独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

第47問:地中配線工事の写真鑑別‐平成28年後期筆記‐第2種電気工事士の過去問解説

第47問は、平成28年後期の筆記試験で、最もカンタンな“取れる”問題となっています。

少々頭を使えば、正解を導ける問題です。

2電工の筆記では、こうした“常識的な問題”もあるので、絶対に落とさないようにしましょう。

本問は、一種のボーナス問題です。

解説

本問の「地中配線工事」は、小難しく考える必要はありません。

金属管を埋めちゃ、錆びるからダメだろ』と、常識的な判断ができればそれでOKです。

言うまでもなく、答えは「二」の「金属管」です。

説明

念のため、選択肢の写真それぞれを述べると…、

「イ」は、「ケーブル標識シート」です。

「ロ」は、「FEP管(波付硬質合成樹脂管)」です。

「ハ」は、「CVケーブル」です。

「二」は、「金属管」です。

補足説明

「イ」の「ケーブル標識シート」は、何気にアレレとなりかねない盲点事項です。

テキストの該当ページには、重要な工具が目白押しなため、そちらにばかり目が行ってしまい、この標識シートを見落としがちです。テキストの写真はどれも出る可能性があるので、丁寧に見ておきましょう。

言うまでもありませんが、当該標識シートは、「この下に」の文言どおり、地中埋設工事に使います。

「ロ」の「FEP管」は、何気に身近で見かけます。

マンション住まいの人は、建物に付属する「植え込み」を探してみてください。ぽろっと埋まっているFEP管を、野良猫のフンと一緒に見つけることができるでしょう。

なお、FEP管については、「電線管の種類と記号の憶え方2‐PF管とCD管・VE管・HIVE管・FEP管」も、参考にしてみてください。

また、当該FEP管は、頻出事項なので、必ずその姿形と名前と用途とを押さえておきましょう。

「ハ」の「CVケーブル」は、実物を見れば、(ああこれか)となるのですが、本試験ような、数センチ大の写真では、何が何やらわからないはずです。

本試験では、当該選択肢のCVケーブルがわからなくても、仕方ありません。ルーペでもないとわからんですわ。

当該CVケーブルも地中埋設工事に使います。

まとめ

本問は、正面から解くよりも、「電気工事の当たり前」を前面に押し出したほうがいいです。

先述したように、「地中に金属管は、錆びるからダメだろ」で、常識的に考えれば、正解できるはずです。

ただ、本試験では、いつもと違う精神状態になっているので、深追いしないこと・難しく考えないことが大事です。

たとえば、わたしなんかは、「イ」の「ケーブル標識シート」に引っかかってしまい、(こんなもん使ったけ?)と思った口で、危うく間違うところでした。

普段は判断できることでも、本試験では、うまく判断できないこと”もあります。

油断大敵です。本試験での精神状態も踏まえて、しっかり復習しておきましょう。

なお、勉強方法等は「第2種電気工事士の独学」を…、

独学向け教材については、「筆記試験の教材」と「技能試験の教材」をばお目汚しください。

第48問:工具写真鑑別‐平成28年後期筆記‐第2種電気工事士の過去問解説

第48問は、写真鑑別の中では割かし「難」の問題で、紙の上だけの勉強になりがちな文系ド素人は厳しいです。

というのも、選択肢の工具を、1回でも触っていないと、判別できないからです。

反対に言うと、「知っていたら」、「ここにこれを使うのはありえない」という形で、正解が導けるのです。

本問は、技能試験の必須工具である、「ロ」のリングスリーブ用圧着工具を、触れたことがあるなら、正解に漕ぎ着けます。

技能試験の教材」でも述べているのですが、技能用の工具は、どのみち買うことになるので、筆記のときから買っておくことを推奨します。

推奨工具:HOZAN 電気工事士技能試験セット S18

解説

本問のポイントは、「14mm2のIV線を接続」するところです。

ですから、「太い電線を圧着接続するとき」に使われる「手動油圧式圧着器」を使うことになります。

反対に言うと、「細い電線を圧着接続するとき」に使う工具は、使わない、といった塩梅です。

ですから答えは、すなわち、問題の施工に“不適切なもの”は、「ロ」と相なります。

説明

本問のポイントは、「ロ」の「リングスリーブ用圧着工具」と、「二」の「手動油圧式圧着器」の“使い分け”です。

「ロ」の「リングスリーブ用圧着工具」は、「細い電線を圧着接続するときに使う工具」となっています。

技能試験では、「1.6ミリ(まれに2.0ミリ)」のIV線を接続しまくるのですが、その作業に当該リングスリーブ用圧着工具が使われます。

「1.6ミリ」ですから「半径は0.8ミリ」なので面積は「0.8*0.8*3.14」で「約2mm2」です。

対して、本問の舞台は、断面積「14mm2」となっています。

約2mm2 VS 14mm2

太さに7倍もの開きがあるわけで、言うなれば、にんじんを切るのに牛刀を使うような如しです。

んなもんで、本問は、「電線を接続する工具」であるけれども、「対象電線の太さ」が合わないので、「ロ」のリングスリーブ用圧着工具が不適切となる次第です。

なお、当該リングスリーブ用の圧着工具は…、

…となっており、問題文の太さの電線は、まず使えません。

実物を触っておく

本問は、文系ド素人キラー問題です。

というのも、「二」の「手動油圧式圧着器」も、「ロ」の「リングスリーブ用圧着工具」も、『同じ、電線の接続器具』であるところです。

ぶっちゃけ、テキストだけの勉強では解けないはずで、実際に器具に触ったことがないと、判別できないと思います。

一度でも、当該「リングスリーブ用圧着工具」を操作していれば、「14mm2」もの太さの電線をはさむ「口径」がないのがわかるはずなので、「ロ」はありえない、となる次第です。

ホント、実物さえ触っていれば、どこでガッチャンコするんだよっ!的な突っ込みが思わず出るほど、即答できてしまいます。

補足解説

「イ」の「ケーブルカッター」は、その名の通り、太い電線やケーブルを切る際に使う器具です。

「ハ」の「電工ナイフ」は、被膜を剥ぎ取るときに使われます。当該電工ナイフも、技能試験用の工具にあるので、触っておくべきです。

「二」の「手動油圧式圧着器」ですが、これは、技能試験用の工具には入っていません。

しかし、ホームセンター等の専門店で置いているはずなので、一度、触っておきましょう。今後、絶対に間違わないはずです。

写真では同じような大きさに見えますが、実物は大きさが全く違います。

まとめ

本問は、『実物さえ知っていれば、カンタンに解ける』問題です。

反対に言うと、『実物を知らないと、もの凄く難しい』問題という次第です。

最近の試験では、こうした「実物問題」が増えています。テキストだけの勉強には、限界があります。

下手に写真を見て憶えるより、実物で勉強する方が、圧倒的に点になります。

まず、工具はどのみち必要になるので、定番の「HOZAN 電気工事士技能試験セット S18第2種電気工事士の独学」を…、

独学向け教材については、「筆記試験の教材」と「技能試験の教材」をばお目汚しください。

第49問:器具写真鑑別‐平成28年後期筆記‐第2種電気工事士の過去問解説

第49問は「知識問題」なので、文系ド素人は確実に得点したい問題です。

この1問が取れれば、難解な電気理論を1問捨てることができます。

本問は、図記号の正確な知識があれば、それで正解できます。ほぼ毎回出るものばかりなので、きっちり傾向を押さえておきましょう。

繰り返しますが、本問のような「器具の写真鑑別」はド定番・ド頻出で、試験に出ないことがありません。

繰り返しますが、文系ド素人こそ、本問のような問題を、100%取らなくてはいけません。本問こそ、『捨て問』の源泉です。

コツ

器具の写真鑑別のコツは…、

正確な図記号知識」です。

本問のポイントは、「S」がらみの記号が正確に判別できるかどうか、です。

「S」がらみの図記号には…、

「電流計付箱開閉器」と…、

「カバー付ナイフスイッチ」とがあります。

出題者は、意図的に受験生が混同しやすい図記号を問題に出す傾向があります。

その“手”に引っかからないように、桑名の焼きハマグリにしなくてはいけません。

参考:グーグル画像検索:焼きハマグリ

解説

本問の解説ですが、『消去法』でやっていきましょう。

本問の図記号は、「□に○S」です。

「ハ」は、すぐにわかるはずです。

お馴染みの「配線用遮断機」です。

「配線用遮断機」は「B」ですから、選択肢「ハ」は「×」と相なります。

なお、本問では出ていませんが、写真でよく似ているのが「漏電遮断機」です。

「漏電遮断機」には、“テスト用ボタン”があるのでそこで判別します。

反対にいうと、本問の「ハ」には、“テスト用ボタン”が“ない”ので、配線用遮断機と判断する、といった塩梅です。

本試験の写真は大きいものではなく、数センチくらいしかないので、こうした「言葉による判別」が確実です。

なお、当該「配線用遮断機」の目的は、「過電流が流れたときに電路を遮断する」機器です。

当該器具の機能も、試験に頻出ですので押さえておきます。

次に消すのは、「二」です。

「二」も、すぐわかるはずです。試験でお馴染みの「電磁開閉器」です。

本器具は「調整用のつまみ」の存在と、超時空要塞マクロスに出てきそうだくらいに頭に入れておきましょう。

まず、「ハ」と「二」を消します。

これで残る選択肢は2つ。ここまで来れたら、50%の確率で「1点」なわけです。言うなれば、この時点で「0.5点」獲得ってな塩梅です。(間違っているのは承知していますが心情的に。)

消去法で選択肢を絞れば、それだけ点数しやすくなるので、分からなくてもあきらめてはいけません。

繰り返しますが、2電工筆記は、消すことのできる選択肢をまず潰す、です、

真骨頂

残るのは、「イ」と「ロ」です。

ここからは「正確な知識がない限り、正解は選べません。

当該四角・丸に「S」は、「電流計付箱開閉器」です。

んなもんで、答えは「イ」と相なります。

残る「ロ」は、「カバー付ナイフスイッチ」です。

当該「カバー付ナイフスイッチ」の図記号は…、

…となっています。ややこしいですね。

まとめ

当該「S」がらみの問題は、受験生の正解率が低いのでしょう。本試験でよくよく登場する問題です。

わたしも受験生当時は苦しめられました。

対応策は、ド暗記しかありません。憶え方を模索しましたが、まあどうにも…といった感じです。

四角にSが「カバー付ナイフスイッチ」

四角・丸にSが「電流計付箱開閉器」

通勤や通学時に、ブツブツ唱えておきましょう。

とはいえ、本問は、きちんと過去問を解いておけば取れる問題なので、確実に「1点」を確保しましょう。

なお、勉強方法等は「第2種電気工事士の独学」を…、

独学向け教材については、「筆記試験の教材」と「技能試験の教材」をばお目汚しください。