消防設備士 甲種4類(甲4)の公式過去問の、第28問目の解説。本問は「構造機能・整備点検」の問題で、P型受信機の非火災報の問題です。当該論点は、あまり出ないため、解けない人もいるはずです。まあでも、消去法で選択肢を絞っていけば、運よく取れる可能性が大です。
(クリックして拡大。)
本問のレベルは「難」です。
P型受信機で、非火災報が出た場合の復旧を問う問題ですが、あまり、出題実績がないので、解けない人も多いはずです。
ぶっちゃけ、解けなくても、仕方がないです。他に頻出問題は多々あるので、そちらで合格点を確保しましょう。
まあ、本問は、消去法でおかしな選択肢を潰して、後は「運を天に任す」で解答しましょう。
なお、本試験では、本問のような難問は「後回し」で、他の解ける問題・取れる問題から解答してください。本問に大きな時間を割いてはいけません。
本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。
先述したように、本問は、定番の論点ではありません。
即答できないので、消去法で選択肢を絞っていきます。
選択肢1の「火災復旧スイッチを手動で操作」ですが、それっぽい感じがします。
「火災復旧スイッチ」とは、受信器が作動状態になったときに、これを元に戻すスイッチです。
「非火災報」であっても、受信器は作動します。いちおう、「○」としておきましょう。
選択肢2の「感知器が復旧すれば自動的に復旧」ですが、こういう便利なものなのでしょうか?
何らかの処置を、受信器側でする感じがします。
そもそも、感知器がつぶれてしまって、火災信号を発信しなくなり、名目上の「復旧」がなされてしまうことも考えられます。そうすると、「感知器の復旧で、受信器の自動的な復旧」は、危惧を抱きます。
んなもんで、とりあえず、選択肢2は「△」としましょう。
選択肢3ですが、「電源の主スイッチを切らないと復旧しない」ですが、これは、常識的に考えて、「×」と思われます。
テレビじゃないんだし、電源切ればいいってわけじゃないと思います。
そもそも、受信器が作動した場合、いちいち主電源を切って復旧するのは、設計ミスじゃないでしょうか?
また、電源を切ったときに、偶然にも、火災が生じないとは限りません。
選択肢3は、こういう類推からも、おかしいなと思われます。
選択肢4の「発信器の操作によって復旧」ですが、これも、変です。
発信器は、そもそも、ベルか電話くらいしかない装置です。
しかも、「発信器の操作」で復旧できるとしたら、意図せぬ偶発的なことで、受信器の発報や警告等を阻害する可能性があります。
選択肢4も、とりあえず、「×」と考えられそうです。
先述したように、本問は「難」なので、解けなくても仕方ありません。
選択肢の3と4は、常識的に考えると、おかしいので、消去します。
残るは選択肢の1と2です。
正解は選択肢1で、「火災復旧スイッチを手動で操作して復旧」させます。
答え:1
本問のテーマの「火災復旧スイッチ」ですが、よく出る規定は、「はね返りスイッチ」と「火災表示試験」に用いるところです。
それぞれ、テキストで確認しておいてください。
公式のPDF過去問は、ノートPCやスマホで見ることはできます。
しかし、本格的な“問題演習”となると、「タブレット」での閲覧が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。
スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボード等が邪魔で、問題を解くのに集中できない、といった塩梅です。
当方は、PDF形式の過去問は、12インチのタブレット(thinkpad helix2)で閲覧しています。
PCと違って周辺がごちゃごちゃしないので、普通に「紙」の過去問を解くような感じに、問題演習ができる、といった次第です。
こんな次第で、PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の利用を勧めます。
なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。
アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安いので、コストパフォーマンスが秀逸です。もちろん、PDFの閲覧もできます。
とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れて倍時間がかかります。
受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。
インチ数は8インチから10インチくらいが適当です。
戸惑うかもしれませんが、消防設備士の甲種4類・乙種4類とも、同じ教材を使います。
教材のよい点・わるい点等の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのがメンドクサイ人は、定番の下記教材を使えば間違いありません。
一口で言うと、テキストは定番の「わかりやすい! 第4類消防設備士試験」を…、
問題集は、姉妹本の「本試験によく出る! 第4類消防設備士試験」でそろえます。
甲種受験の方は、「4類消防設備士 製図試験の完全対策」を追加します。
テキストと問題集は、消防設備士試験の定番シリーズで、試験会場では多くの人が使っていました。当方、甲4のみならず、乙6・乙7でもお世話になりました。
乙6の使用教材については、「教材レビュー」に詳述してますが、読むのがメンドウな方は…、
テキストは「わかりやすい! 第6類消防設備士試験」を…、
問題集には「本試験によく出る! 第6類消防設備士問題集」を使います。
わたしの受けた試験では、受験生の3~4割が本書を使っており、わたしも本書の利用者でした。
フル免除だと、試験問題は10問しかないので、テキスト1冊で十分です。問題集は要らないです。
テキストには、定番シリーズの「わかりやすい! 第7類消防設備士試験」を使えばいいです。
わたしは、当該テキスト1冊で、構造・機能(規格)100%、法令75%で合格でした。
本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。
通勤・通学中にどうぞ。
1問:消防設備士の義務・・・「ふつう」。
2問:基準法令の遡及適用・・・「ふつう」。ひっかけ注意。
3問:防火対象物・・・「難」。
4問:届出・検査・・・「やさしい」。1点候補。
5問:免状の亡失・再交付・・・「ふつう」。
6問:消防計画・・・「ふつう」。
11問:設置義務・・・「ふつう」。語呂必須。
28問:P型1級の非火災報・・・「難」。
32問:感知器・発信機・・・「やさしい」。
実技‐終端抵抗・・・「ふつう」。
製図・・・「やさしい」。取らんとダメ。
1問:特定防火対象物・・・基本中の基本問題。「やさしい」。
2問:複合用途防火対象物・・・「普通」。取るべき。
3問:検定制度・・・「ふつう」。絶対問題。
4問:消火設備・・・「ふつう」。絶対問題。
5問:命令受領者・・・「ふつう」。取れる。
6問:定期点検・・・「ふつう」。
7問:消防設備士・・・「ふつう」。
11問:警戒区域・・・基本中の基本問題。「やさしい」。
33問:煙感知器・・・「ふつう」。必須問題。
38問:受信器・・・「やさしい」。余裕。
実技:各感知器・・・「ふつう」。取りたい。
旧実技(R3):煙感知器・・・「ふつう」。取りたい。
13問:地下街の消火器・・・「ふつう」。
29問:消火器の性能・・・「やさしい」。
41問:安全栓・・・「やさしい」。基本問題。
実技:消火器構造・・・「ふつう」。取れる。
14問:設置基準・・・「ふつう」。
42問:警戒電路の電圧・・・「難」。
消防設備士に関するこまごましたことは、たとえば、「危険物取扱者・消防設備士の合格証(試験結果通知書)に有効期限はない=合格はずっと有効」とかの記事を、ブログにも投稿しています。
興味のある方は、「消防設備士:ブログ記事」をばご参考ください。
★みんなとシェアする