページで述べるのは、「禁煙補助剤」です。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。
第12節「禁煙補助剤」は、本試験で「1問」出るか出ないかの出題率です。
なんだ1問前後か、と思った方は、誤った認識です。
テキストの禁煙補助剤のページ数は、おおよそ2~3ページ前後です。
当該「2~3ページ」で「1問」出るかもですから、「費用対効果」の高いところだと言えます。
出題されることも、“常識で判断できる”ことが多く、点数しやすくなっています。
優先順位は、「とても高い」です。
わりかしスグにマスターできるところなので、さっさと消化して、貴重な1点を確保してください。
禁煙補助剤の市販薬は、「ニコレット 96個」や「ニコチネル パッチ20 14枚」などがあります。
禁煙補助剤の頻出論点に、その「種類」があります。
禁煙補助剤には、「咀嚼剤」と「パッチ製剤」の2種類があり、それぞれの特徴がよく問われます。
「咀嚼剤」の禁煙補助剤は、「噛むことで口腔内でニコチンが放出され、口腔粘膜からニコチンが吸収され、循環血液に移行します。
本試験のひっかけでは、「咀嚼剤のニコチンは、消化管から吸収される」などと出ます。「口腔粘膜」ですので、間違えないように。
次に、「パッチ製剤」の禁煙補助剤は、「1日1回、皮膚に貼付することで、ニコチンが皮膚を透過して血中に移行します。
当該「パッチ・・・皮膚吸収」が、問われる公算が大なので、しっかり憶えておきましょう。
また、「数字」は、常に狙われているので、「1日1回」のところも、要チェックです。たとえば、「1日2回」は、当然、誤りです。
手引きの「使用上の注意」を抜粋しておきます。
以下のどれも…、
・咀嚼剤は、ガムのように噛まず、断続的にゆっくり噛む必要がある。
・ニコチンの過剰摂取を防ぐため、咀嚼剤は1日2個以上の使用を避ける。
・大量に使用したからといって、禁煙達成が早まらない。
・禁煙時の離脱症状により、うつ症状を悪化させることがあるので、うつ病と診断された人は使用を避ける。
・摂取したニコチンが乳児や幼児に影響を及ぼすことがあるので、妊婦や母乳を与える女性は注意する。
・急性期脳血管障害、重い心臓病などの基礎疾患のある人は使用を避ける。
…出題実績があります。
その他の注意を抜粋しておきます。出題実績あります。
・禁煙補助剤は、完全に喫煙をやめてから使用する。
・コーヒーや炭酸飲料は、ニコチンの吸収が低下するので、それらの摂取後の使用を避ける。
・重度のニコチン依存は、専門医を受診する。
「相談すること」を、挙げておきます。
以下に該当する人は…、
・心臓疾患(心筋梗塞、狭心症、不整脈)、
・脳血管障害(脳梗塞、脳出血時等)、
・バージャー病(末梢血管障害)、
・高血圧、
・甲状腺機能障害、
・褐色細胞腫、
・糖尿病(インスリン製剤を使用している人)、
・咽頭炎、
・食道炎、
・胃・十二指腸潰瘍、
・肝臓病の診断を受けた人
・腎臓病の診断を受けた人
…「使用している治療薬の効果に影響を生じたり、症状を悪化させる可能性がある」ため、使用前に、医師・薬剤師等に相談することになっています。
たくさんあるので、ガチ暗記は厳しいです。できる範囲で見ておきましょう。
なお、「東京都 R2 第93問」に、「糖尿病」が出題されています。
禁煙補助剤は、こんな風に出題されています。
① 口腔内が酸性になるとニコチンの吸収が低下するため、コーヒーや炭酸飲料などを摂取した後しばらくは使用を避けることとされている。
② 高血圧の診断を受けた人が使用すると、高血圧治療薬の効果に影響を生じたり、症状を悪化させる可能性がある。
③ 使用期間は6ヶ月以上を目途に長期間に亘って使用することとされている。
④ 禁煙補助剤は長期間にわたって使用されるべきものでなく、添付文書で定められた期限を超える使用は避けるべきである。
⑤ 喫煙を完全に止めずに使用することとされている。
⑥ ニコチンを有効成分とする禁煙補助剤は、妊婦又は妊娠していると思われる女性、母乳を与える女性では、胎児又は乳児に影響が生じるおそれがあるため、使用を避ける必要がある。
⑦ 非喫煙者では、一般にニコチンに対する耐性がないため、禁煙補助剤を使用しても、吐きけ、めまい、腹痛などの症状は現れにくい。
⑧ 副作用として、口内炎、喉の痛み、消化器症状(悪心(おしん、吐き気のこと)、嘔吐、食欲不振、下痢)などがある。
…といった感じで出題されます。
先の○×問題の解説です。
①の「口腔内が酸性になるとニコチンの吸収が低下するため、コーヒーや炭酸飲料などを摂取した後しばらくは使用を避けることとされている」ですが、正しい記述です。
当該論点は、本当によく出ます。コーヒーダメ・炭酸飲料ダメと、確実に覚えておきましょう。
よって、①は、「○」となります。
②の「高血圧の診断を受けた人が使用すると、高血圧治療薬の効果に影響を生じたり、症状を悪化させる可能性がある」ですが、そのとおりの記述です。
よって、②は、「○」となります。
なお、禁煙補助剤は、先の高血圧のほか、心臓疾患などを悪化させることがあるので、「医師に相談すること」となってます。
テキストにはずらずらっと。「相談すること」の疾患名が出ています。
ガチ暗記は無用ですが、何回も目を通しておきましょう。出題実績があるところです。
③の「使用期間は6ヶ月以上を目途に長期間に亘って使用することとされている」ですが、誤りです。
基本的に、禁煙補助剤は、長期間使用すべきではないものです。長期間使用するということは、“禁煙”になってないですね。
また、一般用医薬品に共通する注意事項である「長期連用ダメ」からも、判断できるかと思います。
よって、③は、「×」となります。
④の「禁煙補助剤は長期間にわたって使用されるべきものでなく、添付文書で定められた期限を超える使用は避けるべきである」ですが、その通りの記述です。
先の③のテーマである「使用期間の是非」は、こんな風にも、出題されるといった次第です。
よって、④は、「○」となります。
⑤の「喫煙を完全に止めずに使用することとされている」ですが、全くの誤りです。
喫煙をやめてからが、禁煙補助剤の登場です。
つーか、喫煙していると、ニコチンの過剰摂取になってしまいます。
よって、⑤は、「×」となります。
⑥の「ニコチンを有効成分とする禁煙補助剤は、妊婦又は妊娠していると思われる女性、母乳を与える女性では、胎児又は乳児に影響が生じるおそれがあるため、使用を避ける必要がある」ですが、その通りです。
よって、⑥は、「○」となります。
⑦の「非喫煙者では、一般にニコチンに対する耐性がないため、禁煙補助剤を使用しても、吐きけ、めまい、腹痛などの症状は現れにくい」ですが、誤った記述です。
事態は「逆」です。
非喫煙者は、ニコチンへの耐性がないので、当然、吐き気等が現れやすくなります。
んなもんで、禁煙補助剤が誤って使用されることのないように注意すべきです。
よって、⑦は、「×」となります。
⑧の「副作用として、口内炎、喉の痛み、消化器症状(悪心(おしん、吐き気のこと)、嘔吐、食欲不振、下痢)などがある」ですが、そのとおりです。
禁煙補助剤には、上記のような副作用があります。
よって、⑧は、「○」となります。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、
過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。
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