消防設備士:甲種4類合格体験記

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 消防設備士:甲種4類の合格体験記です。

データ的なこと

・受験回数/1回。レベル的に普通ですが、製図がきついです。

・受験勉強期間/1ヶ月(後述)

・使用テキスト・問題集/テキストは『わかりやすい! 第4類消防設備士試験』、問題集は『本試験によく出る! 第4類消防設備士試験』、製図用に『4類消防設備士 製図試験の完全対策』を利用。詳しくは「教材レビュー」まで。

・予算/教材費+受験料+雑費で、総計16,000円強の費えでした。

胃が痛くなった試験

 

 得点は、筆記が「95%」で、実技が「81%」でした。

 電工受験組です(第2種電気工事士で甲種の受験資格を得て、試験免除を受けたグループのこと)。

 受験の発端は、『電気工事士があると、試験科目の一部免除が受けられる』からという、常人にはわからない理由からです。

 電気工事士の資格を持っていると、甲種4類の筆記試験は、なんと、45問中22問が免除されます。

 免除率は49%。試験問題の半分がパスですからものすごい数字です。

 当該49%免除という数字に魅了されて、消防設備士甲種4類の受験に到ったのでした。

 ま、消防設備士にはそこそこの求人数もあるし、必置資格だし、設備系資格だし、という思惑があったのも事実なのですが、やはり、「49%免除」という言葉の持つ“楽に資格が取れそう、ウヒヒ”の方が強かったのでした

 しかし、思惑は思いっきり外れ、胃の痛くなった試験となりました。

「機能・構造」と「工事・点検」に胃がシクシク

 結論から言うと、「楽に取れそうじゃん」の思惑は、思いっきりハズレました。

 楽できるどころか、1ヶ月しか勉強期間を見てなかったので、胃の痛くなる強行軍となってしまいました。

 試験問題の半分が免除されるよ!なんて目にしたら、(まあ、1ヶ月くらいで大丈夫かな~)と考えてしまいますよ。

 電工免除の詳細は、「消防設備士甲種4類・乙種4類の、電気工事士免除の実態」で述べているのですが、かいつまんで言うと、免除対象の試験科目は筆記では出題されないが、実技でおもっくそ出題されるので、どのみち勉強しないといけなかったのでした。

 このことに気づいたのは、本試験前2週間です。免除されない科目の勉強が一通り終わって、ようやく実技となったときでした。

 実技の問題を解き始めて仰天しました。

 見たことも聞いたこともない文言で、問題文が埋まっています。

 慌てて学習計画を変更し、時間不足で胃を痛くしながら、そして、睡眠を削りながら、机に向かう羽目に到りました。

 結果的に1ヶ月合格ですが、3ヶ月以上は必要です!!

 先のリンク先でも強調していますが、電工免除組は、試験を絶対に甘く見ないでください。

 下の画像は、本試験前日のテキストと問題集です。ふせん=未消化・未確認・要復習事項なので、胃が痛くなるのもうなずけます。

 

「製図」に胃がシクシク

 学科や製図は、言うなれば、普通の択一式試験の勉強でいいのです。

 しかし、甲種には、全く異質で全く傾向の変わる「製図」が出題(図上に書き込む作成系の問題)されます。

 設計図とか製図的な作業に慣れているなら、余裕なのでしょうが、未経験だとホント「???」で、「こ、これでいいの?」「ここに配線する意味はあるの??」で、不安だらけでした。

 そして、自分の解答が正しいのかどうか、確証がもてないのも、胃痛の要因でした。

 というのも、感知器の設置基準さえ要は満たしていさえいればいいので、答えは「いくつもできてしまう」のです。これがまた、不安を駆り立て、時間も競っていたことから、胃が余計に痛くなりました。

 下の画像は、苦悶の跡が見える製図問題集です。今見返しても、胸がざわつきます。

 

やっててよかった製図問題集

 先も言ったように、「製図」に不安を抱えながらの受験でした。

 本試験では、「光電式分離型感知器」の製図が出題されたのですが、頭と腕が一瞬止まりました。

 感知区域の設定がちょっと捻られた問題で、(あれ、こんなところに壁があると、感知器はココとココとココに置くことにけど、かなり密になるよなー、おかしいなー、こんなにたくさん置くか??)と、なったのでした。

 光電式の製図は、何回も解いたはずなのに、ちょっと手口を変えられるとアレレとなってしまい、軽いパニックに陥ったのでした。

 結果的に、試験ではうまく混乱から立ち直ることができたので、失点は最小限におさえられました。つくづく、問題演習をしたかいがありました。

 製図で失点をしなかったことが、1ヶ月で合格できた最要因だったと肌で感じています。

 甲種受験の方は、製図の問題集「4類消防設備士 製図試験の完全対策」で問題演習をしておくことを薦めます。本試験で捻られた問題に遭遇して、硬直しないためにも。

基本的なアドバイス

 「製図」以外は、普通の勉強でいいです。

 危険物取扱者等のように、テキストを読む→問題を解く→憶える・憶え直す→復習する、でOKです。

 テキストと問題集で、問題演習を2~3回やっておけば、「製図以外」は万全です。

 乙種には製図が出ないので、上記の基本的な勉強でOKです。でも、甲種は、必ず製図対策を採っておきましょう。

 ま、詳細な勉強方法は、「消防設備士の独学」を見てください。

消防設備士のこまごましたもの

 教材の良し悪しについては、「教材レビュー」をお読みください。

 消防設備士に関するこまごましたことは、たとえば、「電気工事士免除の実態」とかの記事を、ブログにも投稿しています。

 興味のある方は、「消防設備士:ブログ記事」をばご参考ください。

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