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軽微作業(電気工事士でなくてもできる作業)の憶え方3-「600V以下」:第2種電気工事士の筆記・法令-電気工事士法

「軽微作業(電気工事士でなくてもできる作業)」は、電気工事士法で、そこそこの出題実績があります。

本論点の攻略方法の3つ目は、「600V以下で、仮判断」です。

「軽微作業」の記事一覧はこちら。

600V以下は、だいたい軽微作業

結論から言うと、選択肢に「600V以下うんぬん」とあれば、「軽微作業」だと『仮』判別します。

「軽微作業(電気工事士でなくてもできる作業)」には、「600V以下のホニャララ…」といったように、「600V以下」という文言が付された作業が多いです。

たとえば…、

電圧600V以下で使用する差込接続器、ねじ込み接続器、ソケット、ローゼット、その他の接続器、または、電圧600V以下で使用するナイフスイッチ、カットアウトスイッチ、スナップスイッチその他の開閉器にコード又はキャブタイヤケーブルを接続する作業」とか…、

電圧600V以下で使用する電気機器(配線器具を除く)または電圧600V以下で使用する蓄電池の端子に電線(コード、キャブタイヤケーブル及びケーブルを含む)をねじ止めする作業」とか…、

電圧600V以下で使用する電力量計若しくは電流制限機またはヒューズを取り付け、または、取り外す工事」です。

だから、選択肢に、「600V以下うんぬん」とあれば、「軽微作業」と『仮』に判別する、という塩梅です。

ぬるい問題なら、これだけで正解です。

しかし、この憶え方の利用には、注意が必要です。

なぜ、『仮』なのか?

まず、「仮」に判別するところに、注意してください。

なぜ、「“仮”判別」なのかというと、その後で、いくつかの考察が必要になるからです。

まず、ひっかけ問題の存在があります。

たとえば…、

600V以下の電気機器の電線相互を接続する作業」

…です。

選択肢の後半に注意してください。

「600V以下=軽微作業」と断定すると、こういうひっかけ問題に、足を掬われます。

「電線相互を接続する作業」は、ボルト数に関係なく、独占業務(電気工事士しかできない作業)でした。

ですから、「600V以下云々」に飛びつくと、「×」になるという塩梅です。

こんな風に、「600V以下」をエサに、受験生をひっかけてくる可能性があるので、くれぐれも、選択肢を、丁寧に読んでから、使うようにしてください。

補足:接地線に注意

混乱しやすいのが「接地線」がらみです。

「600V以下の電気機器に接地線を取り付ける作業」は、軽微作業です。

対して…、

「600V超の電気機器に接地線を取り付け(取り外し)作業や、接地極を地面に埋設する作業」は、電気工事士の独占業務です。

600V“以下”の接地線作業は、軽微作業です。

600V“超”の接地線作業は、独占業務です。

「以下」か「超」かで、軽微作業か独占業務かに分かれるので、整理して憶えてください。

「以下」と「超」の数字にも、注意!

当該規定は、「言葉の使い分け」も含んでいるので、さらに要注意です。

たとえば、600ボルトの洗濯機に接地線を取り付ける行為は、独占業務でしょうか?軽微作業でしょうか?

答えは、「軽微作業」です。

「以下」は、その数字を含みます。

「600ボルトの洗濯機に接地線を取り付ける」は、600V以下に該当するので、「軽微作業」です。

次の例題を、見てみましょう。

「600ボルトの洗濯機に接地線を取り付けるのは、電気工事士でなければならない」

…といった感じに、捻りが加わると、どうでしょうか?

答えは「×」です。

「超」は、その数字を含みません。

電気工事士の独占業務となるには、「600V超」のときです。

よって、601V~の電気機器への接地線工事が、電気工事士の出番と相なります。

「600ボルトの洗濯機」ですから、独占業務ではなくて、軽微作業となります。

こんな風に、「以下」か「超」の使い分けの出題も予想されます。

用途を、「法律用語のコツ:以下・以上・未満・超える」で、確認しておいてください。

まとめ

当該軽微作業の論点は、いくらでも問題ができてしまいます。

1つだけ、注意喚起をしておきます。

法律の深みに入ってはいけません。

電気工事士の仕事は、電気工事の欠陥をなくすことです。

法律の文言に拘泥することは、電気工事士の職責ではありません。

過去問を解いて頻出事項を押さえたら、深追いせず、他の論点を見ていきましょう。

ブログ一覧:2電工筆記‐軽微作業」に挙げた、3つの憶え方を駆使すれば、まず、1点は取れると思います。

軽微作業(電気工事士でなくてもできる作業)の憶え方2-「暗渠は注意」:第2種電気工事士の筆記・法令-電気工事士法

「軽微作業(電気工事士でなくてもできる作業)」は、電気工事士法で、そこそこの出題実績があります。

本論点の攻略方法の2つ目は、「暗渠は注意。個別に憶える」です。

「軽微作業」の記事一覧はこちら。

暗渠の規定は、個別に憶える。

先の「軽微作業(電気工事士でなくてもできる作業)の憶え方1-「テキストに詳しい説明があったか~?」にて、テキストの掲載の有無で判別する方法を紹介しました。

しかし、これが通用しない規定があり、それが、「暗渠」です。

結論から言うと、「地中電線用の暗渠または管を設置し、または、変更する工事は、軽微作業である」と、丸暗記してください。

地中埋設工事と、混同しないこと!

注意してほしいのは、「電気工事」の「地中埋設工事」です。

両者とも、同じ埋めたり掘ったりする工事ですが、「暗渠の設置工事」と、「地中埋設工事」とを、混同しないでください。

地中埋設工事は、いうまでもなく、電気工事士の独占業務です。

対して、暗渠の設置工事は、軽微作業であり、電気工事士でなくてもできる作業となっています。

混乱しやすい

たとえば、「地中電線用の暗渠または管を設置し、または、変更する工事は、電気工事士でなくてはできない」なんて選択肢に、遭遇したとしましょう。

この場合に、憶え方の「こんなの、テキストに載ってたか~?」を使ってしまうと…、

(あれー、何か、埋める工事があったよなー)とか…、

(道路みたいな重量のかかるところは、1.2メートル以上に埋設で、庭的なところは、0.6メートル以上の深さだったよなー)…、

…と、こんな風に考えてしまい、「○」と判別しかねません。

しかし、「地中電線用の暗渠または管を設置し、または、変更する工事」は、軽微な作業です。

当該規定だけは、「こんなの、テキストに載ってたか~?」が使えませんので、先述したように、暗渠は軽微くらいに、丸暗記してください。

第2種電気工事士ではできない電気工作物の工事:第2種電気工事士の筆記・法令-電気工事士法

論点の「第2種電気工事士ではできない電気工作物の工事」で、憶えるべきことは、たった「1つ」です。

自家用電気工作物は、できない

憶えることは、「第2種電気工事士は、自家用電気工作物の工事ができない」という1点です。

テキストには、「500kw未満の需要設備」やら「ネオン工事」やら「非常用予備発電装置」やらが、クタクタ書かれていますが、無視してください。

2電工の試験には、ほとんど、出ないからです。

過去問対策1‐これだけ

過去問を解く際は、先の「第2種電気工事士は、自家用電気工作物の工事ができない」を、そっくりそのまま、選択肢に、当てはめてください。

いいですか、「自家用電気工作物」は、何であろうと、2電工はできません。

ネオン工事・非常用予備発電装置工事

テキストには、ネオン工事やら非常用予備発電装置について、述べられていると思います。

端的に言うと、以下の通りです。

“自家用電気工作物”のネオン工事は、「自家用電気工作物」ですから、当然、第2種電気工事士では、不可です。

“自家用電気工作物”の非常用予備発電装置の工事も、「自家用電気工作物」ですから、第2種電気工事士ではできません。

これに対して…、

一般用電気工作物のネオン工事なら、第2種電気工事士で“可能”です。

一般用電気工作物の非常用予備発電装置の工事なら、第2種電気工事士で“可能”です。

結局のところ、試験問題の大半は、「自家用電気工作物」か「一般用電気工作物」を問うているだけです。

ネオンやら何やらの『迷彩』にひっかからず、選択肢を判別するようにしてください。

過去問対策2‐ひっかけ注意

先述しましたが…、

自家用電気工作物・・・2電工だと不可。

一般用電気工作物・・・2電工で可能。

…が、よく出るところと述べました。

しかし、敵もさるもので、「自家用電気工作物」の「地中電線用の管の設置工事」は、第2種電気工事士でできるかどうかを問う選択肢がありました。

「自家用電気工作物」とあるので、反射的に「第2種電気工事士ではできない」と考えた受験生を罠に陥れる、すばらしい引っかけ問題だと思います。

わたしも引っかかって、「アレレ」となったのですが、よくよく思い返せば、「地中電線用の管の設置工事」は、素人でもできる工事(=軽微作業)でした。

こんな風に、出題者も、応用的な問題を出す傾向があります。

落ち着いて選択肢を読んで、出題者の罠に、陥らないようにしてください。

補足‐資格

最近の過去問では見かけませんが、以下の「資格」論点は、出題可能性があるので、押えておきましょう。

「自家用電気工作物」の工事には、「第1種電気工事士」の資格が必要です。

次に、「自家用電気工作物のネオン工事(500kw未満の需要設備)」と、「自家用電気工作物の非常用予備発電装置(500kw未満の需要設備)」です。

この2つは、「自家用電気工作物」なので、ふつうの2電工では、工事ができません。

しかし、2電工でも、それに対する資格を取れば、例外的に、“自家用電気工作物”の工事が可能となります。

必要な免許は…、

自家用電気工作物のネオン工事・・・「特殊電気工事資格者(ネオン工事)

自家用電気工作物の非常用予備発電装置工事・・・「特殊電気工事資格者(非常用予備発電装置工事)

…となっています。

あまり出ませんが、余裕があるなら、ここまで押えておきましょう。

なお、勉強方法等は「第2種電気工事士の独学」を…、

独学向け教材については、「筆記試験の教材」と「技能試験の教材」をばお目汚しください。